602 / 1,095
ヒナ編
森の中の遺跡
しおりを挟む
「遺跡って、これの事なのか?」
「遺跡と言うか……何これ?」
「……四角?」
フレイの案内の元、ヒナ達は森の中に聳え立つ奇妙な建物の前まで案内され、その形状に全員が呆気に取られる。
――彼女達の目の前には「ルービックキューブ」を想像させる四角形の黒色の巨大な建物が建っており、その全長は縦横均等に10メートルの立方体であり、周囲には異様なまでに発達した巨大な樹木が建物を覆い囲んでいる(何処となくだが王国の「転移の門」の建物と酷似している事が気にかかる)。
恐らくはここが1000年前に製造されたという遺跡である事は間違いないだろうが、ヒナの記憶の限りではこれは旧世界の建築技術で生み出された建物に思える。もしかしたら、アイリィ達が存在した魔族侵攻大戦が行われた歴史は想像以上の科学力を有していたかもしれない。
建物には出入口らしき扉は見当たらず、触れた感じは金属である事は確かなのだが、相当な硬度であり、破壊は不可能だろう。仮にカラドボルグが存在したとしても破壊出来るかは分からない。
「……入口が見当たらない」
「つうか……これ、本当に建物なんすか?」
「何か黒くて不気味だな……」
「もしかして、てっぺんに出入口があるんじゃないのか?」
目的地に着いたという達成感が芽生えたのか、先ほどまでと違って冒険者三人組も見たことも無い建物に興味津津であり、率先して建物の様子を伺う。
ヒナ達も彼に倣って建物を調べ回って見るが、事前にフレイが調べた際は四方が完全に漆黒の壁で塞がっており、出入口の類は見当たらなかったという。一応は建物の上部も確認してみたらしいが生憎と中に入る扉のような開閉口は無かった。
「う~ん……何処から入るんだろう」
「俺とヒナが、壊してみるか?」
「いや、それは無理だと思う……やたらと頑丈だし、もう少し探せば入口も見つかるかも」
「と言っても……どうするんだい?もうすぐ日が暮れるよ?」
既に時刻は夕方を迎えており、あと少しで完全に辺りも暗くなる。一応は今回は転移結晶を用意しているため、キャンプのある場所まで一瞬で戻る事は出来る。とは言え、ここで一度転移した場合はまたこの場所に辿り着くまで時間が掛かってしまうが。
レノの状態ならばこの場所に転移魔方陣を刻み込んで何時でも戻ってくる事も出来るのだが、今のヒナにはそれは出来ない。転移結晶は片道だけの転移魔法であり、こういう所では不便である。
愚痴を言っている暇も無いので、出来れば建物の出入口だけでも発見して置きたい所だが、ヒナ達はもう一度建物の周囲を観察していると、ウルが何かに反応するように鳴き声を上げる。
「ウォンッ!!」
「ん?どうした?トイレ?」
ザッ……ザッ……!!
唐突に建物の傍でウルが穴を掘り始め、トイレでもしたいのかと思ったが、ウルは首を振り、
「ウォンッ!!」
「ここを掘れ……と言っている気がします」
「本当に?」
ポチ子の言葉にヒナは穴を熱心に掘り続けるウルに視線をやり、彼女もそれに近づく。残されたメンバーは顔を見合わせ、冒険者三人組を除いて全員が続き、シャベルの類は存在しないが、肉体強化で両手を硬化させればウルのように穴を掘り進む。
「ちょ、ちょっとちょっと……」
「本気か?」
「出入口が見当たらないからって……幾ら何でもそれは……」
地面を無心に掘るヒナ達に冒険者たちは呆れるが、彼等を無視して地面を掘り続ける。左右に土の山を形成しながら、だいたい2メートルほどの深さまで掘り進めると、
ガキィンッ!!
「ガウッ!?」
「金属音?」
「大丈夫?」
壁際を掘り進んでいたウルの爪に何か硬い物が衝突し、ヒナはすぐに抱きかかえると、そこには「鍵穴」らしき物が浮き出ており、慌ててさらに鍵穴の周囲を掘り進めると色違いの壁が露わになり、正確には赤色の色塗りがされた扉が露出した。
「おおっ!!」
「やりました!!」
「本当に地面に埋まっていたのか……」
「……でも開かない」
「鍵穴がある所……ここが出入口だと思うけど」
「え、本当に扉を見つけたのかよ!!」
「嘘だろ……!?」
「信じられねえ……」
穴の中で歓声を上げるヒナ達に慌てて冒険者三人組も駆け寄り、信じられないという表情で穴の上から見下ろす。鍵穴の大きさは相当な物であり、巨人族が造ったのではないかと思われるほど巨大な扉だった。
あくまでもヒナの予想だが、この出入口の位置から考えるに1000年が経った間にこの島の地形が大きく変化したのかもしれない。大きな地震でも勃発したのか、それとも魔王(リーリス)に島ごと浮揚された際の拍子で建物全体が埋まってしまったのかもしれない。
「どうする?鍵が無いと開けられないよ?」
「アイリィから何も聞いてないの?」
「全然……こいつを連れて行けば便利だけとしか聞いてないよ」
「ウォンッ……」
ガリガリと扉に爪を立てるウルに全員が苦笑いを浮かべる中、ヒナだけは扉の部分が白狼の爪で少しずつだか削り取られている事に気が付き、すぐにもう一度扉を触れてみる。建物を構成している漆黒の壁は途轍もない硬度だが、この扉だけは素材が違うらしく、ウルの爪でも削り取れる事からそれほど硬い金属ではないのかもしれない。
1000年以上の年月で扉自体が老朽化している可能性もあり、これならば破壊も可能と判断し、ヒナは残りの魔力を注いででも何としても建物の中まで侵入する事に決める。
「……エクスカリバーを使う」
「……大丈夫?」
「多分……皆下がってて」
「無茶は、駄目だぞ?」
「うん」
「え、ちょっ……エクスカリバーって……ええっ!?」
事情を知らないフレイは唐突に聖剣を取りだすヒナに驚愕するが、すぐにもゴンゾウが穴の中から皆を外に出し、剣の柄の部分だけを握りしめた彼女だけが残ると、
「はぁあああっ……!!」
ギュオォオオオオッ……!!
握りしめている聖剣の柄に魔力を送り込み、瞬時に「光の剣」が形成され、
「せいっ!!」
ジュワァアアアアッ……!!
光の剣を振り被り、鍵穴に貫く。そのまま扉を剣の高熱でゆっくりと溶解させな、徐々に人間一人が通れるほどの大きさの円形の穴を切り開き、エクスカリバーを解除する。
ガコンッ……!!
「……よし!!」
扉の中心部に円形型の大きな穴が開かれ、ヒナはその場にへ垂れこむ。今の聖剣の使用で大部分の魔力を消費し、これ以上の戦闘は不可能だが目的は達成できた。
「ひ、ヒナさん!?」
「無事か!?」
「……助ける」
「あ~……平気平気」
穴の中を覗き込んでいた全員が飛び込もうとしたが、皆を制してヒナは何とか聖剣を鞘に戻し、ゆっくりと前方の扉に形成された穴を確認する。
扉は想像以上に薄かったようだが、内部には灯りの様な物は確認できず、下手に覗き込むことは躊躇されるが間もなく夜を迎えるため、何としても建物の内部を調べ上げねばならない。
アイリィから聞いているのは魔物の文献が保管された遺跡という事だけであり、特に危険があるのかは聞いていなかったが、ヒナは上の者達から探索用のランタンを受け取ろうとすると、
ギチギチギチ……!!
「え」
不意に扉からヒナが視線を外した途端、奇妙な音が聞こえ、彼女は振り向こうとした時、
――ドスゥッ!!
「ぐあっ……!?」
「「「ヒッ……!?」」」
唐突に扉の穴から何かが飛び出し、彼女の黒衣の左肩に突き刺さり、ヒナは視線を向けるとそれは漆黒の槍を想像させる突起物が突き刺さっていた。さらには何時の間にか身体に「糸」の様な物が取り付けられているのを確認すると、
ズズズズッ……!!
「うぁあああっ……!?」
「ヒナぁあああああああっ!!」
肩に突き刺さった突起物ごと引き込まれ、ヒナの身体が扉に形成された穴に吸い込まれていき、咄嗟に一番の巨体のゴンゾウが掌を伸ばして彼女も掴もうとするが、間に合わずにそのままヒナは建物の内部に入り込んだ――
「遺跡と言うか……何これ?」
「……四角?」
フレイの案内の元、ヒナ達は森の中に聳え立つ奇妙な建物の前まで案内され、その形状に全員が呆気に取られる。
――彼女達の目の前には「ルービックキューブ」を想像させる四角形の黒色の巨大な建物が建っており、その全長は縦横均等に10メートルの立方体であり、周囲には異様なまでに発達した巨大な樹木が建物を覆い囲んでいる(何処となくだが王国の「転移の門」の建物と酷似している事が気にかかる)。
恐らくはここが1000年前に製造されたという遺跡である事は間違いないだろうが、ヒナの記憶の限りではこれは旧世界の建築技術で生み出された建物に思える。もしかしたら、アイリィ達が存在した魔族侵攻大戦が行われた歴史は想像以上の科学力を有していたかもしれない。
建物には出入口らしき扉は見当たらず、触れた感じは金属である事は確かなのだが、相当な硬度であり、破壊は不可能だろう。仮にカラドボルグが存在したとしても破壊出来るかは分からない。
「……入口が見当たらない」
「つうか……これ、本当に建物なんすか?」
「何か黒くて不気味だな……」
「もしかして、てっぺんに出入口があるんじゃないのか?」
目的地に着いたという達成感が芽生えたのか、先ほどまでと違って冒険者三人組も見たことも無い建物に興味津津であり、率先して建物の様子を伺う。
ヒナ達も彼に倣って建物を調べ回って見るが、事前にフレイが調べた際は四方が完全に漆黒の壁で塞がっており、出入口の類は見当たらなかったという。一応は建物の上部も確認してみたらしいが生憎と中に入る扉のような開閉口は無かった。
「う~ん……何処から入るんだろう」
「俺とヒナが、壊してみるか?」
「いや、それは無理だと思う……やたらと頑丈だし、もう少し探せば入口も見つかるかも」
「と言っても……どうするんだい?もうすぐ日が暮れるよ?」
既に時刻は夕方を迎えており、あと少しで完全に辺りも暗くなる。一応は今回は転移結晶を用意しているため、キャンプのある場所まで一瞬で戻る事は出来る。とは言え、ここで一度転移した場合はまたこの場所に辿り着くまで時間が掛かってしまうが。
レノの状態ならばこの場所に転移魔方陣を刻み込んで何時でも戻ってくる事も出来るのだが、今のヒナにはそれは出来ない。転移結晶は片道だけの転移魔法であり、こういう所では不便である。
愚痴を言っている暇も無いので、出来れば建物の出入口だけでも発見して置きたい所だが、ヒナ達はもう一度建物の周囲を観察していると、ウルが何かに反応するように鳴き声を上げる。
「ウォンッ!!」
「ん?どうした?トイレ?」
ザッ……ザッ……!!
唐突に建物の傍でウルが穴を掘り始め、トイレでもしたいのかと思ったが、ウルは首を振り、
「ウォンッ!!」
「ここを掘れ……と言っている気がします」
「本当に?」
ポチ子の言葉にヒナは穴を熱心に掘り続けるウルに視線をやり、彼女もそれに近づく。残されたメンバーは顔を見合わせ、冒険者三人組を除いて全員が続き、シャベルの類は存在しないが、肉体強化で両手を硬化させればウルのように穴を掘り進む。
「ちょ、ちょっとちょっと……」
「本気か?」
「出入口が見当たらないからって……幾ら何でもそれは……」
地面を無心に掘るヒナ達に冒険者たちは呆れるが、彼等を無視して地面を掘り続ける。左右に土の山を形成しながら、だいたい2メートルほどの深さまで掘り進めると、
ガキィンッ!!
「ガウッ!?」
「金属音?」
「大丈夫?」
壁際を掘り進んでいたウルの爪に何か硬い物が衝突し、ヒナはすぐに抱きかかえると、そこには「鍵穴」らしき物が浮き出ており、慌ててさらに鍵穴の周囲を掘り進めると色違いの壁が露わになり、正確には赤色の色塗りがされた扉が露出した。
「おおっ!!」
「やりました!!」
「本当に地面に埋まっていたのか……」
「……でも開かない」
「鍵穴がある所……ここが出入口だと思うけど」
「え、本当に扉を見つけたのかよ!!」
「嘘だろ……!?」
「信じられねえ……」
穴の中で歓声を上げるヒナ達に慌てて冒険者三人組も駆け寄り、信じられないという表情で穴の上から見下ろす。鍵穴の大きさは相当な物であり、巨人族が造ったのではないかと思われるほど巨大な扉だった。
あくまでもヒナの予想だが、この出入口の位置から考えるに1000年が経った間にこの島の地形が大きく変化したのかもしれない。大きな地震でも勃発したのか、それとも魔王(リーリス)に島ごと浮揚された際の拍子で建物全体が埋まってしまったのかもしれない。
「どうする?鍵が無いと開けられないよ?」
「アイリィから何も聞いてないの?」
「全然……こいつを連れて行けば便利だけとしか聞いてないよ」
「ウォンッ……」
ガリガリと扉に爪を立てるウルに全員が苦笑いを浮かべる中、ヒナだけは扉の部分が白狼の爪で少しずつだか削り取られている事に気が付き、すぐにもう一度扉を触れてみる。建物を構成している漆黒の壁は途轍もない硬度だが、この扉だけは素材が違うらしく、ウルの爪でも削り取れる事からそれほど硬い金属ではないのかもしれない。
1000年以上の年月で扉自体が老朽化している可能性もあり、これならば破壊も可能と判断し、ヒナは残りの魔力を注いででも何としても建物の中まで侵入する事に決める。
「……エクスカリバーを使う」
「……大丈夫?」
「多分……皆下がってて」
「無茶は、駄目だぞ?」
「うん」
「え、ちょっ……エクスカリバーって……ええっ!?」
事情を知らないフレイは唐突に聖剣を取りだすヒナに驚愕するが、すぐにもゴンゾウが穴の中から皆を外に出し、剣の柄の部分だけを握りしめた彼女だけが残ると、
「はぁあああっ……!!」
ギュオォオオオオッ……!!
握りしめている聖剣の柄に魔力を送り込み、瞬時に「光の剣」が形成され、
「せいっ!!」
ジュワァアアアアッ……!!
光の剣を振り被り、鍵穴に貫く。そのまま扉を剣の高熱でゆっくりと溶解させな、徐々に人間一人が通れるほどの大きさの円形の穴を切り開き、エクスカリバーを解除する。
ガコンッ……!!
「……よし!!」
扉の中心部に円形型の大きな穴が開かれ、ヒナはその場にへ垂れこむ。今の聖剣の使用で大部分の魔力を消費し、これ以上の戦闘は不可能だが目的は達成できた。
「ひ、ヒナさん!?」
「無事か!?」
「……助ける」
「あ~……平気平気」
穴の中を覗き込んでいた全員が飛び込もうとしたが、皆を制してヒナは何とか聖剣を鞘に戻し、ゆっくりと前方の扉に形成された穴を確認する。
扉は想像以上に薄かったようだが、内部には灯りの様な物は確認できず、下手に覗き込むことは躊躇されるが間もなく夜を迎えるため、何としても建物の内部を調べ上げねばならない。
アイリィから聞いているのは魔物の文献が保管された遺跡という事だけであり、特に危険があるのかは聞いていなかったが、ヒナは上の者達から探索用のランタンを受け取ろうとすると、
ギチギチギチ……!!
「え」
不意に扉からヒナが視線を外した途端、奇妙な音が聞こえ、彼女は振り向こうとした時、
――ドスゥッ!!
「ぐあっ……!?」
「「「ヒッ……!?」」」
唐突に扉の穴から何かが飛び出し、彼女の黒衣の左肩に突き刺さり、ヒナは視線を向けるとそれは漆黒の槍を想像させる突起物が突き刺さっていた。さらには何時の間にか身体に「糸」の様な物が取り付けられているのを確認すると、
ズズズズッ……!!
「うぁあああっ……!?」
「ヒナぁあああああああっ!!」
肩に突き刺さった突起物ごと引き込まれ、ヒナの身体が扉に形成された穴に吸い込まれていき、咄嗟に一番の巨体のゴンゾウが掌を伸ばして彼女も掴もうとするが、間に合わずにそのままヒナは建物の内部に入り込んだ――
0
お気に入りに追加
486
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
異世界メイドに就職しました!!
ウツ。
ファンタジー
本日、九ノ葉楓(ここのはかえで)は就職試験に臨んでいた。
普通に仕事をして、普通に生きていく。
そう決めた彼女を突如眩暈が襲う。
意識を失い、次に目を覚ますと、楓はスピカというメイドになっていた。
王国?!魔法?!
「ここって異世界…?!」
見たことのない世界に驚きながらも、彼女はメイドとして働き始める。
なぜ彼女は異世界へ召喚されたのか。
彼女に与えられた使命とは。
バトルあり、恋愛ありの異世界ファンタジー。
漫画版も連載中です。そちらもよろしくお願いします。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる