216 / 1,095
腐敗竜編
迷宮の門番
しおりを挟む
テンペスト騎士団の最精鋭の攻撃により、大広間の魔物達を一掃する。グールはそれを確認すると、これ以上使役しているも魔物もいないのか、地中に潜り込んで隠れこむ。それでも諦めた様子は無く、何処からか呻き声が聞こえる。
「……しつこい奴だ……!!」
アルトはどうにか出来ないかとジャンヌに視線をやるが、彼女は首を振り、このまま去る事を暗に伝える。確かにここまで来れば地上への帰り道も分かるが、このままグールを放置して進むべきか迷う。彼らの目的はあくまでも聖剣の回収であり、既に目的を達成しており、無理にグールを相手にする必要はない。
「行きましょう……ここまで来れば大丈夫、などと油断しない様に……最後まで気を抜かないで下さい」
「ああ……」
「わ、分かってますよ……さっさと行きましょう。こんな場所、早く帰りたい……」
「同感、だな……」
全員が集合し、そのまま移動を開始する。グールの追跡の気配は感じるが、無視して進むしかない。広間を突き進み、記憶を辿りに通路を突き進むと見覚えのある場所に到着する。最初に転移魔方陣でこの場所に移動しており、帰る手がかりが無いかと周囲を見渡すと、前回に通っていない通路を見つけ出す。
ジャンヌたちは付かれた身体を無理やりに動かし、一縷の望みを込めて通路を進み続けると、やがて今までとは大きく違った構造の場所に辿り着き、巨大な塔のような建造物を見つけ出す。塔の出入口には扉の類が存在せず、内部を覗き込むと螺旋階段が存在した。
「こ、これは……」
「恐らく……地上に繋がっているのでしょう」
「や、やった……!!」
全員の顔色が明るくなり、すぐに気を引き締める。最後の最後に油断し、命を落とす冒険者たちは決して少なくない。
「……不気味だな」
「ああ……さっきから何も仕掛けてこない」
――ウオォオオオオッ……!!
後方の通路から「グール」の声が聞こえ、恨めしそうな鳴き声が迷宮内に響き渡る。一体、相手がどうしてここまで聖剣を求めているのかは分からないが、リノン達に渡す気は無い。注意深く通路を進みながら、やっとの事で地上に繋がる階段までたどり着いたが、ある異変に全員が気付く。
「そんな……」
「こ、これは……」
「……嘘だろう」
ドス……ドスッ……!!
塔の階段から何かが下りてくる足音が聞こえ、全員が警戒気味に距離を取ると、建物内部から一匹の魔物が姿を現す。恐らく、先ほどからグールが姿を現さないのはこの魔物がこの場所にいる事を事前に知っていたからだろう。
――身の丈は3メートル弱、全身は黒い体毛に覆われ、頭の部分は闘牛を思わせる容貌であり、その右手には斧とも剣とも言える長物の武器を構えて立ち尽くしている。
この魔物の名前は「ミノタウロス」迷宮の番人という代名詞を持ち、この世界に置いては「第一級危険種」として扱われている。その危険性は「スライム」に匹敵し、世界でも非常に珍しい「魔人族」でもある。
彼らが最も重要視されているのは「知能」であり、何の比喩でも無くその学習能力は「人間」に匹敵する。だからこそ彼らは正確には魔物ではなく「魔人族」として扱われており、ある貴族がミノタウロスの子供を人間が育てた事例もあり、ちゃんとした教育を受けた子供は人語も解し、主人に忠を尽くしたという。
だが、環境が違えばミノタウロスは凶暴極まりない生物へと変わり果てる。野生で育ったミノタウロスは凶暴性、獰猛性、残虐性は他の魔物達とは比べ物にならず、さらに人間のように武術も扱う個体も存在する。
長い時を過ごしたミノタウロスは人間のように武芸を磨き、場合によっては一国の将軍よりも武芸が優れる者も存在する。人間に匹敵する「知能」巨人族を上回る「腕力」森人族の戦士並の「技能」持つと言われる魔人族であり、最後の最後で迷宮の脱出路を塞ぐように出現したミノタウロスにジャンヌたちは顔を青ざめる。
「……最後の最後で、あんな化け物が……t」
「……前門のミノタウロス、後門のグールか……」
「わふっ……し、尻尾がびんびんと反応します」
「嘘でしょ……レベル90相当の奴が何でここに……」
「……俺が囮になる」
「無駄です……あれは万全な状態でも危険すぎます」
ミノタウロスは微動だにせず、階段からジャンヌたちに気付いているにも拘らず、動く気配は無い。
「……眠っているのか?」
「いや、こちらの様子を伺っているんだろう……僕が戦う」
「全員で、だろう?」
前に出ようとしたアルトをリノンが引き留め、全員が武器を身構える。勝てる可能性は少ないが、ここで止まるわけには行かない。そして、遂に全員が動き出そうとした時、
「ふぁあああっ……」
気の抜ける声が響き渡り、全員が視線を向けると、ゴンゾウの背中でずっと気を失っていたレノが起き上がる。彼は眠たそうに瞼をこすり、ゴンゾウの身体の上で身体を伸ばし、周囲の状況に視線をやるそしてすぐに「ミノタウロス」に視線をやり、だいたいの状況を把握すると、
「……なるほどね」
「うおっ……」
ゴンゾウの上から飛び降りると、ゆっくりと首を回し、随分と長い間を眠っていたため身体はほぐし、ミノタウロスの方に顔を向け、
「退け」
一瞬、全員が何を言っているのかが理解できなかったが、レノが目の前の化け物に対して道を開けるように告げたのだと理解する。一体、何を言っているんだと困惑の表情を浮かべる中、
「ブモッ……」
ミノタウロスは瞼を開き、レノの姿を確認すると、あろう事か騎士が忠誠を尽くすようにうやうやしく膝を地面に付き、頭を下げる。その光景にジャンヌたちは目を見開き、レノはそんな彼らを素通りして「ミノタウロス」に近づき、
「ここから出るけど……お前はどうする?」
「…………」
「そっか」
沈黙をどう受け取ったのかは分からないが、レノはすぐに階段を上ろうとするが、気が付いたようにジャンヌたちに振り向くと、
「帰らないの?」
「えっ……いや……」
「でも……」
「こいつなら平気だよ。何もしないよね?」
「ブモッ……」
ミノタウロスは階段の隅に移動し、そのまま立ち尽くす。明らかにレノに対してまるで騎士が仕える主人に対して「忠誠」を尽くすような行動を取る。一体、レノとこのミノタウロスがどういう関係なのか気にかかるが、今はすぐにでも先に進むほうが重要だ。アルトたちはそそくさと階段に登る。最後にレノが続こうとした時、
「……何かついてきてるな」
「ブモッ」
レノは後方を振り返り、明らかに何らかの「魔力」を感知する。すぐにジャンヌが「グール」の事を伝え忘れたのを思いだし、慌てて告げようとした時、
「――グォオオオオッ!!」
ドォオオンッ!!
突如として、ミノタウロスが地面に向けて拳をめり込ませ、その威力は腕を丸ごと地中にめり込ませ、異常なまでに頑丈なこの地下迷宮の地面をいとも容易く腕をめり込ませたミノタロスに全員が驚愕し、
メキィイイッ……!!ズボォオオオオッ!!
ミノタウロスはそのまま「何か」を掴んだような音が鳴り響き、そのまま腕を引っこ抜く。、
「グエェェエエエエッ……!?」
「なっ……!?」
「ぐ、グール!?」
引き抜かれたミノタウロスの右手にはグールの頭を鷲掴み、力ずくで地面に潜んでいた喰人を引きずりだす。
「グォオオオオオオッ!!」
ブチィイイイッ……!!
「ガ、ハッ……!?」
そのままグールの身体を両腕の腕力で引き裂き、胸元の魔道具ごと粉々にして地面に散らばせた。
「……しつこい奴だ……!!」
アルトはどうにか出来ないかとジャンヌに視線をやるが、彼女は首を振り、このまま去る事を暗に伝える。確かにここまで来れば地上への帰り道も分かるが、このままグールを放置して進むべきか迷う。彼らの目的はあくまでも聖剣の回収であり、既に目的を達成しており、無理にグールを相手にする必要はない。
「行きましょう……ここまで来れば大丈夫、などと油断しない様に……最後まで気を抜かないで下さい」
「ああ……」
「わ、分かってますよ……さっさと行きましょう。こんな場所、早く帰りたい……」
「同感、だな……」
全員が集合し、そのまま移動を開始する。グールの追跡の気配は感じるが、無視して進むしかない。広間を突き進み、記憶を辿りに通路を突き進むと見覚えのある場所に到着する。最初に転移魔方陣でこの場所に移動しており、帰る手がかりが無いかと周囲を見渡すと、前回に通っていない通路を見つけ出す。
ジャンヌたちは付かれた身体を無理やりに動かし、一縷の望みを込めて通路を進み続けると、やがて今までとは大きく違った構造の場所に辿り着き、巨大な塔のような建造物を見つけ出す。塔の出入口には扉の類が存在せず、内部を覗き込むと螺旋階段が存在した。
「こ、これは……」
「恐らく……地上に繋がっているのでしょう」
「や、やった……!!」
全員の顔色が明るくなり、すぐに気を引き締める。最後の最後に油断し、命を落とす冒険者たちは決して少なくない。
「……不気味だな」
「ああ……さっきから何も仕掛けてこない」
――ウオォオオオオッ……!!
後方の通路から「グール」の声が聞こえ、恨めしそうな鳴き声が迷宮内に響き渡る。一体、相手がどうしてここまで聖剣を求めているのかは分からないが、リノン達に渡す気は無い。注意深く通路を進みながら、やっとの事で地上に繋がる階段までたどり着いたが、ある異変に全員が気付く。
「そんな……」
「こ、これは……」
「……嘘だろう」
ドス……ドスッ……!!
塔の階段から何かが下りてくる足音が聞こえ、全員が警戒気味に距離を取ると、建物内部から一匹の魔物が姿を現す。恐らく、先ほどからグールが姿を現さないのはこの魔物がこの場所にいる事を事前に知っていたからだろう。
――身の丈は3メートル弱、全身は黒い体毛に覆われ、頭の部分は闘牛を思わせる容貌であり、その右手には斧とも剣とも言える長物の武器を構えて立ち尽くしている。
この魔物の名前は「ミノタウロス」迷宮の番人という代名詞を持ち、この世界に置いては「第一級危険種」として扱われている。その危険性は「スライム」に匹敵し、世界でも非常に珍しい「魔人族」でもある。
彼らが最も重要視されているのは「知能」であり、何の比喩でも無くその学習能力は「人間」に匹敵する。だからこそ彼らは正確には魔物ではなく「魔人族」として扱われており、ある貴族がミノタウロスの子供を人間が育てた事例もあり、ちゃんとした教育を受けた子供は人語も解し、主人に忠を尽くしたという。
だが、環境が違えばミノタウロスは凶暴極まりない生物へと変わり果てる。野生で育ったミノタウロスは凶暴性、獰猛性、残虐性は他の魔物達とは比べ物にならず、さらに人間のように武術も扱う個体も存在する。
長い時を過ごしたミノタウロスは人間のように武芸を磨き、場合によっては一国の将軍よりも武芸が優れる者も存在する。人間に匹敵する「知能」巨人族を上回る「腕力」森人族の戦士並の「技能」持つと言われる魔人族であり、最後の最後で迷宮の脱出路を塞ぐように出現したミノタウロスにジャンヌたちは顔を青ざめる。
「……最後の最後で、あんな化け物が……t」
「……前門のミノタウロス、後門のグールか……」
「わふっ……し、尻尾がびんびんと反応します」
「嘘でしょ……レベル90相当の奴が何でここに……」
「……俺が囮になる」
「無駄です……あれは万全な状態でも危険すぎます」
ミノタウロスは微動だにせず、階段からジャンヌたちに気付いているにも拘らず、動く気配は無い。
「……眠っているのか?」
「いや、こちらの様子を伺っているんだろう……僕が戦う」
「全員で、だろう?」
前に出ようとしたアルトをリノンが引き留め、全員が武器を身構える。勝てる可能性は少ないが、ここで止まるわけには行かない。そして、遂に全員が動き出そうとした時、
「ふぁあああっ……」
気の抜ける声が響き渡り、全員が視線を向けると、ゴンゾウの背中でずっと気を失っていたレノが起き上がる。彼は眠たそうに瞼をこすり、ゴンゾウの身体の上で身体を伸ばし、周囲の状況に視線をやるそしてすぐに「ミノタウロス」に視線をやり、だいたいの状況を把握すると、
「……なるほどね」
「うおっ……」
ゴンゾウの上から飛び降りると、ゆっくりと首を回し、随分と長い間を眠っていたため身体はほぐし、ミノタウロスの方に顔を向け、
「退け」
一瞬、全員が何を言っているのかが理解できなかったが、レノが目の前の化け物に対して道を開けるように告げたのだと理解する。一体、何を言っているんだと困惑の表情を浮かべる中、
「ブモッ……」
ミノタウロスは瞼を開き、レノの姿を確認すると、あろう事か騎士が忠誠を尽くすようにうやうやしく膝を地面に付き、頭を下げる。その光景にジャンヌたちは目を見開き、レノはそんな彼らを素通りして「ミノタウロス」に近づき、
「ここから出るけど……お前はどうする?」
「…………」
「そっか」
沈黙をどう受け取ったのかは分からないが、レノはすぐに階段を上ろうとするが、気が付いたようにジャンヌたちに振り向くと、
「帰らないの?」
「えっ……いや……」
「でも……」
「こいつなら平気だよ。何もしないよね?」
「ブモッ……」
ミノタウロスは階段の隅に移動し、そのまま立ち尽くす。明らかにレノに対してまるで騎士が仕える主人に対して「忠誠」を尽くすような行動を取る。一体、レノとこのミノタウロスがどういう関係なのか気にかかるが、今はすぐにでも先に進むほうが重要だ。アルトたちはそそくさと階段に登る。最後にレノが続こうとした時、
「……何かついてきてるな」
「ブモッ」
レノは後方を振り返り、明らかに何らかの「魔力」を感知する。すぐにジャンヌが「グール」の事を伝え忘れたのを思いだし、慌てて告げようとした時、
「――グォオオオオッ!!」
ドォオオンッ!!
突如として、ミノタウロスが地面に向けて拳をめり込ませ、その威力は腕を丸ごと地中にめり込ませ、異常なまでに頑丈なこの地下迷宮の地面をいとも容易く腕をめり込ませたミノタロスに全員が驚愕し、
メキィイイッ……!!ズボォオオオオッ!!
ミノタウロスはそのまま「何か」を掴んだような音が鳴り響き、そのまま腕を引っこ抜く。、
「グエェェエエエエッ……!?」
「なっ……!?」
「ぐ、グール!?」
引き抜かれたミノタウロスの右手にはグールの頭を鷲掴み、力ずくで地面に潜んでいた喰人を引きずりだす。
「グォオオオオオオッ!!」
ブチィイイイッ……!!
「ガ、ハッ……!?」
そのままグールの身体を両腕の腕力で引き裂き、胸元の魔道具ごと粉々にして地面に散らばせた。
0
お気に入りに追加
486
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
異世界メイドに就職しました!!
ウツ。
ファンタジー
本日、九ノ葉楓(ここのはかえで)は就職試験に臨んでいた。
普通に仕事をして、普通に生きていく。
そう決めた彼女を突如眩暈が襲う。
意識を失い、次に目を覚ますと、楓はスピカというメイドになっていた。
王国?!魔法?!
「ここって異世界…?!」
見たことのない世界に驚きながらも、彼女はメイドとして働き始める。
なぜ彼女は異世界へ召喚されたのか。
彼女に与えられた使命とは。
バトルあり、恋愛ありの異世界ファンタジー。
漫画版も連載中です。そちらもよろしくお願いします。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる