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放浪島編
別れ
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「……何だったんだ一体?」
レノは目の前で地面に倒れ込んだ黒狼の死体に視線をやり、近づいて様子を見ると、不意に首に「紋様」が浮かび上がったかとおもうと、すぐに煙となって消え去る。見たことが無い紋様だったが、少なくともこの生物がただの野生の生物ではないと気づき、恐らくは何者かがこの場所に陽動したのだろう。
一体、何が目的でこんな場所まで送り込んだのかは分からないが、レノは狼に手をやり、
「久しぶりの素材だな……」
ボロボロの学生服から獣の牙で作り上げた「ナイフ」を取り出し、「嵐」を纏わせて黒狼の体毛を刈り取る。
――あれから2年、レノはこの山岳地帯で暮らしており、肉体的にも精神的のも鍛えこまれた。魔力をより正確に操作し、以前は両手で作り上げた「合成魔術」を片手だけで生み出せるようになり、自分の嵐と反魔紋の雷を利用して「撃雷」という技も生み出した。
また、武器に魔力を纏わせる技術もより精度が上がり、以前は数秒掛けて行った魔力の付与を、一瞬で出来るようになる。それだけではなく、動物の肉を食べるようになり、肉体を鍛えこんで肌寒さを克服し、レノの肉体は2年前とは比べ物にならないほどに逞しさを増した。
「よしっ……と」
体毛を刈り取り、爪の部分の肉を抉り出す。ある程度の爪を回収すると、今度は獰猛な牙の方に視線をやり、
「悪いな……」
最も長く、そして鋭い牙に目をつけ、歯茎を切り裂いて何とか摘出する。思ったよりも簡単に取りだされ、レノは牙に気を付けて腰に差しこむ。
そろそろ他の森の魔物たちが血の臭いを嗅ぎつけ、この場所に集まってくるので、レノはある程度の素材を回収して足元に「嵐」を纏わせる。この雪山を移動するために、レノは嵐を纏わせて走行する歩行術を身に着け、足元を嵐で浮かせて移動出来る。
「瞬脚」
ダァンッ!!
その場を大きく跳躍し、近くの樹木に飛び移る。周囲を見渡すと、遠い空から「グリフォン」の群れが向かってくるのを確認し、すぐに移動を開始する。
樹木の間をまるで忍者のように飛び移り、レノは左腕の「紋様」を確認すると、2年前は「赤色」だったが、何故か「青色」に変色し、若干、形も変化している。理由は不明だが、「転送」と「隠密」の魔法がより強化されており、1日に3度しか使えなかった「転送」が、どういう訳か5回も行えるようになり、さらに連続使用もできるようになった。
また、以前は自分の身体から1メートル範囲の空間ごと「転送」される仕組みだったが、何時の間にか自分の身体だけを転送できるようになり、最早、ここまでくると「転送」というよりも「転移」に近い。
ボウッ……!!
「熱っ……!」
空中に浮遊中に紋様が発熱し、レノは慌てて傍の大木に降り立ち、文様を確認する。時折、腕の中に仕込んだ「魔石」が発熱する現象が起きる。最初は魔石を使用し過ぎただけかと思ったが、どうやら自分の魔力を吸収しているらしい。
この魔石は「クズキ」から受け取った物だが、彼からは何も聞いていない。自分から取り出すこともできないため、放置していた。
「冷まさないと……」
近くの枝にぶら下がっている雪を掴み上げ、紋様に振りかけるが、表面が冷やされただけで内部の熱は冷めない。仕方なく、魔石が収まるまで待つことにするが、今回は随分と長い時間発熱している。
「ふうっ……」
数分ほどじっとしていると、魔石の熱が収まり、一息をついて大木を背に座り込む。先ほどの戦闘でそれなりに魔力を消費し、レノは周囲に生物が居ない事を確認してから、身体を休める。
――既にレノの右腕には「白い腕輪」は取り外されている。1年ほど前、朝起きると腕輪が開錠され、地面に落ちたと思ったら、音もなく消えてしまう。
そのため、魔力回復を補助する機能は完全に失われ、自然回復するまで待つしかない。「合成魔術」は魔力の節約には打ってつけだが、同時に精神をかなり集中しなければならないため、少しの戦闘でもかなり疲労する。
(……んっ……)
うつらうつらと頭を揺らしていると、前方から近づいてくる気配を感じ取り、片目を開けると、
「ク~ンッ……」
そこには白い毛並みの小型犬、いや、狼が立っており、レノの顔を見上げていた。
「何だ、ウルか……」
「ウォンッ!」
レノがこっちに来いと手招きすると、子狼は甘えるようにレノの膝に座り込み、胸元に顔を寄せ付ける。よしよしと頭を撫でながら、レノは子供の狼を抱えて、
「お前ともお別れだな……」
「クゥウゥンッ……」
寂しそうに声を上げる「ウル」と名付けた狼に、レノは強く抱きしめ、
「そろそろ親の元に帰れ……今度は、いつ会えるかな」
「クォオオンッ……」
ウルはペロペロとレノの頬を舐めていると、彼はすぐにウルの向こう側から何かが近づくのを確認し、
「……ウォンッ!!」
そこには子供を迎えに来たのか、白い体毛に覆われた「狼」が居り、2年前にレノを見逃した巨狼だ。今更ながらに「白狼」を見上げてみると、黒狼よりも美しい毛並みに、獰猛な顔面だがどこか神々しさを感じさせる雰囲気を醸し出している。
――この巨狼こそ、放浪島の山岳地帯を縄張りにした「魔獣」であり、レノも何度も死闘を行った相手だ。
レノがウルを地面に下ろすと、狼は「母親」の元に走り寄り、足元に擦り寄る。
「お前か……決着でも付けるか」
「グルルルルッ……!!」
立ち上がるレノの姿を見て、白狼は喉を鳴らすが、すぐにウルが立ち塞がるように移動する。
「ウォンッ!!」
自分が守るという風にレノと自分の間に立ち塞がるウルに、白狼は唸り声をやめて、彼と視線を合わせる。
――山を下りろ。ここは私の土地だ。
白狼の視線からそんな言葉を感じ取り、レノは黙って見つめ返すと、
「そうだな……色々と世話になった」
「ク~ンッ……」
立ち去ろうとしたレノに、ウルは寂しそうに鳴き声を上げて着いて来ようとするが、後方から白狼が優しくウルの尻尾を前足で抑える。
「お前の毛並み、温かかったよ……いい布団代わりだった」
「ウォオオンッ!!」
最後に振り替えってウルを一瞥すると、狼は咆哮を上げて別れの言葉を示す。レノは少し寂しげに振り返り、すぐに上空を見上げると、
――グェェエエエエッ!!
一頭の「グリフォン」が降り立ち、2年前は蹴飛ばされたが、今回はレノ前に降り立つと、ゆっくりと頭を降ろし、背中に乗るように促してくる。
半年前にレノに襲い掛かった「グリフォン」だが、後々に返り討ちに遭い、命を見逃されて以来、こうして従順に自分に従うようになった。名前は「フォン」と名付け、レノは背中に飛び乗ると、こちらを見つめる白狼とウルに顔を向け、
「――行ってくるよ」
――ウォオオォオオオオオオオッ……!!
森中に2匹の狼の声が鳴り響き、グリフォンが空高く飛び上がる。2年前は自分はこの肌寒い土地でたった1人だったが、別れを見送る「友」は出来た。
「行くぞ……!!」
「クエェエエエエッ!!」
グリフォンが空中を駆け、レノは真っ直ぐに山岳地帯を突っ切る。
レノは目の前で地面に倒れ込んだ黒狼の死体に視線をやり、近づいて様子を見ると、不意に首に「紋様」が浮かび上がったかとおもうと、すぐに煙となって消え去る。見たことが無い紋様だったが、少なくともこの生物がただの野生の生物ではないと気づき、恐らくは何者かがこの場所に陽動したのだろう。
一体、何が目的でこんな場所まで送り込んだのかは分からないが、レノは狼に手をやり、
「久しぶりの素材だな……」
ボロボロの学生服から獣の牙で作り上げた「ナイフ」を取り出し、「嵐」を纏わせて黒狼の体毛を刈り取る。
――あれから2年、レノはこの山岳地帯で暮らしており、肉体的にも精神的のも鍛えこまれた。魔力をより正確に操作し、以前は両手で作り上げた「合成魔術」を片手だけで生み出せるようになり、自分の嵐と反魔紋の雷を利用して「撃雷」という技も生み出した。
また、武器に魔力を纏わせる技術もより精度が上がり、以前は数秒掛けて行った魔力の付与を、一瞬で出来るようになる。それだけではなく、動物の肉を食べるようになり、肉体を鍛えこんで肌寒さを克服し、レノの肉体は2年前とは比べ物にならないほどに逞しさを増した。
「よしっ……と」
体毛を刈り取り、爪の部分の肉を抉り出す。ある程度の爪を回収すると、今度は獰猛な牙の方に視線をやり、
「悪いな……」
最も長く、そして鋭い牙に目をつけ、歯茎を切り裂いて何とか摘出する。思ったよりも簡単に取りだされ、レノは牙に気を付けて腰に差しこむ。
そろそろ他の森の魔物たちが血の臭いを嗅ぎつけ、この場所に集まってくるので、レノはある程度の素材を回収して足元に「嵐」を纏わせる。この雪山を移動するために、レノは嵐を纏わせて走行する歩行術を身に着け、足元を嵐で浮かせて移動出来る。
「瞬脚」
ダァンッ!!
その場を大きく跳躍し、近くの樹木に飛び移る。周囲を見渡すと、遠い空から「グリフォン」の群れが向かってくるのを確認し、すぐに移動を開始する。
樹木の間をまるで忍者のように飛び移り、レノは左腕の「紋様」を確認すると、2年前は「赤色」だったが、何故か「青色」に変色し、若干、形も変化している。理由は不明だが、「転送」と「隠密」の魔法がより強化されており、1日に3度しか使えなかった「転送」が、どういう訳か5回も行えるようになり、さらに連続使用もできるようになった。
また、以前は自分の身体から1メートル範囲の空間ごと「転送」される仕組みだったが、何時の間にか自分の身体だけを転送できるようになり、最早、ここまでくると「転送」というよりも「転移」に近い。
ボウッ……!!
「熱っ……!」
空中に浮遊中に紋様が発熱し、レノは慌てて傍の大木に降り立ち、文様を確認する。時折、腕の中に仕込んだ「魔石」が発熱する現象が起きる。最初は魔石を使用し過ぎただけかと思ったが、どうやら自分の魔力を吸収しているらしい。
この魔石は「クズキ」から受け取った物だが、彼からは何も聞いていない。自分から取り出すこともできないため、放置していた。
「冷まさないと……」
近くの枝にぶら下がっている雪を掴み上げ、紋様に振りかけるが、表面が冷やされただけで内部の熱は冷めない。仕方なく、魔石が収まるまで待つことにするが、今回は随分と長い時間発熱している。
「ふうっ……」
数分ほどじっとしていると、魔石の熱が収まり、一息をついて大木を背に座り込む。先ほどの戦闘でそれなりに魔力を消費し、レノは周囲に生物が居ない事を確認してから、身体を休める。
――既にレノの右腕には「白い腕輪」は取り外されている。1年ほど前、朝起きると腕輪が開錠され、地面に落ちたと思ったら、音もなく消えてしまう。
そのため、魔力回復を補助する機能は完全に失われ、自然回復するまで待つしかない。「合成魔術」は魔力の節約には打ってつけだが、同時に精神をかなり集中しなければならないため、少しの戦闘でもかなり疲労する。
(……んっ……)
うつらうつらと頭を揺らしていると、前方から近づいてくる気配を感じ取り、片目を開けると、
「ク~ンッ……」
そこには白い毛並みの小型犬、いや、狼が立っており、レノの顔を見上げていた。
「何だ、ウルか……」
「ウォンッ!」
レノがこっちに来いと手招きすると、子狼は甘えるようにレノの膝に座り込み、胸元に顔を寄せ付ける。よしよしと頭を撫でながら、レノは子供の狼を抱えて、
「お前ともお別れだな……」
「クゥウゥンッ……」
寂しそうに声を上げる「ウル」と名付けた狼に、レノは強く抱きしめ、
「そろそろ親の元に帰れ……今度は、いつ会えるかな」
「クォオオンッ……」
ウルはペロペロとレノの頬を舐めていると、彼はすぐにウルの向こう側から何かが近づくのを確認し、
「……ウォンッ!!」
そこには子供を迎えに来たのか、白い体毛に覆われた「狼」が居り、2年前にレノを見逃した巨狼だ。今更ながらに「白狼」を見上げてみると、黒狼よりも美しい毛並みに、獰猛な顔面だがどこか神々しさを感じさせる雰囲気を醸し出している。
――この巨狼こそ、放浪島の山岳地帯を縄張りにした「魔獣」であり、レノも何度も死闘を行った相手だ。
レノがウルを地面に下ろすと、狼は「母親」の元に走り寄り、足元に擦り寄る。
「お前か……決着でも付けるか」
「グルルルルッ……!!」
立ち上がるレノの姿を見て、白狼は喉を鳴らすが、すぐにウルが立ち塞がるように移動する。
「ウォンッ!!」
自分が守るという風にレノと自分の間に立ち塞がるウルに、白狼は唸り声をやめて、彼と視線を合わせる。
――山を下りろ。ここは私の土地だ。
白狼の視線からそんな言葉を感じ取り、レノは黙って見つめ返すと、
「そうだな……色々と世話になった」
「ク~ンッ……」
立ち去ろうとしたレノに、ウルは寂しそうに鳴き声を上げて着いて来ようとするが、後方から白狼が優しくウルの尻尾を前足で抑える。
「お前の毛並み、温かかったよ……いい布団代わりだった」
「ウォオオンッ!!」
最後に振り替えってウルを一瞥すると、狼は咆哮を上げて別れの言葉を示す。レノは少し寂しげに振り返り、すぐに上空を見上げると、
――グェェエエエエッ!!
一頭の「グリフォン」が降り立ち、2年前は蹴飛ばされたが、今回はレノ前に降り立つと、ゆっくりと頭を降ろし、背中に乗るように促してくる。
半年前にレノに襲い掛かった「グリフォン」だが、後々に返り討ちに遭い、命を見逃されて以来、こうして従順に自分に従うようになった。名前は「フォン」と名付け、レノは背中に飛び乗ると、こちらを見つめる白狼とウルに顔を向け、
「――行ってくるよ」
――ウォオオォオオオオオオオッ……!!
森中に2匹の狼の声が鳴り響き、グリフォンが空高く飛び上がる。2年前は自分はこの肌寒い土地でたった1人だったが、別れを見送る「友」は出来た。
「行くぞ……!!」
「クエェエエエエッ!!」
グリフォンが空中を駆け、レノは真っ直ぐに山岳地帯を突っ切る。
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