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蛇足編
閑話 《最強の魔術師と最強の竜》
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「おいおいおい!!待て待て待て!!ここでやる気か嬢ちゃん!?」
「マリア様!!相手は竜種です!!いくらマリア様でも……」
「大丈夫よ。貴方達は下がっていなさい……姉さんを頼んだわよ」
「マリア!?」
白竜が姿を現わすとマリアは神器ウィングを取り出し、彼女は装着すると背中に光の翼を生み出す。元々はキラウが所持していた神器だったが、現在はマリアの所有物となった。神器などなくても風の精霊を利用すれば飛ぶことはできるが、今回は本気で戦うために彼女は複数の神器を装着する。
「全力で戦える相手は何年ぶりかしら……あっさり死なないでちょうだい」
「シャアアアッ!!」
崖の上から白竜が飛び立つとマリアは地上にいる者達が巻き込まれないように上空へ移動を行う。その後に白竜も続き、彼女に目掛けて光の吐息を放つ。
「アガァッ!!」
「やはりそうきたわね……でも、無駄よ。リフレクション!!」
光線を撃ちこんできた白竜に対してマリアは杖を構えると、結界石を利用して防御壁を作り出す。彼女が所持している結界石は市販の物ではなく、一流の小髭族が制作した特殊な結界石である。光線が結界に衝突した瞬間、まるで鏡に跳ね返されるように白竜の元へ向かう。
「シャアアッ!?」
光線を跳ね返されて翼に当てられた白竜だったが、特に損傷はないのか問題なく飛行を持続する。魔法使いが自分の魔法では傷つかないのと同じ原理で白竜の吐き出す吐息は白竜の身体を傷つけはしない。しかし、その間にマリアは距離を取って次の魔法の準備を行う。
白竜よりもさらに高い空域で彼女は魔法陣を展開し、白竜に狙いを定めた。彼女が得意とする「マジックアロー」は自分の魔力を利用して複数の属性の魔弾を撃ちこむ。並の魔術師ならば10発程度の魔弾で耐え切れずに魔法を解除してしまうが、マリアの場合はガトリング砲のように打ち込む。
「プレゼントよ」
「シャアッ!?」
風、火、水、雷の四つの属性の魔弾が数十発も撃ちこまれ、それを確認した白竜は移動速度を上昇させて回避しようとした。だが、マリアはそれを予測して魔弾を追尾させる。
「無駄よ、逃げ切れると思わないで」
「アガァッ!?」
途中で軌道を変化した魔弾は白竜の背中に集中砲火し、複数の属性の魔弾が衝突したことで反発作用を引き起こし、本来以上の威力を引き起こす。下位の竜種ならばこの攻撃だけで仕留めきれたかもしれないが、白竜はそれを耐え切って光の吐息を放つ。
「アガァアアアッ!!」
「くっ!?」
魔弾を撃ちこむ魔法陣を展開している間はマリアは動けず、彼女は迫りくる光線に対して咄嗟に魔法陣を解除して回避した。今度は白竜の方がマリアを追跡し、彼女を執拗に追いかける。
「シャアアッ!!」
「……それは幻影よ」
「ッ!?」
マリアを追いかける途中で彼女の姿が陽炎のように消え去り、いつの間にか白竜の背中の上にマリアが立っていた。彼女は幻を生み出す魔法で自分の偽物を作り出し、白竜が追跡している間に次の魔法の準備を行う。
白竜の背中に乗ったマリアは杖を構えると電流を迸らせる。雷属性の上級魔法を撃ちこむ準備を行い、彼女が杖を天に構えると雨雲を生み出す。雷属性と水属性と風属性の魔法を組み合わせた合成魔術を発動させた。
「サンダーストーム!!」
「ギャインッ!?」
雨雲から雷が降り注ぎ、更に竜巻が発生して白竜を飲み込む。竜巻内では雷と雨が迸り、全身が水に濡れた状態で電撃を浴びた白竜は悲鳴をあげる。こちらの魔法は準備に時間が掛かるのと広範囲に被害を及ぼすという理由でマリアも滅多に使用しない高等魔術だが、第五階層ならば遠慮せずに扱える。
雷を帯びた竜巻の被害者は白竜だけではなく、地上に存在した別の魔物も巻き込まれた。湖を泳いでいた魚人やオオツノオークの群れが巻き込まれ、竜巻の中に飲み込まれていく。
『プギィイイッ!?』
『ギャアアアッ!?』
「あら……ちょっとやり過ぎたかしら」
白竜だけを始末するつもりが他の魔物を巻き込んだことに気付いたマリアは悪びれもせずに見下ろし、彼女は白竜が動けなくなるまで痛めつけるつもりだった。だが、竜巻の中で白竜の影が映し出されると、全身から電流を帯びた白竜が竜巻を突き破って出現した。
「シャアアッ!!」
「何ですって!?」
かつて一度もサンダーストームを打ち破られたことがないマリアは白竜が竜巻を突破して出てきたことに驚き、しかも白竜は全身に雷を纏っていた。どうやら雷の力を吸収したようであり、雷の魔力を帯びた光線を放つ。
「アガァアアアアッ!!」
「ブースト!!」
危険を察したマリアは光の羽根を拡大化させて加速し、光線を回避することに成功した。白竜の撃ちこんだ光線は地上に衝突すると凄まじい爆発を引き起こし、地上に存在したロックゴーレムの群れを蹴散らす。
『ゴアアアアッ!?』
マリアと白竜の戦闘に巻き込まれた魔物達は次々と吹き飛ばされ、戦闘を開始してから5分足らずで第五階層に甚大な被害を生み出す。
※こいつらやばすぎる……(;´・ω・)ハワワッ
「マリア様!!相手は竜種です!!いくらマリア様でも……」
「大丈夫よ。貴方達は下がっていなさい……姉さんを頼んだわよ」
「マリア!?」
白竜が姿を現わすとマリアは神器ウィングを取り出し、彼女は装着すると背中に光の翼を生み出す。元々はキラウが所持していた神器だったが、現在はマリアの所有物となった。神器などなくても風の精霊を利用すれば飛ぶことはできるが、今回は本気で戦うために彼女は複数の神器を装着する。
「全力で戦える相手は何年ぶりかしら……あっさり死なないでちょうだい」
「シャアアアッ!!」
崖の上から白竜が飛び立つとマリアは地上にいる者達が巻き込まれないように上空へ移動を行う。その後に白竜も続き、彼女に目掛けて光の吐息を放つ。
「アガァッ!!」
「やはりそうきたわね……でも、無駄よ。リフレクション!!」
光線を撃ちこんできた白竜に対してマリアは杖を構えると、結界石を利用して防御壁を作り出す。彼女が所持している結界石は市販の物ではなく、一流の小髭族が制作した特殊な結界石である。光線が結界に衝突した瞬間、まるで鏡に跳ね返されるように白竜の元へ向かう。
「シャアアッ!?」
光線を跳ね返されて翼に当てられた白竜だったが、特に損傷はないのか問題なく飛行を持続する。魔法使いが自分の魔法では傷つかないのと同じ原理で白竜の吐き出す吐息は白竜の身体を傷つけはしない。しかし、その間にマリアは距離を取って次の魔法の準備を行う。
白竜よりもさらに高い空域で彼女は魔法陣を展開し、白竜に狙いを定めた。彼女が得意とする「マジックアロー」は自分の魔力を利用して複数の属性の魔弾を撃ちこむ。並の魔術師ならば10発程度の魔弾で耐え切れずに魔法を解除してしまうが、マリアの場合はガトリング砲のように打ち込む。
「プレゼントよ」
「シャアッ!?」
風、火、水、雷の四つの属性の魔弾が数十発も撃ちこまれ、それを確認した白竜は移動速度を上昇させて回避しようとした。だが、マリアはそれを予測して魔弾を追尾させる。
「無駄よ、逃げ切れると思わないで」
「アガァッ!?」
途中で軌道を変化した魔弾は白竜の背中に集中砲火し、複数の属性の魔弾が衝突したことで反発作用を引き起こし、本来以上の威力を引き起こす。下位の竜種ならばこの攻撃だけで仕留めきれたかもしれないが、白竜はそれを耐え切って光の吐息を放つ。
「アガァアアアッ!!」
「くっ!?」
魔弾を撃ちこむ魔法陣を展開している間はマリアは動けず、彼女は迫りくる光線に対して咄嗟に魔法陣を解除して回避した。今度は白竜の方がマリアを追跡し、彼女を執拗に追いかける。
「シャアアッ!!」
「……それは幻影よ」
「ッ!?」
マリアを追いかける途中で彼女の姿が陽炎のように消え去り、いつの間にか白竜の背中の上にマリアが立っていた。彼女は幻を生み出す魔法で自分の偽物を作り出し、白竜が追跡している間に次の魔法の準備を行う。
白竜の背中に乗ったマリアは杖を構えると電流を迸らせる。雷属性の上級魔法を撃ちこむ準備を行い、彼女が杖を天に構えると雨雲を生み出す。雷属性と水属性と風属性の魔法を組み合わせた合成魔術を発動させた。
「サンダーストーム!!」
「ギャインッ!?」
雨雲から雷が降り注ぎ、更に竜巻が発生して白竜を飲み込む。竜巻内では雷と雨が迸り、全身が水に濡れた状態で電撃を浴びた白竜は悲鳴をあげる。こちらの魔法は準備に時間が掛かるのと広範囲に被害を及ぼすという理由でマリアも滅多に使用しない高等魔術だが、第五階層ならば遠慮せずに扱える。
雷を帯びた竜巻の被害者は白竜だけではなく、地上に存在した別の魔物も巻き込まれた。湖を泳いでいた魚人やオオツノオークの群れが巻き込まれ、竜巻の中に飲み込まれていく。
『プギィイイッ!?』
『ギャアアアッ!?』
「あら……ちょっとやり過ぎたかしら」
白竜だけを始末するつもりが他の魔物を巻き込んだことに気付いたマリアは悪びれもせずに見下ろし、彼女は白竜が動けなくなるまで痛めつけるつもりだった。だが、竜巻の中で白竜の影が映し出されると、全身から電流を帯びた白竜が竜巻を突き破って出現した。
「シャアアッ!!」
「何ですって!?」
かつて一度もサンダーストームを打ち破られたことがないマリアは白竜が竜巻を突破して出てきたことに驚き、しかも白竜は全身に雷を纏っていた。どうやら雷の力を吸収したようであり、雷の魔力を帯びた光線を放つ。
「アガァアアアアッ!!」
「ブースト!!」
危険を察したマリアは光の羽根を拡大化させて加速し、光線を回避することに成功した。白竜の撃ちこんだ光線は地上に衝突すると凄まじい爆発を引き起こし、地上に存在したロックゴーレムの群れを蹴散らす。
『ゴアアアアッ!?』
マリアと白竜の戦闘に巻き込まれた魔物達は次々と吹き飛ばされ、戦闘を開始してから5分足らずで第五階層に甚大な被害を生み出す。
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