1,990 / 2,083
蛇足編
レナ&スラミンVSアイリス
しおりを挟む
「まあ、とりあえずはのんびり過ごしましょうか。今日は何をして遊びますか?」
「ぷるんっ!?」
「あ、そういえばいい忘れていた。この世界では願い事はなんでも叶うんだよ」
急に現れた机と椅子にスラミンは驚いたが、レナは夢の世界の仕組みを説明した。この世界限定ではあるがどんな物も生み出すこともできる。元の世界では絶対に手に入らない地球の人工物も生み出すことができるため、ゲームなどの娯楽品もいくらでも造り出せる。
しかし、願いことが何でも敵う世界なのでゲームの途中で自分の操っているキャラクターが死にそうになっても簡単に復活したり、あるいは無敵になることもできる。まるでチートを使って遊ぶ気になるのでレナはテレビゲームの類は遊ばず、その代わりにアイリスと二人でできる遊びはよくやる。
「今日は将棋をしますか?それともリバーシ?チェスもありますよ」
「ならチェスボクシングで……」
「何故!?私に何か恨みでもあるんですか?」
「チェスはスラミンに任せて俺はボクシングに集中するから」
「ぷるんっ(任せて)」
「しかも二人がかり!?」
スラミンは実はレナよりも将棋などの遊戯は強く、レナは自分の代わりにチェスを任せようと机に乗せる。スラミンはチェスを動かそうとした時、何かに気付いたように身体をくねらせた。
「ぷるぷるっ……」
「どうしたスラミン?ここにはトイレないぞ」
「いや、この世界ではトイレなんていかなくてもいいんですよ」
「ぷるんっ!!」
スライムはトイレなどいかないのでレナの発言に怒った風に飛び跳ねり、彼が伝えたいのは勝ったらご褒美が欲しいということだった。先ほどもこの世界を秘密にするという約束でご褒美をあげる約束をしており、それを思い出したレナは現実に戻ったらスラミンに何を上げるのか考える。
「う~ん、そうだな……よし、これに飼ったらスラミンには氷菓子と魔石を買ってあげよう!!水属性の魔石が好きでしょ?」
「ぷるる~んっ(わぁいっ)」
「甘やかしてますね。まあ、いいでしょう。ボクシングはともかくチェスなら負けませんよ!!全身の服を剥ぎ取ってやるぐらいに勝ってあげますから!!」
「ぷるんっ(いやんっ)」
「いや、スラミン服着てないし……」
「何を言ってるんですか、レナさんの服を剥ぎ取るという意味ですよ」
「俺の!?」
アイリスとスラミンは火花を散らして睨み合い、二人の壮絶な戦いが始まった――
――それから数分後、スラミンとアイリスは将棋盤を挟んで倒れ込んでいた。まるで激しい戦闘が繰り広げられたかのようにアイリスはボロボロであり、スラミンも萎れていた。
「くっ、まさかここまで私を追い詰めるなんて……スライムの癖にやりますね」
「ぷるるっ……(そっちもな)」
「あれ、ちょっと目を離した隙にどうしてこんな状況に!?」
レナは暇だったのでひとりで飯を食べているとアイリスとスラミンの変わり果てた姿を見て驚く。ちなみに彼が食べていたのは地球ではよく食べていた定食屋のから揚げ定食だった。子供の頃に潰れた店だったので二度と食べられないと思ったが、この世界ではいくらでも料理を再現できた。
のんきにレナが食事をしている間にスラミンとアイリスは激しい死闘を繰り広げ、二人の間に友情が芽生えた様子だった。アイリスはスラミンに手を差し出すとスラミンも触手を伸ばす。
「ふっ、この勝負の決着は次の機械にしましょう。またここへ来た時は容赦しませんよ」
「ぷるるんっ(望むところ!!)」
「でもこの世界から出たらスラミンは記憶を失うんじゃ……」
「そこら辺は私が色々と調整します。それと今度からはレナさんの傍にいる人間が居たらこっちへ来られるように調整しましょう。私に会わせたい人が連れてきてください」
「え、いいの?」
夢の世界に入れるのはレナだけだったが、今回の一件でアイリスは他の人間(魔物?)と遊ぶ楽しさを覚えたのかレナと共に眠れば夢の世界に連れて来られるように調整を行う。それを聞いてレナは誰を連れて来るべきか考える。
「ここへ来るには一緒に眠らないと駄目なのか。そうなると誰がいいかな……」
「注意しないといけないのは一緒に眠るということです。いきなり一緒に寝てくれなんて言ったら誤解を生みかねないので気を付けてください」
「確かに」
レナはリンダ辺りに「寝てくれ」と頼む自分の姿を想像し、彼女がどんな反応をするのか想像する。リンダならば激しく慌てふためくか、ティナがいるのに自分を誘うなど何を考えているのかと怒るかもしれない。どんな反応をするのか興味はあるが、もしも他の女性陣に知られたら命の危機だった。
「う~ん、難しいな……そうだ、もう眠ってる人間の傍で寝たらどう?」
「それはそれでレナさんが夜這いをしに来たと勘違いされるかもしれませんよ」
「大丈夫、気づかれないように注意するから」
「まあ、私は別に困らないのでいいですけど」
眠っている人間に無断で一緒に眠ろうとすればあらぬ誤解を生んでしまうかもしれないが、その辺は気を付けることにしてレナはとりあえずは目を覚ますことにした――
※もしもレナが誘った場合
レナ「リンダ、一緒に寝ようか」✧(`ω´)←イケボ
リンダ「ふえっ!?な、なな、何を言ってるのですか!?」(* ゚Д゚*)ノ発勁
レナ「はぐぅっ!?」Σ(゚Д゚)←吹き飛ばされる
※もしもレナが夜這い(笑)を仕掛けた場合
レナ「よく眠ってるな……おやすみ」(´ω`)ZZZ
シズネ「……!?」(; ゚Д゚)←気配を察して起きたがわけがわからずに硬直する
「ぷるんっ!?」
「あ、そういえばいい忘れていた。この世界では願い事はなんでも叶うんだよ」
急に現れた机と椅子にスラミンは驚いたが、レナは夢の世界の仕組みを説明した。この世界限定ではあるがどんな物も生み出すこともできる。元の世界では絶対に手に入らない地球の人工物も生み出すことができるため、ゲームなどの娯楽品もいくらでも造り出せる。
しかし、願いことが何でも敵う世界なのでゲームの途中で自分の操っているキャラクターが死にそうになっても簡単に復活したり、あるいは無敵になることもできる。まるでチートを使って遊ぶ気になるのでレナはテレビゲームの類は遊ばず、その代わりにアイリスと二人でできる遊びはよくやる。
「今日は将棋をしますか?それともリバーシ?チェスもありますよ」
「ならチェスボクシングで……」
「何故!?私に何か恨みでもあるんですか?」
「チェスはスラミンに任せて俺はボクシングに集中するから」
「ぷるんっ(任せて)」
「しかも二人がかり!?」
スラミンは実はレナよりも将棋などの遊戯は強く、レナは自分の代わりにチェスを任せようと机に乗せる。スラミンはチェスを動かそうとした時、何かに気付いたように身体をくねらせた。
「ぷるぷるっ……」
「どうしたスラミン?ここにはトイレないぞ」
「いや、この世界ではトイレなんていかなくてもいいんですよ」
「ぷるんっ!!」
スライムはトイレなどいかないのでレナの発言に怒った風に飛び跳ねり、彼が伝えたいのは勝ったらご褒美が欲しいということだった。先ほどもこの世界を秘密にするという約束でご褒美をあげる約束をしており、それを思い出したレナは現実に戻ったらスラミンに何を上げるのか考える。
「う~ん、そうだな……よし、これに飼ったらスラミンには氷菓子と魔石を買ってあげよう!!水属性の魔石が好きでしょ?」
「ぷるる~んっ(わぁいっ)」
「甘やかしてますね。まあ、いいでしょう。ボクシングはともかくチェスなら負けませんよ!!全身の服を剥ぎ取ってやるぐらいに勝ってあげますから!!」
「ぷるんっ(いやんっ)」
「いや、スラミン服着てないし……」
「何を言ってるんですか、レナさんの服を剥ぎ取るという意味ですよ」
「俺の!?」
アイリスとスラミンは火花を散らして睨み合い、二人の壮絶な戦いが始まった――
――それから数分後、スラミンとアイリスは将棋盤を挟んで倒れ込んでいた。まるで激しい戦闘が繰り広げられたかのようにアイリスはボロボロであり、スラミンも萎れていた。
「くっ、まさかここまで私を追い詰めるなんて……スライムの癖にやりますね」
「ぷるるっ……(そっちもな)」
「あれ、ちょっと目を離した隙にどうしてこんな状況に!?」
レナは暇だったのでひとりで飯を食べているとアイリスとスラミンの変わり果てた姿を見て驚く。ちなみに彼が食べていたのは地球ではよく食べていた定食屋のから揚げ定食だった。子供の頃に潰れた店だったので二度と食べられないと思ったが、この世界ではいくらでも料理を再現できた。
のんきにレナが食事をしている間にスラミンとアイリスは激しい死闘を繰り広げ、二人の間に友情が芽生えた様子だった。アイリスはスラミンに手を差し出すとスラミンも触手を伸ばす。
「ふっ、この勝負の決着は次の機械にしましょう。またここへ来た時は容赦しませんよ」
「ぷるるんっ(望むところ!!)」
「でもこの世界から出たらスラミンは記憶を失うんじゃ……」
「そこら辺は私が色々と調整します。それと今度からはレナさんの傍にいる人間が居たらこっちへ来られるように調整しましょう。私に会わせたい人が連れてきてください」
「え、いいの?」
夢の世界に入れるのはレナだけだったが、今回の一件でアイリスは他の人間(魔物?)と遊ぶ楽しさを覚えたのかレナと共に眠れば夢の世界に連れて来られるように調整を行う。それを聞いてレナは誰を連れて来るべきか考える。
「ここへ来るには一緒に眠らないと駄目なのか。そうなると誰がいいかな……」
「注意しないといけないのは一緒に眠るということです。いきなり一緒に寝てくれなんて言ったら誤解を生みかねないので気を付けてください」
「確かに」
レナはリンダ辺りに「寝てくれ」と頼む自分の姿を想像し、彼女がどんな反応をするのか想像する。リンダならば激しく慌てふためくか、ティナがいるのに自分を誘うなど何を考えているのかと怒るかもしれない。どんな反応をするのか興味はあるが、もしも他の女性陣に知られたら命の危機だった。
「う~ん、難しいな……そうだ、もう眠ってる人間の傍で寝たらどう?」
「それはそれでレナさんが夜這いをしに来たと勘違いされるかもしれませんよ」
「大丈夫、気づかれないように注意するから」
「まあ、私は別に困らないのでいいですけど」
眠っている人間に無断で一緒に眠ろうとすればあらぬ誤解を生んでしまうかもしれないが、その辺は気を付けることにしてレナはとりあえずは目を覚ますことにした――
※もしもレナが誘った場合
レナ「リンダ、一緒に寝ようか」✧(`ω´)←イケボ
リンダ「ふえっ!?な、なな、何を言ってるのですか!?」(* ゚Д゚*)ノ発勁
レナ「はぐぅっ!?」Σ(゚Д゚)←吹き飛ばされる
※もしもレナが夜這い(笑)を仕掛けた場合
レナ「よく眠ってるな……おやすみ」(´ω`)ZZZ
シズネ「……!?」(; ゚Д゚)←気配を察して起きたがわけがわからずに硬直する
0
お気に入りに追加
16,545
あなたにおすすめの小説
“金しか生めない”錬金術師は果たして凄いのだろうか
まにぃ
ファンタジー
錬金術師の名家の生まれにして、最も成功したであろう人。
しかし、彼は”金以外は生み出せない”と言う特異性を持っていた。
〔成功者〕なのか、〔失敗者〕なのか。
その周りで起こる出来事が、彼を変えて行く。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ゲート0 -zero- 自衛隊 銀座にて、斯く戦えり
柳内たくみ
ファンタジー
20XX年、うだるような暑さの8月某日――
東京・銀座四丁目交差点中央に、突如巨大な『門(ゲート)』が現れた。
中からなだれ込んできたのは、見目醜悪な怪異の群れ、そして剣や弓を携えた謎の軍勢。
彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。