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蛇足編
錬金術師の力
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『ぐはぁっ!?』
「まだまだぁっ!!」
魔王に対してレナは反撃の隙も与えず、連続攻撃で追い詰めていく。魔法の力を吸収する魔王を仕留めるには純粋な剣技による攻撃しか行えず、いかに相手が頑丈な魔法金属であろうとレナの退魔刀はこの世界で一番硬い魔法金属で構成されている。
攻撃を受ける度に魔王の肉体にも負荷が掛かっているはずであり、遂に魔王の肉体に亀裂が走った。自身の肉体が砕け散る一歩手前にまで追い込まれた魔王は戦慄する。
『ば、馬鹿なっ!?この肉体を壊せる人間などいるはずがない!!』
「己惚れんな!!」
かつて戦った勇者ですらも魔王の肉体に傷を入れた者は一人として存在せず、魔王は慌てて逃げようとしたがレナは逃さない。魔法の力を吸収されるので下手に魔法は使えないが、その代わりに神器チェーンを異空間から取り出して拘束を行う。
「喰らえっ!!」
『何だと!?』
神器チェーンは魔法の力で鎖を操る魔道具であり、これならば魔王の肉体を拘束しても魔法を吸収される事はない。魔王の肉体を鎖で拘束した後はレナは退魔刀を振りかざし、渾身の一撃を喰らわせる。
「これで終わりだ!!」
『ま、待てっ!?お前に世界の半分を……』
「そういうテンプレはいいから!!」
往生際が悪く命乞いを行おうとした魔王の頭部をレナは退魔刀の一撃で打ち砕き、岩山に残骸が散らばる。粉々に破壊した魔王を見下ろし、神器チェーンを回収するとレナは安心した。
「勝った、のか……?」
意外とあっさりと魔王を打ち倒した事にレナは拍子抜けするが、粉々に砕いた魔王を見て背中を向ける。だが、破壊したはずの魔王の破片の残骸が震え出す。
魔王の正体は人造兵器であり、希少金属のオリハルコンの他に複数の魔法金属を合成して作り出されている。魔王は硬度を自由に調整し、更に形状を自在に変形させる能力を持つ。魔王はスライムと同様に肉体を自由に変形させ、更に再生する能力を持つ。
『油断したな!!』
「っ!?」
無数の破片がレナの元に向かい、彼の身体に張り付いていく。魔王はレナの全身に張り付き、彼の能力を奪おうとした。だが、レナは魔王が張り付いた瞬間にある能力を発動させた。
「引っかかったのはお前だ!!」
『な、何だこれは!?』
魔王が張り付いた瞬間、レナは掌を通じて魔王の肉体を錬金術師の「物質変換」と「形状高速変化」の能力で封じ込める。本来であればこの二つの能力は生物に対しては使用できないのだが、魔王は人工生命体であるが故に生物とは言い難い。
金属生命体であるが故に魔王の肉体の大部分は金属で構成されており、それを利用してレナは錬金術師の能力で金属を操って封じ込める。レナの身体に張り付いた魔王は一か所に集められ、やがて球体状に変化した。漆黒の水晶玉と化した魔王はレナに逆らうことができず、それを見たレナは安堵した。
「ふうっ……上手くいった」
『お、おのれ!!我に何をした!?』
「錬金術師の能力でお前の肉体を固めただけだよ」
『錬金術師だと!?そんな馬鹿な……剣士ではなかったのか!?』
レナのあまりの強さに魔王は剣士を相手に戦っているつもりだったが、錬金術師の職業を持つレナは魔王の能力に対抗できる唯一の存在だった事が運の尽きだった。魔王を封じ込めたレナは色々と考えた末、空間魔法を発動させた。
「お前を異空間に封じ込めたらどうなると思う?」
『な、何だと!?』
「異空間に放り込めばお前はもう二度と悪さはできない。俺が呼び出さない限りはこっちの世界に戻る事もできないからな」
『や、止めろぉっ!?』
「止めないよ。異空間で反省してろ!!」
金属の塊と化した魔王をレナは空間魔法で異空間に封じ込め、魔王は抵抗する暇もなく暗黒空間に取り込まれた。魔王を解放できるのはレナだけであり、仮にレナが寿命で死ねば魔王はもう二度とこちらの世界に戻る事はできない。
「ふうっ……また世界を救っちゃったかな」
『その通りですよ。お疲れさまでした』
誰にも知られずにレナは魔王の脅威を排除し、彼の功績を知る人間はアイリスしかいない。だが、レナのお陰でこの世界の脅威がまたもや取り除かれたのは事実だった。
※レナが魔王にあっさり勝てたのは相性の問題です。もしも私の他の作品の主人公が魔王と戦っていたらそう簡単には勝てません。
「まだまだぁっ!!」
魔王に対してレナは反撃の隙も与えず、連続攻撃で追い詰めていく。魔法の力を吸収する魔王を仕留めるには純粋な剣技による攻撃しか行えず、いかに相手が頑丈な魔法金属であろうとレナの退魔刀はこの世界で一番硬い魔法金属で構成されている。
攻撃を受ける度に魔王の肉体にも負荷が掛かっているはずであり、遂に魔王の肉体に亀裂が走った。自身の肉体が砕け散る一歩手前にまで追い込まれた魔王は戦慄する。
『ば、馬鹿なっ!?この肉体を壊せる人間などいるはずがない!!』
「己惚れんな!!」
かつて戦った勇者ですらも魔王の肉体に傷を入れた者は一人として存在せず、魔王は慌てて逃げようとしたがレナは逃さない。魔法の力を吸収されるので下手に魔法は使えないが、その代わりに神器チェーンを異空間から取り出して拘束を行う。
「喰らえっ!!」
『何だと!?』
神器チェーンは魔法の力で鎖を操る魔道具であり、これならば魔王の肉体を拘束しても魔法を吸収される事はない。魔王の肉体を鎖で拘束した後はレナは退魔刀を振りかざし、渾身の一撃を喰らわせる。
「これで終わりだ!!」
『ま、待てっ!?お前に世界の半分を……』
「そういうテンプレはいいから!!」
往生際が悪く命乞いを行おうとした魔王の頭部をレナは退魔刀の一撃で打ち砕き、岩山に残骸が散らばる。粉々に破壊した魔王を見下ろし、神器チェーンを回収するとレナは安心した。
「勝った、のか……?」
意外とあっさりと魔王を打ち倒した事にレナは拍子抜けするが、粉々に砕いた魔王を見て背中を向ける。だが、破壊したはずの魔王の破片の残骸が震え出す。
魔王の正体は人造兵器であり、希少金属のオリハルコンの他に複数の魔法金属を合成して作り出されている。魔王は硬度を自由に調整し、更に形状を自在に変形させる能力を持つ。魔王はスライムと同様に肉体を自由に変形させ、更に再生する能力を持つ。
『油断したな!!』
「っ!?」
無数の破片がレナの元に向かい、彼の身体に張り付いていく。魔王はレナの全身に張り付き、彼の能力を奪おうとした。だが、レナは魔王が張り付いた瞬間にある能力を発動させた。
「引っかかったのはお前だ!!」
『な、何だこれは!?』
魔王が張り付いた瞬間、レナは掌を通じて魔王の肉体を錬金術師の「物質変換」と「形状高速変化」の能力で封じ込める。本来であればこの二つの能力は生物に対しては使用できないのだが、魔王は人工生命体であるが故に生物とは言い難い。
金属生命体であるが故に魔王の肉体の大部分は金属で構成されており、それを利用してレナは錬金術師の能力で金属を操って封じ込める。レナの身体に張り付いた魔王は一か所に集められ、やがて球体状に変化した。漆黒の水晶玉と化した魔王はレナに逆らうことができず、それを見たレナは安堵した。
「ふうっ……上手くいった」
『お、おのれ!!我に何をした!?』
「錬金術師の能力でお前の肉体を固めただけだよ」
『錬金術師だと!?そんな馬鹿な……剣士ではなかったのか!?』
レナのあまりの強さに魔王は剣士を相手に戦っているつもりだったが、錬金術師の職業を持つレナは魔王の能力に対抗できる唯一の存在だった事が運の尽きだった。魔王を封じ込めたレナは色々と考えた末、空間魔法を発動させた。
「お前を異空間に封じ込めたらどうなると思う?」
『な、何だと!?』
「異空間に放り込めばお前はもう二度と悪さはできない。俺が呼び出さない限りはこっちの世界に戻る事もできないからな」
『や、止めろぉっ!?』
「止めないよ。異空間で反省してろ!!」
金属の塊と化した魔王をレナは空間魔法で異空間に封じ込め、魔王は抵抗する暇もなく暗黒空間に取り込まれた。魔王を解放できるのはレナだけであり、仮にレナが寿命で死ねば魔王はもう二度とこちらの世界に戻る事はできない。
「ふうっ……また世界を救っちゃったかな」
『その通りですよ。お疲れさまでした』
誰にも知られずにレナは魔王の脅威を排除し、彼の功績を知る人間はアイリスしかいない。だが、レナのお陰でこの世界の脅威がまたもや取り除かれたのは事実だった。
※レナが魔王にあっさり勝てたのは相性の問題です。もしも私の他の作品の主人公が魔王と戦っていたらそう簡単には勝てません。
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