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蛇足編
閑話 《ダイン達の金欠の理由》
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――ダイン達はとあるカジノに立ち寄っていた。旅の資金も余裕がないというのにどうしてカジノに立ち寄ったのかというと、賭博で金を設けるのが目的ではなく、カジノの地下で行われている闘技場で戦って賞金を得るためにゴンゾウが奮戦していた。
「うおおおっ!!」
「ガハァッ!?」
『き、決まった!!鬼仮面の拳がオーガの顔面を打ち抜いた!!これは逆転か!!』
「おっしゃあっ!!その調子だ!!」
「これで勝てば大儲けですね!!」
ゴンゾウは仮面を身に着けた状態でオーガと戦い、武器を着用せずに素手だけで戦う。この闘技場では武具や防具の装備は禁止されており、戦わされる相手は魔物限定である。格闘家の職業の人間でも素手のみで魔物と戦わされるのは危険なのだが、もしも勝ち上がれば高額の賞金を得られる。
既にゴンゾウはオーク、赤毛熊、トロール、ゴーレムといった魔物を打ち倒しており、最後の相手はオーガだった。オーガは巨人族にも勝る体躯と怪力を誇るが、数々の強敵を打ち倒して成長したゴンゾウの敵ではない。
「ふんっ!!」
「ウガァッ!?」
「も、持ち上げた!?あの巨体を!?」
「何をするつもりだ!?」
ゴンゾウはオーガの背後に回り込み、後ろから抱きしめて力尽くで持ち上げた。そして渾身の力を込めてオーガを地面に叩きつけた。
「レナ直伝……バックドロップ!!」
「ガハァアアアッ!?」
『き、決まったぁっ!!』
レナから教わったプロレス技をゴンゾウは繰り出し、凄まじい勢いで頭から地面に叩き落されたオーガは白目を剥いて倒れた。実況はそれを見てゴンゾウの勝利を確信すると、ゴンゾウは全身から汗を流しながらダインとミイネが居る観客席に向けて腕を上げる。
「勝ったぞぉっ!!」
「や、やった!!これで今日の宿代は確保だ!!」
「まさか鬼人化も使わずに勝つなんて……」
大会の規定では五連勝すれば賞金を得られるため、ゴンゾウは莫大な賞金を得る権利を手に入れた。ダイン達は実は闘技場に参加したのは旅の資金を集めるためであり、これで今日の所は野宿せずに済みそうだった――
――ゴンゾウの活躍のお陰でダイン達は久々に大金を入手し、これでしばらくの間は旅は安泰だと思われたが、次の日の朝にミイネは寝間着姿で苛立った表情を浮かべながらダインとゴンゾウに正座させていた。
「それで……昨日あんなに稼いだお金は何処に行ったんですか?」
「い、いや……つい、昨日は羽目を外しすぎちゃって……」
「すまん……もうこれだけしか残っていない」
ゴンゾウとダインは銅貨が数枚しか入っていない小袋を渡し、それを確認したミイネはこめかみに青筋を浮かべる。昨日の賞金はゴンゾウの厚意で三分割してそれぞれに分け与えたのだが、たった一晩でダインとゴンゾウは使い果たしてしまった。
「ダインさんは何にお金を使ったんですか?まさか、娼館に行ったりしたんじゃ……」
「い、行くわけないだろ!?僕はその、昨日のカジノで少しだけ遊んで行こうとしたら最初は物凄く勝ったんだ!!だけど、遊んでいくうちに少しずつ減って言って……気が付いたらほとんど金が残ってなかった」
「それは嵌められたんですよ!!最初に勝たせて後から金を搾り取る賭博の常套手段です!!」
「ううっ……」
ダインはカジノで大損してしまい、ミイネは頭を抱えた。普段のダインはあまり賭博は行わないのだが、思いもよらぬ大金を得たので羽目を外しすぎた様子だった。
「それでゴンゾウさん?」
「腹が減ったから食べ歩きしていたら、気付かないうちにこの街で一番の料亭で食べていた」
「まあ、ゴンゾウさんらしいですね……」
巨人族であるゴンゾウは人間以上に食欲旺盛なので腹が減ったら我慢できず、高級料亭に立ち寄って金を使い果たしていたらしい。ミイネが同行していれば二人の行動を止められたが、彼女も疲れていたので宿に泊まっていたのが災いした。
一番の年下であるミイネの方が金管理がしっかりしており、今後はダインとゴンゾウに無暗に大金を与える事はしない事に決めた。ミイネはこの二人と常に旅をしていたレナがどのように扱っていたのか気にかかり、改めてレナを恋しく思う。
「ああ……レナさんを連れて来れば良かった」
「「面目ない……」」
ミイネはレナが一緒ならば二人が暴走する事はないと思い、今度から旅をするときはレナを連れて行く事を決意した。
※ちなみにレナがカジノに同行していた場合
アイリス「レナさん、相手はワンペアで勝負してきますよ!!」←ポーカーで相手の手札を教える
レナ「よし、それなら俺の勝ちだ!!」←せこい
ダイン「やった!!これで10連勝だ!!」
カジノ関係者「ぐぬぬっ……」
あまりに勝ちすぎてカジノ側からイカサマだと疑われます。
「うおおおっ!!」
「ガハァッ!?」
『き、決まった!!鬼仮面の拳がオーガの顔面を打ち抜いた!!これは逆転か!!』
「おっしゃあっ!!その調子だ!!」
「これで勝てば大儲けですね!!」
ゴンゾウは仮面を身に着けた状態でオーガと戦い、武器を着用せずに素手だけで戦う。この闘技場では武具や防具の装備は禁止されており、戦わされる相手は魔物限定である。格闘家の職業の人間でも素手のみで魔物と戦わされるのは危険なのだが、もしも勝ち上がれば高額の賞金を得られる。
既にゴンゾウはオーク、赤毛熊、トロール、ゴーレムといった魔物を打ち倒しており、最後の相手はオーガだった。オーガは巨人族にも勝る体躯と怪力を誇るが、数々の強敵を打ち倒して成長したゴンゾウの敵ではない。
「ふんっ!!」
「ウガァッ!?」
「も、持ち上げた!?あの巨体を!?」
「何をするつもりだ!?」
ゴンゾウはオーガの背後に回り込み、後ろから抱きしめて力尽くで持ち上げた。そして渾身の力を込めてオーガを地面に叩きつけた。
「レナ直伝……バックドロップ!!」
「ガハァアアアッ!?」
『き、決まったぁっ!!』
レナから教わったプロレス技をゴンゾウは繰り出し、凄まじい勢いで頭から地面に叩き落されたオーガは白目を剥いて倒れた。実況はそれを見てゴンゾウの勝利を確信すると、ゴンゾウは全身から汗を流しながらダインとミイネが居る観客席に向けて腕を上げる。
「勝ったぞぉっ!!」
「や、やった!!これで今日の宿代は確保だ!!」
「まさか鬼人化も使わずに勝つなんて……」
大会の規定では五連勝すれば賞金を得られるため、ゴンゾウは莫大な賞金を得る権利を手に入れた。ダイン達は実は闘技場に参加したのは旅の資金を集めるためであり、これで今日の所は野宿せずに済みそうだった――
――ゴンゾウの活躍のお陰でダイン達は久々に大金を入手し、これでしばらくの間は旅は安泰だと思われたが、次の日の朝にミイネは寝間着姿で苛立った表情を浮かべながらダインとゴンゾウに正座させていた。
「それで……昨日あんなに稼いだお金は何処に行ったんですか?」
「い、いや……つい、昨日は羽目を外しすぎちゃって……」
「すまん……もうこれだけしか残っていない」
ゴンゾウとダインは銅貨が数枚しか入っていない小袋を渡し、それを確認したミイネはこめかみに青筋を浮かべる。昨日の賞金はゴンゾウの厚意で三分割してそれぞれに分け与えたのだが、たった一晩でダインとゴンゾウは使い果たしてしまった。
「ダインさんは何にお金を使ったんですか?まさか、娼館に行ったりしたんじゃ……」
「い、行くわけないだろ!?僕はその、昨日のカジノで少しだけ遊んで行こうとしたら最初は物凄く勝ったんだ!!だけど、遊んでいくうちに少しずつ減って言って……気が付いたらほとんど金が残ってなかった」
「それは嵌められたんですよ!!最初に勝たせて後から金を搾り取る賭博の常套手段です!!」
「ううっ……」
ダインはカジノで大損してしまい、ミイネは頭を抱えた。普段のダインはあまり賭博は行わないのだが、思いもよらぬ大金を得たので羽目を外しすぎた様子だった。
「それでゴンゾウさん?」
「腹が減ったから食べ歩きしていたら、気付かないうちにこの街で一番の料亭で食べていた」
「まあ、ゴンゾウさんらしいですね……」
巨人族であるゴンゾウは人間以上に食欲旺盛なので腹が減ったら我慢できず、高級料亭に立ち寄って金を使い果たしていたらしい。ミイネが同行していれば二人の行動を止められたが、彼女も疲れていたので宿に泊まっていたのが災いした。
一番の年下であるミイネの方が金管理がしっかりしており、今後はダインとゴンゾウに無暗に大金を与える事はしない事に決めた。ミイネはこの二人と常に旅をしていたレナがどのように扱っていたのか気にかかり、改めてレナを恋しく思う。
「ああ……レナさんを連れて来れば良かった」
「「面目ない……」」
ミイネはレナが一緒ならば二人が暴走する事はないと思い、今度から旅をするときはレナを連れて行く事を決意した。
※ちなみにレナがカジノに同行していた場合
アイリス「レナさん、相手はワンペアで勝負してきますよ!!」←ポーカーで相手の手札を教える
レナ「よし、それなら俺の勝ちだ!!」←せこい
ダイン「やった!!これで10連勝だ!!」
カジノ関係者「ぐぬぬっ……」
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