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蛇足編
巨人族の戦士、レベル99の不遇職と出会う
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「まさか……ゴンちゃん!?」
「ゴンちゃん?俺の事を言っているのか?」
「レナさん!!この人は違いますよ!!」
金剛撃という技名に地竜を倒す程の一撃を繰り出した巨人族の青年を見てレナはゴンゾウかと思ったが、アイリスに言われて良く見るとゴンゾウとは別人だった。雰囲気は似ているが顔は全く別であり、彼は地竜から降り立つとレナ達の前に立つ。
「俺の獲物と戦っていたのはあんた達だったのか」
「獲物?」
「貴方……もしかしてですけどギガンさんですか?」
「そうだ、俺の名前を知っているのか?」
レナ達の前に現れたのは若かりし頃のギガンだと発覚し、彼はゴンゾウの師匠でこの時代ではまだ10代後半の青年だった。ゴンゾウと見間違えたのは彼がゴンゾウの師匠で戦い方が良く似ているためであり、彼等以外に「金剛撃」なる技を使う巨人族はいない。
ギガンは倒した地竜を振り返り、改めてレナ達に振り返った。自分が戦う前から地竜が傷ついている事を察し、この場所でレナ達が地竜と交戦していた事を悟った彼はその場で土下座を行う。
「すまなかった!!」
「えっ!?」
「いきなりなんですか!?」
「俺が地竜を取り逃した事で君達に迷惑をかけた!!本当にすまない!!」
「ウォンッ?」
「ぷるんっ?」
地竜が縄張りを離れてレナ達に襲い掛かってきたのはギガンのせいらしく、彼によるとある理由でギガンは地竜を倒すために縄張りに訪れた。この時に彼は地竜を追い詰めて縄張りから引き離す事に成功したが、縄張りから離れた地竜はプルミンの存在を感知する。
サンドワームと似た気配を放つプルミンを負って地竜はギガンの元から離れ、それを追いかけたギガンは瀕死状態の地竜とレナ達を発見した。彼は地竜がレナ達が弱らせた状態なのに自分が止めを刺した事を謝罪した。
「君達が倒そうとしていた地竜を俺が始末してしまい、本当にすまない!!地竜に襲われたのも俺のせいだ!!どうか煮るなり焼くなり好きにしてくれ!!」
「いや、別に俺達は気にしてないけど……」
「待ってください、レナさん」
別に地竜が襲い掛かってきたのはギガンだけのせいではなく、プルミンを連れて歩いていた自分達が不用心だった事もあるのでレナは責める気はなかった。だが、ここでホネミンが口を挟む。
「そうですね、地竜を倒したのは貴方ですから経験値とかも独り占めされたかもしれません」
「……すまない、何とお詫びすればいいか」
「お詫びの前にどうして地竜を追い詰めていたのか説明してくれませんか?こちらとしても話を聞かない限りは怒れませんよ」
「そ、そうか……」
ホネミンはギガンが地竜を追っていた理由を尋ねると、彼は素直に話してくれた――
――ギガンは武者修行の旅をしており、彼は巨人国からこの地に訪れた。目的は他国の強者と戦うため、強者が多い冒険都市へ向けて旅をする。そして彼は冒険都市に向かう途中で地竜の縄張りの話を聞く。竜種とは一度戦ってみたかったギガンは自ら地竜の縄張りへ訪れた。
地竜の縄張りに辿り着いたギガンは腕試しとばかりに偶々発見した地竜に襲い掛かる。他の地竜に気付かれない内にギガンは決着をつけようとしたが、勝負の際中に地竜が急に逃げ出してしまう。その後を追いかけた所、ギガンは地竜と交戦するレナ達と遭遇した。
話を全て聞き終えたレナ達はギガンが腕試しのために竜種に勝負を挑んだと知り、呆れを通り越して感心してしまう。レナもアイリスの指導で様々な魔物と戦って鍛えてきたが、流石の彼女も竜種と戦わせはしなかった。竜種との戦闘は非常に危険で生半可な実力では返り討ちにされる。
アイリスもレナに竜種との戦闘は控えるように指導をしていたが、ギガンの場合は誰からの指図も受けず一人で自分の力を磨き上げ、ここまで旅をしてきたらしい。その点ではゴウライと似ているが、彼の場合は人に迷惑を掛けないように心掛けてきた。だからこそ自分のせいで他の人間に危険が及んだ事に謝罪した。
「本当にすまなかった……俺にできる事があれば何でも言ってくれ」
「ホネミン、もう許してやれば?それに地竜は核を破壊しない限りは経験値は得られないし……第一、俺はもう経験値必要ないよ」
「私もそうですね」
「ん?必要ない?それはどういう意味だ?」
レナとホネミンの言葉にギガンは不思議に思い、仮にも竜種である地竜の経験値ならば相当な量となる。しかし、生憎とレナとホネミンの場合はこれ以上の経験値は得られない。
「あ、俺達はもう経験値を貰ってもレベルは上がらないので」
「私達、もうレベル99なんですよ」
「……何!?」
二人の発言にギガンは衝撃の表情を浮かべるが、実を言えばレナ達は既にレベル99に到達していた。レナの場合は大分前にレベル99に到達し、ホネミンに至っては数百年前に彼女が英雄と呼ばれていた時代からレベル99に到達していた。
「ゴンちゃん?俺の事を言っているのか?」
「レナさん!!この人は違いますよ!!」
金剛撃という技名に地竜を倒す程の一撃を繰り出した巨人族の青年を見てレナはゴンゾウかと思ったが、アイリスに言われて良く見るとゴンゾウとは別人だった。雰囲気は似ているが顔は全く別であり、彼は地竜から降り立つとレナ達の前に立つ。
「俺の獲物と戦っていたのはあんた達だったのか」
「獲物?」
「貴方……もしかしてですけどギガンさんですか?」
「そうだ、俺の名前を知っているのか?」
レナ達の前に現れたのは若かりし頃のギガンだと発覚し、彼はゴンゾウの師匠でこの時代ではまだ10代後半の青年だった。ゴンゾウと見間違えたのは彼がゴンゾウの師匠で戦い方が良く似ているためであり、彼等以外に「金剛撃」なる技を使う巨人族はいない。
ギガンは倒した地竜を振り返り、改めてレナ達に振り返った。自分が戦う前から地竜が傷ついている事を察し、この場所でレナ達が地竜と交戦していた事を悟った彼はその場で土下座を行う。
「すまなかった!!」
「えっ!?」
「いきなりなんですか!?」
「俺が地竜を取り逃した事で君達に迷惑をかけた!!本当にすまない!!」
「ウォンッ?」
「ぷるんっ?」
地竜が縄張りを離れてレナ達に襲い掛かってきたのはギガンのせいらしく、彼によるとある理由でギガンは地竜を倒すために縄張りに訪れた。この時に彼は地竜を追い詰めて縄張りから引き離す事に成功したが、縄張りから離れた地竜はプルミンの存在を感知する。
サンドワームと似た気配を放つプルミンを負って地竜はギガンの元から離れ、それを追いかけたギガンは瀕死状態の地竜とレナ達を発見した。彼は地竜がレナ達が弱らせた状態なのに自分が止めを刺した事を謝罪した。
「君達が倒そうとしていた地竜を俺が始末してしまい、本当にすまない!!地竜に襲われたのも俺のせいだ!!どうか煮るなり焼くなり好きにしてくれ!!」
「いや、別に俺達は気にしてないけど……」
「待ってください、レナさん」
別に地竜が襲い掛かってきたのはギガンだけのせいではなく、プルミンを連れて歩いていた自分達が不用心だった事もあるのでレナは責める気はなかった。だが、ここでホネミンが口を挟む。
「そうですね、地竜を倒したのは貴方ですから経験値とかも独り占めされたかもしれません」
「……すまない、何とお詫びすればいいか」
「お詫びの前にどうして地竜を追い詰めていたのか説明してくれませんか?こちらとしても話を聞かない限りは怒れませんよ」
「そ、そうか……」
ホネミンはギガンが地竜を追っていた理由を尋ねると、彼は素直に話してくれた――
――ギガンは武者修行の旅をしており、彼は巨人国からこの地に訪れた。目的は他国の強者と戦うため、強者が多い冒険都市へ向けて旅をする。そして彼は冒険都市に向かう途中で地竜の縄張りの話を聞く。竜種とは一度戦ってみたかったギガンは自ら地竜の縄張りへ訪れた。
地竜の縄張りに辿り着いたギガンは腕試しとばかりに偶々発見した地竜に襲い掛かる。他の地竜に気付かれない内にギガンは決着をつけようとしたが、勝負の際中に地竜が急に逃げ出してしまう。その後を追いかけた所、ギガンは地竜と交戦するレナ達と遭遇した。
話を全て聞き終えたレナ達はギガンが腕試しのために竜種に勝負を挑んだと知り、呆れを通り越して感心してしまう。レナもアイリスの指導で様々な魔物と戦って鍛えてきたが、流石の彼女も竜種と戦わせはしなかった。竜種との戦闘は非常に危険で生半可な実力では返り討ちにされる。
アイリスもレナに竜種との戦闘は控えるように指導をしていたが、ギガンの場合は誰からの指図も受けず一人で自分の力を磨き上げ、ここまで旅をしてきたらしい。その点ではゴウライと似ているが、彼の場合は人に迷惑を掛けないように心掛けてきた。だからこそ自分のせいで他の人間に危険が及んだ事に謝罪した。
「本当にすまなかった……俺にできる事があれば何でも言ってくれ」
「ホネミン、もう許してやれば?それに地竜は核を破壊しない限りは経験値は得られないし……第一、俺はもう経験値必要ないよ」
「私もそうですね」
「ん?必要ない?それはどういう意味だ?」
レナとホネミンの言葉にギガンは不思議に思い、仮にも竜種である地竜の経験値ならば相当な量となる。しかし、生憎とレナとホネミンの場合はこれ以上の経験値は得られない。
「あ、俺達はもう経験値を貰ってもレベルは上がらないので」
「私達、もうレベル99なんですよ」
「……何!?」
二人の発言にギガンは衝撃の表情を浮かべるが、実を言えばレナ達は既にレベル99に到達していた。レナの場合は大分前にレベル99に到達し、ホネミンに至っては数百年前に彼女が英雄と呼ばれていた時代からレベル99に到達していた。
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