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真・最終章 七魔将編
連合軍の切札
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『魔導砲発射!!』
「うわっ!?」
「わああっ!?落ちちゃう!?」
「しっかり掴まってな!!」
潜水船の砲門から光線が発射され、上昇した炎龍に向けて放たれた。この時に潜水船の甲板に存在した者達は海に落ちないように身体を伏せ、光線は炎龍へと的中した。
ッ――――!?
予想外の攻撃を受けた炎龍は体勢を崩して再び海面に墜落し、この時に羽根の一部が敗れてしまう。魔導砲の攻撃威力は聖剣の攻撃に匹敵かあるいはそれ以上の力を誇るが、燃費の問題でこれ以上の追撃は不可能だった。
『今の一発が最後です!!もう用意しておいた分の燃料(魔力)では船を動かすのが精いっぱいなので後の事は皆さんにお任せします!!』
「お任せしますと言われたってね……具体的にあたしらは何をしたらいいんだい!?」
地上での戦闘ならばともかく、海上での戦闘の場合はバル達はなにもできない。魔術師ならば魔法による遠距離攻撃も行えるが、それ以外の者達は炎龍への攻撃手段を持ち合わせていない。しかし、それを考慮してホネミンも策を用意する。
砲門が閉じると今度は甲板の各所から小型の大砲が出現した。魔導砲と似てはいるが本物と比べるとかなり小さく、自由に動かせる仕組みになっていた。いきなり現れた大砲に全員が戸惑うが、ホネミンは指示を出す。
『それは魔導大砲です!!魔石を加工して作り出した砲弾が入ってますので、よく狙って撃ってください!!打つ時は大声で発射と唱えるだけです!!間違っても船に当てないでくださいよ!!』
「何だかよく分からないけど……要するにこいつをぶち当てればいいんだね!?」
「俺でも撃てるのか?」
「声に反応するみたいだから大丈夫だと思うけど……」
魔術師でなくとも合言葉を言えば魔導大砲と呼ばれる兵器は扱えるらしく、すぐに甲板にいる人間は魔導大砲を炎龍に定める。各大砲は一発ずつしか扱えないため、慎重に使わなければならない。だが、炎龍は黙って見過ごす程甘くはない。
「オアアッ!!」
「やばい!?こっちに来るよ!!」
「我々が時間を稼ぎます!!その間に退避を!!」
「私も手伝う」
自分に攻撃を仕掛けた潜水船に対して炎龍は海を泳いで迫ると、それを見ていた人魚族が精霊魔法を発動させて津波を発生させる。炎龍は津波に飲み込まれて再び海に沈みそうになるが、無理やりに身体を動かして海面へと浮上した。
「オアッ……!!」
「くっ、何という力……抑えきれません!!」
「これが炎龍……想像以上の力ですね~」
「うううっ……」
人魚族の精霊魔法でさえも炎龍を抑える事はできず、足止めするのが限界だった。その一方で潜水船の甲板ではバル達が魔導大砲の狙いを定めるのに悪戦苦闘していた。
「え、えっと……ここを回せばいいのかい?あ、しまった上を向いちまった!!どうすれば戻るんだい!?」
「こうか?」
「わ、こっち向けないでください!?」
バルは魔導大砲の動かし方が分からず、ゴンゾウは大砲の標準が上手く定められずに困惑する。射線上に立っていたミレトは慌てて避難すると、その間にも炎龍は荒波を逆らって潜水船に向かう。
「これ以上は抑えきれません!!早く対処を!!」
「ええいっ!!こんなもん、分かるわけないだろ!!それならこうしてやるよ!!」
「バルさん!?いったい何を!?」
「ほら、ゴンゾウも手伝いな!!」
魔導大砲の使い方が分からずに切れたバルは力尽くで砲台から大砲を引き剥がすと、ゴンゾウの力を借りて二人がかりで持ち上げる。その状態から迫りくる炎龍に狙いを定めた。
二人がかりで魔導大砲を持ち上げる事で炎龍への照準を定めると、バルはホネミンの言う通りに「発射」と叫ぶ。彼女の声に反応して大砲の砲口から魔石の砲弾が発射され、炎龍の顔面に凄まじい勢いで砲弾は衝突した。
「ギャアッ!?」
「うわっ!?い、いててっ……何て衝撃だい!?」
「ぐぅっ……大丈夫か?」
魔導大砲を発射させた時の反動でバルとゴンゾウはかなりの衝撃を受けたが、結果的には炎龍に損傷を与える事に成功した。魔導大砲に装填されていたのは火属性の魔石ではなく、土属性の魔石だった。土属性の魔石は重力の性質を持つため、発射の際に重力が加算されて威力が上昇する。その結果、炎龍は頭部に衝撃を受けて身体が揺らぐ。
『効いてますよ!!その調子で撃ってください!!』
「馬鹿言うんじゃないよ!!こんなの何度も撃ったら身体が壊れちまうよ!?」
『ちゃんとした撃ち方なら衝撃は最小限に抑えられるんですよ!!』
先ほどの攻撃はバルが無理やりに砲台から魔導大砲を持ち上げて攻撃したために衝撃がバルとゴンゾウに襲い掛かったが、固定された状態で魔導大砲を撃ち込んでいれば使用者に反動は響かない。しかし、ゴンゾウは何を思ったのか彼は覚悟を決めた表情で上着を脱いで鬼人化を発動させる。
「うわっ!?」
「わああっ!?落ちちゃう!?」
「しっかり掴まってな!!」
潜水船の砲門から光線が発射され、上昇した炎龍に向けて放たれた。この時に潜水船の甲板に存在した者達は海に落ちないように身体を伏せ、光線は炎龍へと的中した。
ッ――――!?
予想外の攻撃を受けた炎龍は体勢を崩して再び海面に墜落し、この時に羽根の一部が敗れてしまう。魔導砲の攻撃威力は聖剣の攻撃に匹敵かあるいはそれ以上の力を誇るが、燃費の問題でこれ以上の追撃は不可能だった。
『今の一発が最後です!!もう用意しておいた分の燃料(魔力)では船を動かすのが精いっぱいなので後の事は皆さんにお任せします!!』
「お任せしますと言われたってね……具体的にあたしらは何をしたらいいんだい!?」
地上での戦闘ならばともかく、海上での戦闘の場合はバル達はなにもできない。魔術師ならば魔法による遠距離攻撃も行えるが、それ以外の者達は炎龍への攻撃手段を持ち合わせていない。しかし、それを考慮してホネミンも策を用意する。
砲門が閉じると今度は甲板の各所から小型の大砲が出現した。魔導砲と似てはいるが本物と比べるとかなり小さく、自由に動かせる仕組みになっていた。いきなり現れた大砲に全員が戸惑うが、ホネミンは指示を出す。
『それは魔導大砲です!!魔石を加工して作り出した砲弾が入ってますので、よく狙って撃ってください!!打つ時は大声で発射と唱えるだけです!!間違っても船に当てないでくださいよ!!』
「何だかよく分からないけど……要するにこいつをぶち当てればいいんだね!?」
「俺でも撃てるのか?」
「声に反応するみたいだから大丈夫だと思うけど……」
魔術師でなくとも合言葉を言えば魔導大砲と呼ばれる兵器は扱えるらしく、すぐに甲板にいる人間は魔導大砲を炎龍に定める。各大砲は一発ずつしか扱えないため、慎重に使わなければならない。だが、炎龍は黙って見過ごす程甘くはない。
「オアアッ!!」
「やばい!?こっちに来るよ!!」
「我々が時間を稼ぎます!!その間に退避を!!」
「私も手伝う」
自分に攻撃を仕掛けた潜水船に対して炎龍は海を泳いで迫ると、それを見ていた人魚族が精霊魔法を発動させて津波を発生させる。炎龍は津波に飲み込まれて再び海に沈みそうになるが、無理やりに身体を動かして海面へと浮上した。
「オアッ……!!」
「くっ、何という力……抑えきれません!!」
「これが炎龍……想像以上の力ですね~」
「うううっ……」
人魚族の精霊魔法でさえも炎龍を抑える事はできず、足止めするのが限界だった。その一方で潜水船の甲板ではバル達が魔導大砲の狙いを定めるのに悪戦苦闘していた。
「え、えっと……ここを回せばいいのかい?あ、しまった上を向いちまった!!どうすれば戻るんだい!?」
「こうか?」
「わ、こっち向けないでください!?」
バルは魔導大砲の動かし方が分からず、ゴンゾウは大砲の標準が上手く定められずに困惑する。射線上に立っていたミレトは慌てて避難すると、その間にも炎龍は荒波を逆らって潜水船に向かう。
「これ以上は抑えきれません!!早く対処を!!」
「ええいっ!!こんなもん、分かるわけないだろ!!それならこうしてやるよ!!」
「バルさん!?いったい何を!?」
「ほら、ゴンゾウも手伝いな!!」
魔導大砲の使い方が分からずに切れたバルは力尽くで砲台から大砲を引き剥がすと、ゴンゾウの力を借りて二人がかりで持ち上げる。その状態から迫りくる炎龍に狙いを定めた。
二人がかりで魔導大砲を持ち上げる事で炎龍への照準を定めると、バルはホネミンの言う通りに「発射」と叫ぶ。彼女の声に反応して大砲の砲口から魔石の砲弾が発射され、炎龍の顔面に凄まじい勢いで砲弾は衝突した。
「ギャアッ!?」
「うわっ!?い、いててっ……何て衝撃だい!?」
「ぐぅっ……大丈夫か?」
魔導大砲を発射させた時の反動でバルとゴンゾウはかなりの衝撃を受けたが、結果的には炎龍に損傷を与える事に成功した。魔導大砲に装填されていたのは火属性の魔石ではなく、土属性の魔石だった。土属性の魔石は重力の性質を持つため、発射の際に重力が加算されて威力が上昇する。その結果、炎龍は頭部に衝撃を受けて身体が揺らぐ。
『効いてますよ!!その調子で撃ってください!!』
「馬鹿言うんじゃないよ!!こんなの何度も撃ったら身体が壊れちまうよ!?」
『ちゃんとした撃ち方なら衝撃は最小限に抑えられるんですよ!!』
先ほどの攻撃はバルが無理やりに砲台から魔導大砲を持ち上げて攻撃したために衝撃がバルとゴンゾウに襲い掛かったが、固定された状態で魔導大砲を撃ち込んでいれば使用者に反動は響かない。しかし、ゴンゾウは何を思ったのか彼は覚悟を決めた表情で上着を脱いで鬼人化を発動させる。
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