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真・最終章 七魔将編
黄金の扉
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洞窟の奥に存在したのは巨大な黄金の扉だった。巨人族で持通り抜けられる程の大きさを誇り、驚きながらもハンゾウは黄金の扉へ近寄る。扉には様々な剣の模様が刻まれ、それを確認したハンゾウはある事に気付く。
「こ、この扉に刻まれているのは全て聖剣ではござらぬか!?」
黄金の扉に刻まれていたのはレナ達がこれまでに回収した聖剣が全て記され、しかもよくよく観察すると模様ではなく窪みである事が判明する。まるで聖剣を嵌め込むかの様な窪みが存在する黄金の扉を発見してハンゾウは戸惑う。
これまでは暗闇に覆われた空間だったが、黄金の扉の左右には松明が灯されていた。ハンゾウは扉の奥に何か存在するのか気にかかるが、試しに扉に触れて力を込めてもびくともしない。
「ふんぬっ!!でやぁあああっ!!このぉっ……やっぱり無理でござる」
気合を込めて黄金の扉を開こうとしてもハンゾウの力ではびくともせず、仮にこの場にゴンゾウが居ても無理やりに押し開くのは無理だろう。黄金の扉に七つの聖剣の窪みがある事からもこの扉を通り抜けるにはもしかしたら七つ聖剣を集めなければならないのかもしれない。
(困ったでござるな、折角重要そうな場所を見つけたのに他の者に連絡する手段がないでござる)
黄金の扉を前にしてハンゾウは困り果て、この扉の奥に何か隠されているのは間違いないが開ける手段がない。流石に開場などの技能ではどうする事もできず、一旦離れて他の者と合流するべきか考えた。
(ここで待っていたとしても他の者が辿り着けるかどうか……道標を残して元に戻るでござる)
ハンゾウは道に迷わないように彼女はクナイを取り出し、定期的に壁に突き刺して道標として残して引き返そうとした。しかし、彼女が壁にクナイを突き刺そうとした瞬間、洞窟の天井から何かが落下してきた。
直感で危険を感じ取ったハンゾウは後ろに下がると、先ほどまで彼女が立っていた場所に謎の赤い槍のような物が突き刺さる。敵かと思ったハンゾウは身構えると、天井に存在する生物の姿を見て唖然とした。
「な、何でござる!?」
天井に張り付いていたのはハンゾウがこれまでに見た事がない生物であり、その生物は奇怪な雄叫びを上げて襲い掛かった。
――クォオオオオオオっ!!
洞窟内に鳴き声が響き渡り、ハンゾウは天井から落下してくる化物に短刀を構える。彼女も剣聖に並ぶ実力者であり、得体の知れない化物であろうと躊躇せずに攻撃を仕掛ける。
「辻斬り!!」
「クオッ!?」
相手の死角から攻撃を仕掛けると威力が倍増する戦技を放ち、彼女は襲い掛かってきた化物に刃を放つ。その一撃を受けた化物は地面に倒れ込み、首元の当たりから血を流して動かなくなった。それを見たハンゾウは思っていたよりもあっさりと倒せた事に戸惑う。
「あれ……もう終わりでござるか?」
呆気なく死亡した化物を見てハンゾウは不思議に思い、彼女は改めて化物の容姿を確認する。このような奇妙な姿をした魔物は見た事がなく、その薄気味悪さに彼女は目を反らす。
化物は複数の動物の特徴を合わせたような姿をしており、全身は茶色の毛皮で覆われ、それでいながら手足は猿のように細長く、一方で虎や獅子のような爪を生やしていた。顔はひょっとこのお面のように細長い口元、それでいながら兎のように長い耳をしており、異様なまでに眼球が大きい。
(こんな生き物、和国でも見た事ないでござる。しかし、異国にはキマイラなる存在がいるとか……これもその類でござるか?)
ハンゾウは見た事はないが複数の動物の特徴を持つキマイラと呼ばれる魔物が存在する事は知っており、目の前に倒れている魔物もそれと同じ類かと思った。なにはともあれ彼女は魔物を倒した事を確認すると、この場を急いで離れようとした。
(おっと、こうしてはいられないでござる。レナ殿や兄者を探さなければ……)
彼女は化物を放置して自分が来た道を戻ろうとした時、首元から血を流して倒れていたはずの化物の眼球が動く。背中を向けたハンゾウに目掛けて化物は口を向けると、凄まじい勢いで舌を伸ばす。真っ直ぐに伸ばされた舌はまるで槍のように先端部が優れており、ハンゾウの背中から心臓を一突きしようと迫る。
「クオオオオッ!!」
「ぬあっ!?」
化物の放った「舌槍」にハンゾウは背中から突き刺さり、確実に殺したと化物は思った。しかし、何故か舌に突き刺されたハンゾウの姿が徐々に薄まり、完全に消えてしまう。驚いた化物は周囲を見渡すと、天井から声が響く。
「それは残像でござる!!」
「クオッ!?」
「せりゃあっ!!」
攻撃が当たる寸前に技能を発動して回避に成功していたハンゾウは化物に目掛けて短刀を構え、今度は両手に構えた状態で化物の顔面を切り裂く。
「十文字斬り!!」
「ギャアアアッ!?」
顔面を切り付けられた化物は悲鳴を上げ、それを見たハンゾウは地上に着地するのと同時に追撃を食らわせる。
「こ、この扉に刻まれているのは全て聖剣ではござらぬか!?」
黄金の扉に刻まれていたのはレナ達がこれまでに回収した聖剣が全て記され、しかもよくよく観察すると模様ではなく窪みである事が判明する。まるで聖剣を嵌め込むかの様な窪みが存在する黄金の扉を発見してハンゾウは戸惑う。
これまでは暗闇に覆われた空間だったが、黄金の扉の左右には松明が灯されていた。ハンゾウは扉の奥に何か存在するのか気にかかるが、試しに扉に触れて力を込めてもびくともしない。
「ふんぬっ!!でやぁあああっ!!このぉっ……やっぱり無理でござる」
気合を込めて黄金の扉を開こうとしてもハンゾウの力ではびくともせず、仮にこの場にゴンゾウが居ても無理やりに押し開くのは無理だろう。黄金の扉に七つの聖剣の窪みがある事からもこの扉を通り抜けるにはもしかしたら七つ聖剣を集めなければならないのかもしれない。
(困ったでござるな、折角重要そうな場所を見つけたのに他の者に連絡する手段がないでござる)
黄金の扉を前にしてハンゾウは困り果て、この扉の奥に何か隠されているのは間違いないが開ける手段がない。流石に開場などの技能ではどうする事もできず、一旦離れて他の者と合流するべきか考えた。
(ここで待っていたとしても他の者が辿り着けるかどうか……道標を残して元に戻るでござる)
ハンゾウは道に迷わないように彼女はクナイを取り出し、定期的に壁に突き刺して道標として残して引き返そうとした。しかし、彼女が壁にクナイを突き刺そうとした瞬間、洞窟の天井から何かが落下してきた。
直感で危険を感じ取ったハンゾウは後ろに下がると、先ほどまで彼女が立っていた場所に謎の赤い槍のような物が突き刺さる。敵かと思ったハンゾウは身構えると、天井に存在する生物の姿を見て唖然とした。
「な、何でござる!?」
天井に張り付いていたのはハンゾウがこれまでに見た事がない生物であり、その生物は奇怪な雄叫びを上げて襲い掛かった。
――クォオオオオオオっ!!
洞窟内に鳴き声が響き渡り、ハンゾウは天井から落下してくる化物に短刀を構える。彼女も剣聖に並ぶ実力者であり、得体の知れない化物であろうと躊躇せずに攻撃を仕掛ける。
「辻斬り!!」
「クオッ!?」
相手の死角から攻撃を仕掛けると威力が倍増する戦技を放ち、彼女は襲い掛かってきた化物に刃を放つ。その一撃を受けた化物は地面に倒れ込み、首元の当たりから血を流して動かなくなった。それを見たハンゾウは思っていたよりもあっさりと倒せた事に戸惑う。
「あれ……もう終わりでござるか?」
呆気なく死亡した化物を見てハンゾウは不思議に思い、彼女は改めて化物の容姿を確認する。このような奇妙な姿をした魔物は見た事がなく、その薄気味悪さに彼女は目を反らす。
化物は複数の動物の特徴を合わせたような姿をしており、全身は茶色の毛皮で覆われ、それでいながら手足は猿のように細長く、一方で虎や獅子のような爪を生やしていた。顔はひょっとこのお面のように細長い口元、それでいながら兎のように長い耳をしており、異様なまでに眼球が大きい。
(こんな生き物、和国でも見た事ないでござる。しかし、異国にはキマイラなる存在がいるとか……これもその類でござるか?)
ハンゾウは見た事はないが複数の動物の特徴を持つキマイラと呼ばれる魔物が存在する事は知っており、目の前に倒れている魔物もそれと同じ類かと思った。なにはともあれ彼女は魔物を倒した事を確認すると、この場を急いで離れようとした。
(おっと、こうしてはいられないでござる。レナ殿や兄者を探さなければ……)
彼女は化物を放置して自分が来た道を戻ろうとした時、首元から血を流して倒れていたはずの化物の眼球が動く。背中を向けたハンゾウに目掛けて化物は口を向けると、凄まじい勢いで舌を伸ばす。真っ直ぐに伸ばされた舌はまるで槍のように先端部が優れており、ハンゾウの背中から心臓を一突きしようと迫る。
「クオオオオッ!!」
「ぬあっ!?」
化物の放った「舌槍」にハンゾウは背中から突き刺さり、確実に殺したと化物は思った。しかし、何故か舌に突き刺されたハンゾウの姿が徐々に薄まり、完全に消えてしまう。驚いた化物は周囲を見渡すと、天井から声が響く。
「それは残像でござる!!」
「クオッ!?」
「せりゃあっ!!」
攻撃が当たる寸前に技能を発動して回避に成功していたハンゾウは化物に目掛けて短刀を構え、今度は両手に構えた状態で化物の顔面を切り裂く。
「十文字斬り!!」
「ギャアアアッ!?」
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