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真・最終章 七魔将編
グリフォンの巣
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「あいてててっ……もっと優しく下ろせよ!!」
「クエエッ!!」
レナは起き上がるとグリフォンは鋭いくちばしを繰り出し、胸を一突きしようとした。だが、それを見たレナは軽く避けるとグリフォンの顔面に掌を伸ばして至近距離から魔法を食らわせた。
『風よ!!』
「ギャウッ!?」
精霊魔法を利用してグリフォンの顔面に風圧を放つと、視力を一瞬だけ失ったグリフォンは後退る。その間にレナは空間魔法を発動させ、黒渦を作り出して草原のある空間に戻った。
「ジャンヌ!!こっちだ!!」
「レナ様!?」
黒渦を潜り抜けたレナはジャンヌの腕を掴み、彼女を引き寄せて火山へと連れ出す。ジャンヌは黒渦を抜け出した先の空間が火山だと知って驚くが、更にグリフォンの姿を見て動揺する。
「あ、あれはグリフォン!?どうして絶滅危惧種がここに!?」
「え、絶滅危惧種なのあいつ?」
「はい!!討伐禁止指定されている希少種です!!」
「クエエッ!!」
ジャンヌによればこちらの世界のグリフォンは絶滅危惧種に指定されるほどに数が少なく、冒険者であっても討伐が禁じられている魔物だった。しかし、いくら討伐が禁止されていようと襲い掛かられては戦いは避けられず、レナは迫りくるグリフォンに対して退魔刀を取り出す。
退魔刀を手にしたレナは近寄ってきたグリフォンに対して刃を盾代わりに構えると、グリフォンは前脚を繰り出してレナを押し込む。巨人族にも匹敵する怪力を誇り、徐々に後ろにレナは追い込まれていく。
「クエエエッ!!」
「うわっ……!?」
「レナ様!!助太刀……きゃっ!?」
「グエエッ!!」
助けに入ろうとしたジャンヌだったが彼女の背後から新手のグリフォンが出現し、いつの間にか空の上には他にも複数のグリフォンが存在した。どうやらレナ達が降り立った火山はグリフォンの住処らしく、二人はグリフォンの群れに取り囲まれてしまう。
「囲まれたか……」
「くっ……絶滅危惧種のグリフォンがこんなに大量にいるなんて」
『クエエエッ!!』
グリフォンの群れに取り囲まれたレナ達は互いに背中合わせになってこの状況を抜け出す方法を考える。レナが錬金術師の能力で聖剣を作り出して一網打尽にできるが、流石に相手が絶滅危惧種と聞かされると躊躇する。
(さっきの草原では樹精霊を倒したら黒門が出てきたけど、こいつらを全滅させないとやっぱり黒門は出ないのかな?でも絶滅危惧種を倒すのはちょっとな……)
先の空間では樹精霊を倒した後に黒門が出現したが、もしも魔物を全滅させなければ黒門が出てこない仕組みならば絶滅危惧種であるはずのグリフォンを殲滅しなければならない。ここは外の世界と隔離されている空間ならば仮にグリフォンを絶滅させても問題はないかもしれないが、やはり絶滅危惧種と聞くと相手にしにくい。
グリフォンを倒さずに黒門で移動する方法はないのかとレナ達は考えた時、上空の方から聞き覚えのある悲鳴が響き渡る。その声を耳にしたレナとジャンヌは驚いて顔を上げると、そこには地上に落下するダインとミナの姿があった。
「ぎゃあああっ!?」
「わぁあああっ!?」
「ダイン!?」
「ミナさん!?」
地上へ向けて落下するダインとミナを見て二人は驚愕するが、二人のさらに上には黒門が存在した。どうやら二人ともレナ達と同じく別空間から落ちてきたらしく、空を飛んでいたグリフォンの1体が二人の身体を掴んで地面に下ろした。
「クエエッ!!」
「あいたぁっ!?」
「あうっ!?」
「ダイン、ミナ!!」
「御二人とも無事ですか!?」
二人は地上へ降りるとレナ達が駆けつけ、ダインとミナは地面に強く叩き付けられて痛そうな表情を浮かべるが大きな怪我はなかった。二人はレナとジャンヌの姿を見て驚きながらも再会を喜ぶ。
「レ、レナ!?良かった、やっと会えた!!」
「レナ君、無事で良かった!!あ、ジャンヌさんもいたんだね!!」
「あ、はい……」
自分よりもレナに真っ先に駆け寄るミナにジャンヌは何か言いたげな表情を浮かべたが、レナは二人が無事だった事に安心する。しかし、今は再会を喜び合う暇はなく、まずは自分達を取り囲むグリフォンを何とかする必要があった。
『クエエエッ!!』
「ひいっ!?な、何だよこいつら!?」
「まさか、グリフォン!?どうしてこんな所に……」
「考えている暇はないよ!!こいつらをどうにかしないと……」
「仕方ありませんね、倒しましょう!!」
グリフォンに囲まれたレナ達は覚悟を決めて戦闘準備を行うと、周囲から一斉にグリフォンが襲い掛かってきた。それに対して最初に対処したのはダインであり、彼は杖を地面に突き刺すと影魔法を発動させた。
「ぼ、僕が動きを止める!!その間に止めを!!」
「ダイン!?」
「わっ!?な、なに!?」
「これは……!?」
『クエエッ!?』
地面に突き刺した杖の影が実体化すると、無数の触手のように変化してレナ達に近付いてきたグリフォンに絡みつく。闇の聖痕を完全に扱えるようになったダインは以前よりも影魔法が強化されていた。
「クエエッ!!」
レナは起き上がるとグリフォンは鋭いくちばしを繰り出し、胸を一突きしようとした。だが、それを見たレナは軽く避けるとグリフォンの顔面に掌を伸ばして至近距離から魔法を食らわせた。
『風よ!!』
「ギャウッ!?」
精霊魔法を利用してグリフォンの顔面に風圧を放つと、視力を一瞬だけ失ったグリフォンは後退る。その間にレナは空間魔法を発動させ、黒渦を作り出して草原のある空間に戻った。
「ジャンヌ!!こっちだ!!」
「レナ様!?」
黒渦を潜り抜けたレナはジャンヌの腕を掴み、彼女を引き寄せて火山へと連れ出す。ジャンヌは黒渦を抜け出した先の空間が火山だと知って驚くが、更にグリフォンの姿を見て動揺する。
「あ、あれはグリフォン!?どうして絶滅危惧種がここに!?」
「え、絶滅危惧種なのあいつ?」
「はい!!討伐禁止指定されている希少種です!!」
「クエエッ!!」
ジャンヌによればこちらの世界のグリフォンは絶滅危惧種に指定されるほどに数が少なく、冒険者であっても討伐が禁じられている魔物だった。しかし、いくら討伐が禁止されていようと襲い掛かられては戦いは避けられず、レナは迫りくるグリフォンに対して退魔刀を取り出す。
退魔刀を手にしたレナは近寄ってきたグリフォンに対して刃を盾代わりに構えると、グリフォンは前脚を繰り出してレナを押し込む。巨人族にも匹敵する怪力を誇り、徐々に後ろにレナは追い込まれていく。
「クエエエッ!!」
「うわっ……!?」
「レナ様!!助太刀……きゃっ!?」
「グエエッ!!」
助けに入ろうとしたジャンヌだったが彼女の背後から新手のグリフォンが出現し、いつの間にか空の上には他にも複数のグリフォンが存在した。どうやらレナ達が降り立った火山はグリフォンの住処らしく、二人はグリフォンの群れに取り囲まれてしまう。
「囲まれたか……」
「くっ……絶滅危惧種のグリフォンがこんなに大量にいるなんて」
『クエエエッ!!』
グリフォンの群れに取り囲まれたレナ達は互いに背中合わせになってこの状況を抜け出す方法を考える。レナが錬金術師の能力で聖剣を作り出して一網打尽にできるが、流石に相手が絶滅危惧種と聞かされると躊躇する。
(さっきの草原では樹精霊を倒したら黒門が出てきたけど、こいつらを全滅させないとやっぱり黒門は出ないのかな?でも絶滅危惧種を倒すのはちょっとな……)
先の空間では樹精霊を倒した後に黒門が出現したが、もしも魔物を全滅させなければ黒門が出てこない仕組みならば絶滅危惧種であるはずのグリフォンを殲滅しなければならない。ここは外の世界と隔離されている空間ならば仮にグリフォンを絶滅させても問題はないかもしれないが、やはり絶滅危惧種と聞くと相手にしにくい。
グリフォンを倒さずに黒門で移動する方法はないのかとレナ達は考えた時、上空の方から聞き覚えのある悲鳴が響き渡る。その声を耳にしたレナとジャンヌは驚いて顔を上げると、そこには地上に落下するダインとミナの姿があった。
「ぎゃあああっ!?」
「わぁあああっ!?」
「ダイン!?」
「ミナさん!?」
地上へ向けて落下するダインとミナを見て二人は驚愕するが、二人のさらに上には黒門が存在した。どうやら二人ともレナ達と同じく別空間から落ちてきたらしく、空を飛んでいたグリフォンの1体が二人の身体を掴んで地面に下ろした。
「クエエッ!!」
「あいたぁっ!?」
「あうっ!?」
「ダイン、ミナ!!」
「御二人とも無事ですか!?」
二人は地上へ降りるとレナ達が駆けつけ、ダインとミナは地面に強く叩き付けられて痛そうな表情を浮かべるが大きな怪我はなかった。二人はレナとジャンヌの姿を見て驚きながらも再会を喜ぶ。
「レ、レナ!?良かった、やっと会えた!!」
「レナ君、無事で良かった!!あ、ジャンヌさんもいたんだね!!」
「あ、はい……」
自分よりもレナに真っ先に駆け寄るミナにジャンヌは何か言いたげな表情を浮かべたが、レナは二人が無事だった事に安心する。しかし、今は再会を喜び合う暇はなく、まずは自分達を取り囲むグリフォンを何とかする必要があった。
『クエエエッ!!』
「ひいっ!?な、何だよこいつら!?」
「まさか、グリフォン!?どうしてこんな所に……」
「考えている暇はないよ!!こいつらをどうにかしないと……」
「仕方ありませんね、倒しましょう!!」
グリフォンに囲まれたレナ達は覚悟を決めて戦闘準備を行うと、周囲から一斉にグリフォンが襲い掛かってきた。それに対して最初に対処したのはダインであり、彼は杖を地面に突き刺すと影魔法を発動させた。
「ぼ、僕が動きを止める!!その間に止めを!!」
「ダイン!?」
「わっ!?な、なに!?」
「これは……!?」
『クエエッ!?』
地面に突き刺した杖の影が実体化すると、無数の触手のように変化してレナ達に近付いてきたグリフォンに絡みつく。闇の聖痕を完全に扱えるようになったダインは以前よりも影魔法が強化されていた。
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