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真・最終章 七魔将編
海面を割る一撃
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「火炎……」
「レナ!!精霊の力を信じなさい!!」
レナが魔法を発動させようとした瞬間、彼を担いでいるマリアが声をかける。彼女の言葉にレナは驚いたが、いつの間にか自分の周囲に風の精霊が集まっている事に気付いた。どうやら先ほどマリアが風の聖痕を発動させた時に集結させた精霊が残っていたらしく、彼の腕に纏わる。
(そうだ、精霊魔法……今の俺なら使える!!)
マリアのお陰でレナは精霊を認識できるようになり、人間でありながら精霊魔法を扱う。この時にレナが思い描いたのはアリアの姿であり、初めて彼が見た魔法も精霊魔法だった。彼女を見習ってレナは精霊に命令を与えた。
『風よ……力を!!』
「レナ!?」
「……素晴らしい」
アリアのようにレナは精霊を集って魔法を発動させると、彼の掌から今までとは比べ物にならない程の大きさの「風刃」が放たれた。その光景を見てコトミンは驚き、マリアはレナの魔法の力に感動した。
風の精霊と彼の魔法が組み合わさり、巨大な風の斬撃がリバイアサンの元へ向かう。海水の吐息を放つ寸前にレナの魔法が放たれ、それを見たアマネは慌ててリバイアサンに指示を出す。
「うわっ!?は、早く撃て!!」
「ッ……!?」
顔面に迫ってきた巨大な三日月状の風の刃を見てリバイアサンは反射的に狙いを切り替えて吐息を放つ。リバイアサンの体内に収まっていた海水が凄まじい勢いで放水され、まるでウォータージェットのように圧縮された海水解き放たれる。
――アガァアアアアッ……!!
海水の吐息とレナの放った風刃が衝突した瞬間、空中に大量の水飛沫が舞い上がる。これまでのレナの魔法ならば竜種の吐息など喰らえば一瞬も持たずに打ち破られていた。しかし、精霊の力を借りる事で強化された彼の魔法はリバイアサンの放つ吐息を蹴散らし、徐々に顔面へと迫っていく。
精霊魔法を発動させる事自体はレナも風の聖痕を所有していた時はよく扱っていたが、今回は正当な後継者であるマリアが集めた風の精霊の力を借りている。そのお陰か以前よりもレナの精霊魔法は強化され、遂にはリバイアサンの吐息を押し退けて顔面目前にまで迫る。
「行けぇえええっ!!」
「くぅうっ……舐めるな!!」
しかし、リバイアサンに乗り込んでいたアマネがティアラに手を伸ばすと彼女は宝玉の力を発動させた。アマネは宝玉に封じ込められた水の精霊を利用してリバイアサンの吐き出す海水に精霊を送り込み、威力を上昇させた。
「これでどうだ!!」
「アアアアッ――!!」
「くぅっ!?」
『押し返した!?』
凍り付いた海面で様子を伺っていたシズネとゴウライはレナの作り出した風刃がリバイアサンの吐息に押し返される光景を見ていた。二人とも援護しようにもリバイアサンの吐息とレナの魔法が繰り出す攻撃によって周囲に衝撃波が広がり、迂闊に近づく事もできない。
リバイアサンの攻撃に水の精霊が加わった事でレナの風刃は押し返されて生き、徐々に縮小化していく。それを見たアマネは勝利を確信したが、この時に彼女はレナ達の姿が見えない事に気付く。
「ど、何処へ行った!?逃げたのか!?」
姿を消したレナ達を探してアマネは首を振るが、この時に彼女の頭上に影が差す。驚いたアマネは空を見上げると、そこには退魔刀を両手で振りかざすレナの姿があった。
「これで終わりだ!!」
「なっ!?上だ、リバイアサン!!」
「ッ……!?」
アマネの言葉にリバイアサンは視線を上に向けると、そこにはマリアの元から離れて退魔刀を両手に抱えた状態で飛び降りるレナの姿があった。それを確認したリバイアサンは首を上げて海水の吐息を放とうとしたが、落下の際中にレナの持つ退魔刀が蒼炎に包まれた。
「うおおおおっ!!」
「うわぁあああっ!?」
「オアッ――!?」
魔刀術を発動させたレナはリバイアサンの頭部に目掛けて刃を振り下ろし、それに対してリバイアサンは海水の吐息を放つ。しかし、レナの退魔刀は下から押し寄せる水を蒼炎で押し退けながら迫る。
魔力が強まった事でレナは魔法の強化だけではなく、魔鎧術や魔刀術も同様に大幅に強化されていた。彼は風の精霊の力を借りながら落下し、退魔刀に魔力を送り込みながら最大の一撃を放つ。
「一刀両断――!!」
上空から振り落とされた退魔刀の一撃がリバイアサンの海水の吐息を真っ二つに切り裂き、遂に刃がリバイアサンの頭部に届いた。リバイアサンの頭部から派手な血飛沫が舞い上がり、アマネは海面へ向けて落下する。
「うわぁあああっ!?」
「アアアアッ……!?」
断末魔の悲鳴を上げながらリバイアサンはアマネと共に海中へ沈み、この際に一緒に海に落ちかけたレナはコトミンを抱えたマリアが手を伸ばして彼を受け止める。ちなみにコトミンはアマネが海に落下した際に頭から外れたティアラの回収に成功した。
「レナ!!精霊の力を信じなさい!!」
レナが魔法を発動させようとした瞬間、彼を担いでいるマリアが声をかける。彼女の言葉にレナは驚いたが、いつの間にか自分の周囲に風の精霊が集まっている事に気付いた。どうやら先ほどマリアが風の聖痕を発動させた時に集結させた精霊が残っていたらしく、彼の腕に纏わる。
(そうだ、精霊魔法……今の俺なら使える!!)
マリアのお陰でレナは精霊を認識できるようになり、人間でありながら精霊魔法を扱う。この時にレナが思い描いたのはアリアの姿であり、初めて彼が見た魔法も精霊魔法だった。彼女を見習ってレナは精霊に命令を与えた。
『風よ……力を!!』
「レナ!?」
「……素晴らしい」
アリアのようにレナは精霊を集って魔法を発動させると、彼の掌から今までとは比べ物にならない程の大きさの「風刃」が放たれた。その光景を見てコトミンは驚き、マリアはレナの魔法の力に感動した。
風の精霊と彼の魔法が組み合わさり、巨大な風の斬撃がリバイアサンの元へ向かう。海水の吐息を放つ寸前にレナの魔法が放たれ、それを見たアマネは慌ててリバイアサンに指示を出す。
「うわっ!?は、早く撃て!!」
「ッ……!?」
顔面に迫ってきた巨大な三日月状の風の刃を見てリバイアサンは反射的に狙いを切り替えて吐息を放つ。リバイアサンの体内に収まっていた海水が凄まじい勢いで放水され、まるでウォータージェットのように圧縮された海水解き放たれる。
――アガァアアアアッ……!!
海水の吐息とレナの放った風刃が衝突した瞬間、空中に大量の水飛沫が舞い上がる。これまでのレナの魔法ならば竜種の吐息など喰らえば一瞬も持たずに打ち破られていた。しかし、精霊の力を借りる事で強化された彼の魔法はリバイアサンの放つ吐息を蹴散らし、徐々に顔面へと迫っていく。
精霊魔法を発動させる事自体はレナも風の聖痕を所有していた時はよく扱っていたが、今回は正当な後継者であるマリアが集めた風の精霊の力を借りている。そのお陰か以前よりもレナの精霊魔法は強化され、遂にはリバイアサンの吐息を押し退けて顔面目前にまで迫る。
「行けぇえええっ!!」
「くぅうっ……舐めるな!!」
しかし、リバイアサンに乗り込んでいたアマネがティアラに手を伸ばすと彼女は宝玉の力を発動させた。アマネは宝玉に封じ込められた水の精霊を利用してリバイアサンの吐き出す海水に精霊を送り込み、威力を上昇させた。
「これでどうだ!!」
「アアアアッ――!!」
「くぅっ!?」
『押し返した!?』
凍り付いた海面で様子を伺っていたシズネとゴウライはレナの作り出した風刃がリバイアサンの吐息に押し返される光景を見ていた。二人とも援護しようにもリバイアサンの吐息とレナの魔法が繰り出す攻撃によって周囲に衝撃波が広がり、迂闊に近づく事もできない。
リバイアサンの攻撃に水の精霊が加わった事でレナの風刃は押し返されて生き、徐々に縮小化していく。それを見たアマネは勝利を確信したが、この時に彼女はレナ達の姿が見えない事に気付く。
「ど、何処へ行った!?逃げたのか!?」
姿を消したレナ達を探してアマネは首を振るが、この時に彼女の頭上に影が差す。驚いたアマネは空を見上げると、そこには退魔刀を両手で振りかざすレナの姿があった。
「これで終わりだ!!」
「なっ!?上だ、リバイアサン!!」
「ッ……!?」
アマネの言葉にリバイアサンは視線を上に向けると、そこにはマリアの元から離れて退魔刀を両手に抱えた状態で飛び降りるレナの姿があった。それを確認したリバイアサンは首を上げて海水の吐息を放とうとしたが、落下の際中にレナの持つ退魔刀が蒼炎に包まれた。
「うおおおおっ!!」
「うわぁあああっ!?」
「オアッ――!?」
魔刀術を発動させたレナはリバイアサンの頭部に目掛けて刃を振り下ろし、それに対してリバイアサンは海水の吐息を放つ。しかし、レナの退魔刀は下から押し寄せる水を蒼炎で押し退けながら迫る。
魔力が強まった事でレナは魔法の強化だけではなく、魔鎧術や魔刀術も同様に大幅に強化されていた。彼は風の精霊の力を借りながら落下し、退魔刀に魔力を送り込みながら最大の一撃を放つ。
「一刀両断――!!」
上空から振り落とされた退魔刀の一撃がリバイアサンの海水の吐息を真っ二つに切り裂き、遂に刃がリバイアサンの頭部に届いた。リバイアサンの頭部から派手な血飛沫が舞い上がり、アマネは海面へ向けて落下する。
「うわぁあああっ!?」
「アアアアッ……!?」
断末魔の悲鳴を上げながらリバイアサンはアマネと共に海中へ沈み、この際に一緒に海に落ちかけたレナはコトミンを抱えたマリアが手を伸ばして彼を受け止める。ちなみにコトミンはアマネが海に落下した際に頭から外れたティアラの回収に成功した。
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