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真・最終章 七魔将編
聖剣の使い手達
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『シネエエエエッ!!』
「おい、なんかやべえぞ!?」
「あれは……瘴気!?」
「いかん、こっちへ来るぞ!!」
「うええっ!?」
黒雲の人面が大口を開けた瞬間、黒色の霧が城壁に向けて放たれる。煙の正体は闇属性の魔力であり、それを見たツバサとハヤテは同時に剣を繰り出す。
「ハヤテ!!」
『ツバサ!!』
お互いの名前を呼び合いながら二人は聖剣と魔剣を繰り出すと、二人の剣の刃から竜巻が発生して迫りくる黒霧を吹き飛ばす。竜巻は黒霧を吸い込みながら黒雲を掻き消そうとするが、黒雲をいくら吹き飛ばしても元に戻ってしまう。
魔法剣の効果が切れて竜巻が消えると黒雲は元通りの形へと戻り、ここで厄介なのは吐き出した黒霧も全て吸収されて戻ってしまう。これではいくら相手の攻撃を掻き消そうとしても意味はなく、どれだけ攻撃を加えても元通りに再生して黒雲を消す事はできない。
『オノレエエエエッ……!!』
「おい、全然聞いてないぞ!?」
「くっ……私だけでは手に負えませんね」
『ちっ……こんな時にマリアがいれば』
「ど、どうするんですか!?」
風属性の魔法では黒雲と融合したブラクを倒す事はできず、闇属性の魔力を打ち消すには聖属性の魔法攻撃しか通用しない。聖剣であるクサナギならば通用するかと思われたが、圧倒的な魔力の質量差のせいで聖剣1本だけではどうしようもなかった。
ブラクを倒すには聖属性の魔法攻撃で倒すしかないが、聖剣の使い手が一人だけでは数が足りない。せめてもっと大勢の聖剣の使い手が集まれば対抗できるかもしれないが、この場にはツバサしかいない。
(クサナギの全力を以てしてもどうしようもできない……もっと人を集めなければ)
ツバサは自分一人では手に負えないと判断すると、彼女は1秒でも長く時間を稼ぐためにクサナギの力で城壁を守る。彼女の妹であるハヤテは城下町に視線を向け、まだ他の聖剣の使い手が来ないのかと苛立つ。
『ゴウライはどうした!?レミアは何処にいる!?』
「あいつら何処で道草を食ってるんだ!?」
「あ、兄貴ぃ~……」
「泣き言を言っている場合か……また来るぞ!!」
城壁を守護する者達は早く他の聖剣の使い手が訪れる事を待ち望むが、その間にも黒雲と融合したブラクは次の攻撃を繰り出す。今度は複数の人面を作り上げ、別々の方向から黒霧を吐き出そうとした。
『オアアアアッ!!』
「いかん、奴め多方向から仕掛けるつもりか!?」
「くっ!?」
『一つは私が抑える!!シュン、お前もへばってないで抑えろ!!』
「くそっ、エリナ!!力を貸せ!!」
「えええっ!?」
人面の数は三つであり、ツバサ一人で守り切れるのは一つだけだった。魔剣を持つハヤテも一つ請け負い、シュンとエリナもどうにか最後の一つを食い止めようとする。
三つの人面は三方向から冒険都市に向けて黒霧を放出する。その攻撃に対してツバサは竜巻を繰り出し、ハヤテは特大の風の斬撃で打ち消す。シュンも同じように風の斬撃を放ち、エリナも残った魔力を注ぎ込んで矢を放つ。
「はあああっ!!」
『斬!!』
「おらぁああっ!!」
「やああっ!!」
『グゥウッ……!?』
どうにか三方向から放たれた黒霧を吹き飛ばす事に成功したが、この時に新しい人面が浮き上がる。ツバサ達が他の人面の攻撃を抑えるので手一杯の中、新しく形成した人面は都市に向けて黒霧を吐き出す。
『アガァアアアッ!!』
「いかん!?間に合わん!!」
「そ、そんなっ!?」
「畜生、誰かどうにかしろ!!」
「くっ!?」
『駄目だ、間に合わっ……!?』
別方向から放たれた黒霧を見て他の者たちは慌てふためくが、ツバサ達は攻撃の直後で即座に反応できず、ハシラは咄嗟に矢を抜こうとしたが彼の背中の矢筒はもう空だった。冒険都市に目掛けて黒霧が広範囲に拡散した黒霧が迫り、それを見たツバサ達はもう駄目かと思った。
しかし、ここで城下町の方角から「光の斬撃」が放たれ、都市に迫っていた黒霧は光の斬撃によって掻き消されてしまう。更に光の斬撃は黒雲を切り裂き、人面が真っ二つに割れてブラクの悲鳴が響く。
『ウギャアアアアッ!?』
「な、何だ!?」
「い、今の攻撃は……!?」
「クサナギが反応しています……という事は!?」
『……やっと来たか』
城下町から放たれた攻撃を見てツバサ達は驚き、この時にツバサが所持しているクサナギが震え出す。この反応から彼女はいち早く城下町で攻撃を仕掛けた人物を見抜き、現れたのは聖剣エクスカリバーを携えたレミアだった。
「申し訳ございません!!住民の避難に手間取りました!!」
「レミア大将軍!?」
「やっと来たか……おい、あんたはあれをどうにかできるか!?聖剣の使い手だろ!?」
「それは……」
遂に到着したレミアにシュンは僅かに期待を込めた表情でレミアにブラクをどうにかできるのかを問い質すが、彼の質問に対してレミアは渋い表情を浮かべる。ブラクが宿る前にレミアは黒雲を掻き消そうとしたが、結局は失敗に終わっている事を話す。
「おい、なんかやべえぞ!?」
「あれは……瘴気!?」
「いかん、こっちへ来るぞ!!」
「うええっ!?」
黒雲の人面が大口を開けた瞬間、黒色の霧が城壁に向けて放たれる。煙の正体は闇属性の魔力であり、それを見たツバサとハヤテは同時に剣を繰り出す。
「ハヤテ!!」
『ツバサ!!』
お互いの名前を呼び合いながら二人は聖剣と魔剣を繰り出すと、二人の剣の刃から竜巻が発生して迫りくる黒霧を吹き飛ばす。竜巻は黒霧を吸い込みながら黒雲を掻き消そうとするが、黒雲をいくら吹き飛ばしても元に戻ってしまう。
魔法剣の効果が切れて竜巻が消えると黒雲は元通りの形へと戻り、ここで厄介なのは吐き出した黒霧も全て吸収されて戻ってしまう。これではいくら相手の攻撃を掻き消そうとしても意味はなく、どれだけ攻撃を加えても元通りに再生して黒雲を消す事はできない。
『オノレエエエエッ……!!』
「おい、全然聞いてないぞ!?」
「くっ……私だけでは手に負えませんね」
『ちっ……こんな時にマリアがいれば』
「ど、どうするんですか!?」
風属性の魔法では黒雲と融合したブラクを倒す事はできず、闇属性の魔力を打ち消すには聖属性の魔法攻撃しか通用しない。聖剣であるクサナギならば通用するかと思われたが、圧倒的な魔力の質量差のせいで聖剣1本だけではどうしようもなかった。
ブラクを倒すには聖属性の魔法攻撃で倒すしかないが、聖剣の使い手が一人だけでは数が足りない。せめてもっと大勢の聖剣の使い手が集まれば対抗できるかもしれないが、この場にはツバサしかいない。
(クサナギの全力を以てしてもどうしようもできない……もっと人を集めなければ)
ツバサは自分一人では手に負えないと判断すると、彼女は1秒でも長く時間を稼ぐためにクサナギの力で城壁を守る。彼女の妹であるハヤテは城下町に視線を向け、まだ他の聖剣の使い手が来ないのかと苛立つ。
『ゴウライはどうした!?レミアは何処にいる!?』
「あいつら何処で道草を食ってるんだ!?」
「あ、兄貴ぃ~……」
「泣き言を言っている場合か……また来るぞ!!」
城壁を守護する者達は早く他の聖剣の使い手が訪れる事を待ち望むが、その間にも黒雲と融合したブラクは次の攻撃を繰り出す。今度は複数の人面を作り上げ、別々の方向から黒霧を吐き出そうとした。
『オアアアアッ!!』
「いかん、奴め多方向から仕掛けるつもりか!?」
「くっ!?」
『一つは私が抑える!!シュン、お前もへばってないで抑えろ!!』
「くそっ、エリナ!!力を貸せ!!」
「えええっ!?」
人面の数は三つであり、ツバサ一人で守り切れるのは一つだけだった。魔剣を持つハヤテも一つ請け負い、シュンとエリナもどうにか最後の一つを食い止めようとする。
三つの人面は三方向から冒険都市に向けて黒霧を放出する。その攻撃に対してツバサは竜巻を繰り出し、ハヤテは特大の風の斬撃で打ち消す。シュンも同じように風の斬撃を放ち、エリナも残った魔力を注ぎ込んで矢を放つ。
「はあああっ!!」
『斬!!』
「おらぁああっ!!」
「やああっ!!」
『グゥウッ……!?』
どうにか三方向から放たれた黒霧を吹き飛ばす事に成功したが、この時に新しい人面が浮き上がる。ツバサ達が他の人面の攻撃を抑えるので手一杯の中、新しく形成した人面は都市に向けて黒霧を吐き出す。
『アガァアアアッ!!』
「いかん!?間に合わん!!」
「そ、そんなっ!?」
「畜生、誰かどうにかしろ!!」
「くっ!?」
『駄目だ、間に合わっ……!?』
別方向から放たれた黒霧を見て他の者たちは慌てふためくが、ツバサ達は攻撃の直後で即座に反応できず、ハシラは咄嗟に矢を抜こうとしたが彼の背中の矢筒はもう空だった。冒険都市に目掛けて黒霧が広範囲に拡散した黒霧が迫り、それを見たツバサ達はもう駄目かと思った。
しかし、ここで城下町の方角から「光の斬撃」が放たれ、都市に迫っていた黒霧は光の斬撃によって掻き消されてしまう。更に光の斬撃は黒雲を切り裂き、人面が真っ二つに割れてブラクの悲鳴が響く。
『ウギャアアアアッ!?』
「な、何だ!?」
「い、今の攻撃は……!?」
「クサナギが反応しています……という事は!?」
『……やっと来たか』
城下町から放たれた攻撃を見てツバサ達は驚き、この時にツバサが所持しているクサナギが震え出す。この反応から彼女はいち早く城下町で攻撃を仕掛けた人物を見抜き、現れたのは聖剣エクスカリバーを携えたレミアだった。
「申し訳ございません!!住民の避難に手間取りました!!」
「レミア大将軍!?」
「やっと来たか……おい、あんたはあれをどうにかできるか!?聖剣の使い手だろ!?」
「それは……」
遂に到着したレミアにシュンは僅かに期待を込めた表情でレミアにブラクをどうにかできるのかを問い質すが、彼の質問に対してレミアは渋い表情を浮かべる。ブラクが宿る前にレミアは黒雲を掻き消そうとしたが、結局は失敗に終わっている事を話す。
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