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真・最終章 七魔将編
何回死ねと言ってんだお前!?
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「レナ直伝、弾撃!!」
「ぐはあああっ!?」
ブラクが魔法を発動させる前にダインは彼の懐に潜り込み、自分の身体に影を纏わせてレナの動きを真似て拳を叩き込む。殴りつけられたブラクは胸元が陥没する程の損傷を負い、後方へ吹き飛ばされた。
(いってぇえええっ!?けど、我慢しろっ!!こいつの前では絶対に泣くな、痛がるな、弱みを見せるな……!!)
身体に影を纏わせる事で無理やりにレナの動作を再現した影響で、ダインの身体には激痛が走る。当然と言えば当然の結果であり、レナ程に身体を鍛えていないダインでは彼の動きを真似すれば骨や筋肉が無事では済まない。
それでもダインはブラクの前では強がりを貫き、決してこの弱みを見せない。ここまできたら意地でも彼はブラクを悔しがらせるために自分の方が強いと堂々と言い放つ。
「どうしたご先祖様!?あんたの力はその程度かよ!?」
「ぐっ……調子に乗るな、いくらこの肉体を傷つけられようと儂を倒す事はできん!!」
「はっ、一人称が戻ってるぞ?もう余裕はなくなって来たな」
「調子に乗るな、小僧如きがっ!!死ねっ!!」
ダインの言葉にブラクは怒りを抱き、彼の肉体を奪うためにできる限りは傷つけないようにしていたが、目的を忘れてブラクは彼を殺すために杖を構えた。今度は影魔法などではなく、闇属性の魔力で構成された「黒霧」を放出させてダインに放つ。
「死ねっ!!」
「ぐぅっ!?」
死霊使いの生み出す闇属性の魔力は聖属性の魔力を削り取る効果があり、いくらダインが闇属性の適性を持つ闇魔導士だとしても黒霧を吸い込み続けば命が危ない。咄嗟に彼は口元と目元を覆い込むが、それを見たブラクは勝利を確信する。
「死ねぇええっ!!」
「っ……!!」
視界を封じられたダインは黒霧を吸い込まないように気を付けながらも意識を集中させ、この時に彼はヨツバ王国で東聖将の指導を受けていた頃を思い出す。闘技祭が開催される前、ダインは半ば強制的にマリアに東聖将の元へ送り込まれ、一時期だけ彼の世話になっていた事があった。
東聖将の元でダインは暮らしていた頃、彼は魔物と戦い続ける日々を送る。最初の頃は苦労したが、魔物との戦闘を繰り返していく際、鍛え上げられたのは肉体だけではなく、精神力や五感も研ぎ澄まされた。
(視覚に頼るな……感じるんだ、あいつの存在を!!)
視覚以外の五感を研ぎ澄ませたダインは黒霧を受けながらも前に進み、彼は東聖将の修行で身に着けた「心眼」を頼りにブラクの正確な位置を掴む。そして彼は杖を振りかざすと、目を閉じた状態で影魔法を発動させる。
「ここだっ!!」
「何だとっ!?」
ブラクの足元に目掛けてダインは影を伸ばし、予想外のダインの行動に慌ててブラクは逃げようとした。しかし、いくら位置を変えようと心眼で彼の居場所を特定したダインは逃がさず、ブラクの両足を影で捕らえる。
「おらぁっ!!」
「ぐはぁっ!?」
再び壁際に目掛けてブラクの身体が叩き込まれ、ダインは幾度も壁や天井にブラクの肉体を叩き付ける。しかし、いくら肉体を傷つけようとブラクの正体は実体を持たない魂であり、肉体に宿ったブラクの魂をどうにかしなければダインに勝ち目はない。
(くそ親父の身体からこいつを引き剝がさないと僕に勝ち目はない!!さっさと出て来い!!)
何度も壁や天井に叩き付けてダインは父親の肉体からブラクの魂を引き剥がそうとするが、いくら傷つけられようとブラクは肉体から逃げ出さない。それどころか自分の両足を拘束するダインの影に目を付け、彼は雄たけびを上げる。
「図に乗るな、ガキがっ!!」
「うわぁっ!?」
ブラクは杖をダインの影に叩き込むと、ダインは驚いた声を上げる。彼の影にブラクが杖を突いた瞬間、ブラクの影が変化してダインの影を掴む。二人の足元の影がお互いに引っ張り合う形となり、ダインは必死に抵抗するがブラクの影に引き寄せられていく。
影魔法の年季の違いを見せつけるようにブラクはダインの影を引き寄せ、徐々に彼の本体が引っ張られていく。ダインも全力で抵抗するが引き剥がせず、このままでは肉体に乗り移られてしまう。
「終わりだ……貴様の命、食い散らかしてくれるわ」
「ふざけんな、くそ爺……僕の身体は僕のもんだ!!誰が老いぼれた爺に渡すかよ!!」
「威勢のいいガキだ……だが、その強がりも何処まで持つかな!?」
ダインは抵抗しようとブラクの影は引き離せず、話し込んでいる間にも距離は近づく。このままでは自分が捕まると思ったダインは杖を床に突き刺して影を伸ばす。
「ふぎぎぎっ!!」
「ちぃっ、悪あがきをっ……!!」
杖の影を利用してダインは自分の身体に巻き付け、地面に突き刺した杖に固定しようとする。それを見たブラクは埒が明かないと判断し、自ら前に出向いてダインの身体を奪おうと近づく。
「ぐはあああっ!?」
ブラクが魔法を発動させる前にダインは彼の懐に潜り込み、自分の身体に影を纏わせてレナの動きを真似て拳を叩き込む。殴りつけられたブラクは胸元が陥没する程の損傷を負い、後方へ吹き飛ばされた。
(いってぇえええっ!?けど、我慢しろっ!!こいつの前では絶対に泣くな、痛がるな、弱みを見せるな……!!)
身体に影を纏わせる事で無理やりにレナの動作を再現した影響で、ダインの身体には激痛が走る。当然と言えば当然の結果であり、レナ程に身体を鍛えていないダインでは彼の動きを真似すれば骨や筋肉が無事では済まない。
それでもダインはブラクの前では強がりを貫き、決してこの弱みを見せない。ここまできたら意地でも彼はブラクを悔しがらせるために自分の方が強いと堂々と言い放つ。
「どうしたご先祖様!?あんたの力はその程度かよ!?」
「ぐっ……調子に乗るな、いくらこの肉体を傷つけられようと儂を倒す事はできん!!」
「はっ、一人称が戻ってるぞ?もう余裕はなくなって来たな」
「調子に乗るな、小僧如きがっ!!死ねっ!!」
ダインの言葉にブラクは怒りを抱き、彼の肉体を奪うためにできる限りは傷つけないようにしていたが、目的を忘れてブラクは彼を殺すために杖を構えた。今度は影魔法などではなく、闇属性の魔力で構成された「黒霧」を放出させてダインに放つ。
「死ねっ!!」
「ぐぅっ!?」
死霊使いの生み出す闇属性の魔力は聖属性の魔力を削り取る効果があり、いくらダインが闇属性の適性を持つ闇魔導士だとしても黒霧を吸い込み続けば命が危ない。咄嗟に彼は口元と目元を覆い込むが、それを見たブラクは勝利を確信する。
「死ねぇええっ!!」
「っ……!!」
視界を封じられたダインは黒霧を吸い込まないように気を付けながらも意識を集中させ、この時に彼はヨツバ王国で東聖将の指導を受けていた頃を思い出す。闘技祭が開催される前、ダインは半ば強制的にマリアに東聖将の元へ送り込まれ、一時期だけ彼の世話になっていた事があった。
東聖将の元でダインは暮らしていた頃、彼は魔物と戦い続ける日々を送る。最初の頃は苦労したが、魔物との戦闘を繰り返していく際、鍛え上げられたのは肉体だけではなく、精神力や五感も研ぎ澄まされた。
(視覚に頼るな……感じるんだ、あいつの存在を!!)
視覚以外の五感を研ぎ澄ませたダインは黒霧を受けながらも前に進み、彼は東聖将の修行で身に着けた「心眼」を頼りにブラクの正確な位置を掴む。そして彼は杖を振りかざすと、目を閉じた状態で影魔法を発動させる。
「ここだっ!!」
「何だとっ!?」
ブラクの足元に目掛けてダインは影を伸ばし、予想外のダインの行動に慌ててブラクは逃げようとした。しかし、いくら位置を変えようと心眼で彼の居場所を特定したダインは逃がさず、ブラクの両足を影で捕らえる。
「おらぁっ!!」
「ぐはぁっ!?」
再び壁際に目掛けてブラクの身体が叩き込まれ、ダインは幾度も壁や天井にブラクの肉体を叩き付ける。しかし、いくら肉体を傷つけようとブラクの正体は実体を持たない魂であり、肉体に宿ったブラクの魂をどうにかしなければダインに勝ち目はない。
(くそ親父の身体からこいつを引き剝がさないと僕に勝ち目はない!!さっさと出て来い!!)
何度も壁や天井に叩き付けてダインは父親の肉体からブラクの魂を引き剥がそうとするが、いくら傷つけられようとブラクは肉体から逃げ出さない。それどころか自分の両足を拘束するダインの影に目を付け、彼は雄たけびを上げる。
「図に乗るな、ガキがっ!!」
「うわぁっ!?」
ブラクは杖をダインの影に叩き込むと、ダインは驚いた声を上げる。彼の影にブラクが杖を突いた瞬間、ブラクの影が変化してダインの影を掴む。二人の足元の影がお互いに引っ張り合う形となり、ダインは必死に抵抗するがブラクの影に引き寄せられていく。
影魔法の年季の違いを見せつけるようにブラクはダインの影を引き寄せ、徐々に彼の本体が引っ張られていく。ダインも全力で抵抗するが引き剥がせず、このままでは肉体に乗り移られてしまう。
「終わりだ……貴様の命、食い散らかしてくれるわ」
「ふざけんな、くそ爺……僕の身体は僕のもんだ!!誰が老いぼれた爺に渡すかよ!!」
「威勢のいいガキだ……だが、その強がりも何処まで持つかな!?」
ダインは抵抗しようとブラクの影は引き離せず、話し込んでいる間にも距離は近づく。このままでは自分が捕まると思ったダインは杖を床に突き刺して影を伸ばす。
「ふぎぎぎっ!!」
「ちぃっ、悪あがきをっ……!!」
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