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真・最終章 七魔将編
意外な援軍
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「はっはっはっ!!鎧がないせいでいつも通りに動けんが、これはこれで楽しいな!!」
「こっちは真面目に戦ってるのに何を楽しんでるんだい……!!」
「くっ……強い」
「た、大陸のダークエルフはこんな奴ばっかりなのか!?」
「いえ、彼女は別格です。流石にここまでの強さのダークエルフは……せいぜい一人ぐらいです」
ゴウライはヨツバ王国に暮らすダークエルフの中でも規格外の強さを誇り、彼女に並ぶ実力を持つとしたら西聖将の座に就く「ホムラ」ぐらいである。鎧がなくともゴウライの強さは大して変わらず、むしろ鎧がないだけ重量が軽く、いつもよりも身軽に動く事ができた。
「今度はこっちから行くぞ!!」
「また来るぞ!?」
「構えなっ!!今度は4人がかりで止めるんだよ!!」
「くっ……!?」
デュランダルをゴウライは大きく振りかざすと、今度こそ彼女は本気の攻撃を繰り出す事をバルはいち早く見抜き、彼女は防御を固める様に告げる。他の者達も本能で危険を感じ取り、ゴウライは遂に戦技を解禁した。
「旋風!!」
「くぅうっ!?」
「重っ!?」
「うううっ!?」
「う、受け切れっ……きゃあっ!?」
剣士が覚える基本技の一つである「旋風」は横薙ぎに剣を振り払う技だが、ゴウライが行えば剣圧によって衝撃波が発生し、四人全員が吹き飛ばされないように各々の武器を構える。バルとアンジュは大剣で防ぎ、彼女達の後ろからサーシャとリンダが支えるが、あまりの威力に4人は耐え切れずに吹き飛ぶ。
建物が一瞬揺れる程の振動が走り、吹き飛ばされた4人は地面に倒れ込む。この時に辛うじて立ち上がたのはリンダだけであり、バルもアンジュもサーシャも起き上がる事ができなかった。
「くぅっ……ば、化物かい、あんた!?」
「なんだこいつ……だ、旦那様より、強いかも……」
「姉者、立って……大陸のダークエルフなんかに負けられない」
「はっはっはっ!!何のことを言っているのか分からんが、いくらでもかかって来い!!」
ゴウライは操られているはずだが、アルドラの敵だと認識してもバルたちの命を奪う様な真似はせず、彼女達が起き上がるのを待つ。その様子を見てリンダはゴウライは完全にはアルドラの洗脳によって彼女の操り人形になったわけではないと悟り、彼女に勝てずとも足止めできれば十分だと判断する。
(レナ様、早くアルドラを……!!)
レナがアルドラさえ倒せば都市内の人間の洗脳は解かれるため、リンダはアルドラと対峙しているはずのレナとレミトに彼女を早く倒す様に祈る。しかし、その間にもゴウライは容赦なく次の攻撃に取り掛かろうとしていた。
「行くぞぉっ!!今度は本気だぞ!!」
「冗談だろ!?」
「い、今ので本気じゃないのか!?」
「嘘!?」
「に、逃げてください!!」
上段に剣を構えたゴウライを見てバルたちは顔色を青ざめ、次に彼女が放とうとしているのは「兜割り」の剣技であり、本来は敵の頭に目掛けて正面から剣を振り下す戦技である。こちらも剣士の基本技の一つだが、ゴウライの場合は本気で剣を振り下ろせば冗談抜きで地面を割る。
力を貯める様にゴウライは両腕の筋肉に血管が浮き上がり、それを見た4人は受けるのは不可能だと判断して咄嗟に回避行動に移ろうとした。だが、この時にゴウライの背後から近づく影が存在し、それはレナの相棒のウルだった。
「ウォンッ!!」
「ぬおっ!?」
「ウル!?あんた、何処から来たんだい!?」
攻撃に集中して背後ががら空きだったゴウライに目掛けてウルは前脚を叩き込むと、ゴウライは隙を突かれて吹き飛ばされて地面に倒れ込む。その光景を見てバルは驚くが、実はウルも都市内に侵入を果たしていた。
ウルは本来は闘技場で非戦闘員の人間と待機するはずだったが、レナの危機を察知して我慢できずに駆けつけた。そしてウルの背中にはヒトミンを抱えたティナとコトミンの姿があり、彼女達はウルの背中から飛び降りる。
「私達も一緒」
「リンダ、怪我してない!?」
「ティナ様!?ど、どうしてここに!?」
「ぷるぷるっ!!(よそ見しちゃ駄目!!)」
ティナとコトミンが訪れた事にバルたちは驚愕するが、ウルに突き飛ばされたゴウライは特に怪我した風もなく起き上がり、身体にこびり付いた砂を振り払って笑い声をあげる。
「ははっ!!今のは驚いたぞ、だがその程度の攻撃は痛くも痒くもない!!」
「ウォンッ!?」
「くっ……ティナ様、御下がりください!!」
「大丈夫、私達に考えがあるの!!」
「考え!?」
ヒトミンを抱えたティナはゴウライに向けてヒトミンを構えると、この時にコトミンは水筒を取り出すとヒトミンに飲み込ませる。彼女達の行為に全員が呆気にとられるが、ヒトミンは水筒の水を飲み込むと身体が膨れ上がり、この時にコトミンはヒトミンに両手を構えた。するとヒトミンの体内に吸収された水が渦巻き、凄まじい勢いで放射する。
「こっちは真面目に戦ってるのに何を楽しんでるんだい……!!」
「くっ……強い」
「た、大陸のダークエルフはこんな奴ばっかりなのか!?」
「いえ、彼女は別格です。流石にここまでの強さのダークエルフは……せいぜい一人ぐらいです」
ゴウライはヨツバ王国に暮らすダークエルフの中でも規格外の強さを誇り、彼女に並ぶ実力を持つとしたら西聖将の座に就く「ホムラ」ぐらいである。鎧がなくともゴウライの強さは大して変わらず、むしろ鎧がないだけ重量が軽く、いつもよりも身軽に動く事ができた。
「今度はこっちから行くぞ!!」
「また来るぞ!?」
「構えなっ!!今度は4人がかりで止めるんだよ!!」
「くっ……!?」
デュランダルをゴウライは大きく振りかざすと、今度こそ彼女は本気の攻撃を繰り出す事をバルはいち早く見抜き、彼女は防御を固める様に告げる。他の者達も本能で危険を感じ取り、ゴウライは遂に戦技を解禁した。
「旋風!!」
「くぅうっ!?」
「重っ!?」
「うううっ!?」
「う、受け切れっ……きゃあっ!?」
剣士が覚える基本技の一つである「旋風」は横薙ぎに剣を振り払う技だが、ゴウライが行えば剣圧によって衝撃波が発生し、四人全員が吹き飛ばされないように各々の武器を構える。バルとアンジュは大剣で防ぎ、彼女達の後ろからサーシャとリンダが支えるが、あまりの威力に4人は耐え切れずに吹き飛ぶ。
建物が一瞬揺れる程の振動が走り、吹き飛ばされた4人は地面に倒れ込む。この時に辛うじて立ち上がたのはリンダだけであり、バルもアンジュもサーシャも起き上がる事ができなかった。
「くぅっ……ば、化物かい、あんた!?」
「なんだこいつ……だ、旦那様より、強いかも……」
「姉者、立って……大陸のダークエルフなんかに負けられない」
「はっはっはっ!!何のことを言っているのか分からんが、いくらでもかかって来い!!」
ゴウライは操られているはずだが、アルドラの敵だと認識してもバルたちの命を奪う様な真似はせず、彼女達が起き上がるのを待つ。その様子を見てリンダはゴウライは完全にはアルドラの洗脳によって彼女の操り人形になったわけではないと悟り、彼女に勝てずとも足止めできれば十分だと判断する。
(レナ様、早くアルドラを……!!)
レナがアルドラさえ倒せば都市内の人間の洗脳は解かれるため、リンダはアルドラと対峙しているはずのレナとレミトに彼女を早く倒す様に祈る。しかし、その間にもゴウライは容赦なく次の攻撃に取り掛かろうとしていた。
「行くぞぉっ!!今度は本気だぞ!!」
「冗談だろ!?」
「い、今ので本気じゃないのか!?」
「嘘!?」
「に、逃げてください!!」
上段に剣を構えたゴウライを見てバルたちは顔色を青ざめ、次に彼女が放とうとしているのは「兜割り」の剣技であり、本来は敵の頭に目掛けて正面から剣を振り下す戦技である。こちらも剣士の基本技の一つだが、ゴウライの場合は本気で剣を振り下ろせば冗談抜きで地面を割る。
力を貯める様にゴウライは両腕の筋肉に血管が浮き上がり、それを見た4人は受けるのは不可能だと判断して咄嗟に回避行動に移ろうとした。だが、この時にゴウライの背後から近づく影が存在し、それはレナの相棒のウルだった。
「ウォンッ!!」
「ぬおっ!?」
「ウル!?あんた、何処から来たんだい!?」
攻撃に集中して背後ががら空きだったゴウライに目掛けてウルは前脚を叩き込むと、ゴウライは隙を突かれて吹き飛ばされて地面に倒れ込む。その光景を見てバルは驚くが、実はウルも都市内に侵入を果たしていた。
ウルは本来は闘技場で非戦闘員の人間と待機するはずだったが、レナの危機を察知して我慢できずに駆けつけた。そしてウルの背中にはヒトミンを抱えたティナとコトミンの姿があり、彼女達はウルの背中から飛び降りる。
「私達も一緒」
「リンダ、怪我してない!?」
「ティナ様!?ど、どうしてここに!?」
「ぷるぷるっ!!(よそ見しちゃ駄目!!)」
ティナとコトミンが訪れた事にバルたちは驚愕するが、ウルに突き飛ばされたゴウライは特に怪我した風もなく起き上がり、身体にこびり付いた砂を振り払って笑い声をあげる。
「ははっ!!今のは驚いたぞ、だがその程度の攻撃は痛くも痒くもない!!」
「ウォンッ!?」
「くっ……ティナ様、御下がりください!!」
「大丈夫、私達に考えがあるの!!」
「考え!?」
ヒトミンを抱えたティナはゴウライに向けてヒトミンを構えると、この時にコトミンは水筒を取り出すとヒトミンに飲み込ませる。彼女達の行為に全員が呆気にとられるが、ヒトミンは水筒の水を飲み込むと身体が膨れ上がり、この時にコトミンはヒトミンに両手を構えた。するとヒトミンの体内に吸収された水が渦巻き、凄まじい勢いで放射する。
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