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ダイン 監獄都市編
こんな場所で戦うの!?
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「装備を選び終わったな?なら、お前達をこれから死合場へ連れていく!!言っておくがお前達がこれから行うのは試し合いじゃない、生死を賭けた戦いの場だ。敵が死ぬか、自分達が殺されるかまで戦ってもらうぞ」
「な、何だって!?」
試合場ではなく死合場という表現をする兵士の言葉にダイン達は顔色を青ざめるが、彼等には拒否する権利は与えられていない。そのまま看守の監視の元、待機室を移動して遂にダイン達は「死合場」と呼ばれる戦いの場へと案内される。
死合場と呼ばれる場所は砂漠のような砂場で形成された闘技台である事が判明した。砂場であるが故に平地と比べると動きにくく、足元に気を付けなければならない。こんな場所で何をさせられるのかとダインは不安を抱きながらも周囲を見渡すと、ここで観客席に数十名の人間が存在する事に気付く。
(何だよ、あいつら……囚人なのか?)
観客席にはダイン達と同じく囚人だと思われる者達が存在し、その殆どが只者ではない雰囲気を纏っていた。観客席に座っている囚人の中には獣人族以外の種族の者も存在し、巨人族や小髭族の姿も見えた。
(あいつらも囚人なのになんであんな場所に……僕達がこれから戦う場所を見に来てるのか?)
どうして囚人が観客席に座り込んでいるのかと疑問を抱きながらもダイン達は死合場の中央部に移動すると、ここで先ほどのミノタウロスが観客席の最前列に現れる。彼は死合場に揃った囚人たちを見下ろすと、彼等に告げた。
「今からお前達にはここで戦ってもらう!!敵を殺しきるか、あるいはお前達が全滅するまでは死合は終わらないと思えっ!!」
「な、何だよそれ!?」
「降参は認められない、生き延びたければ意地でも戦え!!そして生を掴み取れ!!」
「そんな……」
とんでもない事を告げてきたミノタウロスに抗議する暇もなく、ここで兵士達が死合場に檻を運び込む。彼等は檻の扉を開けると、急いで死合場から離れる。檻の中に存在したのは人型の岩石の塊を想像させる存在であり、それを見た者達は震え上がる。
檻の中に閉じ込められていた魔物はゆっくりと動きだすと、檻の外に姿を現す。その姿を見た瞬間、ダインは身体を震わせ、よりにもよってこんな最悪の時に現れた魔物に苦笑いを浮かべるしかなかった。
「ご、ゴーレム……」
「ゴァアアアアッ!!」
姿を現したのは「ロックゴーレム」と呼ばれる岩石の肉体を持つゴーレムであり、その姿を目にした死合場の囚人達は悲鳴を上げる事しか出来なかった。ロックゴーレムが死合場に解放されると、ミノタウロスは号令を行う。
「戦え!!奴を倒さなければお前達は監獄都市に踏み入れる資格はない!!」
「ふ、ふざけるな!!こんな武器でどう戦えというんだよ!?」
「くそっ、こんな場所にいられるか!!俺は逃げるぞ……うわっ!?」
観客席の方に逃げ込もうとした囚人の足元に矢が突き刺さり、いつの間にか観客席の周囲には弓兵が待機していた。もしも不用意に観客席に逃げ込もうとする囚人がいれば弓兵が射抜くらしく、これでもう退路は完全に塞がれてしまった。
「逃走者は死を与える!!もうお前達に戦う以外の選択肢はない、さあ戦えっ!!」
「ち、ちくしょおおおっ!!」
「やってやるぅっ!!」
「ば、馬鹿!!不用意に突っ込んでも勝てるはずが……!!」
逃げ道を絶たれた事で自暴自棄になった囚人の何人かがロックゴーレムに挑むが、彼等が手にしている武器や防具は刃毀れや錆が酷く、硬い岩石の肉体に覆われているロックゴーレムに通じるはずがなかった。
「兜割りっ!!」
「旋風!!」
戦闘職の囚人は戦技を発動させてロックゴーレムに攻撃を仕掛けるが、錆びついた武器ではロックゴーレムの肉体を傷つけるどころか、攻撃した際に砕けてしまう。唯一の武器を失った囚人達に対してロックゴーレムは容赦なく反撃を行う。
最初に仕掛けてきた囚人達に対してロックゴーレムは両腕を広げると、戦技を発動した際に隙を生んだ二人の囚人を抱きしめるように掴み、そのまま巨人族級の腕力で締め上げる。ロックゴーレムの両腕に収まった囚人達は悲鳴を上げ、必死に逃げようとするが力でロックゴーレムに敵うはずがなかった。
「うぎゃああああっ!?」
「がぁああああっ!?」
「ゴオオッ……!!」
「や、止めろぉっ!?」
ロックゴーレムが二人の囚人を絞め殺そうとする姿を見てダインは動こうとしたが、ここで彼は自分が持っている杖が普段から使用している物ではない事に気付き、影魔法の発動が遅れてしまう。その結果、ロックゴーレムに抱きしめられた2人の囚人の背骨が折れる音が鳴り響く。
「あがぁっ……!?」
「げぼっ……!?」
「ゴアアッ!!」
背骨が折れて血反吐を吐き散らす二人の囚人に対し、ロックゴーレムは締め上げるのを止めると二人の囚人が砂場に倒れ込む。この際にロックゴーレムは顔に囚人達の血が掛かった事に気付き、即座に足元の砂を掬い上げて顔面に擦り込む。二人の囚人が殺された事にダインは顔色を青ざめながらも、ロックゴーレムの行動を見逃さなかった。
※カタナヅキ「頑張れダイン!!」(;´・ω・)
「な、何だって!?」
試合場ではなく死合場という表現をする兵士の言葉にダイン達は顔色を青ざめるが、彼等には拒否する権利は与えられていない。そのまま看守の監視の元、待機室を移動して遂にダイン達は「死合場」と呼ばれる戦いの場へと案内される。
死合場と呼ばれる場所は砂漠のような砂場で形成された闘技台である事が判明した。砂場であるが故に平地と比べると動きにくく、足元に気を付けなければならない。こんな場所で何をさせられるのかとダインは不安を抱きながらも周囲を見渡すと、ここで観客席に数十名の人間が存在する事に気付く。
(何だよ、あいつら……囚人なのか?)
観客席にはダイン達と同じく囚人だと思われる者達が存在し、その殆どが只者ではない雰囲気を纏っていた。観客席に座っている囚人の中には獣人族以外の種族の者も存在し、巨人族や小髭族の姿も見えた。
(あいつらも囚人なのになんであんな場所に……僕達がこれから戦う場所を見に来てるのか?)
どうして囚人が観客席に座り込んでいるのかと疑問を抱きながらもダイン達は死合場の中央部に移動すると、ここで先ほどのミノタウロスが観客席の最前列に現れる。彼は死合場に揃った囚人たちを見下ろすと、彼等に告げた。
「今からお前達にはここで戦ってもらう!!敵を殺しきるか、あるいはお前達が全滅するまでは死合は終わらないと思えっ!!」
「な、何だよそれ!?」
「降参は認められない、生き延びたければ意地でも戦え!!そして生を掴み取れ!!」
「そんな……」
とんでもない事を告げてきたミノタウロスに抗議する暇もなく、ここで兵士達が死合場に檻を運び込む。彼等は檻の扉を開けると、急いで死合場から離れる。檻の中に存在したのは人型の岩石の塊を想像させる存在であり、それを見た者達は震え上がる。
檻の中に閉じ込められていた魔物はゆっくりと動きだすと、檻の外に姿を現す。その姿を見た瞬間、ダインは身体を震わせ、よりにもよってこんな最悪の時に現れた魔物に苦笑いを浮かべるしかなかった。
「ご、ゴーレム……」
「ゴァアアアアッ!!」
姿を現したのは「ロックゴーレム」と呼ばれる岩石の肉体を持つゴーレムであり、その姿を目にした死合場の囚人達は悲鳴を上げる事しか出来なかった。ロックゴーレムが死合場に解放されると、ミノタウロスは号令を行う。
「戦え!!奴を倒さなければお前達は監獄都市に踏み入れる資格はない!!」
「ふ、ふざけるな!!こんな武器でどう戦えというんだよ!?」
「くそっ、こんな場所にいられるか!!俺は逃げるぞ……うわっ!?」
観客席の方に逃げ込もうとした囚人の足元に矢が突き刺さり、いつの間にか観客席の周囲には弓兵が待機していた。もしも不用意に観客席に逃げ込もうとする囚人がいれば弓兵が射抜くらしく、これでもう退路は完全に塞がれてしまった。
「逃走者は死を与える!!もうお前達に戦う以外の選択肢はない、さあ戦えっ!!」
「ち、ちくしょおおおっ!!」
「やってやるぅっ!!」
「ば、馬鹿!!不用意に突っ込んでも勝てるはずが……!!」
逃げ道を絶たれた事で自暴自棄になった囚人の何人かがロックゴーレムに挑むが、彼等が手にしている武器や防具は刃毀れや錆が酷く、硬い岩石の肉体に覆われているロックゴーレムに通じるはずがなかった。
「兜割りっ!!」
「旋風!!」
戦闘職の囚人は戦技を発動させてロックゴーレムに攻撃を仕掛けるが、錆びついた武器ではロックゴーレムの肉体を傷つけるどころか、攻撃した際に砕けてしまう。唯一の武器を失った囚人達に対してロックゴーレムは容赦なく反撃を行う。
最初に仕掛けてきた囚人達に対してロックゴーレムは両腕を広げると、戦技を発動した際に隙を生んだ二人の囚人を抱きしめるように掴み、そのまま巨人族級の腕力で締め上げる。ロックゴーレムの両腕に収まった囚人達は悲鳴を上げ、必死に逃げようとするが力でロックゴーレムに敵うはずがなかった。
「うぎゃああああっ!?」
「がぁああああっ!?」
「ゴオオッ……!!」
「や、止めろぉっ!?」
ロックゴーレムが二人の囚人を絞め殺そうとする姿を見てダインは動こうとしたが、ここで彼は自分が持っている杖が普段から使用している物ではない事に気付き、影魔法の発動が遅れてしまう。その結果、ロックゴーレムに抱きしめられた2人の囚人の背骨が折れる音が鳴り響く。
「あがぁっ……!?」
「げぼっ……!?」
「ゴアアッ!!」
背骨が折れて血反吐を吐き散らす二人の囚人に対し、ロックゴーレムは締め上げるのを止めると二人の囚人が砂場に倒れ込む。この際にロックゴーレムは顔に囚人達の血が掛かった事に気付き、即座に足元の砂を掬い上げて顔面に擦り込む。二人の囚人が殺された事にダインは顔色を青ざめながらも、ロックゴーレムの行動を見逃さなかった。
※カタナヅキ「頑張れダイン!!」(;´・ω・)
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