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真・闘技祭 本選編
試合の結果は……
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――レミアは意識を取り戻すと、自分がベッドの上に横たわっている事に気付く。彼女は何が起きたのか一瞬理解できず、見慣れない天井が視界に入って戸惑う。いったい何が起きたのかと彼女は混乱していると、すぐ傍から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「レミアさん」
「……れ、レナさん、ですか?」
「無理に動かない方がいいよ、魔力を使いすぎて倒れたんだから」
「倒れた、私が……?」
どうにかレミアは顔を横に向けると、そこにはレナの姿が存在した。レミアが目を覚ました事にレナは安堵する一方、彼女の様子を見て何かを察したように頭を掻く。
「その様子だと試合の事は覚えてないみたいだね。まあ、仕方ないか……凄い戦いだったからね」
「試合……そうだ、私はどうしてこんな場所に……!?」
「無理しない方がいいよ。もう碌に身体を動かす事も出来ないでしょ?」
レナの言葉を聞いてレミアは自分の身体がが上手く動かない事に気付き、せいぜい首を動かすのが精一杯だった。彼女は自分の身体の異変に戸惑い、震える声でレナに尋ねる。
「試合は……私は、勝ったのですか?それとも……負けたのですか?答えてください……!!」
「……本当に凄い試合だったよ」
――レミアの質問に対してレナは試合の出来事を思い返す。聖剣の使い方を理解する事が出来たレミアはホムラを相手に激戦を繰り広げ、二人は血塗れになるまで戦い続けた。二人の刃が衝突する度に衝撃が試合場へと広がり、観客も瞬きする余裕もなく試合に魅入られた。
しかし、お互いに体力の限界を迎えたのか二人は最後の一撃を繰り出すために同時に離れると、レミアは聖剣に全ての魔力を注ぎ込み、全力の一撃を繰り出すために駆け出す。一方でホムラは動かず、薙刀に魔力を注ぎ込むと迫りくるレミアを迎え撃つ。
『はぁああああっ!!』
『――業火』
聖剣を振りかざしたレミアに対してホムラは薙刀を地面に突き刺すと、下から炎が噴き出してレミアの身体を包み込む。魔力を聖剣に込めていたのでレミアは防御が間に合わず、彼女は地面に倒れた。その様子を見てすぐにホネミンが試合続行は不可能だと判断し、すぐに彼女は医療室へと運び込まれた。
「勝ったのは……ホムラだよ」
「そう、ですか……」
レナの言葉を聞いて半ば予想はしていたのかレミアは思っていたよりも自分が冷静な事に気付き、黙って目を閉じる。そんな彼女の姿を見てレナは立ち上がると、黙って立ち去る。
「負けたのですね……私は」
ナオから聖剣を授かり、その真の力を扱えるようになったと思った矢先に自分が敗北したという事実を思い知らされ、彼女は目元を覆う。全力を出し切ったにも関わらず、勝利する事が出来なかった事に彼女は悔しく思い、自分の力不足さを思い知らされる。
「何が聖剣に選ばれたですか……結局、私は聖剣を使いこなす事も出来なかった……!!」
ベッドの傍に立てかけられている聖剣に気付いたレミアは涙を流し、非常に申し訳ない気持ちを抱く。ホムラに勝てなかったのは聖剣を中途半端にしか扱えず、彼女に指摘されるまでは自分が聖剣を扱いこなしていない事を認めず、自分が聖剣に選ばれた存在だと信じ込もうとしていた自分に恥を抱く。
聖剣を目にしてレミアは今の自分にこの聖剣を扱う資格などないと判断し、彼女は悔し涙を流す。いくら後悔したところで時間は巻き戻せず、彼女はこの日に聖剣を返却し、一からやり直す事を決意した――
――その一方で医療室の別のベッドにはホムラが横たわり、レミアは気づいていなかったが彼女も試合の後に倒れて医療室にまで運び込まれていた。レミアとの試合でもホムラも限界近くまで魔力を使い切り、彼女も試合を終えてからはずっと眠っていた。だが、レミアの声を聞いて目を覚ましたホムラは面倒そうな表情を浮かべる。
(この私に技を使わせておいて泣くな)
ホムラは最後にレミアに放った攻撃を思い返し、彼女は悔し気な表情を浮かべた。基本的にホムラは自分が技を使う相手は自分を脅かす存在だけであり、彼女にとってレミアは自分の命を脅かす強敵と認定した。そんな彼女が認めた女が子供の様に泣きじゃくる事に若干苛立ちを覚え、レミアが泣き止むまで彼女は落ち着けずにベッドの上で不機嫌な顔をしていた――
――同時刻、試合場では次の試合では驚くべき光景が広がっていた。試合の出場者であるロウガが地に伏し、その様子を見下ろす少女の姿が存在した。その光景に観客は呆気に取られ、剣聖であるはずのロウガが無名の選手に敗れたのだ。
『こ、これは……驚きの結果です!!剣聖であるロウガ選手が敗北しました!!』
『信じられません!!いったい、何者なんでしょうか!?』
「ぐっ……馬鹿なっ……!?」
「…………」
ロウガは自分を見下ろす少女に顔を上げ、信じられない表情を浮かべる。その一方で青年の方は黙ってロウガに一礼すると、城門の方へと歩いていく。その光景を確認した者達は動揺を隠せず、特に特等席に座っていたナオは驚きの表情を浮かべていた。
(あんな剣士がこの国に存在したとは……しかし、いったい何者なんだ?)
試合場を立ち去ろうとする少女は顔を覆面で隠しており、その正体を掴む事は出来なかった。だが、彼女の背中にはレナの退魔刀に酷似した大剣、腰にはシズネの雪月花のような刀を装備していた――
「レミアさん」
「……れ、レナさん、ですか?」
「無理に動かない方がいいよ、魔力を使いすぎて倒れたんだから」
「倒れた、私が……?」
どうにかレミアは顔を横に向けると、そこにはレナの姿が存在した。レミアが目を覚ました事にレナは安堵する一方、彼女の様子を見て何かを察したように頭を掻く。
「その様子だと試合の事は覚えてないみたいだね。まあ、仕方ないか……凄い戦いだったからね」
「試合……そうだ、私はどうしてこんな場所に……!?」
「無理しない方がいいよ。もう碌に身体を動かす事も出来ないでしょ?」
レナの言葉を聞いてレミアは自分の身体がが上手く動かない事に気付き、せいぜい首を動かすのが精一杯だった。彼女は自分の身体の異変に戸惑い、震える声でレナに尋ねる。
「試合は……私は、勝ったのですか?それとも……負けたのですか?答えてください……!!」
「……本当に凄い試合だったよ」
――レミアの質問に対してレナは試合の出来事を思い返す。聖剣の使い方を理解する事が出来たレミアはホムラを相手に激戦を繰り広げ、二人は血塗れになるまで戦い続けた。二人の刃が衝突する度に衝撃が試合場へと広がり、観客も瞬きする余裕もなく試合に魅入られた。
しかし、お互いに体力の限界を迎えたのか二人は最後の一撃を繰り出すために同時に離れると、レミアは聖剣に全ての魔力を注ぎ込み、全力の一撃を繰り出すために駆け出す。一方でホムラは動かず、薙刀に魔力を注ぎ込むと迫りくるレミアを迎え撃つ。
『はぁああああっ!!』
『――業火』
聖剣を振りかざしたレミアに対してホムラは薙刀を地面に突き刺すと、下から炎が噴き出してレミアの身体を包み込む。魔力を聖剣に込めていたのでレミアは防御が間に合わず、彼女は地面に倒れた。その様子を見てすぐにホネミンが試合続行は不可能だと判断し、すぐに彼女は医療室へと運び込まれた。
「勝ったのは……ホムラだよ」
「そう、ですか……」
レナの言葉を聞いて半ば予想はしていたのかレミアは思っていたよりも自分が冷静な事に気付き、黙って目を閉じる。そんな彼女の姿を見てレナは立ち上がると、黙って立ち去る。
「負けたのですね……私は」
ナオから聖剣を授かり、その真の力を扱えるようになったと思った矢先に自分が敗北したという事実を思い知らされ、彼女は目元を覆う。全力を出し切ったにも関わらず、勝利する事が出来なかった事に彼女は悔しく思い、自分の力不足さを思い知らされる。
「何が聖剣に選ばれたですか……結局、私は聖剣を使いこなす事も出来なかった……!!」
ベッドの傍に立てかけられている聖剣に気付いたレミアは涙を流し、非常に申し訳ない気持ちを抱く。ホムラに勝てなかったのは聖剣を中途半端にしか扱えず、彼女に指摘されるまでは自分が聖剣を扱いこなしていない事を認めず、自分が聖剣に選ばれた存在だと信じ込もうとしていた自分に恥を抱く。
聖剣を目にしてレミアは今の自分にこの聖剣を扱う資格などないと判断し、彼女は悔し涙を流す。いくら後悔したところで時間は巻き戻せず、彼女はこの日に聖剣を返却し、一からやり直す事を決意した――
――その一方で医療室の別のベッドにはホムラが横たわり、レミアは気づいていなかったが彼女も試合の後に倒れて医療室にまで運び込まれていた。レミアとの試合でもホムラも限界近くまで魔力を使い切り、彼女も試合を終えてからはずっと眠っていた。だが、レミアの声を聞いて目を覚ましたホムラは面倒そうな表情を浮かべる。
(この私に技を使わせておいて泣くな)
ホムラは最後にレミアに放った攻撃を思い返し、彼女は悔し気な表情を浮かべた。基本的にホムラは自分が技を使う相手は自分を脅かす存在だけであり、彼女にとってレミアは自分の命を脅かす強敵と認定した。そんな彼女が認めた女が子供の様に泣きじゃくる事に若干苛立ちを覚え、レミアが泣き止むまで彼女は落ち着けずにベッドの上で不機嫌な顔をしていた――
――同時刻、試合場では次の試合では驚くべき光景が広がっていた。試合の出場者であるロウガが地に伏し、その様子を見下ろす少女の姿が存在した。その光景に観客は呆気に取られ、剣聖であるはずのロウガが無名の選手に敗れたのだ。
『こ、これは……驚きの結果です!!剣聖であるロウガ選手が敗北しました!!』
『信じられません!!いったい、何者なんでしょうか!?』
「ぐっ……馬鹿なっ……!?」
「…………」
ロウガは自分を見下ろす少女に顔を上げ、信じられない表情を浮かべる。その一方で青年の方は黙ってロウガに一礼すると、城門の方へと歩いていく。その光景を確認した者達は動揺を隠せず、特に特等席に座っていたナオは驚きの表情を浮かべていた。
(あんな剣士がこの国に存在したとは……しかし、いったい何者なんだ?)
試合場を立ち去ろうとする少女は顔を覆面で隠しており、その正体を掴む事は出来なかった。だが、彼女の背中にはレナの退魔刀に酷似した大剣、腰にはシズネの雪月花のような刀を装備していた――
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