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外伝 ~ヨツバ王国編~
結婚?
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「……だが、どうしても同行したいというのであれば方法はあるぞ」
「え?そんなのがあるの?」
ホムラの言葉にレナ達は顔を向けると、彼女はティナに視線を向け、改めてレナの方に振り向くと途轍もない事を言い出す。
「ここにいる王女とお前が結婚すればいい。そうすればお前は自動的にヨツバ王族の一員とみなされ、神殿に立ち入る事が許される」
『…………』
あまりにもあっさりと告げたホムラの言葉に全員が黙り込み、ティナとレナは無意識にお互いの顔を見合わせ、数秒後に大声を上げてしまう。
『えええええっ!?』
「いや、結婚って……ティナ様はまだ16歳っすよ!?」
「それがどうした?何をそんなに驚いている、年齢が幼いとはいえ、王女はもう子供が産める身体だろう。ならば結婚に支障はないはずだ」
「それはそうかもしれないでござるが……」
ティナの年齢は森人族の基準ではまだまだ子供と言えるが、人間の基準では既に結婚できる年齢に達している。ヨツバ王国では結婚の年齢制限に関しても曖昧であり、場合によっては10代で結婚する森人族も少なからず存在はした。なので結婚に関してはティナは既に問題はない。
ホムラ曰く、レナがティナと結婚すれば自動的にヨツバ王族として迎えいれられ、神殿に立ち入る事が許される資格を与えられるという。そうなればレナもティナに同行する事が認められ、場合によってはレナだけが赴く事も許される。だからこそ彼女は二人に結婚の提案を行うが、そんな簡単に納得できる話ではない。
「むうっ……レナとティナが結婚」
「あ、あ、兄貴とティナ様が結婚……なんだろう、素直に喜べないっす」
「結婚とはそんな簡単に決めて良い物ではないと思うでござるが……」
「え、ええ、えええっ!?私、レナたんと結婚するの!?ど、どうしよう……とりあえず、皆に招待状を送らなきゃ……!!」
「いやいや、落ち着けって……」
レナよりも女性陣の方が慌てふためき、特にレナに好意を抱いているコトミンとエリナは素直には納得できなかった。ハンゾウの方も結婚をこんな形で行う事に抵抗感を抱いているらしく、乗り気なのはティナだけである。
(急に結婚と言われても……俺だってまだ16歳なのに。あ、でもこっちの世界だと普通に結婚できる年齢なのか……)
改めてレナは自分が結婚できる年齢に達していることを思い出し、ティナに対して全く好意を抱いていないというわけではなかった。だが、目的のためだけに結婚するという行為にはレナも納得できず、かといって他に方法は思いつかない。どうすればいいものかと考えていると、ホムラは呆れた表情を浮かべた。
「何をそんなに悩んでいる?お前達が結婚すれば全て解決するんだ。さっさと決断しろ」
「そんな簡単に言うなよ……ていうか、そんな簡単に結婚なんて出来ないでしょ」
「何故だ?当人の了承を得れば問題は無いだろう」
「いやいやいや、姫様ですよ!?そんな簡単に結婚が認められるなんて有り得ませんから!!第一に国王様や他の兄姉の方が何というか……」
「その3人も現在は石像にされている、反対はできないだろう。それにお前等の目的は神殿に入って石化を解くために行動するんだ。ならば復活した後に文句を言う事もあるまい」
「まあ、理屈はそうかもしれないけど……」
石化された自分達を救い出すためにティナがレナと結婚したとすれば3人も大きな反対は出来ず、2人の結婚を認める可能性もある。それにこうしてぐだぐだと話し合う暇はなく、レナは意を決してティナに振り返って告げる。
「よし……じゃあ、結婚すっかティナ!!」
「ふぇえっ!?よ、よろしくお願いします!!」
「いや、即決ですかティナ様!?」
「なら、私は第二婦人という事で一緒に結婚する」
「何を言っているのでござるかコトミン殿!?」
「やかましい奴等だな……」
レナが結婚を決意するとティナが照れながらも承諾し、コトミンもそれに便乗して自分も結婚することを言い出す。そんな彼女達の様子をホムラは呆れながらも見届けると、早速結婚の準備を勧めた。
「それなら結婚の証としてお互いの指輪を用意しろ」
「指輪?」
「あ、それなら……私、もう持ってるよ」
ホムラの言葉にティナは自分の胸元に手を伸ばし、谷間に挟んでいた金色に光り輝く指輪を取り出す。ここにシズネが存在すれば何処に隠しているんだと騒ぎ出すだろうが、ティナは金色の指輪を手に取って微笑む。
この指輪はティナの母親、つまりは今は亡き母の形見でもある。昔、母親がデブリ国王と初めて逢瀬をしたときに受け取った代物であり、ずっと大切に保管していた指輪だった。彼女の病で亡くなる直前でティナに手渡した物であり、ティナが誰かと結婚するときに相手に渡すように言いつけられていた。
「レナたん……私、ドジでおっちょこちょいでおっぱいが大きいぐらいしか取り柄がないけど、結婚してくれる?」
「……うん、最後の言葉で一気に心が傾いたよ。じゃあ、俺も指輪をしないと……これでいいかな」
金の指輪を渡されたレナは自分の手持ちの中で何かないのかを探すと、以前に空間魔法で異空間に収納していた「アダマンタイト」を取り出し、錬金術師の能力を利用して指輪を作り出す。
「え?そんなのがあるの?」
ホムラの言葉にレナ達は顔を向けると、彼女はティナに視線を向け、改めてレナの方に振り向くと途轍もない事を言い出す。
「ここにいる王女とお前が結婚すればいい。そうすればお前は自動的にヨツバ王族の一員とみなされ、神殿に立ち入る事が許される」
『…………』
あまりにもあっさりと告げたホムラの言葉に全員が黙り込み、ティナとレナは無意識にお互いの顔を見合わせ、数秒後に大声を上げてしまう。
『えええええっ!?』
「いや、結婚って……ティナ様はまだ16歳っすよ!?」
「それがどうした?何をそんなに驚いている、年齢が幼いとはいえ、王女はもう子供が産める身体だろう。ならば結婚に支障はないはずだ」
「それはそうかもしれないでござるが……」
ティナの年齢は森人族の基準ではまだまだ子供と言えるが、人間の基準では既に結婚できる年齢に達している。ヨツバ王国では結婚の年齢制限に関しても曖昧であり、場合によっては10代で結婚する森人族も少なからず存在はした。なので結婚に関してはティナは既に問題はない。
ホムラ曰く、レナがティナと結婚すれば自動的にヨツバ王族として迎えいれられ、神殿に立ち入る事が許される資格を与えられるという。そうなればレナもティナに同行する事が認められ、場合によってはレナだけが赴く事も許される。だからこそ彼女は二人に結婚の提案を行うが、そんな簡単に納得できる話ではない。
「むうっ……レナとティナが結婚」
「あ、あ、兄貴とティナ様が結婚……なんだろう、素直に喜べないっす」
「結婚とはそんな簡単に決めて良い物ではないと思うでござるが……」
「え、ええ、えええっ!?私、レナたんと結婚するの!?ど、どうしよう……とりあえず、皆に招待状を送らなきゃ……!!」
「いやいや、落ち着けって……」
レナよりも女性陣の方が慌てふためき、特にレナに好意を抱いているコトミンとエリナは素直には納得できなかった。ハンゾウの方も結婚をこんな形で行う事に抵抗感を抱いているらしく、乗り気なのはティナだけである。
(急に結婚と言われても……俺だってまだ16歳なのに。あ、でもこっちの世界だと普通に結婚できる年齢なのか……)
改めてレナは自分が結婚できる年齢に達していることを思い出し、ティナに対して全く好意を抱いていないというわけではなかった。だが、目的のためだけに結婚するという行為にはレナも納得できず、かといって他に方法は思いつかない。どうすればいいものかと考えていると、ホムラは呆れた表情を浮かべた。
「何をそんなに悩んでいる?お前達が結婚すれば全て解決するんだ。さっさと決断しろ」
「そんな簡単に言うなよ……ていうか、そんな簡単に結婚なんて出来ないでしょ」
「何故だ?当人の了承を得れば問題は無いだろう」
「いやいやいや、姫様ですよ!?そんな簡単に結婚が認められるなんて有り得ませんから!!第一に国王様や他の兄姉の方が何というか……」
「その3人も現在は石像にされている、反対はできないだろう。それにお前等の目的は神殿に入って石化を解くために行動するんだ。ならば復活した後に文句を言う事もあるまい」
「まあ、理屈はそうかもしれないけど……」
石化された自分達を救い出すためにティナがレナと結婚したとすれば3人も大きな反対は出来ず、2人の結婚を認める可能性もある。それにこうしてぐだぐだと話し合う暇はなく、レナは意を決してティナに振り返って告げる。
「よし……じゃあ、結婚すっかティナ!!」
「ふぇえっ!?よ、よろしくお願いします!!」
「いや、即決ですかティナ様!?」
「なら、私は第二婦人という事で一緒に結婚する」
「何を言っているのでござるかコトミン殿!?」
「やかましい奴等だな……」
レナが結婚を決意するとティナが照れながらも承諾し、コトミンもそれに便乗して自分も結婚することを言い出す。そんな彼女達の様子をホムラは呆れながらも見届けると、早速結婚の準備を勧めた。
「それなら結婚の証としてお互いの指輪を用意しろ」
「指輪?」
「あ、それなら……私、もう持ってるよ」
ホムラの言葉にティナは自分の胸元に手を伸ばし、谷間に挟んでいた金色に光り輝く指輪を取り出す。ここにシズネが存在すれば何処に隠しているんだと騒ぎ出すだろうが、ティナは金色の指輪を手に取って微笑む。
この指輪はティナの母親、つまりは今は亡き母の形見でもある。昔、母親がデブリ国王と初めて逢瀬をしたときに受け取った代物であり、ずっと大切に保管していた指輪だった。彼女の病で亡くなる直前でティナに手渡した物であり、ティナが誰かと結婚するときに相手に渡すように言いつけられていた。
「レナたん……私、ドジでおっちょこちょいでおっぱいが大きいぐらいしか取り柄がないけど、結婚してくれる?」
「……うん、最後の言葉で一気に心が傾いたよ。じゃあ、俺も指輪をしないと……これでいいかな」
金の指輪を渡されたレナは自分の手持ちの中で何かないのかを探すと、以前に空間魔法で異空間に収納していた「アダマンタイト」を取り出し、錬金術師の能力を利用して指輪を作り出す。
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