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最終章 前編 〈王都編〉

ガイラの移動手段 〈リンダとの合流〉

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「でも、もしかしたら氷雨の皆の中にばマリア様の水晶札を持っている人もいるかもしれない!!」
「……可能性はあるかもしれないけどさ、そもそもギルドが見張られているという話をしたよね、今!?」
「あ、そっか……ご、ごめんね?」
「水晶札か……可能性があるとしたら飛ばされた人間の中に持っている人がいるかもしれない」


マリアの転移魔法陣の魔法が施された水晶札は素材の問題で大量生産は出来ず、一度使用すれば効果を失ってしまう。そのため、もしも持ち合わせている人間がいるとしたらマリアの信頼が厚い人物に限られる。


「となるとカゲマルさんが最有力候補かな……というか、叔母様は何処に行ったんだろう?無事なら転移魔法陣ですぐに戻ってこれそうだけど……」
「そこが一番気になるよな。どうして冒険都市がこんな状態なのに姿を現さないんだ?まさか、転移した場所で何か問題事が起きたとか……」
「マリア様なら心配いらないよ。きっと、大丈夫だよ……」


氷雨に所属するミナはマリアの実力を知っているので彼女が無事であると信じているが、それでも冒険都市に戻る様子が無い事に不安を抱いていた。だが、マリアの事も心配ではあるがレナは自分の義姉を救い出す事に集中してガイラまで移動する方法を考える。


(ウルやハンググラインダーで移動するにしても時間が掛かりすぎるし、そもそもガイラの街の冒険者に知り合いなんて殆どいないから彼等が協力してくれるとは限らない……でも、何かが引っ掛かるんだよな)


過去にガイラの街に向かった道中の出来事をレナは思い返し、最初にルドリ荒野を抜けた後に大きな森を潜り抜け、山岳地帯に存在するガイラの街へ辿り着く。その最中に何度か魔物と交戦したり、途中で道に迷いそうになってアイリスと交信していた事を思い出す。


(冒険都市からガイラの街との直線距離なら馬でも1日で辿り着けるはず……でも、荒野、森、山を移動する事から考えても一直線に向かう事は出来ないし、移動速度も落ちる。なら障害物が存在しない道があればそれほど時間は掛けずに移動する事は出来るんじゃ……?)


レナは空を見上げ、自分のハンググラインダーと風の聖痕の力を使えば、地形や魔物にも邪魔されずにガイラの街へ最短距離で移動する事が出来るのではないかと考えた。そしてアイリスからの言葉を思い出し、風の聖痕を使いこなせるようになれば彼女との交信も自由に行える可能性がある。

だが、ハンググラインダーで移動するよりもウルやアインに乗り込んだ方が移動速度は速く、障害物に遭遇するまで彼等の力を借りて地上を移動する方が効率的かもしれない。そう考えたレナは空を仰いで太陽の位置を確認すると丁度昼時だと確認し、すぐに街から離れる事にした。


「一旦、屋敷の方に戻ろう。合流時間よりも少し早いけど、ここに長居するのは危険だと思う」
「え?もう戻っていいの?」
「屋敷?レナ君は屋敷も持ってたの!?」
「説明する暇はないから急いで戻るよ」


驚く二人を急かしてレナは地下通路の抜け道を利用して街の外に出ると、急いで囮役となったウルと事前に打ち合わせていた合流地点に向かい、深淵の森の屋敷に戻る事にした――




――途中でいくつかの村に立ち寄り、銀砂と衣装を利用して変装したレナ達は大量の食料と水と日用品を購入する。深淵の森の屋敷に戻ると、幸いな事にどうやら既にエリナ達も帰還していらしく、しかも心強い人物と伴って戻っていた。


「あ、皆お帰り~!!見て見て~リンダも一緒だよ!!」
「レナ様、それにダインさんとミナさんもご無事だったのですね!!」
「リンダさん!!良かった、ここに戻ってきてたんですね!!」


屋敷の前にはエリナとティナの他に普段の制服とは異なり、冒険者のような軽装服姿のリンダも存在した。どうやら彼女も都市からそれほど離れていない場所に転移したらしく、無事に合流を果たしたらしい。


「皆さんがご無事で何よりです。だいたいの事情はエリナから聞いています。まさかカレハ様とシャドル公爵が手を組んでいたとは……」
「ライコフの件はリンダさんも知らなかったんですか?」
「ええ、残念ながら……知っていたのならどんな手を使っても始末していたのですが」
「こ、怖いよリンダ……」


自分が捕縛したライコフがあっさりと釈放されていた事にリンダは憤怒の表情を浮かべ、無意識に拳に血管を浮き上がらせる。だが、ここで彼女が戻って来た事は有難く、これで王国四騎士の内の2名が揃う。


「リンダさん以外の森人族の護衛はどうなっているのか分からないんですか?」
「申し訳ありませんが、私もここに辿り着いたばかりなんです。私が飛ばされたのはガイラと呼ばれる街でここまで移動するのに路銀を使い果たしてしまい、仕方なく徒歩で冒険都市に向かっていた時に偶然にもエリナと再会しました」
「いや~本当に運が良かったっす!!まさか兄貴の言う通りに村を回っていたら偶々リンダさんと合流出来たんですよ!!」
「あははっ……凄い偶然だな」


実際の所はリンダが冒険都市に近付いている情報はアイリスから聞かされていたため、彼女が向かう先を予測してレナがエリナ達を向かわせただけである。結果的には偶然に合流したように思われるが、全てアイリスの計算の内である。


「なあ、そういえばゴンゾウとミノはどうしたんだ?姿が見えないけど、家の中にいるのか?」
「いえ、御二人なら力比べをするという事で裏の方で組み手を行っています。力はミノタウロスの方が上のようですが、技術に関してはゴンゾウさんが優れているので接戦しているようですが……」
「ああ、だからさっきから屋敷の方から騒がしいのか……」
「ご、ゴンゾウ君は相変わらずだなぁっ……」


時折、屋敷の裏手の方で轟音が鳴り響き、建物が壊れる音が聞こえてきてレナは頭を抱え、自分の大切な思い出がある屋敷で暴れる二人を後できつく説教する事を決める。後は姿を見せていないのはアインとコトミンだけだが、丁度いいときに森の方から2人が戻って来た。


「ただいま……魚を取ってきた」
「キュロロロッ!!」
「お、大漁だな!!よく取ってきね二人とも、いい子いい子」
「ふぁあっ……(和む)」
「キュロンッ(照れる)」


背中に大きな籠を抱えたコトミンとアインが現れ、二人で魚と果物を集めて来たらしく、荷物を置く。レナ達が購入してきた食料と合わせると処刑日までの全員分の食事は用意できる量は集まり、これで無暗に街や村に赴く必要はなくなった。

戻って来た二人の頭を撫でながら屋敷に全員が戻って来たことを確認すると、まずは昼食の準備を行って自分が考えた方法を皆に話す事に決める。


「とりあえず、ご飯の用意をしようか。この中で俺以外に料理は出来るのは……」
「焼き魚とおにぎりぐらいは作れる」
「御免、料理した事がないんだ……いつもは外食か他の皆が作ってくれたから」
「えっと……お菓子作りなら自信あるんだけど」
「すいません、私は料理自体した事がありません……」
「あたしも手伝いますよ。料理なら昔から得意っす!!」
「僕も手伝うよ。得意という程じゃないけど、少しぐらいなら出来るよ」
「……じゃあ、エリナとダインにお願いしようかな」


女性陣の内の4人はまともな料理は作れず、唯一エリナだけが挙手する。ダインも手先が器用なので料理は出来るらしく、二人を連れてレナは食事の準備を行う。ちなみにこの場に居ないゴンゾウは肉料理なら得意のため、旅先では捕まえた魔獣の肉の調理は主にゴンゾウが行っている。

一応は補足するとコトミンの場合は人魚族なので魚以外の食事はあまり必要とせず、そもそも彼女は生魚を捕食出来るので料理をした事がほとんどない。ティナの場合は王女なのでそもそも彼女が料理を作る機会が訪れず、常に身の回りの世話は使用人が行っていた。但し、菓子作りに関しては悪くはなく、よく護衛の兵士達に作ったお菓子を披露している。

リンダの場合はティナの護衛騎士として城内で暮らしていたので食事に関しては給仕が行い、旅の道中の際も他の人間が料理を作っていたので包丁を握った事もない。ミナの場合は料理をする余裕があるのならば鍛錬に励むため、基本的に食事は殆どが外食か他の人間に任せていた。だからガロとモリモと冒険者集団を組んでいた時は必然的に料理は彼等に任せていた。


「……ティナ様、もしも城に戻れる事が出来れば一緒に料理を学びませんか?」
「う、うん……そうだね。お嫁さんになる時に困るもんね」
「僕も練習しようかな……」
「むうっ……焼き魚、美味しいのに」


屋敷の中に戻っていく3人に女性陣は申し訳なさそうな表情を浮かべ、今度からは自分達も料理を手伝えるように勉強する事を内心誓う。




※ちなみにバルは料理が壊滅的に下手です。だからダインと行動していた時はダインが料理をしています。アイラとマリアは料理は美味い方ですが、どちらも立場的に他の人間に作らせる事が多いです。ちなみに男性陣の殆どは料理が出来ますが、作中の女性陣の半分ぐらいは料理が出来ません(立場の問題も絡みますが……)。
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