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闘技祭 決戦編
四騎士リンダVS剛腕ゴウ
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「うおおおっ!!」
「ふんっ!!」
試合場では二人の巨人族が向かい合い、片方は老齢の巨人族、もう片方はダイゴ程ではないが体格が大きい若手の巨人族だった。両者は互いに向き合い、拳を交わす。
「ぬんっ!!」
「ぐはぁっ……!?くそっ……ふぅんっ!!」
「甘いわっ!!」
「げふぅっ!?」
老齢の巨人に対してもう片方の巨人は何度も拳を繰り出すが、その攻撃に対して老齢の巨人は確実に迎撃を合わせ、徐々に追い詰める。巨人族は技よりも力を重視する戦法を好むが、この老齢の巨人はまるで歴戦の格闘家のように高い戦闘技術を誇り、確実に反撃を加える。
「ぐふぅ……何故だ、どうして正面から戦わない!!」
「おかしなことを言うな、さっきから戦っておるだろう?」
「違う!!お前の戦い方は巨人族の戦い方ではない!!」
若い巨人は執拗に自分が攻撃を繰り出した時にのみに反撃を行い、自分から仕掛けようとしない老齢の巨人に怒りを抱く。力を重視する巨人族の間での決闘はお互いの腕力を比べるために正面から殴り合うのが基本だが、老齢の巨人は決して自分から攻撃を仕掛けず、的確に相手の攻撃を見切って反撃を行う。
「ふっ……若者よ、儂は既に年老いておる。若かりし頃は今のお前の様に腕力任せで戦っていたが、今の儂にはそんな真似は出来んのだ」
「何を言う!!お主は将軍ではないか!!その腕で今の地位に上り詰めたのだろう!?」
「確かにお前の言う通り、若い頃の儂は腕力だけで今の地位に就いた。しかし、年齢を重ねるごとに儂は衰えた……もうお前のような青二才を力尽くでねじ伏せる事も出来ん」
「馬鹿なっ!!ならば何故貴様はその年齢まで将軍で居続けられる!?」
老齢の巨人の言葉に若い巨人は戸惑うが、そんな彼の質問に答えるように老齢の巨人は初めて自分から攻撃を繰り出す。
「これが答えだ……正拳!!」
「うぐぁっ!?」
空手の「正拳突き」を意識させる動作で老齢の巨人の拳が若い巨人の胸元に的中し、相手を吹き飛ばす。その動作を見た多くの武芸者が驚愕の表情を浮かべ、彼の一連の動作だけで技量の高さを思い知らされる。
「ば、馬鹿な……何だこの威力は……!?」
「これが「技術」だ若造よ……儂等もそろそろ考えを改める必要があるかもしれん。力だけではどうにもならない相手が現れた時、頼りになるのはやはり技術よ」
「ぐうっ……」
吹き飛ばされた巨人は気絶したのか動かなくなり、その光景を確認した老齢の巨人は両手を合わせて頭を下げる。そして自分達の戦闘を一部始終観察していたリンダに振り返った。
「ふむ……お主がリンダか、噂は耳にしているぞ。森人族の中でも最強の格闘家らしいな」
「お初にお目にかかります。貴方が巨人族の「剛腕」のゴウ将軍ですね」
「はっはっはっ!!その名前で呼ばれるのは懐かしいのう……剛腕と言われても、今ではこのような細腕じゃ」
リンダの言葉に巨人族の代表であり、将軍でもある「ゴウ」は朗らかな笑みを浮かべる。ゴウの年齢は既に70を迎えようとしているが、将軍職に就いてから40年以上も経過しており、未だに引退せずに現役を貫いている。彼の名前は世界にも知れ渡っており、その実力はバルトロス王国や獣人国の将軍を凌駕すると言われている。
「お主の事は儂も前から知っておるぞ。四騎士の中でも最強の騎士だとな」
「只の噂です。私など、他の三人と比べれば大したこと才気はありません」
「ふふふっ……お主の名前は儂が将軍に就く前から聞いておる。だからこそ手合せしてみたいと思っていた」
「奇遇ですね。私もゴウ将軍とは一度手合せをしたいと思っていました」
ゴウの言葉に普段は無表情のリンダは珍しく笑みを浮かべ、両者は向き合う。その光景に観衆は息を飲み、あまりの緊迫感に声援も上がらない。
「――正拳!!」
「――発徑!!」
同時に二人は右腕を突き出し、ゴウは拳を握りしめているのに対し、リンダは掌を開いて突き出す。拳と掌底が衝突した瞬間、強烈な衝撃波が試合場に発生し、お互いの肉体が土煙を舞い上げながら交代する。
「ぬううっ……!!流石だな!!」
「ぐっ……!!なんと凄まじい……しかし!!」
お互いの右腕が痺れながらもリンダとゴウは駆け出し、今度は同時に右足の回し蹴りを放つ。
「ぬんっ!!」
「輪脚!!」
体格も体重もゴウが遥かに上回るが、リンダは戦技を発動させて加速し、迫りくる足を弾き返す。しかし、ゴウも即座に体勢を整え、左拳を突き出す。
「下突き!!」
「ふっ!!」
空手の下段突きのようにゴウは拳を叩きつけるが、リンダはそれを予測していたかのように上空に回避すると、拳の上に乗り込み、飛び膝蹴りを放つ。
「はああっ!!」
「甘いわっ!!」
だが、突き出された膝蹴りをゴウは自ら額で受け止め、二人は苦痛の表情を浮かべながらもお互いに距離を取る。一進一退の攻防に観客は遅れて声援を上げ、既に予選を通過した参加者も目を離せない。
※リンダの強さはアイラに匹敵します。彼女も「拳鬼」です。それと明日の更新で重大発表があります……(´ω`)フフフ
「ふんっ!!」
試合場では二人の巨人族が向かい合い、片方は老齢の巨人族、もう片方はダイゴ程ではないが体格が大きい若手の巨人族だった。両者は互いに向き合い、拳を交わす。
「ぬんっ!!」
「ぐはぁっ……!?くそっ……ふぅんっ!!」
「甘いわっ!!」
「げふぅっ!?」
老齢の巨人に対してもう片方の巨人は何度も拳を繰り出すが、その攻撃に対して老齢の巨人は確実に迎撃を合わせ、徐々に追い詰める。巨人族は技よりも力を重視する戦法を好むが、この老齢の巨人はまるで歴戦の格闘家のように高い戦闘技術を誇り、確実に反撃を加える。
「ぐふぅ……何故だ、どうして正面から戦わない!!」
「おかしなことを言うな、さっきから戦っておるだろう?」
「違う!!お前の戦い方は巨人族の戦い方ではない!!」
若い巨人は執拗に自分が攻撃を繰り出した時にのみに反撃を行い、自分から仕掛けようとしない老齢の巨人に怒りを抱く。力を重視する巨人族の間での決闘はお互いの腕力を比べるために正面から殴り合うのが基本だが、老齢の巨人は決して自分から攻撃を仕掛けず、的確に相手の攻撃を見切って反撃を行う。
「ふっ……若者よ、儂は既に年老いておる。若かりし頃は今のお前の様に腕力任せで戦っていたが、今の儂にはそんな真似は出来んのだ」
「何を言う!!お主は将軍ではないか!!その腕で今の地位に上り詰めたのだろう!?」
「確かにお前の言う通り、若い頃の儂は腕力だけで今の地位に就いた。しかし、年齢を重ねるごとに儂は衰えた……もうお前のような青二才を力尽くでねじ伏せる事も出来ん」
「馬鹿なっ!!ならば何故貴様はその年齢まで将軍で居続けられる!?」
老齢の巨人の言葉に若い巨人は戸惑うが、そんな彼の質問に答えるように老齢の巨人は初めて自分から攻撃を繰り出す。
「これが答えだ……正拳!!」
「うぐぁっ!?」
空手の「正拳突き」を意識させる動作で老齢の巨人の拳が若い巨人の胸元に的中し、相手を吹き飛ばす。その動作を見た多くの武芸者が驚愕の表情を浮かべ、彼の一連の動作だけで技量の高さを思い知らされる。
「ば、馬鹿な……何だこの威力は……!?」
「これが「技術」だ若造よ……儂等もそろそろ考えを改める必要があるかもしれん。力だけではどうにもならない相手が現れた時、頼りになるのはやはり技術よ」
「ぐうっ……」
吹き飛ばされた巨人は気絶したのか動かなくなり、その光景を確認した老齢の巨人は両手を合わせて頭を下げる。そして自分達の戦闘を一部始終観察していたリンダに振り返った。
「ふむ……お主がリンダか、噂は耳にしているぞ。森人族の中でも最強の格闘家らしいな」
「お初にお目にかかります。貴方が巨人族の「剛腕」のゴウ将軍ですね」
「はっはっはっ!!その名前で呼ばれるのは懐かしいのう……剛腕と言われても、今ではこのような細腕じゃ」
リンダの言葉に巨人族の代表であり、将軍でもある「ゴウ」は朗らかな笑みを浮かべる。ゴウの年齢は既に70を迎えようとしているが、将軍職に就いてから40年以上も経過しており、未だに引退せずに現役を貫いている。彼の名前は世界にも知れ渡っており、その実力はバルトロス王国や獣人国の将軍を凌駕すると言われている。
「お主の事は儂も前から知っておるぞ。四騎士の中でも最強の騎士だとな」
「只の噂です。私など、他の三人と比べれば大したこと才気はありません」
「ふふふっ……お主の名前は儂が将軍に就く前から聞いておる。だからこそ手合せしてみたいと思っていた」
「奇遇ですね。私もゴウ将軍とは一度手合せをしたいと思っていました」
ゴウの言葉に普段は無表情のリンダは珍しく笑みを浮かべ、両者は向き合う。その光景に観衆は息を飲み、あまりの緊迫感に声援も上がらない。
「――正拳!!」
「――発徑!!」
同時に二人は右腕を突き出し、ゴウは拳を握りしめているのに対し、リンダは掌を開いて突き出す。拳と掌底が衝突した瞬間、強烈な衝撃波が試合場に発生し、お互いの肉体が土煙を舞い上げながら交代する。
「ぬううっ……!!流石だな!!」
「ぐっ……!!なんと凄まじい……しかし!!」
お互いの右腕が痺れながらもリンダとゴウは駆け出し、今度は同時に右足の回し蹴りを放つ。
「ぬんっ!!」
「輪脚!!」
体格も体重もゴウが遥かに上回るが、リンダは戦技を発動させて加速し、迫りくる足を弾き返す。しかし、ゴウも即座に体勢を整え、左拳を突き出す。
「下突き!!」
「ふっ!!」
空手の下段突きのようにゴウは拳を叩きつけるが、リンダはそれを予測していたかのように上空に回避すると、拳の上に乗り込み、飛び膝蹴りを放つ。
「はああっ!!」
「甘いわっ!!」
だが、突き出された膝蹴りをゴウは自ら額で受け止め、二人は苦痛の表情を浮かべながらもお互いに距離を取る。一進一退の攻防に観客は遅れて声援を上げ、既に予選を通過した参加者も目を離せない。
※リンダの強さはアイラに匹敵します。彼女も「拳鬼」です。それと明日の更新で重大発表があります……(´ω`)フフフ
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