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闘技祭 決戦編
仮面の女剣士
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『続いての選手を紹介します!!なんと、あの獣人国の暴れん坊将軍、虎王タイガ選手!!入場してください!!』
「おっと、いきなり俺かよ……ひっくっ」
名前を呼ばれたタイガが酒瓶を片手に試合場に乗り込み、その光景に観衆は騒ぎ出す。獣人族のタイガの名前はバルトロス王国でも知れ渡っており、まさか予選で優勝候補同士の試合が見られるとは予想外だった。
「ほう!!我が国の代表と初戦から王国最強の剣士と戦うのか!!これは見ものだなバルトロス13世よ」
「うむっ……そう、だな」
「ん?どうしたバルトロス王よ?顔色が悪いぞ?」
「いや、何でもない」
バルトロス国王はゴウライに視線を向け、忌々しそうに睨みつける。彼にとっては自分が最も信頼していた将軍を殺した男(実際は女)であり、王家が所持していた聖剣を堂々と身に付けている姿を見るだけで腹立たしい。しかし、事情を知らない人間は不思議そうに彼の態度の変化に疑問を抱く。
『それでは最後の選手の紹介をします。えっと……匿名希望という事で本名は分かりませんが、本人の希望により仮面剣士さんと呼ばせて貰います!!入場してください!!』
「…………」
ラビットの言葉に答えるように1人の女性が試合場に姿を現すと、男性の観客に歓声が上がる。女性は仮面で顔を覆い隠しているが、身に付けているフードを取り払った瞬間、ビキニアーマーに覆われた肉体が露わになる。まるでアマゾネスを想像させる恰好をしており、無駄な肉がない引き締まった肉体を恥ずかしげもなく見せつける。
「おほっ!!すごい恰好だな!!」
「いいぞ姉ちゃん!!応援してやるからな!!」
「ほほう……これは中々だな」
露出度が激しい女性の登場に男性客、特に中年層は湧き立ち、各国の王たちもそれぞれの反応を示す。
「ほほう!!人間の中にもあのような趣向の鎧を着る人間がいるのか!!」
「これはまた……肌の露出が激しいのう。見ていられんわい」
「ふむっ……年のせいで目がよく見えんが、随分と派手な格好をしている事だけは分かるぞ」
「……あの恰好、何処かで見たような……」
獣人族のビストは感心した風に声を上げ、デブリは嘆かわしいとばかりに頭を抑え、グガンは両目を見開いて覗き込む。しかし、バルトロス13世は女性の姿を見て首を傾げ、何処か彼女の容貌に懐かしさを覚える。
『おおっと!!これは随分と男性陣には喜ばしい恰好の選手が出てきました!!顔は隠れていますがきっと美人で間違いないでしょう!!では、4人の選手が集まったのでこれより試合を開始したいと思います!!各々の選手は試合場の四方に存在する黒柱に別れて下さい』
試合場の東西南北には黒色の柱も埋め込まれており、こちらは結界石を施された試合場周囲に存在する柱とは違い、魔石の類は取り付けられていなかった。
『これか』
「ん~?ここに止まればいいのか?」
「ここでいいんだな?」
「…………」
4人の選手が東西南北の柱の前に移動すると、解説席のラビットが机の上に置かれている砂時計を握りしめ、試合開始の合図を発する。
『それでは制限時間10分!!相手を戦闘不能に追い込むか、あるいは危険を宣言させれば勝利です!!あらゆる武器の使用も許可されています!!では……試合、開始ぃいいいっ!!』
ラビットの声が響いた瞬間、真っ先に動き出したのは仮面の女剣士であり、腰に取り付けていた長剣を引き抜いてゴウライの元に向かう。
「はああっ!!」
『ほうっ!!真っ先に吾輩を狙うとは……気に入ったぞ!!』
ゴウライも迫りくる仮面の女剣士に向けてデュランダルを引き抜き、正面から刃を振り下ろす。その迫力と剣圧に危機を察した女剣士は直前で跳躍して刃を躱す。
「くっ!!」
『ほうっ!!』
デュランダルの刃が地面に衝突した瞬間、派手な土煙が舞い上がり、地面に亀裂が走る。純粋な攻撃でもレナの「剛剣」にも劣らぬ威力があり、真面に受ければ女剣士も無事では済まないだろう。だが、空中に逃れた女剣士はデュランダルの刃に着地し、両手の剣を振り翳す。
「旋風!!」
『ぬおっ!?』
尋常ではない速度で女剣士が二振りの剣を横薙ぎに振り払い、ゴウライは咄嗟に身体を後ろに仰け反って回避する。しかし、その動きを予測していたかのように女剣士は剣を振り抜いた勢いを殺さず、続けて剣技を発動させる。
「回転!!」
『おわっ!?』
更に身体を回転させて加速させた一撃をゴウライの兜に叩きつけようとするが、咄嗟にゴウライはデュランダルを手放し、後方に跳んで攻撃を回避する。しかし、女剣士は止まらずに空中に跳びあがり、獣人族が得意とする剣技を放つ。
「牙斬!!」
『なんとっ!?』
遂にゴウライの両肩に刃が衝突し、衝撃が走る。鎧越しにとはいえ、破壊剣聖と謳われているゴウライに攻撃を与えた女剣士に観客は驚愕の声を上げ、試合場の周囲で待機していた剣士達にも動揺が走る。
※謎の仮面の女剣士……何者なのか分かりませんね(´∀`)
「おっと、いきなり俺かよ……ひっくっ」
名前を呼ばれたタイガが酒瓶を片手に試合場に乗り込み、その光景に観衆は騒ぎ出す。獣人族のタイガの名前はバルトロス王国でも知れ渡っており、まさか予選で優勝候補同士の試合が見られるとは予想外だった。
「ほう!!我が国の代表と初戦から王国最強の剣士と戦うのか!!これは見ものだなバルトロス13世よ」
「うむっ……そう、だな」
「ん?どうしたバルトロス王よ?顔色が悪いぞ?」
「いや、何でもない」
バルトロス国王はゴウライに視線を向け、忌々しそうに睨みつける。彼にとっては自分が最も信頼していた将軍を殺した男(実際は女)であり、王家が所持していた聖剣を堂々と身に付けている姿を見るだけで腹立たしい。しかし、事情を知らない人間は不思議そうに彼の態度の変化に疑問を抱く。
『それでは最後の選手の紹介をします。えっと……匿名希望という事で本名は分かりませんが、本人の希望により仮面剣士さんと呼ばせて貰います!!入場してください!!』
「…………」
ラビットの言葉に答えるように1人の女性が試合場に姿を現すと、男性の観客に歓声が上がる。女性は仮面で顔を覆い隠しているが、身に付けているフードを取り払った瞬間、ビキニアーマーに覆われた肉体が露わになる。まるでアマゾネスを想像させる恰好をしており、無駄な肉がない引き締まった肉体を恥ずかしげもなく見せつける。
「おほっ!!すごい恰好だな!!」
「いいぞ姉ちゃん!!応援してやるからな!!」
「ほほう……これは中々だな」
露出度が激しい女性の登場に男性客、特に中年層は湧き立ち、各国の王たちもそれぞれの反応を示す。
「ほほう!!人間の中にもあのような趣向の鎧を着る人間がいるのか!!」
「これはまた……肌の露出が激しいのう。見ていられんわい」
「ふむっ……年のせいで目がよく見えんが、随分と派手な格好をしている事だけは分かるぞ」
「……あの恰好、何処かで見たような……」
獣人族のビストは感心した風に声を上げ、デブリは嘆かわしいとばかりに頭を抑え、グガンは両目を見開いて覗き込む。しかし、バルトロス13世は女性の姿を見て首を傾げ、何処か彼女の容貌に懐かしさを覚える。
『おおっと!!これは随分と男性陣には喜ばしい恰好の選手が出てきました!!顔は隠れていますがきっと美人で間違いないでしょう!!では、4人の選手が集まったのでこれより試合を開始したいと思います!!各々の選手は試合場の四方に存在する黒柱に別れて下さい』
試合場の東西南北には黒色の柱も埋め込まれており、こちらは結界石を施された試合場周囲に存在する柱とは違い、魔石の類は取り付けられていなかった。
『これか』
「ん~?ここに止まればいいのか?」
「ここでいいんだな?」
「…………」
4人の選手が東西南北の柱の前に移動すると、解説席のラビットが机の上に置かれている砂時計を握りしめ、試合開始の合図を発する。
『それでは制限時間10分!!相手を戦闘不能に追い込むか、あるいは危険を宣言させれば勝利です!!あらゆる武器の使用も許可されています!!では……試合、開始ぃいいいっ!!』
ラビットの声が響いた瞬間、真っ先に動き出したのは仮面の女剣士であり、腰に取り付けていた長剣を引き抜いてゴウライの元に向かう。
「はああっ!!」
『ほうっ!!真っ先に吾輩を狙うとは……気に入ったぞ!!』
ゴウライも迫りくる仮面の女剣士に向けてデュランダルを引き抜き、正面から刃を振り下ろす。その迫力と剣圧に危機を察した女剣士は直前で跳躍して刃を躱す。
「くっ!!」
『ほうっ!!』
デュランダルの刃が地面に衝突した瞬間、派手な土煙が舞い上がり、地面に亀裂が走る。純粋な攻撃でもレナの「剛剣」にも劣らぬ威力があり、真面に受ければ女剣士も無事では済まないだろう。だが、空中に逃れた女剣士はデュランダルの刃に着地し、両手の剣を振り翳す。
「旋風!!」
『ぬおっ!?』
尋常ではない速度で女剣士が二振りの剣を横薙ぎに振り払い、ゴウライは咄嗟に身体を後ろに仰け反って回避する。しかし、その動きを予測していたかのように女剣士は剣を振り抜いた勢いを殺さず、続けて剣技を発動させる。
「回転!!」
『おわっ!?』
更に身体を回転させて加速させた一撃をゴウライの兜に叩きつけようとするが、咄嗟にゴウライはデュランダルを手放し、後方に跳んで攻撃を回避する。しかし、女剣士は止まらずに空中に跳びあがり、獣人族が得意とする剣技を放つ。
「牙斬!!」
『なんとっ!?』
遂にゴウライの両肩に刃が衝突し、衝撃が走る。鎧越しにとはいえ、破壊剣聖と謳われているゴウライに攻撃を与えた女剣士に観客は驚愕の声を上げ、試合場の周囲で待機していた剣士達にも動揺が走る。
※謎の仮面の女剣士……何者なのか分かりませんね(´∀`)
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