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序章 狩人の孫
第4話 魔力操作
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――修行を開始してから三か月が経過し、完全に冬を迎えて毎日のように雪が降り積もる中、レノは一人で滝行を行う。一か月ほど前からアルは修行に同行しなくなり、最近は一人で山に赴いて修行を受ける日が続いていた。
「ううっ……寒い!!死ぬ死ぬ死ぬ!?」
寒い冬の季節で滝を浴び続けるのは拷問に等しく、我慢できずにレノは滝から抜け出して事前に用意していた焚火で身体を乾かす。しかし、気温も低いので身体が温まるまで時間が掛かる。
(何時までこんなことを続けたらいいんだ……その内、本当に死んじゃうぞ)
一か月前にレノはアルから魔力の性質を教わり、あれから滝を浴びている時と身体を温める時の身体の感覚の違いを探ろうとした。だが、いくら修行を続けても感覚の違いがいまいち分からず、未だに体内に流れる魔力の感覚も掴めない。
冬が訪れてから滝行は厳しさが増してしまい、前よりも滝に浴び続けられなくなった。しかもアルが修行に同行しなくなったので修行の際中に意識を失えれば冗談抜きで死んでしまう可能性もあった。その一方で毎日辛い修行を行っているのにレノは病気に掛からない。
(こんなに馬鹿みたいな寒さなのに風邪もひかなくなったな……爺ちゃんによれば俺の魔力が高まったお陰だと言ってたけど、本当なのかな?)
どれだけ冷たい滝を浴びようとレノが病気にならないのは修行前よりも魔力が高まっていることの証明らしく、実際に修行する前と比べてレノの肉体に変化が起きていた。
仕事が忙しい祖父のために最近の食事はレノが用意することが多く、昨日の夕飯の準備をしている時に誤って指を包丁で切ってしまった。だが、今日の朝には指の傷は完全に治って怪我の跡も残っていなかった。修行前と比べて格段に肉体の回復力が高まっており、アルに言わせるとレノは無意識に魔力を操作して肉体の自然治癒力を高めているらしい。
『魔力を使いこなせるようになれば大怪我を負っても自力で治すことができると言っただろう。自分の意思で怪我を治せるようになれば魔力操作の技術を身に着けた証だ』
アルに怪我が治ったことを伝えると彼によればレノは既に魔力を操っているらしいが、本人にはその自覚はない。自分の意思で魔力を操れる感覚を身に着けなければ魔術師とは認められず、アルも魔法を教えるつもりはないとはっきりと伝えられた。
「魔力を操るか……はあっ、どうすればいいんだよ」
焚火で身体に温まりながらレノはため息を吐き出し、修行を開始してから三か月も経過しているのに未だに魔力を操る術が見つからない。修行前と比べて自分の肉体に変化が起きていることは分かるのだが、肝心の魔力を操作する方法が未だに分からなかった。
このまま滝を浴び続けても意味はあるのかとレノは思い悩み、アルに頼んで別の修業法がないのか尋ねてみようかと考えた時、焚火を見てあることを思い出す。それは三か月前にアルが使った魔法だった。
(あの時の爺ちゃんは本当に格好良かったな。俺もいつかあんな風に魔法が使えたりするのかな……)
杖から炎の塊を生み出したアルの姿はレノは未だに忘れられず、無意識に焚火に手を伸ばしてしまう。祖父に憧れて自分も炎の魔法を使う場面を想像していると、急に強風が発生して焚火の火の粉がレノの手に降りかかる。
「あちちっ!?」
火の粉を右手に浴びてしまったレノは悲鳴をあげて転がり込み、慌てて川の水で手を冷やすが軽いやけどを負ってしまう。
「しまった……馬鹿なことしちゃったよ」
火傷を負った右手を見てレノはため息を吐き出し、家に戻ったらアルに治して貰わなければならず、怪我の理由を尋ねられたときにどんな風に答えればいいのかと頭を悩ませる。まさか自分が魔法を使う場面を妄想している時に焚火で火傷したなど恥ずかしくて正直に言える自信がない。
「どうしようこれ……流石に指を切った時みたいに治らないよな」
昨日の指の怪我は一晩経てば勝手に治ったが、火傷の場合は切り傷よりも治るのに時間が掛かってしまう。流石に家に帰るまでの間に治るような傷ではなく、どうすればいいのかとレノは頭を悩ませた。
「爺ちゃんに正直に話したら絶対に呆れられるな……ああ、もう!!俺の馬鹿!!」
火傷した右手を抑えながらレノは叫び、しばらくの間は火傷を誤魔化す方法を考えていたが、不意にある方法を思いつく。それは魔力を操作して右手の怪我を完璧に治せば祖父に気付かれることはないことに気が付く。
「爺ちゃんが言ってた。一流の魔術師は大怪我でも自力で治すことができるって……それなら今ここで治せばいいんだ!!」
今ここで魔力操作の技術を習得すれば火傷程度の怪我ならすぐに治せると判断し、駄目元でレノは右手に意識を集中させた。アルの言葉を信じるならばレノは既に無意識に体内の魔力を操作できるはずであり、右手の火傷を治すために集中力を高める。
レノは目を閉じて左手で右手首を抑えた状態で座り込み、体内に流れる魔力を感じ取ろうと必死に集中する。この三か月の滝行のお陰でレノの集中力は磨かれ、今までは漠然としか感じ取れなかった魔力をはっきりと感じ取った。
(……身体の中に暖かい物が流れている気がする)
滝行で身体が冷えたお陰でレノは身体の中に熱く流れる物を感知した。血液のように身体の中を巡回し、冷えた身体を徐々に温めていく。これこそが魔力だと確信したレノは目を開く。
「これが魔力……なのか?」
遂に魔力を初めて認識したレノは全身に流れる魔力を感じ取り、集中力を高めて魔力を操作できないのかを試す。試しに右手に力を込めて魔力を集めようとすると、彼の意思に呼応するかのように全身に流れる魔力が右手に集う。
「ううっ……何だこれ!?」
右手に魔力が集まった瞬間、火傷の腫れが徐々に引いていく。ほんの数十秒で火傷は跡形もなく消え去り、それを確認したレノは唖然とした。
「嘘だろ……火傷が本当に治った」
魔力を怪我した箇所に集中させると回復力が高まり、火傷のような治療するのに時間が掛かる怪我でも数十秒で治ったことに動揺を隠せない。普通ならば完治に数日は掛かる怪我を数十秒程度で治したことにレノは興奮する。
「やった!!遂に魔力を操れるようになった!!早く爺ちゃんに……あ、あれ?」
初めて魔力を操れたことにレノは嬉しく思うが、急に身体の力が抜けて尻餅をつく。唐突に重くなった身体にレノは戸惑い、まるで全力疾走して体力を使い果たしたような気分に陥る。
「な、何だ……身体が動かない!?」
全身にまるで見えない鎖でも縛りつけられたように身体が上手く動かせず、何が起きたのか分からずにレノは倒れてしまう。いくら力を込めても身体が言うことを聞かず、混乱しながらもレノは目を閉じて体内に流れる魔力を探る。すると先ほどと比べて魔力の量が減っていることに気が付いた。
右手の火傷を治すためにレノは全身の魔力を集中させた影響か、治療前と比べて魔力の量が明らかに減っていた。どいうやら火傷を治した際に知らず知らずのうちに魔力を大部分消費していたらしい。
「そういえば爺ちゃんが言ってたな。魔力は生命力だって……」
魔力を消耗すれば自然と体力を奪われるらしく、現在のレノは疲労困憊の状態だった。動けるようになるまで回復するには時間が掛かり、結局はレノが家に帰りついた頃には夜を迎えてしまった――
「ううっ……寒い!!死ぬ死ぬ死ぬ!?」
寒い冬の季節で滝を浴び続けるのは拷問に等しく、我慢できずにレノは滝から抜け出して事前に用意していた焚火で身体を乾かす。しかし、気温も低いので身体が温まるまで時間が掛かる。
(何時までこんなことを続けたらいいんだ……その内、本当に死んじゃうぞ)
一か月前にレノはアルから魔力の性質を教わり、あれから滝を浴びている時と身体を温める時の身体の感覚の違いを探ろうとした。だが、いくら修行を続けても感覚の違いがいまいち分からず、未だに体内に流れる魔力の感覚も掴めない。
冬が訪れてから滝行は厳しさが増してしまい、前よりも滝に浴び続けられなくなった。しかもアルが修行に同行しなくなったので修行の際中に意識を失えれば冗談抜きで死んでしまう可能性もあった。その一方で毎日辛い修行を行っているのにレノは病気に掛からない。
(こんなに馬鹿みたいな寒さなのに風邪もひかなくなったな……爺ちゃんによれば俺の魔力が高まったお陰だと言ってたけど、本当なのかな?)
どれだけ冷たい滝を浴びようとレノが病気にならないのは修行前よりも魔力が高まっていることの証明らしく、実際に修行する前と比べてレノの肉体に変化が起きていた。
仕事が忙しい祖父のために最近の食事はレノが用意することが多く、昨日の夕飯の準備をしている時に誤って指を包丁で切ってしまった。だが、今日の朝には指の傷は完全に治って怪我の跡も残っていなかった。修行前と比べて格段に肉体の回復力が高まっており、アルに言わせるとレノは無意識に魔力を操作して肉体の自然治癒力を高めているらしい。
『魔力を使いこなせるようになれば大怪我を負っても自力で治すことができると言っただろう。自分の意思で怪我を治せるようになれば魔力操作の技術を身に着けた証だ』
アルに怪我が治ったことを伝えると彼によればレノは既に魔力を操っているらしいが、本人にはその自覚はない。自分の意思で魔力を操れる感覚を身に着けなければ魔術師とは認められず、アルも魔法を教えるつもりはないとはっきりと伝えられた。
「魔力を操るか……はあっ、どうすればいいんだよ」
焚火で身体に温まりながらレノはため息を吐き出し、修行を開始してから三か月も経過しているのに未だに魔力を操る術が見つからない。修行前と比べて自分の肉体に変化が起きていることは分かるのだが、肝心の魔力を操作する方法が未だに分からなかった。
このまま滝を浴び続けても意味はあるのかとレノは思い悩み、アルに頼んで別の修業法がないのか尋ねてみようかと考えた時、焚火を見てあることを思い出す。それは三か月前にアルが使った魔法だった。
(あの時の爺ちゃんは本当に格好良かったな。俺もいつかあんな風に魔法が使えたりするのかな……)
杖から炎の塊を生み出したアルの姿はレノは未だに忘れられず、無意識に焚火に手を伸ばしてしまう。祖父に憧れて自分も炎の魔法を使う場面を想像していると、急に強風が発生して焚火の火の粉がレノの手に降りかかる。
「あちちっ!?」
火の粉を右手に浴びてしまったレノは悲鳴をあげて転がり込み、慌てて川の水で手を冷やすが軽いやけどを負ってしまう。
「しまった……馬鹿なことしちゃったよ」
火傷を負った右手を見てレノはため息を吐き出し、家に戻ったらアルに治して貰わなければならず、怪我の理由を尋ねられたときにどんな風に答えればいいのかと頭を悩ませる。まさか自分が魔法を使う場面を妄想している時に焚火で火傷したなど恥ずかしくて正直に言える自信がない。
「どうしようこれ……流石に指を切った時みたいに治らないよな」
昨日の指の怪我は一晩経てば勝手に治ったが、火傷の場合は切り傷よりも治るのに時間が掛かってしまう。流石に家に帰るまでの間に治るような傷ではなく、どうすればいいのかとレノは頭を悩ませた。
「爺ちゃんに正直に話したら絶対に呆れられるな……ああ、もう!!俺の馬鹿!!」
火傷した右手を抑えながらレノは叫び、しばらくの間は火傷を誤魔化す方法を考えていたが、不意にある方法を思いつく。それは魔力を操作して右手の怪我を完璧に治せば祖父に気付かれることはないことに気が付く。
「爺ちゃんが言ってた。一流の魔術師は大怪我でも自力で治すことができるって……それなら今ここで治せばいいんだ!!」
今ここで魔力操作の技術を習得すれば火傷程度の怪我ならすぐに治せると判断し、駄目元でレノは右手に意識を集中させた。アルの言葉を信じるならばレノは既に無意識に体内の魔力を操作できるはずであり、右手の火傷を治すために集中力を高める。
レノは目を閉じて左手で右手首を抑えた状態で座り込み、体内に流れる魔力を感じ取ろうと必死に集中する。この三か月の滝行のお陰でレノの集中力は磨かれ、今までは漠然としか感じ取れなかった魔力をはっきりと感じ取った。
(……身体の中に暖かい物が流れている気がする)
滝行で身体が冷えたお陰でレノは身体の中に熱く流れる物を感知した。血液のように身体の中を巡回し、冷えた身体を徐々に温めていく。これこそが魔力だと確信したレノは目を開く。
「これが魔力……なのか?」
遂に魔力を初めて認識したレノは全身に流れる魔力を感じ取り、集中力を高めて魔力を操作できないのかを試す。試しに右手に力を込めて魔力を集めようとすると、彼の意思に呼応するかのように全身に流れる魔力が右手に集う。
「ううっ……何だこれ!?」
右手に魔力が集まった瞬間、火傷の腫れが徐々に引いていく。ほんの数十秒で火傷は跡形もなく消え去り、それを確認したレノは唖然とした。
「嘘だろ……火傷が本当に治った」
魔力を怪我した箇所に集中させると回復力が高まり、火傷のような治療するのに時間が掛かる怪我でも数十秒で治ったことに動揺を隠せない。普通ならば完治に数日は掛かる怪我を数十秒程度で治したことにレノは興奮する。
「やった!!遂に魔力を操れるようになった!!早く爺ちゃんに……あ、あれ?」
初めて魔力を操れたことにレノは嬉しく思うが、急に身体の力が抜けて尻餅をつく。唐突に重くなった身体にレノは戸惑い、まるで全力疾走して体力を使い果たしたような気分に陥る。
「な、何だ……身体が動かない!?」
全身にまるで見えない鎖でも縛りつけられたように身体が上手く動かせず、何が起きたのか分からずにレノは倒れてしまう。いくら力を込めても身体が言うことを聞かず、混乱しながらもレノは目を閉じて体内に流れる魔力を探る。すると先ほどと比べて魔力の量が減っていることに気が付いた。
右手の火傷を治すためにレノは全身の魔力を集中させた影響か、治療前と比べて魔力の量が明らかに減っていた。どいうやら火傷を治した際に知らず知らずのうちに魔力を大部分消費していたらしい。
「そういえば爺ちゃんが言ってたな。魔力は生命力だって……」
魔力を消耗すれば自然と体力を奪われるらしく、現在のレノは疲労困憊の状態だった。動けるようになるまで回復するには時間が掛かり、結局はレノが家に帰りついた頃には夜を迎えてしまった――
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