俺は入れ替わっていた。

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第1章

第7話目指せ!!新島サッカー部優勝

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剣道親善試合で強豪校を一人で破ってしまった新島は学校の注目を一手に集めていた。ネットでも新島がトレンド入りしテレビまで来るほど世間的にも注目を集めていた。そして新島の力は学業でも発揮された。学校の小テストでは常に98点以上を維持し授業中も先生が意地悪で出した問題を軽々解いたりとまさにハイスペック人間だった。それもそのはず、新島は元々かつての超難関校である海軍大学校の試験を首席で突破し首席で卒業しているのだ。数学や理科、国語、社会など昭和とは形式は変われど基礎となる土台部分は大して変わっていないのだから当然といえば当然である。唯一英語に苦戦した新島だったが軍隊で鍛えられた即応力と持ち前の頭の良さですぐに順応し1週間程で高校卒業レベルまで行ってしまった。そんな新島の変わりように幼馴染で親友の君島は正直ビビっていた。元々君島の方がスポーツ、勉強共に秀でていた。その為成績が中の下くらいの新島によく勉強を教えていたのだ。そんな新島が事故後別人になったかのようにあっという間抜いていき、そんな新島の変わりように嫉妬みたいな感情を覚えていた。当の新島はそんな者気にせず普段と変わらず接してくる。君島は新島との間に壁みたいなものを感じていた。そんな中サッカー部が今年のインターハイ優勝しなければ廃部だと部長の新島のところに通達があった。正直なんでも出来た新島だがサッカーはやった事はなくルールも知らないという有様だった。新島は君島に教えを乞うたが君島は「またすぐ覚えてドヤ顔で抜いていくんだろ?英語教えた時もそうだった。俺が教える必要ないだろ、もう俺に関わるな」と突き放した。こんな事を言われれば新島も何も言うことはできずただ去っていくかつての親友を見つめていた。その様子を陰で見ていた君島の彼女、青木奈々恵は心配しながらも見ているしかなかった。時間だけが過ぎていった。サッカーは技術が必要で基礎を教えなければとてもできない。サッカー部の後輩に教えを乞うわけにはいかず顧問はサッカーができないぼんくら顧問だった。新島は毎日一人で近所の公園でボールを蹴って練習していたが一向に上手くならなかった。そんな様子を遠くからかつての親友が見つめていた。そこに「拓、何やってんの?」と拓のお母さんが買い物袋片手にやってきた。「あれ新島君でしょ?すごいわねこんな時間まで練習なんて、今度のインターハイ勝たなきゃ廃部だから熱が入ってるわね」拓のお母さんはPTA会長で学校の事情に精通していた。そんな日の夕食の時間「拓、最近新島君とは仲良くないの?」「なんで?」「今日、練習してる新島君見ても駆け寄らなかったったじゃない」「いろいろあってね」「話せないの?」「いや話せるよ」「じゃあ話しなさい」「新は事故の後から別人になったかのように勉強もスポーツもできるようになり自分をすぐ抜いていった。何か教えてもすぐ俺よりできるようになる新島に一種の壁みたいなもの感じているんだ。」話を聞いてなおお母さんは黙っていた。そしておもむろに口を開いた。「そんな事気にしてどうするの?そんな事社会に出たら腐るほどあるわよ」そして一呼吸おいて「自分は自分、人は人元々が違うんだから比べてもしょうがないでしょ?」「そうだけど、、」「それに今日の新島君寂しそうな顔して練習してでしょ、他にもなんかあったんでしょ」「関わるなって突き放した」「ほんとバカ息子なんだから、人には得意不得意がある、友達はその得意不得意を補い合っていくものなの新島君が事故の後から覚醒したのは知ってるわ、でもその新島君はサッカーが苦手なように得手不得手が無い人間なんていないのよ。わっかた?」「俺間違ってたのかな焦ってたのかな」「そうだと思うわよ、もう一度向き合ってみなさい」「わかった」その時突如電話が鳴った。電話は新島の母親からで新島が帰ってこないとのことだった。「新島君まだあそこで練習してるんじゃない?」「まさか、、」「電話は私の方で対応しとくから行ってきなさい」「わかった!!」君島は家を飛び出し公園まで走った。息を切らしながら公園につくと新島はまだボールを蹴っていた。夕方と変わらずぐちゃぐちゃフォームででも一生懸命やっていた。それを見て声をかける。「帰らないのか?」新島が答える「できないうちに帰るわけにはいかない」「なんで、そこまで」「サッカー部の練習見てて思ったあいつらサッカー部しか居場所ないんじゃないんかと思って」「だから、俺があいつらの居場所なくす訳にはいかない」「そこまで、」君島は自分がいかに小さいかを改めて思い知った。そして決意した俺がこいつを日本一のサッカー選手にすると、「新、ごめん俺小さい人間だった。これからは練習付き合うから俺が教えるから一緒に頑張ろう」「ありがとう、親友!!」ここで新島は思う(俺もすっかりこの時代で高校生やってるな)「今日は帰ろう、親が心配してる」「わかったよ」ここから新島は君島に1からサッカーを教わりインターハイに向けて技術を磨いていった。(皆さんどうだったでしょうか?ここからこのストーリーはさらに加速していきます。次回、インターハイ前日に起こる誘拐事件⁉果たして新島はどうするのか!!ぜひお楽しみに)
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