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お互いの利益 ※シエラ
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よしっ!今度こそ言えた!!
恥ずかしさから立ち直るのにちょっと時間がかかっちゃったけど、そこは許して欲しい。
だってさ、前世で言う所のクラスのカースト最下層野郎が、カーストトップのド一軍モテメンに告白したようなもんでしょ。
そんなの身の程を知れってボコられるやつだよね。
途中で思わず「日本」って言いそうになっちゃった時はヒヤッとしたけど。
この世界には前世で暮らした日本は存在してない。
いや、もしかして在るけど知られてないだけなのかな?
それなりに海路は発展してるけど空路とかないからなぁ。
まぁとにかく、僕のショコラへの情熱と、リフエール様にお願いしたいって熱い思いは言葉にできたんじゃないだろうか。
問題はリフエール様がどう思うかだよね。
あ、それとここ大事な所。
「私は決してお金儲けがしたい訳ではないのですよ。純粋にショコラを広めたいのです。そこはご理解いただければと…。」
僕の言葉にリフエール様が頷く。
「お話しを聞いて、シエラ様のお人柄的にもそこは承知しております。」
良かった。本当にいい人だなぁ。
「ですが…恋人役とは具体的に何をしたら良いのでしょうか。」
お、もしかしてちょっと前向きに考えてくれてるのかな?
ここからが勝負だね!
「それに関しては専門家から説明がございます。」
ニッコリ笑ってミリを見る。
ミリは一歩前へ出ると、専門家ではございませんが、と前置きして話し始めた。
「では僭越ながら私からご説明をさせていただきます。
この件に関しまして、リフエール様に特に意識していただくことはございません。」
え?と言うような顔をしたリフエール様にミリが頷く。
「強いて言うならば、ショコラトリーのカフェなど、人目につく所にお2人で居ていただくこと。それからショコラを食べていただく事です。
それに関しましてはこちらでプロデュースさせていただきますのでご心配はございません。」
「でもそれではその…周りから見て恋人だと思われないのでは?」
「そこです!そこがこの作戦の肝なのです!!」
ミリの声が大きくなってリフエール様がビクッてなってる。
「あぁ、お二人は恋人同士なのかしら?それともご友人?いやでもそれにしては親密なような気が…まさかこれは秘めた恋なのかしら…。あぁ何て悩ましいんでしょう…。」
うっとりした顔で手を組んで祈りのポーズをするミリ。
呆気にとられるリフエール様。
「…っと言う風になるのがポイントなのです。要は周りの妄想りょ…失礼、想像力を掻き立てるのですよ。
この方法であれば、こちらからわざわざ交際宣言をすることもありませんので周りを騙すことにはなりません。」
リフエール様が思案顔になった。
多分彼の性格からしてここがネックだろうと思ってたんだよね。
そこをミリが上手くカバーしてくれた。
「確かにこちらから言わなければ騙すことにはなりませんが…もし誰かに恋人なのかと聞かれた場合はどうするのですか。」
「はい。その場合はこのようにいたします。シエラ様、どうぞ。」
よし、ミリに仕込まれたことを忠実に再現するぞ。
少し俯いて目を伏せる。
そして小首を傾げるよう相手の目を見て、微笑みながら顔周りに流れる髪を耳に掛ける。台詞はこうだ。
「リフエール様とは、親しくさせていただいております。」
本当にこれでいいのかなー?
でも前世で熱愛報道が出た芸能人って、その真偽は別として濁す時こんな感じだったよね。
どっちの意味にも取れるやつ。
「ンぐっ……。」
あ、やっぱダメなのかも。
リフエール様が変な声出して頭抱えちゃってるわ。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
更新が遅くなり申し訳ありません‼︎
実は…嫁にいきます笑
仕事の繁忙期と結婚式の準備が重なってバタバタしてまして、4月から5月にかけてちょっと更新遅めになるかもですが気長にお付き合いいただけると嬉しいです(*´∀`*)
恥ずかしさから立ち直るのにちょっと時間がかかっちゃったけど、そこは許して欲しい。
だってさ、前世で言う所のクラスのカースト最下層野郎が、カーストトップのド一軍モテメンに告白したようなもんでしょ。
そんなの身の程を知れってボコられるやつだよね。
途中で思わず「日本」って言いそうになっちゃった時はヒヤッとしたけど。
この世界には前世で暮らした日本は存在してない。
いや、もしかして在るけど知られてないだけなのかな?
それなりに海路は発展してるけど空路とかないからなぁ。
まぁとにかく、僕のショコラへの情熱と、リフエール様にお願いしたいって熱い思いは言葉にできたんじゃないだろうか。
問題はリフエール様がどう思うかだよね。
あ、それとここ大事な所。
「私は決してお金儲けがしたい訳ではないのですよ。純粋にショコラを広めたいのです。そこはご理解いただければと…。」
僕の言葉にリフエール様が頷く。
「お話しを聞いて、シエラ様のお人柄的にもそこは承知しております。」
良かった。本当にいい人だなぁ。
「ですが…恋人役とは具体的に何をしたら良いのでしょうか。」
お、もしかしてちょっと前向きに考えてくれてるのかな?
ここからが勝負だね!
「それに関しては専門家から説明がございます。」
ニッコリ笑ってミリを見る。
ミリは一歩前へ出ると、専門家ではございませんが、と前置きして話し始めた。
「では僭越ながら私からご説明をさせていただきます。
この件に関しまして、リフエール様に特に意識していただくことはございません。」
え?と言うような顔をしたリフエール様にミリが頷く。
「強いて言うならば、ショコラトリーのカフェなど、人目につく所にお2人で居ていただくこと。それからショコラを食べていただく事です。
それに関しましてはこちらでプロデュースさせていただきますのでご心配はございません。」
「でもそれではその…周りから見て恋人だと思われないのでは?」
「そこです!そこがこの作戦の肝なのです!!」
ミリの声が大きくなってリフエール様がビクッてなってる。
「あぁ、お二人は恋人同士なのかしら?それともご友人?いやでもそれにしては親密なような気が…まさかこれは秘めた恋なのかしら…。あぁ何て悩ましいんでしょう…。」
うっとりした顔で手を組んで祈りのポーズをするミリ。
呆気にとられるリフエール様。
「…っと言う風になるのがポイントなのです。要は周りの妄想りょ…失礼、想像力を掻き立てるのですよ。
この方法であれば、こちらからわざわざ交際宣言をすることもありませんので周りを騙すことにはなりません。」
リフエール様が思案顔になった。
多分彼の性格からしてここがネックだろうと思ってたんだよね。
そこをミリが上手くカバーしてくれた。
「確かにこちらから言わなければ騙すことにはなりませんが…もし誰かに恋人なのかと聞かれた場合はどうするのですか。」
「はい。その場合はこのようにいたします。シエラ様、どうぞ。」
よし、ミリに仕込まれたことを忠実に再現するぞ。
少し俯いて目を伏せる。
そして小首を傾げるよう相手の目を見て、微笑みながら顔周りに流れる髪を耳に掛ける。台詞はこうだ。
「リフエール様とは、親しくさせていただいております。」
本当にこれでいいのかなー?
でも前世で熱愛報道が出た芸能人って、その真偽は別として濁す時こんな感じだったよね。
どっちの意味にも取れるやつ。
「ンぐっ……。」
あ、やっぱダメなのかも。
リフエール様が変な声出して頭抱えちゃってるわ。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
更新が遅くなり申し訳ありません‼︎
実は…嫁にいきます笑
仕事の繁忙期と結婚式の準備が重なってバタバタしてまして、4月から5月にかけてちょっと更新遅めになるかもですが気長にお付き合いいただけると嬉しいです(*´∀`*)
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