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予言以上に ※リフエール

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「きゃあーー!!リフエール様ぁぁぁ!!」

と共に、門の前にいた女性達が俺に向かって突進してきたのである。

な、何だ⁉︎

気付いた時には30人近くの女性に囲まれ、手紙やら手作りの菓子やらを押し付けられていた。
そして、一人一人が猛烈に自己をアピールしてくるのである。

「私の焼いたクッキーです!お菓子作りが得意です!!」

「いいえ!私のシフォンケーキの方が絶対美味しいですから!料理全般が得意なのは私です!」

「嘘です!この女はさっきお店で買ってました!」

「はぁ⁉︎アンタ何言ってんのよ!!」

「おだまりなさい!うちのヘレンちゃんが1番に決まってるじゃないの!!」

「オバハンは黙ってなさいよ!」

中には娘を連れた母親までいる。
勘弁してくれ!
一刻も早くこの包囲網から逃れたいが、押し除ける訳にもいかない。

そんな俺を、グッと引っ張る手があった。

「リフ、こっちだ!」

女性達の隙をついたメルドラさんのおかげでそこを脱出した俺は、2人で裏口まで全力疾走する。

「な、なんでこんな、ことに…。」

息切れする俺にメルドラさんが言う。

「副隊長の、予言が当たったんじゃないか…?
ハァ…女ってマジで怖いな…。」

「まさか…そんな…。」

「明日あたり…この裏口も…バレそうだな。」

激しく息切れする俺達を見た裏口の見張りが目を丸くしていたのが印象的だった…。

それから数日、女性達は一向に減ることが無かった。
連日、寮の前にできる人集り。
メルドラさんの予想通り裏口もバレてしまったようだ。

「誰かリフに変装して囮になるか?」

「いやぁ、顔面の差がありすぎて直ぐバレるだろ。」

「その金髪目立つからなぁ。帽子被ってみる?」

「逆に不自然じゃね?」

寮では皆が口々に対策を提案してくれた。
迷惑をかけて申し訳ないが、有難い。
その日出た案を元に、俺は寮に帰る時間をワザと遅らせてみた。
夕食時よりも遅い時間に帰寮したのだが、残念なことに効果は無かった。
これ以上遅くすると、この女性達が帰る時に夜道を歩くことになってしまう。
いや、そこまで気遣ってる場合じゃないのは分かってるんだが…。

その翌日にはなんと、朝にも出待ち勢が居た。
騎士団の勤務時間は3交代制なのだが、どうもそれを把握されているようだ。
何なら巡回中の街中でも女性が寄って来たりする。

いやいや!仕事中だぞ!
馬で移動してる真前に突然出てくるのは危ないからやめてくれ!

騒動から5日が経ち、すっかり辟易していた俺に、さらなる災難が襲い掛かった。

本日、から直々に呼び出しを喰らったのである。
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