【完結まで残り1話】桜の記憶 幼馴染は俺の事が好きらしい。…2番目に。

あさひてまり

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解決編

55.

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(side 萱島晴人)

「どうしたらいいのかな…」

静かな病院の廊下に、呟きが不自然な程響く。

啓太が帰ってからずっと考えてたけど、煮詰まって病室を出てきた。

時刻は夜21時。

消灯時間を迎えた入院病棟は、忙しない昼間が嘘みたいに人の気配が消えて。

これが破られる時はきっと、命に関する緊急事態なんだろうな。

静かな中に張り詰めた雰囲気を感じるのは、そのせいかもしれない。

俺のいるフロアは全個室だから電気は24時間自由に使えるけど、それでもやっぱり昼の顔とは違って。

すっかり見慣れた筈なのにどこか余所余所しく佇むソファに身を預ける。



蓮父、翔君、遥、啓太。

事情を知る親しい人達の話しはどれも驚くものだったけど、皆んな共通して俺の為を思ってくれてて。

まさか切藤家にこんな強力な敵がいて、蓮達がそれと戦い続けてたなんて思いもしなかった。

だからこそ、凄く戸惑ってる。

蓮が俺に冷たくなって何も言わずに出て行ったのは、俺の事が嫌い…と言うか、遥の事が好きな所為だと思ってたから。

でも実際はそうじゃなくて、遥と蓮は付き合ってたなんて事もなく、何なら2人で俺を守ってくれてて。

俺だけ何も知らされなかったのは俺が弱いとか頼りないとか思われてる訳じゃなくて、巻き込みたくないって言うのと、蓮の為に無茶する事を懸念されてた。

俺も辛かったけど、蓮が苦しんでた事も分かって…そんな中でもずっと俺の事を気にかけてくれてて。

ノコノコ戻って自ら敵の手に落ちた俺を助けに来てくれたし、命がけで守ってくれた。

遥との関係をずっと誤解して、蓮の事を傷付けてきた筈なのに。


じゃあ、霊泉家の事が無かったら蓮と俺はどうなってたんだろう。

何かを掛け違えてるような違和感はバイト事件辺りからだったけど、その前は?

俺は蓮と遥の関係を疑って、蓮を信じ切れてなかった。

確かめる事が怖くてここまでズルズル来ちゃったのも、根本にあるのはそれ。

あんなに大切にしてくれて、あんなに好きだって言ってくれたのに。

恋人の事を信じないままずっと付き合ってた俺は、凄く不誠実だ。

蓮が出ていく前、俺に対して不満だったり怒ってたとしたら…これが原因かもしれない。

啓太は蓮の方も何か勘違いしてたみたいだって言ってたけど、それが何なのかさえ俺には分からない。

俺達は、ちゃんと向き合えてたんだろうか。

霊泉家の事さえなければ…って、言い切れない自分がいる。

あのまま付き合い続けてれば、ずっと一緒にいられた?

どちらも苦しまないで一緒にいる事が、本当にできてた?

もし、そうじゃなかったら。

少しの掛け違えも、時間がたてば大きな歪みになる。

いずれ別々の道を選んでた可能性だってーー

ガタンッ

思わず立ち上がって、反動で独り掛けのソファを動かしてしまった。

その先は考えたくない。

考えたくないけど、でもーー


「晴人君?」

「わぁっ!」

突然女性の声が聞こえて飛び上がってしまった。

だってここ、夜の病院!!

恐る恐る目を凝らすと、近付いて来る小柄な人影。

「えっ…あ!美優さん⁉︎」

「ごめんね、ビックリさせちゃった?」

大きなお腹の美優さんに急いでソファを譲る。

「ありがとう。ここ、お月様が見えるからお気に入りなの。晴人君も座ろ?」

言われるまま隣にあるもう1つのソファに腰掛けると、確かに窓から月が見えた。

美優さんは回復してから一度自宅に戻ったけど、翔君があまりにも心配するから今はこのフロアで生活してるらしい。

渡り廊下を挟んで蓮がいる区画は関係者以外立ち入り禁止だけど、義理の姉である彼女は自由に行き来できるそうだ。

「って言っても邪魔にならないように、ここでこうしてるだけなんだけどね。」

暫く2人で銀色に輝く月を見上げる。

視線を落とした時にふと見えた横顔は、真剣そのもので。

祈りを捧げるようなそれに、身重の彼女が態々こっちに来てる理由を悟る。

少しでも近くで、蓮の快復を願ってくれてるんだ。

美優さんだって大変な思いをしたばっかりなのに。

「美優さん、無事でよかったです…」

お腹も随分大きくなりましたね、なんて続けようとしてハタと気付く。

いくら妊婦さんと言えど、女性にこれは失礼?

いやでも、お腹の赤ちゃんが元気に成長してるって事だし…。

うぅ、経験不足で分かんないよ…。

そんな俺の内心に気付いたのか視線の先を追ったのか、美優さんはお腹を撫でながら笑った。

「ふふっ、大きくなってるでしょ?なんたって2人分だからね。」

はぁ、相変わらず気遣い上手だなぁ。

でもそっか、2人分なら大きくなって当然だよね。

…ん?2人分??

「…!もしかして…⁉︎」

「そう、双子なの。まだ翔しか知らないから、皆んなには内緒だよ?」

悪戯っぽく笑う美優さんに慌てる。

「そんな重要な事、俺が聞いていいんですか⁉︎」

「勿論!晴人君は翔の弟…って事は、私の義弟でもある訳じゃない?」

そんな風に思ってくれてるなんて…。

嬉しくて胸がポワポワする。

「それにほら、私達は『秘密にされてた側』の同盟でもあるし!」

その言葉にハッとして美優さんを見つめる。

「私も晴人君と一緒!婚約するまでずっっと秘密にされてたの。」

そうか、まだ恋人だった段階では美優さんも知らずに霊泉家から守られてたんだ。

どうやら翔君は、美優さんに『モデル時代のストーカーがいる』って話してたらしい。

「会うのはほとんど翔のマンションで、外に出る時は必ず他にも友達が何人かいる状態で。コイツ他に女がいるんじゃない?って何度疑った事か!」

それが全部、霊泉家に交際を隠す為だったって知ったのは婚約する時。

「話を聞いたら、それまで我慢してたのが一気に爆発しちゃって。別れ話寸前までいったの!」

フン、と鼻息を荒くする美優さんは続ける。

「私が疑問を感じた時に翔を問いたださなかったのも悪いって分かってるのよ?でも、そこを除けば全力で『好き』って表現してくれる相手に『疑ってる』なんて言えないじゃない?」

凄く身に覚えがある話で、首がもげそうな程頷く。

「霊泉家の事を知った時は『何それ漫画?』とか言っちゃったけど、翔が真剣だったから本当の事なんだって理解したわ。それまでの不可解な行動も、私を守る為にしてくれてたんだって。」

…うん、そうだよね。

自分を守る為にしてくれた事なんだからそれが正解。

未だにちょっとモヤモヤしてる俺がダメで…

「理解した上で『それとこれとは話が別!』って大泣きしてやったの。」

へ?」

あれ?今、丸く収まる流れじゃなかった??

「だって腹立つじゃない?守る為なら嘘ついてもいい訳⁉︎こっちは不安になってたんですけど⁉︎って。…あんなにアタフタしてる翔を見たのは初めてだったわ。」

ちょっと悪い笑みを見せる美優さんに、思わず声を上げる。

「でも、理解したんですよね?」

「うん、本当に理解はしてた。相手のヤバさを考えれば仕方ない事だったんだなって。でも、事実だけを見たら『許すべき』かもしれないけど、それって本当の私の気持ちじゃないなって。
『どうするべきか』じゃなくて私が『どうしたいか』に従おうって。仕事なら割り切って自分を納得させるけど、恋愛ってそうじゃないと思わない?」

その言葉が、俺の胸に大きな波を立てる。

霊泉家の話を聞いてからずっと、自分の中のモヤモヤをいけない感情だと思ってた。

だから、どうしようもなかったんだって言い聞かせて折り合いをつけようとして。

でも…この気持ちを美優さんなら分かってくれるかもしれない。

「俺、分からなくなっちゃって。蓮父も翔君も、遥も啓太も皆んな俺を大事に思ってくれてる。それには凄く感謝してるし、秘密にされてた事に対してのわだかまりもほとんど無いんです。」

誠心誠意謝ってくれたし、皆んなも辛かったんだって分かったし。

「だけど、蓮に対してだけはずっとモヤモヤしたままで…。俺を大切に思ってくれてる事も辛かったのも、皆んなと一緒なのに…」

何故か蓮の事を考えると、どうしたらいいのか分からなくなる。

「そっかぁ。晴人君にとって1番自分の気持ちを尊重して欲しかったのは蓮なんだね。」

「尊重?」

「うん。1番自分の事を分かってて欲しくて、相手の事も分かっていたいから、そう思うんじゃないかな。
私にとってはそれが翔だった。だから『私の気持ち』を無視されてた事に腹が立ったし、隠し事されてたのが悲しかった。仕方ない事だって理解はしてても、そう思っちゃった私の感情はどうしようもないじゃない?
それが『それとこれとは話が別!』に繋がってね。全部ぶちまけたら、スッキリした。」

そんな事しちゃいけないって、俺は思ってた。

あれが嫌だった、傷付いた、悲しかったって。

だって、言った所でどうしようもない状態だったのは分かってるから、ただ蓮を責めるだけになる。

でも・・

本当は知って欲しい。

俺がどんな思いでいたのか。

教えて欲しい。

蓮が何を考えてたのか。

「理不尽な事もいいまくったけど、翔は全部受け止めてくれた。だから一緒に前を向こうって思えたの。逆にそうじゃなかったら、別れてたと思う。
本音でぶつかれない相手と一緒にいても、いつか無理が来るから。」

その言葉にドキリとする。

美優さんと会う前に悩んでたのを見透かされたみたいだ。

「翔とか啓太君は蓮が苦しんでたのを間近で見てたから、無意識に蓮寄りの立場で話してると思う。
それは何も間違ってないけど、だからって晴人君が気にする必要はないの。されたのは晴人君自身で、これは晴人君と蓮の問題なんだから。」

そう言われて気が付いた。

蓮の事を許せないなんて言ったら2人を悲しませるって、心の何処かで思ってたかも。

「思ってる事全部、蓮に言ってもいいのかな…?」

「当然の権利だよ。むしろ、目一杯焦らせてやんなさい!どうせ翔と同じで、情けないくらいアタフタするに決まってるんだから。」

美優さんは当時を思い出したのか、呆れたように眉を下げる。

「はぁ、翔と蓮って性格は真逆って言われるけど、好きな相手が絡むとポンコツになる所はソックリだよねぇ。」

そうかな…2人ともいつも余裕たっぷりに見えるけど。

「翔は晴人君達にカッコ悪い所見せたくないから隠してるけど、独占欲凄いし貢ぎ癖あるし…。
絶対蓮もそうだと思う。」

ちょっと思い当たる節が出てきて目が泳ぐ。

「でしょう?それに、他人の機微に敏感なくせに、変な所で激ニブ発揮するし…」

その言い方に含みがあるような気がして、もしかして、と思う。

美優さんは、遥の気持ちに気付いてる?

「独占欲もさ、凄い変な方向なんだよね。」

あぁ!掘り下げるのを躊躇ってるうちに話が切り替わっちゃった…。

「翔に、お店の男性スタッフとの距離が近すぎるって再三言われてたんだけど、いつの間にか翔とその人が仲良くなっててね…。」

美優さん曰く、翔君は敢えて敵と距離を詰めて『アイツの事は裏切れない!』って思わせるタイプらしい。

「今では私抜きで2人で飲みに行ってるの。人たらしの翔らしいでしょ?」

思わず笑ってしまった。

「そこに関しては、蓮は真逆だよね。晴人君の周りに誰も寄せ付けないタイプだもん。」

遥もそんな事言ってたけど、蓮の態度ってそんなに分かりやすいのかな。

「うん、かなり。その様子だと、晴人君に気付かれないようにする技術も相当なものっぽいね。」

そう言った後、少し困ったような表情になる。

「蓮が小さい頃喋らなかった理由って、聞いた事ある?」

俺達が3歳とかその辺りの頃、蓮は言葉を一言も発しなかったって言うのは知ってる。

記憶は無いけど、そんな蓮の為にカウンセラーである俺のじいちゃんが日本に来たって言うのも父さんから聞いた。

「翔から聞いたんだけどね、蓮は喋れなかったんじゃなくて、喋る必要が無いと思ってたんだって。」

「どう言う事ですか?」

「蓮は誰とも意思疎通する気がなかったらしいの。兄である翔は勿論、ご両親とも。」

「えっ?」

そんな事、知らなかった。

「誰にも興味が持てなくて、1人きりの世界で完結してたって。
…そんな蓮があんなにあからさまに独占欲出すんだもん、よっぽど好きなんだろうね。」

言われた意味を理解して顔がカッと火照る。

「そういうのも、全部聞いてみたらいいと思うよ。」

すれ違い出した所からじゃなくて、もっと前からって事…?

「後はそうだなぁ、俺の事どれくらい好き?とかね!」

悪戯っぽく笑う美優さんに、真っ赤になって項垂れた。







「って事だから。覚悟しとけよ、蓮。」

病室に戻って早々、蓮に宣言する。

美優さんと話して、気持ちが随分楽になった。

思ってる事を全部蓮にぶつけていいんだって分かったから。

それと…もっと前から蓮の事を知りたい。

子供の頃の事とか、ずっと一緒にいたから改めて話す機会ってなかったかも。

何を考えて、いつから俺の事好きになってくれたの?

あの時はどう思ってた?

今回の事はーーこれからの事は?

ちゃんと向き合って、隠さずに話そう。

全く怖くないって言ったら嘘になるけど、今の俺達に必要なのは本音で話す事だと思うから。

「早く起きて、蓮。」

美優さんのアドバイスはそれだけじゃなくて、自分の意識がなかった時の話もしてくれた。

『夢を見てるなって分かる時もあれば、覚醒してるような時もあったの。翔の声が何度も聞こえた。
その度に、あぁ、早く起きなきゃって。』

それを繰り返してたら、いつの間にか目が覚めてたそうだ。

『だから晴人君も、沢山蓮に話しかけてあげてね。
きっと聞こえてる筈だから。』

そう教えてくれた美優さんに倣って、今日からもっと話しかけようと決意する。

「皆んな心配してるんだからな?…って、あれ?」

ふいに目に付いたのは、蓮が眠るベッド横の棚。

その上に、俺が部屋を出るまでは無かった何かが乗ってる。

「…っ!これ…!」

近付いた目に飛び込んできたのは、『REN』の桜守りだった。

蓮が轢かれた時俺の手の中で真っ二つに割れたそれは、その後のゴタゴタの中で更に割れてしまった。

ハンカチで包んでたんだけど、修復はできなさそうな程バラバラで。

落ち込んでたら、ふいに訪ねてきた蓮父に聞かれた。

『晴ちゃん、何か粉々になった物とか持ってる?』って。

聞かれたから差し出したのに、桜守りを見た蓮父は凄く複雑そうな顔になって。

『あぁ…これの事が見えてたのか…』とかブツブツ呟くとハンカチごと預かって行ってしまった。

意味が分からなかったけど、あれから2週間たった今、その謎が今解けた。

新品なんじゃないかって煌めきを放つ桜守りに目を瞠る。

「本当に新品だったり…?あ、でも前からあったキズはそのままだ…!」

って事は、完璧に復元したって事?

あんなにバラバラだったのにどうやって…⁉︎

蓮父の伝手の凄腕職人とかがいるのかな。

蓮父にお礼が言いたかったけど、俺が部屋にいなかったから置いて行ってくれたのかもしれない。

「蓮、見て!」

久しぶりに対になったのが嬉しくて、俺が預かってる『HARU』と組み合わせる。

と、一瞬不思議な感覚がした。

上手く言い表せないけど、何かちょっとピリッとしたような…。

いやでも、この季節に静電気とかめったにないよね?

きっと気のせいだと気を取り直して、桜守りを蓮の枕元に置く。

「あれ…何か…急に眠いかも…」

凄まじい眠気に、耐えきれず蓮の横に突っ伏す。

どうしたんだろう…

今日は色々あったから疲れたのかな…



そう思ったのを最後に、そのまま意識が落ちていった。





●●●

蓮父の言葉は解決編『51』の、あの方の台詞に対してのものです。







































さて、そろそろお目覚めの時間です。

















 































































































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感想 86

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