【完結まで残り1話】桜の記憶 幼馴染は俺の事が好きらしい。…2番目に。

あさひてまり

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解決編

44.

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クズ×クズなので胸糞表現があります、ご注意下さい。

●●●



都内のとある高級ホテルのラウンジには、プライベートに配慮した別室がある。

一般庶民にはとても手の届かない場所だが、霊泉慎一郎にとっては子供の頃から慣れ親しんだ空間だった。

リラックスした様子でリザーブされた紅茶を一口啜ると、視線を目の前の青年へと移す。

秘書に連れて来られたその青年は、落ち着かない様子で視線を彷徨わせている。

無理もない、自分のような大物を前にただの大学生が萎縮するのは当然だろう。

これは懐柔し易そうだと、慎一郎は密かに口の端を吊り上げた。

彼には重要な役割を果たして貰わなければならない。

「竹田和也君だね。態々来てもらって申し訳ない。秘書から聞いていると思うが、甥の蓮に関する事で君にお願いがあるんだ。」

そして、内心の嘲りを隠して微笑む。

親の離婚により弟と離れて暮らしていた事、その息子で甥にあたる蓮とは親しく交流している事。

それから…

「蓮には恋人がいてね。南野遥さんと言うお嬢さんだ。彼女と蓮は幼馴染で、この度正式に婚約する事になった。」

「…えっ?」

脚色されたそれらの話に、竹田が目を瞠る。

「おや、随分驚いているようだね。」

「いえ、あの…切藤…君…は、別の人と付き合っていると思っていたので…。」

テーブルに置かれた拳が握り締められるのを見て、慎一郎は内心でニンマリと笑った。

どうやら上手く餌に掛かったようだ。

「あぁ…やはりな。実は君へのお願いと言うのは、その『別の恋人』の事なんだ。」

そして、困り果てたような表情を装う。

「遥さんが留学してしまってから、蓮は…もう1人の幼馴染である萱島晴人君と付き合うようになった。いや、『付き合う』と言うのは語弊があるな。正しくは遥さんの身代わりにするようになった。」

動揺しつつも信じ切ってはいない様子の竹田を、注意深く観察しながら続ける。

「萱島君本人は、本当に自分が蓮の恋人だと思ってる筈だ。蓮は容姿も頭脳も優れているから…相手を夢中にさせて丸め込むのなんて簡単だからね。」

ミシリッと、何かに力が入るような音が聞こえた気がした。

「下世話な話だが、身体の関係があれば尚更だ。
萱島君は蓮の事を信じ切ってるだろう。それは、ある種の洗脳に近い。」

「洗脳…」

気付けば彷徨っていた視線は座っていて、竹田は真っ直ぐに慎一郎を見ていた。

「ただ、現実は残酷だ。遥さんが帰国する事になったから、蓮にとって萱島君は用済みとなる。
蓮は彼を一緒に暮らすマンションから追い出そうとしているんだ。遥さんと住む為に。」

「そんな…」

「困った事に、蓮の大学ではもう随分噂になっているようだが全て事実だよ。萱島君の耳に入るのも時間の問題だろうね。」

竹田の目の奥に、仄暗い炎が揺らめく。

竹田からしてみれば、蓮さえいなければ晴人は自分の物になっていた筈なのだ。

あの時邪魔されなければ、晴人の初めての相手は自分だったに違いない。

『蓮だから好き』だと言っていたのが、騙された事によるものなら…それに気付いたら…。

自分のもとへ堕ちて来るのではないだろうかーー。

竹田がそう考えているであろう事が、慎一郎には手に取るように分かる。

「蓮の叔父として、萱島君には本当に申し訳ないと思っている。だから、彼が信頼している先輩である君にお願いがあるんだ。」

どこから自分と晴人の情報を仕入れたりのかなんて疑問は、竹田には思い浮かばなかった。

ただ、怒りと不安と期待がないまぜになって続きを待つ。

「行き場を失った萱島君を、君が保護してくれないだろうか。親にも友人にも心配を掛けたくないだろうから、行くあてが無いと思うんだ。」

そして、ここぞと言う所を見極めて最後の楔を打ち込む。

「本来は君のような人と結ばれるべきだったのに…萱島君は間違った相手を選んでしまった。
それを正しい方に導いてあげて欲しい。」

声を低めて囁く事も忘れない。

「ここだけの話だが…蓮は随分と萱島君の身体を弄んでいたようだ。2人は暫く会っていないから、抱かれ慣れた身体はきっと熱を持て余しているだろうね。」

ゴクリ、と竹田の喉が鳴った。

「長い期間をかけて何度も上書きしてあげれば、自分の間違いに気付くだろう。…因みに、君と萱島君の単位が足りなくても大学を卒業できるように取り計らう事なんて、私にとっては造作もないことだよ。」

そこで、声を通常通りに戻す。

「そうすれば蓮と遥さんは問題無く婚約できるし、萱島君にも君と言う本当の恋人ができる。
それそこが、ハッピーエンドだと思わないかい?」

茫然とする竹田を見詰めると、一拍置いて静かに席を立つ。

「私は忙しい身なのでね、そろそろ失礼するよ。
あぁ、これは話を聞いてくれたお礼の品だ。」

コトリとおかれた、薄い紫色の小さな小瓶。

クリスタルのように加工されたそれは、美しい装飾品…ではない。

「蓮の洗脳が解けるまでは、抵抗するかもしれないからね。それを一滴飲ませるだけで快楽に従順になる。上手に使ってくれたまえ。」

そう言って去って行く背中に声を掛ける事もできず、竹田は1人ポツンとその場に取り残される。

僅かに震える指で持ち上げた小瓶の中身が、所謂媚薬の類である事は彼にも予想できた。

尤も、とある界隈ではスパイへの拷問として使われる程強力な物だとは流石に思い至らなかったが。

この液体を一滴飲ませれば、狂おしいほどの性的衝動を抑えられなくなる。

快楽堕ちはおろか、廃人に至る可能性を孕むため一般には存在を伏せられている『劇薬』。

しかし、後ろ暗い世界に繋がりを持つ慎一郎がこれを手に入れる事は、決して難しい事ではなかった。

そんな危険な物とは露知らず、竹田は恍惚とした表情で小瓶を眺める。

「これを使えば…」

間違った相手に穢されたその身を、自分の手で清める事ができる。

いや、違う。

失意の中堕ちて来た天使を、更に滅茶苦茶に穢す事ができるのだ。

反抗するなら、時には暴力で屈服させる事も必要だろう。

『ごめんなさい…、!許して…ッ早く挿れて…!あぁ…痛いぃ!』

殴られる恐怖に震えながらも、快楽を覚えこまされた晴人の身体は、浅ましく竹田のモノを求める。

無様な姿を嘲りながら望み通り無理矢理突っ込んでやれば、快楽と痛みに泣くだろう。

これは、自分の気持ちを蔑ろにして蓮を選んだ晴人への罰だ。

想像するだけでゾクリとして、竹田の中心が張り詰めた。

ここが外じゃなければ、間違いなく自慰に耽っていたに違いない。

辛うじて残っていた理性を掻き集めると、小瓶を大切に鞄にしまう。

自分の心を踏み躙られた事に対する甘い復讐と、欲しくて仕方ない存在を支配できる事への期待。

そんな悦楽に酔いしれる竹田の目は、暗く濁っていた。





🟰🟰🟰


「ふん、愚かな小僧だ。」

ホテルを出た瞬間、慎一郎は吐き捨てるように言った。

先程まで微笑みを貼り付けていた顔からは、一気に表情が抜け落ちている。

下界には愚鈍で汎用な人間が蛆虫の如く湧いて出るが、あの竹田もその典型だった。

自分のような尊き血が流れる者が、あんなゴミと会話をするなんて許し難い。

しかし、目的の為には手段を選んでいられない。

一筋縄ではいかない甥を排除する為、当主である父親にも秘密裏に動いているのだからーー。






霊泉慎一郎の人生は、この世に生を受けた瞬間から『特別』だった。

平安時代から続く一族の、直系にして長男。

選民主義の権化のような家の中で、慎一郎はそれこそ一国の皇子のように育てられた。

身体に流れる血は尊く、父親以外の全ての人間が自分に傅くのは当たり前。

数年後に産まれた弟との待遇には雲泥の差があったが、何も疑問には思わなかった。

先祖から名前を賜った自分とは違い、流れ作業で名付けられた弟。

着る物も、食事も、部屋も全てに格差があった。

しかし、それも仕方のない事だと慎一郎は思っている。

弟は出来損ないの落ちこぼれであったからだ。

『学校の成績で常にトップを取り続ける』なんて簡単な事が、何故できないのか。

頻繁に3位と言う恥ずべき結果を持ってきた弟は、よく折檻されていた。

解放された後、部屋の隅で泣いている所を見ても特に何の感想も抱かなかった。

むしろ、尊い血が流れている自覚の無さに苛立ちが募る。

それは周りも同様で、出来損ないが自ら家を出て行った時は厄介払いができたと皆清々していた。

それっきり、『血を裏切る』異常な弟には会っていない。

慎一郎は順調に進学して、某国立大学を首席で卒業した。

このまま父の背中を追って政治の世界へ入り、当主となる。

そんな未来には、何の曇りもなかった。


ーー筈だったのだが…。

社会に出ると、慎一郎の弱点が浮き彫りになる。

それは一言で言うならば『カリスマ性の無さ』だった。

決してコミュ症ではないし、人前でのスピーチ等も全く問題ない。

むしろ、一般人の中ではどちらも得意な方だろう。

しかし、慎一郎が相手にするのはもっと弁の立つ政治家達である。

反対派の人間からの追及や嫌味に咄嗟に切り返す事ができず、その存在はやがて埋もれていった。

『世間知らずのお坊ちゃん』は、一切の隙が無い丈一郎を揺さぶりたい政敵達にいいカモにされたのである。

年数が経ってもその構図は変わらず、遂には世間から『父親と比べてパッとしない、学歴だけ無駄にいい息子』とのレッテルを貼られた。

丈一郎から、次期当主は孫に継がせると宣言されたのもこの頃だ。

更にふとした事から、絶縁した筈の弟が家系図から抹消されていない事まで知ってしまう。

そしてその息子…自分にとっての『甥』に、丈一郎がいたく関心を寄せている事実に衝撃を受けた。

自分が継げなくとも、息子である与一郎が当主になるならば何とか我慢できた。

しかし、出来損ないの弟の息子などがしゃしゃり出てくる事を許せる訳が無い。

この日から、慎一郎は『蓮』を強烈に意識するようになった。

定期的に入ってくる情報だけでは飽き足らず、自らの足で姿を眺めに行く程に。

尤も、周りのガードが固いばかりか本人の勘が鋭い為に近付く事はできなかったが。

それでも、遠くから確認した蓮は、丈一郎と同じ特別なオーラを持っていた。

自分には足りないそれが、慎一郎を酷く狼狽えさる。

中学、高校で与一郎が優秀さを発揮し、皆が蓮に関心をなくしていっても。

ずっと蓮を、遠くから見張っていた。

いつか自分の地位を脅かす存在になる事を、何よりも恐れてーー。





事態が動いたのは、仕事からの帰途中に切藤家の近くを通りかかったある冬の夜。

大層慌てた様子でバイクに跨る蓮を偶然見つけて、何とは無しに車で後を追った。

普段であれば警戒を怠らない彼にしては珍しく、慎一郎に気付く素振りもない。

到着したのは夜の公園で、慎一郎はバレないように反対側に回り込んでライトを消した。

直後に現れたのは、ヘルメットを抱えて疾走する男。

誰かの大声が聞こえて、それから逃げるように慌てて去って行く。

逡巡した後、慎一郎は男が去った方向に静かに車を走らせた。

隣町で上着を脱ぎ捨てたその男は自宅らしきアパートへ帰って行く。

何故か無性に気になって、その顔をしっかりと記憶した。


そして翌日、警察に被害届が出ていると言う情報を掴んだ。

未成年の少年が男に襲われたと言う内容の被害者の名は『萱島晴人』

何処かで聞いた名前だと思ったが、どうやら蓮の幼馴染だと合点がいく。

慎一郎は秘書に命じて、昨夜の男が留守の間に部屋を捜索させた。

すると、床下から萱島晴人を襲った犯人と合致する証拠が出てきたのだ。

男…竹田和也と萱島晴人は先輩後輩の間柄らしい。

証拠を捨てず保管し、その上で生活している辺りからして、竹田が歪な感情を抱いている事は間違いなかった。


これは…使えるぞ。


慎一郎はほくそ笑む。

一族は皆、蓮の心を占める存在として南野遥を気にしている。

しかし、昨夜の慌てぶりからしてこの『萱島晴人』も蓮の弱点となり得るのだろう。

蓮は霊泉家の当主に興味が無いようなスタンスを貫いているが、そんな事はあり得ない。

霊泉家の当主となる以上の誉れなど、この世に存在しないのだから。

蓮がそれに気付いたその時は、この弱点を有効活用させて貰おうではないか。




しかし、予想に反して蓮は一向に霊泉家と関わろうとしなかった。

胸を撫で下ろしていた慎一郎だったが、予期せぬ事態が彼を襲う。

まさか、与一郎が大学を中退するなんてーー。

緊急に開かれた会議では、父親として肩身の狭い思いをしたものの、まだ勝算が残されている事に気付いた。

一族の目が再び蓮へと向く中でも、晴人の存在は誰も気にしていなかったからだ。

態と蓮がそうさせているのだと確信があったが、素知らぬふりをした。

全ては、計画の為だ。


竹田を焚き付けて晴人を拉致させ、蓮と争わせる。

竹田は剣道有段者だが、蓮には敵わないだろう。

だけど、気を逸らせればそれでいい。

その間にこちらの手の者が、竹田諸共蓮を討つ。

床下の証拠品から、警察は竹田をストーカーだと判断するだろう。

『ストーカーが、拐われた被害者を助けに来た知人と相討ちになった』構図が描ければ、自分に疑いが向く事はない。

何より、丈一郎にバレずに蓮を消す事ができる。


廃棄に回された萱島晴人の資料に『床下 アパート』と記入して秘書に渡すと、彼はその意志を組んだ。

秘密裏に竹田と接触して、自分の元へと連れて来たのだ。

慎一郎に唆された竹田は、見事に罠にかかった。


計画通り蓮を始末できれば、与一郎が当主候補に返り咲く。

何故ならば、外の人間を招いての当主お披露目会が迫っているからだ。

中止にして他人に頭を下げるよりは、大学中退を『体調不良』などと理由付けして正当化する方がマシだと、丈一郎なら考えるだろう。




しかし、竹田は案外慎重で、なかなか晴人を家に誘い込まなかった。

成り行きを見ていた慎一郎が苛立ちを募らせる間にも遥が帰国するとの情報が入り、一族がその身を捕らえるべく動き出した。

慎一郎焦燥に駆られた。

過去の行動から、蓮にとって晴人が大切な相手であると理解している。

しかし、自分の遺伝子を遺せる『器』である遥の方が格段に上。

双方が同時に人質となれば、蓮は迷いなく遥を選ぶだろう。

遥を助ける為に、当主になる事を了承してしまう。

つまり、遥より先に晴人を捕らえて蓮を誘い出さなければ勝ち目は無い。

焦った慎一郎は、再び竹田の元を訪れた。

この時、動揺から『蓮を始末する』ような事をポロリと漏らしてしまったのは大失態だ。

慎一郎は肝を冷やしたが、幸いにも竹田は気づかなかったようだが。

発破をかけられ、竹田はついに晴人にLAINを送る。

しかし、親切心を装って家へ誘うそれへの返事は『今日から家族旅行だから』と言うもの。

急いで調べると、既に両親と共に京都へ入った後だった。

彼の地は、霊泉家の侵入を決して許さない。

歯噛みしている間にも遥の帰国日が決まり、更にそれが早まり慌しくなる。

慎一郎も怪しまれないように立ち回る必要があり、下手に動く事ができなかった。



だが、運命は慎一郎に微笑んだようだ。

遥を捕らえる計画は失敗に終わり、その身はどうやら切藤総合病院の中。

弟の本拠地であり『要塞』であるそこを攻略するのは、一筋縄ではいかない。

落胆する一族を尻目に、慎一郎の胸は踊った。

遥と天秤にかけない状況ならば、蓮は晴人を助けに来る筈である。

そこへ舞い込んだのは、『晴人が家に来た』旨を知らせる竹田からの連絡。

どうして京都から戻ったのかは不明だが、こちらにとっては好都合だ。

怒り狂った丈一郎が側近達を罰した為、今は何かと行動に口出ししてくる奴等もいない。

後は晴人の居場所をどうやって蓮に伝えるかだが、それも人を使えば難しい事ではない。

全ての歯車が噛み合って、慎一郎は勝ちを確信した。




『霊泉丈一郎、霊泉慎一郎の両名を、脱税及び収賄の罪で逮捕する。』

だから翌日、突然雪崩れ込んで来た警察の言葉は慎一郎にとって青天の霹靂であった。

罪状が、ではなくーーそちらには身に覚えがありすぎるーー逮捕と言うワードがである。

自分達にはがあり、それは警察の狗共も承知の筈。

捕まった所で直ぐに釈放されると言うのに、意気揚々と乗り込んで来た奴等がいっそ憐れですらあった。

「必ず後悔する事になるぞ、下賤の狗共。」

同じ思いなのか、捨て台詞を吐く丈一郎も落ち着いたものだ。

しかし、外へ出ると密かに眉を顰めた。

邸の周りをグルリと警察が囲っていたからだ。

まるで逃げ道…の存在を知っているかのように。

「…身内に鼠がいるやもしれん。そうは思わないか、慎一郎。」

押し殺した囁きに、慎一郎は血の気が引いた。

隠し扉の存在を知るのは、父親と自分、そして息子のみ。

つまり、自分達は疑われているのだ。

権力であっと言う間に釈放されるであろう丈一郎は、一族を裏切ったと言う疑いが晴れるまで慎一郎を捨て置くだろう。

それはいい、逮捕の件に関しては無実だからいずれ助け出される。

しかし、調べられたら竹田との繋がりも露見してしまう。

もし竹田が自分の失言を覚えていて、吐かされたとしたら?

自分が蓮を殺そうとしていた事実を、知られてしまう。

当主候補を弑するという事は、現当主への反逆に等しい。

そうなったら、自分はーー。


恐怖に震えながらパトカーに乗せられる直前、藁にも縋る思いで周りを見回す。

すると、僅かにいる野次馬の更に後方に、見慣れた姿を見つけた。

竹田の様子を見に行かせていた秘書が、戻って来ていたのだ。

視線を合わせた慎一郎に小さく頷くと、その背は去って行く。

有能な彼にならば、きっと伝わった筈だ。

反逆の証拠さえ消えれば、粛清や縁切り下界堕ちになる心配は無い。


だから、口を封じる。

『ストーカーが被害者を誘拐して心中した』ように見せかけて。



その『道連れにされた可哀想な被害者』の配役は…



勿論、萱島晴人だ。




●●●
慎一郎は与一郎がいなくなった事に気付いてません…。





























更新が久しぶりになってしまい申し訳ないです💦

現在作者、白目を剥いております。
職場の上司(40代女)と上司(50代男)が大揉めして、業務に支障が出る程でして…。
ようやく上が出てくる展開になりましたので、解決したら来週辺りからもう少し更新できるかと…!

せめて小説のネタにならないかなぁ。。














































































































































































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