【完結まで残り1話】桜の記憶 幼馴染は俺の事が好きらしい。…2番目に。

あさひてまり

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解決編

34.

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※女性蔑視などの胸クソ表現ありです。

●●●



(side 霊泉与一郎)


『マジで殺っちまったかと思ったわ…。』

『落としただけだ。10分もすれば起きる。』


ぼんやりと意識が覚醒して、どこか柔らかい場所に寝かされている事が分かった。

そうかぁ、10分で目が覚めるなら安心・・じゃあないね、全然。

全く躊躇いなく気絶させるなんて本当に怖いなぁ、歳下の癖に。

でも、それでこそ蓮だよねぇ。


僕は代々政治家の家系に生まれた。

長男の名前は『○一郎』と言う決まりがあって、歴代の当主からその名を頂く。

僕の『与一郎』は60代目から貰ったので、なかなか古くさ・・古風だ。

一方で次男以下の名付けは適当の極み。

平成以降は『拓也』『将也』『浩也』の3パターンを繰り返している。

つまり、一族には同じ名前の男がとても多い。

それでも女よりはマシだ。

『○○の妹』とか、そういった呼び方しかされないから。


名付けからも分かるように、僕の家はかなりハードな男尊女卑。

『女は子を産む道具』であり、人権なんて存在しないのだ。

こんな霊泉家だけど、とても古くから続く家系なので権力はある。

代々政治に携わって来たと言うのも大きいけれど、様々な方面で顔が効くのだ。

それもあって、幼い頃から『霊泉家の為に』と育てられ、自分には『尊い血』が流れていると言う周りの大人に何の疑問もなかった。

そんな僕に変化があったのは、13歳の時。

抜きん出た才能の無かった僕を焚き付ける為に『他にも当主候補はいるんだ』と言う事をアピールしたかった祖父に連れて行かれたのが、蓮の元。

離れた距離に停めた車の中から見ただけでも、当時10歳の蓮は『特別』だった。

僕は人のオーラ・・と言うか『気』に敏感な方なのだが、蓮の周りは見たことがない位に輝いていて。

人の上に立つ為に生まれた人間なんだな、と思った記憶がある。

それは祖父も同じだったようで、真剣に蓮を養子に勧誘し始めた。

それに対する蓮の返事は、『霊泉蓮とか、ダセェから無理。』

雷が落ちて来たかのような衝撃だった。

まさか、誰一人逆らわない祖父に歯向かう人間がいるなんて。

しかも、僕より3つも歳下の子供が、だ。

それから僕は、霊泉家に疑問を持つようになった。

『自分は特別』だと言う固定観念を無くして見ると、『自分も家も異常』だった。

学校で同級生に遠巻きにされてる事に気付いたのもは、この頃。

それと同時に、蓮の事を調べた。

僕の叔父はこの家を出て余所者と婚姻した『血を裏切る者』で、その子供が蓮。

兄の翔も同じ女性が母親らしく、2人だけの兄弟だと言う事に少し驚いた。か

と言うのも、僕の家ではそれが普通では無いから。

尊い血を外に出したくない霊泉家では、一族同士での婚姻しかしない。

何故か男女共に見た目がいいから他家から婿に嫁にと請われるけど、断固拒否。

そして子作りは夫婦じゃなくてもする。

僕には妹が6人いて、そのうち1人とは両親が同じだけど、残りは全員異母姉妹だ。

その殆どが近親相姦って言う異常さ。(*´∀`*)わ

ある日の夜、喉が渇いて台所へ向かっていたら実の母親の喘ぎ声が聞こえて来て。

『尊き子種をお恵み下さい』なんて懇願しながらまぐわってる相手が祖父だった・・なんて経験、普通は無いと思う。

20歳以上離れた自分の息子の妻(因みに母は祖父の姪にあたる)と子作りしようって発想がまず無い。

だけど、誰もそれを疑問に思って無い。

暫くして母の懐妊が判明した時、悍ましさに僕は吐いた。

そして悟ったのは、叔父もきっとこの家の異常さに耐えられなかったんだろうと言う事。

それから、僕にとって叔父とその家族は憧れの『普通』となった。

だけど、僕には逃げ出すような度胸は無い。

捕まれば、学校の成績が主席じゃなかった時以上の折檻を受けるのは分かっていたから。

僕は所謂カリスマ性なんてものは皆無だけど、座学だけは優秀だった。

父を物足りなく思っていた祖父は、次第に僕に期待し始める。

そして、僕がT大に受かったのを機に、蓮や切藤家の事は完全に切り捨てた様子だった。

当主になれば、もう僕に自由は無い。

だけど、逃げ出す勇気が、僕には・・・。

そうこうしている間に話しは着々と進み、大学を卒業する年になった。

その年の夏、祖父にこう言われたのだ。

『当主はお前に決まりだ。卒業したら妹に子を産ませろ。』

指定されたのは、僕と両親を同じくする正真正銘の妹だった。

目の前が真っ暗になった。

妹の事は愛しているけど、それは家族愛だ。

だけど命令は絶対だし、洗脳されている妹は喜んで僕を受け入れるだろう。

『尊い子種』を悦んで受け入れていた、母のように。

・・・無理だ!僕にはどうしてもできない!

逃げなければ・・でも、どうやって?

その時思い浮かんだのは、会った事もない叔父の存在だった。

助けを求めよう。

きっと彼なら、僕の苦しみを分かってくれる筈だ。

ただし、タイミングは慎重に。

お祖父様に尤もダメージを与える時期に決行しなければ、絶対に捕まる。


そうして、卒業間近に大学を退学した。

祖父と父は怒り狂っていたけど、幸い酷い折檻は免れた。

思惑通り、彼等には時間がなかった。

各方面に、当主就任の『お披露目会』をする知らせを流した後だったから。

面子を大事にする祖父が、中止なんて恥辱に耐えられる訳がない。

例え一時的に取り繕った所で、僕の経歴はいつか露見する。

祖父には、そんな奴に構っている暇は無かった。

僕を汚物でも見るかのように眺めた祖父は、それ以上一言も発さず去った。

つまり・・・僕は開放されたんだ!

ただし、ここで油断してはいけない。

まだ呪縛から逃れた訳じゃないからだ。

次に狙われるのはきっと蓮。

そうなったら、叔父は霊泉家を潰そうとするだろう。

僕の力じゃ無理でも、自分の足でここを出て行った叔父なら、きっと…!

その為の助けになる土産を持って、会いに行こう。

直前まで当主になる教育を受けていた僕には、祖父達の犯罪の証拠を手に入れる事は簡単だった。

外からのガードが固い所と言うのは、案外内側が緩かったりする。

祖父が口封じに僕を殺す可能性は、『動画配信者になる』と声高に宣言する事で回避に成功した。

部屋に籠ってゲームをしながらブツブツ呟く僕の様子を知った祖父は、僕の頭がおかしくなったと思ったらしい。

ドアの前に監視役は付けたものの、それ以上何かしてくる事は無かった。

勿論、この安全は当面の間だけだ。

お披露目会の件が片付いて余裕が生まれれば、僕の命は風前の灯。

一刻も早く叔父と合流するべく、動画にメッセージを載せた。

きっと、気付いてくれる。

少なくとも、蓮なら必ず。

一度だけ見たその圧倒的な存在を思い描いて、動画を配信し続けた。

そしてついに、返事が来たーー!!!




そこまでは順調だった筈なんだけど…蓮も翔の凄く怒っていた。

じゃなかったら、こんな風に気絶してソファに寝かされている筈がない。

翔の奥様の事は本当に予想外だった。

結婚している事も、子供ができている事も知らなかったから。

謝ったけど・・あそこでお祝いを言うのがダメだったんだろうか。

じゃあ、蓮はどうして怒った?

あ、もしかして僕が晴を危険に晒すと思ったのかな。

それなら気絶させられても仕方ない…のかな?

吃驚はしたけれど。

でも短気だとは思う。

まずは対話だよね、人と人はさ。


「テメェ、目ぇ覚めてんだろ。関節外すぞ。」

やっっばい!怖い!

もう少しこうしていたかったけど、そろそろ起きよう。


のっそりと身を起こすと、4人の目がこっちを凝視していた。

あれ?USBがまだここにある。

気絶してる間に奪う事だってできたのに。

「次は本気で殺るぞ。晴に何をしようとしてる?」

「ま、待って!話しを聞いて欲しい!」

瞳孔が開いてる蓮への懇願は、叔父上の温情によって聞き届けられた。

今までの事を洗いざらい話すと、よく似た兄弟が僕を非難する。

「結局、親父に丸投げしてるだけだろうが!」

「内部にいたんだから自分で何とかしろよ。お前、自分の身の安全しか考えてねぇだろ。」

きっとこの2人ならできるんだろうな。

だけど僕にはそんな能力は無いから・・。

「翔、蓮、落ち着け。与一郎君だって霊泉家の被害者だ。正常な感覚の持ち主が奴等の下で暮らす事の辛さは、私には良く分かる。」

俯く僕にそう声をかけてくれた叔父は、僕の肩に手を置いた。

「だけど、やり方は他にもあったかもしれない。息子達の怒りも君には分かって欲しい。大切な人を傷つけられた事に変わりは無いからね。何かをするには、責任を負う覚悟が必要だ。」

「覚悟…?」

良く分からないけど…僕は少し自己中心的だったのかもしれない。

自分は悪くないんだから、助けて貰って当たり前だと思っていた。

「…申し訳ありません。」

頭を下げて、叔父にUSBを渡す。

「いいのかい?我々はまだ君を助けると確約はしてないよ?」

「…はい。僕もできる限りの協力はしたいので・…」

そこまで言って、蓮と目が合った。

激しく燃えるようなそれに、『責任』と言われた事を思い出す。

ああ、そうか。

これは僕が仕掛けた戦いでもあるんだ。

協力なんて言葉じゃ、足りない。

「あの…、僕と一緒に戦って欲しいです。霊泉家を滅ぼすために皆さんの力を貸して下さい。」

深く頭を下げると、2人分の溜息が聞こえた。

「まあ、こうなったら手を組むしかないからな。」

「コキ使ってやるよ。」

「要約すると『いいよ』って事だよ。分かりにくい息子達ですまないね。」

戸惑う僕にそう言って、叔父は微笑んでくれた。





(side 切藤蓮)

「アイツ大丈夫かよ…T大ってパチなんじゃねぇの?」

さらに詳しい事情聴取の為、笹森さんと与一郎は別室へ向かった。

リビングに残った俺と翔は溜息が止まらない。

霊泉家の当主候補だった与一郎は…正直ただのアホだと思う。

多少心を入れ替えたようだが、何て言うか…。

「当て嵌まる言葉は『幼い』だろう?
霊泉家のような環境で育てば仕方の無い事だ。
なにせ一族以外と会話らしい会話が無い。
他人の機微に疎くなるのも頷ける。
私も籍を抜けたばかりの頃は、養父にしょっちゅう嗜められていた。」

親父はそう言うが、あれは本人の性格もあるんじゃないかと思う。

晴の件を問いただした時もそうだった。

「あ、それは違うんだ。脅そうと思った訳じゃなくて、情報を持ってるって事が言いたくて。」

「えーっと、つまり『無理やり取ったら晴の情報あげないんだからね!』って事だったのか?」

翔がまるで子供みたいな言い方に直すが、何故かしっくりくる。

「で、情報って?」

コイツの事だから大した内容じゃないだろうとタカを括っていた俺は、続く台詞に息を呑む。


「盗聴した電話で蓮と遥の会話を聞いてから、お祖父様の意識は遥にいってたけど…会議では晴の名前も出ていたよ。」


「・・・は?」

「あの家には2人だけ、なんて言うか…自我を失ってない女性がいるんだ。召し使いにする為に施設から連れてきた双子で、霊泉家の人間じゃないから扱いは酷くても『産まされる』事は無くて。
普段は馬鹿なふりをしてるんだけど、その人達が教えてくれた。晴が連と一緒に住んでたって情報が上がってたって。」

お祖父様達は彼女等を人間だと思ってないから、極秘の情報を聞かれる事も気にせず給仕させるんだ。

なんて言う与一郎の声は耳に入ってこない。

「そ、それで・・?」

「汎用な男だけど、一応脅し用の候補に入れるか?って話しになってたみたい。だけどその直後に、晴は蓮の『家政婦謙性処理道具』だって情報が入ってきて。」

「性、処、理・・?」

晴の存在とかけ離れすぎたワードに頭が追い付かない。

『家政婦扱いの』噂は流したが、後者は完全に尾ヒレだ。

「僕的には、蓮が一緒に暮らすなら大切な人なんじゃないかなと思ってね。
真偽を確かめようと、監視役を眠らせて蓮の大学に向かった。学生の中に情報屋がいるのは知ってたから、嘘の報告をしてるなら僕の味方にできないかと思って。
そうしたら、蓮が晴を手酷く追い返してた。」

あの時、何処かにコイツも居たのか・・。

「蓮も学生が情報屋として雇われてる事知ってたんでしょ?見返りは就職先の斡旋だったかなぁ。
とにかく、だからあんなやり方をしたんだよね?
結果は大成功だったよ。」

って事は…。

「晴への評価は『ただの道具』扱いになって、候補から外れた。結局、遥しか使えないって結論になったみたい。」

「そうか…。」

決して喜べはしない。

だけど、晴を傷付けてまで実行した意味はあったらしい。

晴が候補に上がっていた事には肝を冷やしたが、最終判断に胸を撫で下ろす。

「因みに、あほ後ショックでふらふらしてた晴を家に送ったのは僕だよ。」

「…は?」

「正確にはタクシーに乗せたんだけどね。住所は蓮のデータで知ってたし。」

「晴の護衛が、2名接触したって言ってたのは…。」

「僕と、もう1人は女の子だね。彼女は情報屋じゃないからただの親切だと思うよ。」

マジかよ…しっかり霊泉家に接触されてんじゃねえか。

コイツだったから事なきを得たが、一歩間違えたら危なかった。

「お金だって僕が支払ったのに…。感謝どころか気絶させられるなんて…。」

「テメエが小賢しい真似するからだろうが!」

口を尖らせる与一郎に、財布から出した諭吉を叩きつけてやった。



そんな事があって、俺の与一郎に対する評価は『アホ』になった訳だ。

「まあ、天才って言うのは何かに全振りしてるケースが多いからな。彼もそのようだ。」

「「はぁ?」」

声を揃えた俺と翔に、USBを読み込んでいたPCから顔を上げた親父は口の端を吊り上げる。

「漏れのない、完全で完璧な証拠だ。これだけ揃っていれば、腰の重い警察上層部も動かざるを得ない。」

ハッとして身を正す。

それは、つまり…。


「霊泉丈一郎を、逮捕できる。」




●●●
晴と与一郎の出会い(?)は解決編『6』にあります。

























外から連れて来られた霊泉家で働く双子は、奴隷のような扱いを受けています。
当然お給料なんて無し。
唯一まとも(?)で暴力を振るわず、たまにお菓子をくれる与一郎に恩義を感じ、色々と助けてくれます。


















































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