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高校生編side晴人 たくさんの初めてを君と

111.二人の家 ※

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「よーし、設置完了!」

自分の部屋に置いた本棚に漫画を詰めていく。

これで一つなぎのあれを手に入れるのを安心して楽しめるな。

蓮の協力で掴み取った勝利だ。


「晴、今日はこれぐらいにしとかね?」

蓮に呼びに来て、ウーバーで夜ご飯にする事になった。




蓮が探してくれたこの物件。

聞いて驚け!場所はなんとハチのいるあの駅である。

しかも、築浅、駅直結の3LDK!タワマン!

これ家賃100万超えるやつやん!!

と思って震えた。

蓮の金銭感覚バグりすぎだろ!

だけど実はここ、蓮父の知り合いの持ち家らしい。


長期の海外出張が決まって、手放すのもなぁ…と悩んでた所だったそうだ。

任期は5年だから俺は卒業までいられるし、蓮は大学院の途中で出る事になるものの、こんなに便利な物件は他に無い。

なんたって、どっちの大学までも電車で20分だ。

都内って、取り敢えずハチの御膝元さえ押さえればどこに行くにも便利だし。

しかも家賃はいらないって言う、破格の待遇である。

家の中の換気とか掃除するのが対価で(5年も放ったらかしにしたら家が傷むから)共益費のみの支払いで住ませて貰えることになった。

しかも、ソファとかテレビ、ダイニングから冷蔵庫等の家電に至るまでそのまま使っていいって言ってくれて。

『どっちにしろ家電も家具も5年も経ったら買い換えるからさ。邪魔なやつは捨ててもいいよ。』

との事だ…。お金持ちってスゲェ。。

だから、ベッドのマットレスを買い換えるとか、自分達の勉強用デスクを買うくらいの出費で。

家主がシンプル派らしくて、家の中は明るい木の風合い。

小物とか置けば、結構好みにアレンジできそうだ。

部屋はそれぞれの自室と、ベッドルーム。

リビングの窓からは12階の景色が広がる。

キッチンは食洗機が内蔵されてるタイプで楽ちん。

風呂は2人でも入れる広さだし、ウォークインクローゼットまである。


おまけに、24時間警備員さんとコンシェルジュさんがいて防犯もバッチリだ。



もうね、全てが最高としか言いようがない。

最初はビビりまくったけど、住めば都って言うし。

ただ、ここでの生活に慣れ過ぎないようには気を付けたい。

卒業したらこんな生活できないもん」。

大学生活の4年間だけ、夢を見させたもらうつもりでいよう。



「家具の搬入ねぇとすぐ片付くな。」

食べ終えた夕食のピザ箱を片付けながら蓮が言う。

「本当だよね、マジで蓮父の友達に感謝!」

食洗機を使う程でもないから2人分のコップを洗ってると、後ろからギュッと抱きしめられた。

「あ、コラ、濡れるよ!」

「いいよ。このまま一緒に風呂入ろう。」

「え?ちょ…わっ!」

抱えられてバスルームに連行される。

いつの間に沸かしたのか、広い浴槽にはたっぷりお湯が張られてて。

抵抗する間もなくパパッと服を脱がされて、観念した。

湯船で蓮の胸に背中を預けて、その脚の間に座る。

ホゥと息を吐くと、背後の蓮からもリラックスした雰囲気が伝わってきた。

「なんか、いいね。」

「だな。脚伸ばせるし。」

185センチにまで育った蓮の長い脚を伸ばせるなんて、なかなか無いよね。

「借り物だけど、俺達だけの空間だから落ち着く。」

今までみたいひ誰かが帰って来る心配もないし。

そう思って言ったら、後ろから俺を抱きしめる蓮の腕が強まった。

「…蓮?」

「そう、この家俺達しかいないんだぜ?」

つ、つまり…?

「何処でも遠慮せずヤれるな。」

「えっ!?…あんっ…んっ、ん…」

胸の突起を弄られると、甘ったるい声が反響した。

「ここでシたい?ベッドがいい?」

耳元で囁かれて、腰の奥がキュンと疼く。

「あ…ベッドが…いい…」

「仰せのままに。」

蓮は俺を横抱きにして湯船から上がると、バスタオルを引っ掛けただけでベッドルームに向かう。

「こら、擽ったいて、もう!」

クイーンサイズのベッドに降ろされて、バスタオルで水滴を拭いてくれる蓮に身を捩る。

次第に啄むキスは深いものに変わって、イタズラのようだった触れ方は愛撫に変わって。

射抜くような、雄を感じる瞳に見下ろされて胸が高鳴る。

「俺ね…蓮と2人の家ができて嬉しい。」

「ーーッ、俺も…嬉しくてどうにかなりそう。」

貪るような口付けに夢中で応えた。

「ハァ…晴、悪い。今日は手加減できねぇわ…」

「ん…しなくていいよ…俺も、何も気にせず蓮と繋がりたい…」

だって、ここには俺達2人だけだ。

しかも、これからもずっと。

いつもより余裕の無さそうな蓮も、きっと同じ事を思ってる。

嬉しくて、愛しくておかしくなりそうで。

「蓮、きて…早く…!」

「……晴、晴!好きだ…!」

名前を呼び合って、お互いの熱を感じて。

何度極まったか分からないほどに愛し合った。

色々大勢が代わって、凄く恥ずかしい格好もさせられたけど、それもすぐ快感に変わって。

夜が明けて俺の身体からもう何も出なくなっても、蓮の昂りは俺のナカに入ったまま。

「晴、水。」

水分補給に口移しで飲まされた水が身体に染み渡る。

「美味し…今、何時?」

「多分、2時ごろ。」

ゆるゆる腰を動かされて、ナカに入りっぱなしのソレが快感を伝えてくる。

「あっ…もう、おかしくなりそ…ちょっと休憩…」

限界を迎えた瞼がトロトロと落ちてくる。

「眠い?寝てもいいから、もうチョイ晴のナカにいさせて。」

「うん…俺…蓮のなんでしょ?全部…好きにしていいよ…」

眠気に勝てず、何も考えずに思ったままを口にした。

ゴリッとナカのものが大きくなったのを感じる。

「えっ…蓮?あっ、あぁ!?」

再び激しくなる律動に混乱が止まらない。

「な、なんっ…で…」

「今のは晴が悪い…!」

「ひゃっ、やぁぁん、もう出ないぃ!」

「大丈夫。出さなくてもイケるようになろうな?」

「やっ、うそ…あぁぁぁぁぁ!!」


結局、蓮が満足するまで離して貰えず。

ようやく眠りにつけたのは、朝陽がカーテンの隙間から入って来た頃で。




「か、身体…痛い…!」

起きた時には喉はガサガサ、腰には一才力が入らない状態だった。

しかも。

「キスマ…やば過ぎじゃない?」

自分で確認できるだけでも夥しい数。

後ろも多分、凄まじい事になってるんだろうな。

「悪い、夢中になりすぎた。」

あまり悪びれもせず、何なら爽やかに微笑まれてグッと言葉に詰まった。

薄々そうじゃないかな、とは思ってたけど…蓮って絶倫ってやつなのでは?

うぅ、でもまぁ手加減しなくていいって言ったのは俺だし。

おかしくなりそうなくらい気持ち良くしてくれたし…。

何より、蓮が幸せそうで、俺も幸せだ。

だけど、ちょっとくらいワガママも言いたくなる。

だってさ、多分これ一日中動けないもん。

「ホットチョコ…」

「よし、作ってくるから待ってろ。」

俺の頭を一撫でして、蓮がキッチンへ向かう。

部屋を出て行く後ろ姿を見ながらフフッと笑ってしまった。

やばい~、ニヤケが止まらないよ~!

ゴロンゴロン転がりたい気分だけど、身体が動かないから心の中に留めておこう。

その日はずっと蓮とくっ付いて過ごして。


俺達の同棲初の春休みは、終始こんな風に過ぎて行ったのだった。


●●●

お知らせ
この回でside晴人(高校編)完結予定でしたが、長いので一旦切りました!
今日の夜も更新します!

































































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