126 / 255
高校生編side晴人 たくさんの初めてを君と
110.桜の下で
しおりを挟む
校舎の外では後輩も合流して、記念撮影大会。
「晴人先輩!これ…。」
近付いて来た剣道部の後輩君が持ってるのは、寄せ書きだった。
「うわっ、マジで!?」
名前だけ残す形になってしまった俺の分まで用意してくれた事が嬉しい。
「俺、先輩と一緒に剣道できた事、忘れません!」
「ありがとう、俺もだよ。これからも頑張れよ!」
「はい!……それと、お願いがあって。」
「ん?何?」
ちょっとモジモジしつつ、後輩は切り出した。
「あの、晴人先輩の第二ボタン貰えませんか!?
御守りにするんで…!」
「え?…俺のでいいの?啓太とかの方がご利益あると思うけど…。」
「先輩のが欲しいんです!」
大して強くもなかった俺のでいいのかなぁ。
ま、でも本人がいいって言うならいっか。
そう軽い気持ちで了承しようとしてーー。
「悪いけど無理。」
突然の声に驚いてそっちを見ると、そこにはーー。
「き、切藤先輩…!」
後輩が分かりやすくビビってる。
「全部俺のだから諦めて。」
腰を抱かれて慌てる。
「ちょっ!?…おい!」
「な?」
笑顔なのに黒いオーラが出てる蓮を見て、後輩が肩を落とした。
「……分かりました。でも…晴人先輩、試合とか見に来てくださいね!」
そう言い残して去って行く。
「チッ、油断も隙もねぇな…。
晴、お前も。簡単にやろうとしてんじゃねぇよ。」
「え?だって試合の時、御守りあると心強いし。」
「そうじゃねぇっつの。何でお前のなのか考えろ。」
「そう、マジでそこ謎だよね?啓太の方が断然強かったしさぁ。…え、もしかして…」
「やっと気付い…」「アイツもM大志望なのかな?
」
「……は?」
何故か唖然とする蓮に、俺の推理を披露する。
「御守りって試合用じゃなくて、試験用なんだよきっと!合格した先輩の鉛筆とか借りるの流行ったじゃん。」
ゲン担ぎみたいなものなら納得だ。
「あれ?どしたの、蓮?」
「……あ~、うん。もうそれでいいわ。」
何か投げやりだし、頭抱えてるけど大丈夫かな。
「はーい、そこ痴話喧嘩しなーい!」
揶揄うような声と共にサッキーが現れた。
後ろには啓太もいて、ケラケラ笑ってる。
「切藤、苦労するな。」
「……それな。」
「言っとくけどアイツだけじゃないからな?
俺に感謝する気になっただろ?」
「…まぁ、それなりに。」
「それなりかよ!」
何だかんだ仲がいい恋人と親友に、口角が上がる。
「俺らも4人で写真撮ろうよ!ねぇねぇ、シャッターお願い!」
サッキーが頼んだ相手は伊藤。
彼女も県外の国立大に進学する。
「いいよー!はい、チーズ!
晴ちゃん、うちらもツーショ撮ろ!」
遥の親友である伊藤には助けられた事も多かったなぁ。
「そう言えばさ、遥の事聞いた?大学もアメリカだって。」
「あ、うん。凄いよね。」
遥の話題が出て、慌てて蓮の方を確認する。
特進のクラスメイトと話してて、こっちの会話は聞こえてないみたいだ。
ホッとして、伊藤に向き直る。
遥とのメールは、お互いの誕生日にメッセージを送り合う程度になった。
それは、蓮と遥が付き合ってた事を知ってたのに、俺が蓮を好きになった気まずさからで。
今は俺が蓮と付き合ってるって、遥には言いにくい。
「目標まで一直線なのは遥らしいけど、偶には帰って来ればいいのにね!」
またね、と笑顔で去って行く伊藤をちょっと複雑な思いで見送る。
『大学もアメリカで通う事にしたよ!晴も受験ファイト!』
久しぶりのメールで遥にそう告げられた時、俺は正直ホッとしてしまった。
あんまり蓮と遥に会って欲しくないな、なんて…。
幼馴染にそんな感情を持つなんて良くないのに。
それでも、2人の再会を思うと落ち着かない気持ちになる。
だって遥は多分、蓮にとっての初恋相手だから…。
「晴、そろそろ出ようぜ。」
「…うん!」
蓮がこっちに来るのを見て、急いで笑顔を作る。
「どうした?」
「え?いや、えっと…ちょっと寂しくて。」
慌てて誤魔化したけど、鋭いな。
「俺はやっと卒業できたって感じだけど。」
「マジ?」
「これでようやくお前と暮らせる。」
甘く微笑まれて、ウッと返答に詰まった。
「きゃー!!蓮様が笑ってる!?」
「ウソでしょ!?鼻血でそう!!」
「…ッ蓮、早く行こ!」
周りの黄色い歓声に我に返った俺は、蓮の背中を押す。
「……ねぇ、何?」
妙に満足そうな顔の蓮を睨む。
「いや?キスしてぇなと思って。」
「!?」
「ふっ、今はしないから。」
途端に赤くなる俺を、蓮が楽しそうに見てる。
「……だった……」
「ん?」
「後でだったら、いいよ。」
顔を背けてボソリと言うと、蓮の手が首の後ろに伸びて来た。
「晴…」
「バッ、後でだってば!」
ペシペシと叩くと、蓮は渋々って感じで手を離した。
代わりに、俺の耳を指先で撫でる。
「真っ赤だな。」
まるでシてる時みたいな低い声と、優しい触れ方に腰が砕けそう。
「も、お前やだ…!」
「怒んなって。」
ニンマリ笑う蓮と連れ立って校門を出る。
「はいそこ!イチャついてないでカラオケ行くよー!」
待ち構えてたサッキーに捕まった。
「カラオケっていつも通りすぎるよな。」
苦笑する啓太。
「まぁ俺達っぽくていんじゃない?」
「晴人君いいね!その通り!
俺、今日のために尾崎練習してきたから!」
ノリノリのサッキーと呆れ顔の蓮。
うん、本当にいつも通りだ。
でも、特別な事しなくてもいいよね。
だって一緒にいるだけで楽しいんだからさ。
「マジ!?早く行こうよ!」
騒ぎながら4人で歩く道は、
きっと、この先もずっと続くだろう。
「おぉぉ~!満開じゃん!!」
青空をバックに咲き誇るの満開の薄紅を見上げる。
神社の桜は今年も見事だ。
なのに、毎年の事ながら見物客はゼロ。
「晴、準備終わった?」
「ん~…7割?」
「マジ?引越し明日だぞ。」
「いや大丈夫、細々した物が終わってないだけだから!」
お気に入りの漫画を持っていきたい俺と、阻止したい母さんとの間で一悶着ありまして。
母さん曰く『こんなのど~~でもいいから!とにかく必要最小限の物まとめんかい!』とな。
「必要最小限なのにさ!新巻出る度に遡って読みたいのに!」
佳境に入った海賊達の漫画、伏線回収が凄いんだもん!
「あー、それは確かに読みてぇわ。」
一連の話を聞いた蓮が同意してくれる。
「だよね!?え、じゃあ家行こう!蓮が言えば母さんOKするから、絶対!」
これは勝算しかないやつ!
「ーーーえ?」
はしゃいで蓮の手を引こうとして、逆に引き寄せられて腕の中に捕まった。
「何で?」
「ん、可愛かったから。」
「!?」
蓮さん、最近甘過ぎやしませんかね?
いや嬉しいんだけど…心臓が保たなくて困るんだよ。
「てか、帰る前にやる事あんじゃねぇの?」
「あ!忘れてた!」
ここに来た本来の目的を忘れてた俺に、呆れながら蓮がスマホを取り出す。
俺が持って来た自撮り棒にそれを固定して…よし!
「待って!超良くない!?ちゃんと桜入ってるし!」
そう、俺達…って言うか俺の目的は、満開の桜をバックに蓮とツーショ写真を撮る事。
角度を変えて何枚か撮ったけど、マジで映えるな。
新居に飾る写真が欲しくて、それならこの桜の前だと思い立った。
だってここ、初めて蓮とキスした場所だしーー。
「晴、キスしていい?」
「え?」
「今度はちゃんと合意の上で。」
ふいに言われて、同じ事を考えてたんだと分かった。
確かに、あの時は合意じゃなかったもんね。
だけどさ、ちっとも嫌じゃなかったよ。
多分あの頃から、俺は蓮が好きだったんだ。
だから、今度は俺から。
伸び上がって、返事の代わりに唇を重ねる。
青空と満開の桜の下で、恋人と身を寄せ合って。
これから先の何もかもが光輝いていた。
幸せ過ぎて、
少し、怖いぐらいにーーー。
●●●
幸せの絶頂の中の、一抹の不安。
晴人は自分の初恋が蓮なので、蓮の「初恋」相手である遥にはやっぱり不安を感じてしまいます。
不穏なフラグ立ったけど、プロローグで既に回収されてるんだよなぁ。笑
「晴人先輩!これ…。」
近付いて来た剣道部の後輩君が持ってるのは、寄せ書きだった。
「うわっ、マジで!?」
名前だけ残す形になってしまった俺の分まで用意してくれた事が嬉しい。
「俺、先輩と一緒に剣道できた事、忘れません!」
「ありがとう、俺もだよ。これからも頑張れよ!」
「はい!……それと、お願いがあって。」
「ん?何?」
ちょっとモジモジしつつ、後輩は切り出した。
「あの、晴人先輩の第二ボタン貰えませんか!?
御守りにするんで…!」
「え?…俺のでいいの?啓太とかの方がご利益あると思うけど…。」
「先輩のが欲しいんです!」
大して強くもなかった俺のでいいのかなぁ。
ま、でも本人がいいって言うならいっか。
そう軽い気持ちで了承しようとしてーー。
「悪いけど無理。」
突然の声に驚いてそっちを見ると、そこにはーー。
「き、切藤先輩…!」
後輩が分かりやすくビビってる。
「全部俺のだから諦めて。」
腰を抱かれて慌てる。
「ちょっ!?…おい!」
「な?」
笑顔なのに黒いオーラが出てる蓮を見て、後輩が肩を落とした。
「……分かりました。でも…晴人先輩、試合とか見に来てくださいね!」
そう言い残して去って行く。
「チッ、油断も隙もねぇな…。
晴、お前も。簡単にやろうとしてんじゃねぇよ。」
「え?だって試合の時、御守りあると心強いし。」
「そうじゃねぇっつの。何でお前のなのか考えろ。」
「そう、マジでそこ謎だよね?啓太の方が断然強かったしさぁ。…え、もしかして…」
「やっと気付い…」「アイツもM大志望なのかな?
」
「……は?」
何故か唖然とする蓮に、俺の推理を披露する。
「御守りって試合用じゃなくて、試験用なんだよきっと!合格した先輩の鉛筆とか借りるの流行ったじゃん。」
ゲン担ぎみたいなものなら納得だ。
「あれ?どしたの、蓮?」
「……あ~、うん。もうそれでいいわ。」
何か投げやりだし、頭抱えてるけど大丈夫かな。
「はーい、そこ痴話喧嘩しなーい!」
揶揄うような声と共にサッキーが現れた。
後ろには啓太もいて、ケラケラ笑ってる。
「切藤、苦労するな。」
「……それな。」
「言っとくけどアイツだけじゃないからな?
俺に感謝する気になっただろ?」
「…まぁ、それなりに。」
「それなりかよ!」
何だかんだ仲がいい恋人と親友に、口角が上がる。
「俺らも4人で写真撮ろうよ!ねぇねぇ、シャッターお願い!」
サッキーが頼んだ相手は伊藤。
彼女も県外の国立大に進学する。
「いいよー!はい、チーズ!
晴ちゃん、うちらもツーショ撮ろ!」
遥の親友である伊藤には助けられた事も多かったなぁ。
「そう言えばさ、遥の事聞いた?大学もアメリカだって。」
「あ、うん。凄いよね。」
遥の話題が出て、慌てて蓮の方を確認する。
特進のクラスメイトと話してて、こっちの会話は聞こえてないみたいだ。
ホッとして、伊藤に向き直る。
遥とのメールは、お互いの誕生日にメッセージを送り合う程度になった。
それは、蓮と遥が付き合ってた事を知ってたのに、俺が蓮を好きになった気まずさからで。
今は俺が蓮と付き合ってるって、遥には言いにくい。
「目標まで一直線なのは遥らしいけど、偶には帰って来ればいいのにね!」
またね、と笑顔で去って行く伊藤をちょっと複雑な思いで見送る。
『大学もアメリカで通う事にしたよ!晴も受験ファイト!』
久しぶりのメールで遥にそう告げられた時、俺は正直ホッとしてしまった。
あんまり蓮と遥に会って欲しくないな、なんて…。
幼馴染にそんな感情を持つなんて良くないのに。
それでも、2人の再会を思うと落ち着かない気持ちになる。
だって遥は多分、蓮にとっての初恋相手だから…。
「晴、そろそろ出ようぜ。」
「…うん!」
蓮がこっちに来るのを見て、急いで笑顔を作る。
「どうした?」
「え?いや、えっと…ちょっと寂しくて。」
慌てて誤魔化したけど、鋭いな。
「俺はやっと卒業できたって感じだけど。」
「マジ?」
「これでようやくお前と暮らせる。」
甘く微笑まれて、ウッと返答に詰まった。
「きゃー!!蓮様が笑ってる!?」
「ウソでしょ!?鼻血でそう!!」
「…ッ蓮、早く行こ!」
周りの黄色い歓声に我に返った俺は、蓮の背中を押す。
「……ねぇ、何?」
妙に満足そうな顔の蓮を睨む。
「いや?キスしてぇなと思って。」
「!?」
「ふっ、今はしないから。」
途端に赤くなる俺を、蓮が楽しそうに見てる。
「……だった……」
「ん?」
「後でだったら、いいよ。」
顔を背けてボソリと言うと、蓮の手が首の後ろに伸びて来た。
「晴…」
「バッ、後でだってば!」
ペシペシと叩くと、蓮は渋々って感じで手を離した。
代わりに、俺の耳を指先で撫でる。
「真っ赤だな。」
まるでシてる時みたいな低い声と、優しい触れ方に腰が砕けそう。
「も、お前やだ…!」
「怒んなって。」
ニンマリ笑う蓮と連れ立って校門を出る。
「はいそこ!イチャついてないでカラオケ行くよー!」
待ち構えてたサッキーに捕まった。
「カラオケっていつも通りすぎるよな。」
苦笑する啓太。
「まぁ俺達っぽくていんじゃない?」
「晴人君いいね!その通り!
俺、今日のために尾崎練習してきたから!」
ノリノリのサッキーと呆れ顔の蓮。
うん、本当にいつも通りだ。
でも、特別な事しなくてもいいよね。
だって一緒にいるだけで楽しいんだからさ。
「マジ!?早く行こうよ!」
騒ぎながら4人で歩く道は、
きっと、この先もずっと続くだろう。
「おぉぉ~!満開じゃん!!」
青空をバックに咲き誇るの満開の薄紅を見上げる。
神社の桜は今年も見事だ。
なのに、毎年の事ながら見物客はゼロ。
「晴、準備終わった?」
「ん~…7割?」
「マジ?引越し明日だぞ。」
「いや大丈夫、細々した物が終わってないだけだから!」
お気に入りの漫画を持っていきたい俺と、阻止したい母さんとの間で一悶着ありまして。
母さん曰く『こんなのど~~でもいいから!とにかく必要最小限の物まとめんかい!』とな。
「必要最小限なのにさ!新巻出る度に遡って読みたいのに!」
佳境に入った海賊達の漫画、伏線回収が凄いんだもん!
「あー、それは確かに読みてぇわ。」
一連の話を聞いた蓮が同意してくれる。
「だよね!?え、じゃあ家行こう!蓮が言えば母さんOKするから、絶対!」
これは勝算しかないやつ!
「ーーーえ?」
はしゃいで蓮の手を引こうとして、逆に引き寄せられて腕の中に捕まった。
「何で?」
「ん、可愛かったから。」
「!?」
蓮さん、最近甘過ぎやしませんかね?
いや嬉しいんだけど…心臓が保たなくて困るんだよ。
「てか、帰る前にやる事あんじゃねぇの?」
「あ!忘れてた!」
ここに来た本来の目的を忘れてた俺に、呆れながら蓮がスマホを取り出す。
俺が持って来た自撮り棒にそれを固定して…よし!
「待って!超良くない!?ちゃんと桜入ってるし!」
そう、俺達…って言うか俺の目的は、満開の桜をバックに蓮とツーショ写真を撮る事。
角度を変えて何枚か撮ったけど、マジで映えるな。
新居に飾る写真が欲しくて、それならこの桜の前だと思い立った。
だってここ、初めて蓮とキスした場所だしーー。
「晴、キスしていい?」
「え?」
「今度はちゃんと合意の上で。」
ふいに言われて、同じ事を考えてたんだと分かった。
確かに、あの時は合意じゃなかったもんね。
だけどさ、ちっとも嫌じゃなかったよ。
多分あの頃から、俺は蓮が好きだったんだ。
だから、今度は俺から。
伸び上がって、返事の代わりに唇を重ねる。
青空と満開の桜の下で、恋人と身を寄せ合って。
これから先の何もかもが光輝いていた。
幸せ過ぎて、
少し、怖いぐらいにーーー。
●●●
幸せの絶頂の中の、一抹の不安。
晴人は自分の初恋が蓮なので、蓮の「初恋」相手である遥にはやっぱり不安を感じてしまいます。
不穏なフラグ立ったけど、プロローグで既に回収されてるんだよなぁ。笑
39
お気に入りに追加
1,067
あなたにおすすめの小説
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】
ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る――
※他サイトでも投稿中
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)

もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

それ以上近づかないでください。
ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」
地味で冴えない小鳥遊凪は、ある日、憧れの人である蓮見馨に不意に告白をしてしまい、2人は付き合うことになった。
まるで夢のような時間――しかし、その恋はある出来事をきっかけに儚くも終わりを迎える。
転校を機に、馨のことを全てを忘れようと決意した凪。もう二度と彼と会うことはないはずだった。
ところが、あることがきっかけで馨と再会することになる。
「本当に可愛い。」
「凪、俺以外のやつと話していいんだっけ?」
かつてとはまるで別人のような馨の様子に戸惑う凪。
「お願いだから、僕にもう近づかないで」
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる