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高校生編side晴人 好きって自覚したら失恋したよ
7.魔法と自信
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「自分の好きな物とか、得意な事が分からないって実は良くあると思うんだ。
ほら、趣味が無いって言ってる大人見た事ない?
好きとか得意を見つけるのって経験値が大事になってくるから、経験が無いと大人でも難しいんだよね。
色々やった事がなければ、何が自分にとって楽しくて、何が苦手で、何が得意なのかって分かんないと思うんだ。」
そして、鏡越しに俺を見て笑いかける。
「だから焦んないで、今は何でも挑戦したらいいと思うよ。このモデルだって経験値だと思って自分のプラスに変換しちゃって!
それがいつか晴人君のやりたい事を見付けるのに役立つと思うよ!」
俺はつられて笑っていた。
最近の重かった気持ちが少し和らいだ気がする。
「それに晴人君は自分の事凡人って言うけどさ、そんな事無いと思うよ。
この髪色なんて!天然でこの色って本当に羨ましい!!皆んなこう言う色にしたくてカラーするんだから。瞳の色も、わざわざカラコン入れて晴人君みたいな色にするんだからね⁉︎
あぁ、いいなぁ!ほんと羨ましいな…。」
ブツブツ言い出した美優さんに笑ってしまう。
「俺クウォーターなんですよ。
だから別に俺が凄い訳でもないんです。」
「いやいや!それが個性ってもんでしょうが!
持って生まれたものでも、自分で身に付けたものでも、晴人君の晴人君らしい所が個性!」
って言ってもすぐにはしっくり来ないよね?
と笑いながら、美優さんはドライヤーで俺の髪を乾かし始めた。
「自分に自信が欲しい時、どんな方法が効果的か知ってる?」
あっと言う間に乾いた髪を、今度はワックスでセットしていく。
「自分を変える事なんどけど、中身はすぐには難しいでしょ?だから、まずは外見から変えちゃうの!髪もその方法の一つ。
色とかスタイルで意識が変わるきっかけになるから。なりたい自分に変身できるの!」
そう言って、美優さんは俺のケープを取り払った。
鏡に映ったのは、俺。
だけど、雰囲気が全然違う。
染めた訳でもパーマをかけた訳でもないのに、今までと違うってハッキリ言える。
薄い髪色と緩い天然パーマを活かした髪型は…なんて言うか俺の目の色とか肌の色に凄くマッチしてる。
「凄い…!!」
「ふふふっ!美容師は魔法が使えるんだよ!」
感動する俺に、美優さんが今日一番の笑顔を見せてくれた。
その後、紺色の浴衣に着替えてから始まった撮影でも、彼女は上手に俺を乗せてくれた。
最初は戸惑ったけど、最後の方はめっちゃ楽しくて。
撮れた写真は翔君にも大好評で、俺は少しだけ…
ほんの少しだけ自分に自身が持てた気がする。
だからって蓮と釣り合うかは別だけど、それでも…。
蓮が本当に仕方なく俺と一緒にいるのか確かめてみよう。
周りに何て言われても、俺達が楽しく過ごした時間は本物だったって、俺は思うんだ。
だから、勇気を出そう。
そう、思っていたのにーーー。
●●●
次回、数話ぶりに蓮が出ます。
ほら、趣味が無いって言ってる大人見た事ない?
好きとか得意を見つけるのって経験値が大事になってくるから、経験が無いと大人でも難しいんだよね。
色々やった事がなければ、何が自分にとって楽しくて、何が苦手で、何が得意なのかって分かんないと思うんだ。」
そして、鏡越しに俺を見て笑いかける。
「だから焦んないで、今は何でも挑戦したらいいと思うよ。このモデルだって経験値だと思って自分のプラスに変換しちゃって!
それがいつか晴人君のやりたい事を見付けるのに役立つと思うよ!」
俺はつられて笑っていた。
最近の重かった気持ちが少し和らいだ気がする。
「それに晴人君は自分の事凡人って言うけどさ、そんな事無いと思うよ。
この髪色なんて!天然でこの色って本当に羨ましい!!皆んなこう言う色にしたくてカラーするんだから。瞳の色も、わざわざカラコン入れて晴人君みたいな色にするんだからね⁉︎
あぁ、いいなぁ!ほんと羨ましいな…。」
ブツブツ言い出した美優さんに笑ってしまう。
「俺クウォーターなんですよ。
だから別に俺が凄い訳でもないんです。」
「いやいや!それが個性ってもんでしょうが!
持って生まれたものでも、自分で身に付けたものでも、晴人君の晴人君らしい所が個性!」
って言ってもすぐにはしっくり来ないよね?
と笑いながら、美優さんはドライヤーで俺の髪を乾かし始めた。
「自分に自信が欲しい時、どんな方法が効果的か知ってる?」
あっと言う間に乾いた髪を、今度はワックスでセットしていく。
「自分を変える事なんどけど、中身はすぐには難しいでしょ?だから、まずは外見から変えちゃうの!髪もその方法の一つ。
色とかスタイルで意識が変わるきっかけになるから。なりたい自分に変身できるの!」
そう言って、美優さんは俺のケープを取り払った。
鏡に映ったのは、俺。
だけど、雰囲気が全然違う。
染めた訳でもパーマをかけた訳でもないのに、今までと違うってハッキリ言える。
薄い髪色と緩い天然パーマを活かした髪型は…なんて言うか俺の目の色とか肌の色に凄くマッチしてる。
「凄い…!!」
「ふふふっ!美容師は魔法が使えるんだよ!」
感動する俺に、美優さんが今日一番の笑顔を見せてくれた。
その後、紺色の浴衣に着替えてから始まった撮影でも、彼女は上手に俺を乗せてくれた。
最初は戸惑ったけど、最後の方はめっちゃ楽しくて。
撮れた写真は翔君にも大好評で、俺は少しだけ…
ほんの少しだけ自分に自身が持てた気がする。
だからって蓮と釣り合うかは別だけど、それでも…。
蓮が本当に仕方なく俺と一緒にいるのか確かめてみよう。
周りに何て言われても、俺達が楽しく過ごした時間は本物だったって、俺は思うんだ。
だから、勇気を出そう。
そう、思っていたのにーーー。
●●●
次回、数話ぶりに蓮が出ます。
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