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第二章
32 〜っくっ、ダメだ!!
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一応エロシーン?カイの回想
──────────
青神泉から智美達を助け上げたとき、龍泉の処理をしたものの、後で気付いた事だが、智美は少し龍泉を飲んでしまっていた。
一緒にいた愛子は、こちらに来る寸前に気を失ったせいなのか、海水は飲んでいたようだが龍泉は飲んでいなかった。
龍泉はその濃い魔力により耐性の無い者は魔力酔いを起こし、副作用なのか催淫効果がでる。ゆえに龍泉は強力な媚薬の原料にもなるのだ。
助けた智美は気を失ってはいたが、魔力酔いや催淫の症状は見られなかった。
しかし、カイが夜に様子を見に行くと、魔力酔いと催淫効果でか息が荒く、苦しそうにしていた。
カイはなかば、あきらめ気味だった別盤者である自分の泉侶を目の当たりにして、熱に浮かされた様に沸き立つ感情に素直に従っていたが、まだ会話もしてないのに、彼女のその姿態にめまいがしそうなほど心を掻き毟られる。
最初濡れた服から着替えさせられた服は、智美には合わずに前が閉じれなかったので、ひとまずカイは自分の下着のシャツを侍女に渡して着替えさせていた。
その自分の服を着て、魔力酔いと身体にこもる熱で潤んだ瞳。
耐えるように少し荒い呼吸で、うっすらと開いた唇。
崩れた服の襟元から見える、真っ白で緩やかな弧を描く、柔らかそうな膨らみ。
どれもこれもがカイの劣情をかきたてる。
劣情を抑えるのに魅惑的な胸元と唇から目をずらすと彼女の耳が目に入り、その両耳朶に残るピアスの痕にハッとする。
彼女がだれか、別の男の物だったかもしれないと思ったとたん、何も考えられなくなるほど、カッと血が頭に上るのを感じた。
強く握りしめた手のひらに爪の食い込む痛さで、自分の感情の強さに驚いたとき、ふと以前青龍様と話したことを思い出した。
どうにかして青龍様から別盤者である泉侶の事を聞き出そうと話していた時に、婚姻の印がピアスなのは、この国だけだという話を聞いたのだ、じゃあ別園ではどうなのかと聞いたら、話をはぐらかされた。
だからこれは、婚姻の痕ではないと、そっと彼女の耳に触れる。
その時何処か、虚ろな瞳で空を見ていた彼女の瞳が、カイをとらえてえ何か言葉を発した。
「…す……ぇ…」
意味はわからない。だが、その瞳は何かを求めている様な、すがる様な瞳は、まるで自分が求められてるかの様に思えて、引き込まれそうだ。
『っくっ、ダメだ!!』
自分の劣情に飲み込まれそうになるのを叱責する。
彼女は今、魔力酔いと催淫による劣情の熱で、苦しんでいるだけなのだ、早く治療をしてやらなければ、そうこれは治療なのだと自分に言い聞かせながら、彼女の唇に己の唇を這わせた。
恐る恐る下唇を食んでみたが、彼女の抵抗が無いと見ると、薄く開いていた口の中にそっと舌を差し入れて、彼女の口腔内を貪って彼女の中に渦巻く魔力を己の中に吸い取る。
粘膜での授受が一番効果的なのだからと、言い訳する様に彼女との治療という名の口付けに酔いしれた。
渦巻いていた魔力をあらかた吸い取りはしたが、副作用の熱は冷めやらない、気持ちよさそうに口づけを受ける彼女は、劣情で頬や目元がほんのりと上気していて艶かしい。
その様子にカイはこれが治療だという、かろうじてあった思いが消し飛んでしまう。
口づけに夢中になりながらも、彼女の身体を弄り布の上から彼女の丸い膨らみをつかんだ時、あまりのやわらかさと大きさに驚いた。
今まで触ったことのない柔らかさに、手に力を入れるのをためらわせる。
ふわふわなのに、横から持ち上げるように揉みしだけば、たゆんとした質量と共に、指が食い込むかのごとくに形が変わる。
カイは直に触りたくなり、赴くままに合わせを肌蹴させ、手探りのまま柔らかい丸い膨らみに手を添わせた。口では彼女の口腔内を貪りながら手で触る肌はしっとりとして、手に吸い付くようだし、何とも言えない柔らかさに何度も揉みしだいてしまう。
次第に手のひらに感じる柔らかさの中に、固い頂を感じて蕾のような頂を、指で弾いたり捻ったりすると、口づけに夢中になっていた彼女がビクリと体を震わしたところで、彼女はやっと頂を弄られている事に気付いたようで、口づけが何処か散漫になった。
とっくに治療などしなくても大丈夫になっていたのに、彼女を貪りたくて離していなかった唇を、彼女の肌に這わすように口づけながら、先ほどから手の感触だけで感じていた双丘に向けて徐々に下げていく、途中彼女の肌を楽しみながら下げていく口づけと、いまだ片方の頂を弄る疼に彼女の口から、艶やかな声が漏れ聞こえた。
いまだ触れていない方の頂の蕾を、唇で食み舌先で舐る。ビクリと震える彼女にカイはぞくりとした疼きを覚え、今度は大きく口を開いて頂きごと口に含み、熱く湿った舌で柔らかい肌と固くなった蕾を同時に舐った。彼女には刺激が強かったのか、体を大きく捻って快感を逃そうとする。そんなのは許さないというばかりに、手で弄んでいた蕾を強く捻り、口に含んでいた蕾もきつく吸い上げた。
「ひっぅっ!!」
音にならないような声を上げ、ひときわ強く体をビクビクと震わし、彼女はぐったりとのけぞった。
カイは執務室の机で身じろぎもせず、こわばった体でひときわ大きく息を吸い吐き出した。
あの時も、意識を失った彼女にハッとしてそこで止めたが、普通に戻るまでかなり時間がかかった。
いっそそのまま進めるか、己で抜いてしまいたい衝動に駆られるが、彼女の衣服を急いで整え、誘惑する赤い蕾を隠す。まだ話もしてないし、まともに会ってもいない泉侶にすることではないと、きつく自分を戒める。
そう自分は彼女の体だけが欲しいのではない。
待ちに待った、泉侶。
見るまでは、焦がれが過ぎて憎いとさえ思っていた。
焦がれてはいないとあがいてはいたが、彼女を見たとたん、凝り淀んでいた想いはすっかりなくなり、ただただ愛しく欲する心だけが、自分を支配していく。
カイはこんな自分が信じられなく、少し自分でも戸惑っているくらいだ。
『泉侶が別盤者と知った時、家出したほどなのにな…』
と、自嘲的に呟いた。
──────────
後書き
むっつりカイ皇子
それはそうと何か忘れてないかい?カイ皇子。
それこそ、彼が浮かれ気分ということか…。
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青神泉から智美達を助け上げたとき、龍泉の処理をしたものの、後で気付いた事だが、智美は少し龍泉を飲んでしまっていた。
一緒にいた愛子は、こちらに来る寸前に気を失ったせいなのか、海水は飲んでいたようだが龍泉は飲んでいなかった。
龍泉はその濃い魔力により耐性の無い者は魔力酔いを起こし、副作用なのか催淫効果がでる。ゆえに龍泉は強力な媚薬の原料にもなるのだ。
助けた智美は気を失ってはいたが、魔力酔いや催淫の症状は見られなかった。
しかし、カイが夜に様子を見に行くと、魔力酔いと催淫効果でか息が荒く、苦しそうにしていた。
カイはなかば、あきらめ気味だった別盤者である自分の泉侶を目の当たりにして、熱に浮かされた様に沸き立つ感情に素直に従っていたが、まだ会話もしてないのに、彼女のその姿態にめまいがしそうなほど心を掻き毟られる。
最初濡れた服から着替えさせられた服は、智美には合わずに前が閉じれなかったので、ひとまずカイは自分の下着のシャツを侍女に渡して着替えさせていた。
その自分の服を着て、魔力酔いと身体にこもる熱で潤んだ瞳。
耐えるように少し荒い呼吸で、うっすらと開いた唇。
崩れた服の襟元から見える、真っ白で緩やかな弧を描く、柔らかそうな膨らみ。
どれもこれもがカイの劣情をかきたてる。
劣情を抑えるのに魅惑的な胸元と唇から目をずらすと彼女の耳が目に入り、その両耳朶に残るピアスの痕にハッとする。
彼女がだれか、別の男の物だったかもしれないと思ったとたん、何も考えられなくなるほど、カッと血が頭に上るのを感じた。
強く握りしめた手のひらに爪の食い込む痛さで、自分の感情の強さに驚いたとき、ふと以前青龍様と話したことを思い出した。
どうにかして青龍様から別盤者である泉侶の事を聞き出そうと話していた時に、婚姻の印がピアスなのは、この国だけだという話を聞いたのだ、じゃあ別園ではどうなのかと聞いたら、話をはぐらかされた。
だからこれは、婚姻の痕ではないと、そっと彼女の耳に触れる。
その時何処か、虚ろな瞳で空を見ていた彼女の瞳が、カイをとらえてえ何か言葉を発した。
「…す……ぇ…」
意味はわからない。だが、その瞳は何かを求めている様な、すがる様な瞳は、まるで自分が求められてるかの様に思えて、引き込まれそうだ。
『っくっ、ダメだ!!』
自分の劣情に飲み込まれそうになるのを叱責する。
彼女は今、魔力酔いと催淫による劣情の熱で、苦しんでいるだけなのだ、早く治療をしてやらなければ、そうこれは治療なのだと自分に言い聞かせながら、彼女の唇に己の唇を這わせた。
恐る恐る下唇を食んでみたが、彼女の抵抗が無いと見ると、薄く開いていた口の中にそっと舌を差し入れて、彼女の口腔内を貪って彼女の中に渦巻く魔力を己の中に吸い取る。
粘膜での授受が一番効果的なのだからと、言い訳する様に彼女との治療という名の口付けに酔いしれた。
渦巻いていた魔力をあらかた吸い取りはしたが、副作用の熱は冷めやらない、気持ちよさそうに口づけを受ける彼女は、劣情で頬や目元がほんのりと上気していて艶かしい。
その様子にカイはこれが治療だという、かろうじてあった思いが消し飛んでしまう。
口づけに夢中になりながらも、彼女の身体を弄り布の上から彼女の丸い膨らみをつかんだ時、あまりのやわらかさと大きさに驚いた。
今まで触ったことのない柔らかさに、手に力を入れるのをためらわせる。
ふわふわなのに、横から持ち上げるように揉みしだけば、たゆんとした質量と共に、指が食い込むかのごとくに形が変わる。
カイは直に触りたくなり、赴くままに合わせを肌蹴させ、手探りのまま柔らかい丸い膨らみに手を添わせた。口では彼女の口腔内を貪りながら手で触る肌はしっとりとして、手に吸い付くようだし、何とも言えない柔らかさに何度も揉みしだいてしまう。
次第に手のひらに感じる柔らかさの中に、固い頂を感じて蕾のような頂を、指で弾いたり捻ったりすると、口づけに夢中になっていた彼女がビクリと体を震わしたところで、彼女はやっと頂を弄られている事に気付いたようで、口づけが何処か散漫になった。
とっくに治療などしなくても大丈夫になっていたのに、彼女を貪りたくて離していなかった唇を、彼女の肌に這わすように口づけながら、先ほどから手の感触だけで感じていた双丘に向けて徐々に下げていく、途中彼女の肌を楽しみながら下げていく口づけと、いまだ片方の頂を弄る疼に彼女の口から、艶やかな声が漏れ聞こえた。
いまだ触れていない方の頂の蕾を、唇で食み舌先で舐る。ビクリと震える彼女にカイはぞくりとした疼きを覚え、今度は大きく口を開いて頂きごと口に含み、熱く湿った舌で柔らかい肌と固くなった蕾を同時に舐った。彼女には刺激が強かったのか、体を大きく捻って快感を逃そうとする。そんなのは許さないというばかりに、手で弄んでいた蕾を強く捻り、口に含んでいた蕾もきつく吸い上げた。
「ひっぅっ!!」
音にならないような声を上げ、ひときわ強く体をビクビクと震わし、彼女はぐったりとのけぞった。
カイは執務室の机で身じろぎもせず、こわばった体でひときわ大きく息を吸い吐き出した。
あの時も、意識を失った彼女にハッとしてそこで止めたが、普通に戻るまでかなり時間がかかった。
いっそそのまま進めるか、己で抜いてしまいたい衝動に駆られるが、彼女の衣服を急いで整え、誘惑する赤い蕾を隠す。まだ話もしてないし、まともに会ってもいない泉侶にすることではないと、きつく自分を戒める。
そう自分は彼女の体だけが欲しいのではない。
待ちに待った、泉侶。
見るまでは、焦がれが過ぎて憎いとさえ思っていた。
焦がれてはいないとあがいてはいたが、彼女を見たとたん、凝り淀んでいた想いはすっかりなくなり、ただただ愛しく欲する心だけが、自分を支配していく。
カイはこんな自分が信じられなく、少し自分でも戸惑っているくらいだ。
『泉侶が別盤者と知った時、家出したほどなのにな…』
と、自嘲的に呟いた。
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むっつりカイ皇子
それはそうと何か忘れてないかい?カイ皇子。
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