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第一章
6 〜魔力は全く無かったよ
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前書き
今回、話の調整上すごく短いです。
──────────
話し合ってもらちがあかないという事で、智美と愛子を下がらせた、残りの五人だけになったところで、タンザがジーサに問いかける。
『で、ジーサ、どうだった』
『…、魔力は全く無かったよ』
タンザは、瞳だけで続を促す。
『どちらも無かったけど、だからと言って、処女とは言えない』
そのいい様に、ミエルが怪訝な顔をする。
『うちら盤園のものは、誰しも少なからず魔力があって、契れば相手の魔力がわずかでも残るけど、その残る魔力すら全くない場合は、契ったって、分りゃしないよ。
別盤者の園は魔力のない所なんだろ?智美様は両耳に穴があんだから、伴侶がいたんじゃないのか、だったら処女じゃないだろ』
その言葉を吐いた途端に、カイ皇子に睨まれた。
『伴侶はいないと言っていた』
低い声で、端的に言うカイ皇子に、ジーサは肩をすくめて見せる。
『ジーサ、ピアスの有無はあてにならないよ、その風習が有るのは青国のみですから』
タンザが呆れたように言う。
この国の成人男性は、21歳になった時に、成人の儀式のおり、両耳に特別なピアスを付ける。
そのピアスは特殊なものだが、女性の成人も同じ年だがピアスでの風習は無く、女性が両耳にピアスをつけるのは、結婚した時で、いろいろと細かい風習はあるが、ここでは女性は、両耳のピアスや、跡だけで婚歴があるかどうかが分かると言うことだ。
ゆえに、二人を介抱するこすとを任された侍女たちは勘違いした。
【清き乙女】はピアス跡のない、婚歴のない愛子の方だと。二人が泉から引き揚げられ、城に担ぎ込まれてきた状況もそれに拍車をかけた。
今回、話の調整上すごく短いです。
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話し合ってもらちがあかないという事で、智美と愛子を下がらせた、残りの五人だけになったところで、タンザがジーサに問いかける。
『で、ジーサ、どうだった』
『…、魔力は全く無かったよ』
タンザは、瞳だけで続を促す。
『どちらも無かったけど、だからと言って、処女とは言えない』
そのいい様に、ミエルが怪訝な顔をする。
『うちら盤園のものは、誰しも少なからず魔力があって、契れば相手の魔力がわずかでも残るけど、その残る魔力すら全くない場合は、契ったって、分りゃしないよ。
別盤者の園は魔力のない所なんだろ?智美様は両耳に穴があんだから、伴侶がいたんじゃないのか、だったら処女じゃないだろ』
その言葉を吐いた途端に、カイ皇子に睨まれた。
『伴侶はいないと言っていた』
低い声で、端的に言うカイ皇子に、ジーサは肩をすくめて見せる。
『ジーサ、ピアスの有無はあてにならないよ、その風習が有るのは青国のみですから』
タンザが呆れたように言う。
この国の成人男性は、21歳になった時に、成人の儀式のおり、両耳に特別なピアスを付ける。
そのピアスは特殊なものだが、女性の成人も同じ年だがピアスでの風習は無く、女性が両耳にピアスをつけるのは、結婚した時で、いろいろと細かい風習はあるが、ここでは女性は、両耳のピアスや、跡だけで婚歴があるかどうかが分かると言うことだ。
ゆえに、二人を介抱するこすとを任された侍女たちは勘違いした。
【清き乙女】はピアス跡のない、婚歴のない愛子の方だと。二人が泉から引き揚げられ、城に担ぎ込まれてきた状況もそれに拍車をかけた。
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