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アクアの反撃 だが
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剣を構えた怪人は再びアクアに向かって突進した。
「無駄よ!」
アクアは再び弓を生み出し矢を番えて放って牽制する。
しかし怪人はものともせず接近する。
「猪突猛進しても無意味よ」
アクアは弓を短剣に変えて怪人の懐に入ろうとする。
だが怪人はその動きを予測して剣で横を薙ぐ。
「それも予測済みよ」
アクアは跳躍して回転しながら剣を避けると怪人の背中に回し蹴りを入れる。
蹴りをもろに受けた怪人は一瞬姿勢を崩した。
「え?」
しかし、崩れる瞬間に剣を振り回してアクアに斬撃を浴びせる。
「くっ」
咄嗟にアクアは短剣を長剣に変形させて斬撃を受け止める。
直撃は避けられたが剣がぶつかった衝撃で弾き飛ばされる。
「なんて反応速度なの」
着地して剣を構えると態勢を立て直した怪人が迫ってきていた。
剣を振り回してアクアに何度も斬撃を浴びせる。
「は、早い」
巨体とは思えないほどの速さと長剣にも拘わらず振り回す速度が速かった。
アクアは作り出した水の長剣で斬撃を逸らすのが精一杯となる。
「何とかしないと」
アクアはバイザーを展開して怪人の分析を始める。
反応速度、威力、癖。怪人の動きを解析し、自分の可能行動と絡めて攻撃方法を検討する。
「よし」
攻撃方法が決まるとアクアは反撃を開始した。
怪人が繰り出してくる斬撃に合わせて剣を繰り出し、軌道を逸らして直撃を避ける。
自分の剣が当たらず怪人は、戸惑い剣先が鈍る。
そこへアクアは剣を向け、斬り結ぶ。
非力なアクアが切り結びしかも受け止めたことに怪人は動揺した。
しかし、負けたくないという思いが募り、力を入れて跳ね飛ばそうとする。
だが、それこそアクアの目論見通りだった。
力が入った瞬間に水で出来た剣を水に戻した。
抵抗がなくなった怪人はそのまま前につんのめってしまう。
その脇をアクアは通り過ぎ怪人の背後に回る。
そして振り返るとアクアは両手を胸の前に構えて叫ぶ。
「アクアスフィアーッアタックッ!」
両手の間から無数の水球が生まれ、それを振りかぶって投げつけた。
怪人は迫ってくる水球の幾つかを剣で弾いたがいくつかはすり抜ける。
だが幾つかすり抜け、怪人の鎧に当たる。
衝撃が走るが、怪人は者ともせず迫る。
「はっ」
だがアクアの放った水球は半分だけだった。残り半分を左手で投げつける。
これも剣で弾き、鎧で受け止め用とする。
「スフィアエクスプロージョンッ!」
その時、アクアが突然叫ぶと水球が一斉に爆発した。
背後に抜けていった水球もいつの間にか怪人の背後に迫り、弾けた。
「水は気化すると体積が数百倍から千倍にもなるのよ。一斉に気化したら爆発が起きたようなものよ」
周囲に小型爆弾が展開し爆発したような物で爆発の衝撃で怪人はフラフラになって倒れそうになる。
ガシッ
だが、地面に倒れる寸前、脚を前に出して踏みとどまった。
「ぐおおおっっ」
怪人は雄叫びを上げると立ち上がりアクアを熱烈に見つめる。
「本当にしぶといわね」
予想外のタフさにアクアに動揺が走る。
そして怪人は再び剣を構えるとアクアに迫ってきた。
「は、早い」
今までよりも更に早い怪人の動きにアクアは動揺する。
油断はしていなかった。先ほどの情報収集で怪人の能力を20パーセント上方修正した上で作戦を立てていた。
だが、それよりも更にうえを行く動きのためアクアは避けるので精一杯だ。
しかし、徐々に対応できず、怪人の一撃がアクアに向かう。
「くっ」
アクアは長剣を作り出して怪人の剣を受け止める。
「! 軽い!」
だが受け止めた剣は先ほどと比べて軽かった。
怪人が剣を手放したからだ。剣を放した怪人はアクアに迫る。
「しまった!」
アクアが気が付いた時にはもう遅かった。
怪人の拳がアクアに向かって放たれる。
「きゃあっ」
アクアは咄嗟に腕をクロスさせて受け止めるが、怪人の力は強く身体を後方へ吹き飛ばされる。
「くっ」
体勢を立て直そうと顔を上げるアクアの目に自らに突進してくる怪人の姿が映った。
「あ、アクアスフィアッ!」
咄嗟に身を守ろうと水球を生み出して放つが悪手だった。
怪人は水球が飛んでくると横の教室の壁へ突進し破壊して教室に逃れ水球の爆発から逃れた。
「そんな……」
予想外の動きにアクアは慌てた。
「いけない、冷静に」
バイザーで怪人の動きを予測する。
「え! まさか」
予測結果が出たときにはもう遅かった。
導き出された結果と寸分違わず、怪人は横の教室を通り抜けアクアの真横の壁を突き破って襲いかかってきた。
「きゃっ」
予測結果と現実がダブり、混乱する中突き破られた壁の破片がアクアを襲う。
身を守ろうと防御して身を固めたところへ怪人は拳を突き出した。
「あうっ」
腹部を強打されたアクアは身体をくの字に曲げて悲鳴を上げる。
激痛が全身に伝わり、脳が麻痺して気を失い、前のめりに床に倒れた。
「ぐおおおおおおっっ」
倒れたアクアを見て怪人は拳を突き上げて雄叫びを上げる。
そしてアクアを仰向けに寝かせて全身を見た後、肩と膝の後ろに両手を入れて抱き上げた。
ようやく立ち上がった小太りの怪人が来たのを見て彼らの言葉を交わした後、校舎を出てアクアを抱き上げたまま怪人達はゲートの中に消えていった。
「無駄よ!」
アクアは再び弓を生み出し矢を番えて放って牽制する。
しかし怪人はものともせず接近する。
「猪突猛進しても無意味よ」
アクアは弓を短剣に変えて怪人の懐に入ろうとする。
だが怪人はその動きを予測して剣で横を薙ぐ。
「それも予測済みよ」
アクアは跳躍して回転しながら剣を避けると怪人の背中に回し蹴りを入れる。
蹴りをもろに受けた怪人は一瞬姿勢を崩した。
「え?」
しかし、崩れる瞬間に剣を振り回してアクアに斬撃を浴びせる。
「くっ」
咄嗟にアクアは短剣を長剣に変形させて斬撃を受け止める。
直撃は避けられたが剣がぶつかった衝撃で弾き飛ばされる。
「なんて反応速度なの」
着地して剣を構えると態勢を立て直した怪人が迫ってきていた。
剣を振り回してアクアに何度も斬撃を浴びせる。
「は、早い」
巨体とは思えないほどの速さと長剣にも拘わらず振り回す速度が速かった。
アクアは作り出した水の長剣で斬撃を逸らすのが精一杯となる。
「何とかしないと」
アクアはバイザーを展開して怪人の分析を始める。
反応速度、威力、癖。怪人の動きを解析し、自分の可能行動と絡めて攻撃方法を検討する。
「よし」
攻撃方法が決まるとアクアは反撃を開始した。
怪人が繰り出してくる斬撃に合わせて剣を繰り出し、軌道を逸らして直撃を避ける。
自分の剣が当たらず怪人は、戸惑い剣先が鈍る。
そこへアクアは剣を向け、斬り結ぶ。
非力なアクアが切り結びしかも受け止めたことに怪人は動揺した。
しかし、負けたくないという思いが募り、力を入れて跳ね飛ばそうとする。
だが、それこそアクアの目論見通りだった。
力が入った瞬間に水で出来た剣を水に戻した。
抵抗がなくなった怪人はそのまま前につんのめってしまう。
その脇をアクアは通り過ぎ怪人の背後に回る。
そして振り返るとアクアは両手を胸の前に構えて叫ぶ。
「アクアスフィアーッアタックッ!」
両手の間から無数の水球が生まれ、それを振りかぶって投げつけた。
怪人は迫ってくる水球の幾つかを剣で弾いたがいくつかはすり抜ける。
だが幾つかすり抜け、怪人の鎧に当たる。
衝撃が走るが、怪人は者ともせず迫る。
「はっ」
だがアクアの放った水球は半分だけだった。残り半分を左手で投げつける。
これも剣で弾き、鎧で受け止め用とする。
「スフィアエクスプロージョンッ!」
その時、アクアが突然叫ぶと水球が一斉に爆発した。
背後に抜けていった水球もいつの間にか怪人の背後に迫り、弾けた。
「水は気化すると体積が数百倍から千倍にもなるのよ。一斉に気化したら爆発が起きたようなものよ」
周囲に小型爆弾が展開し爆発したような物で爆発の衝撃で怪人はフラフラになって倒れそうになる。
ガシッ
だが、地面に倒れる寸前、脚を前に出して踏みとどまった。
「ぐおおおっっ」
怪人は雄叫びを上げると立ち上がりアクアを熱烈に見つめる。
「本当にしぶといわね」
予想外のタフさにアクアに動揺が走る。
そして怪人は再び剣を構えるとアクアに迫ってきた。
「は、早い」
今までよりも更に早い怪人の動きにアクアは動揺する。
油断はしていなかった。先ほどの情報収集で怪人の能力を20パーセント上方修正した上で作戦を立てていた。
だが、それよりも更にうえを行く動きのためアクアは避けるので精一杯だ。
しかし、徐々に対応できず、怪人の一撃がアクアに向かう。
「くっ」
アクアは長剣を作り出して怪人の剣を受け止める。
「! 軽い!」
だが受け止めた剣は先ほどと比べて軽かった。
怪人が剣を手放したからだ。剣を放した怪人はアクアに迫る。
「しまった!」
アクアが気が付いた時にはもう遅かった。
怪人の拳がアクアに向かって放たれる。
「きゃあっ」
アクアは咄嗟に腕をクロスさせて受け止めるが、怪人の力は強く身体を後方へ吹き飛ばされる。
「くっ」
体勢を立て直そうと顔を上げるアクアの目に自らに突進してくる怪人の姿が映った。
「あ、アクアスフィアッ!」
咄嗟に身を守ろうと水球を生み出して放つが悪手だった。
怪人は水球が飛んでくると横の教室の壁へ突進し破壊して教室に逃れ水球の爆発から逃れた。
「そんな……」
予想外の動きにアクアは慌てた。
「いけない、冷静に」
バイザーで怪人の動きを予測する。
「え! まさか」
予測結果が出たときにはもう遅かった。
導き出された結果と寸分違わず、怪人は横の教室を通り抜けアクアの真横の壁を突き破って襲いかかってきた。
「きゃっ」
予測結果と現実がダブり、混乱する中突き破られた壁の破片がアクアを襲う。
身を守ろうと防御して身を固めたところへ怪人は拳を突き出した。
「あうっ」
腹部を強打されたアクアは身体をくの字に曲げて悲鳴を上げる。
激痛が全身に伝わり、脳が麻痺して気を失い、前のめりに床に倒れた。
「ぐおおおおおおっっ」
倒れたアクアを見て怪人は拳を突き上げて雄叫びを上げる。
そしてアクアを仰向けに寝かせて全身を見た後、肩と膝の後ろに両手を入れて抱き上げた。
ようやく立ち上がった小太りの怪人が来たのを見て彼らの言葉を交わした後、校舎を出てアクアを抱き上げたまま怪人達はゲートの中に消えていった。
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