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襲撃
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「な、なんなのあいつら」
突然校庭に現れた見るからに怪しい人物に美佳は驚くが、水紀は冷静だった。
現れたのは鎧姿の怪人二人。一人は長身で大柄、もう一人は背が低く少し太っている。
「%’(’)%&’&(~~&>++!」
「え?なに」
小太りの怪人が叫ぶが、地球の言葉ではない異世界の言葉であるため誰も理解できなかった。
そして登校途中の女子生徒が遠巻きに見る中、隣の大男が前に出てきて剣を抜いた。
「! いけない! 皆逃げて!」
水紀は叫んだが手遅れだった。
鎧を着た大男は剣から雷を発生させ周囲に飛ばした。
「あああっ」
「きゃあああっ」
遠巻きにしていた女子生徒に命中し、彼女たちは電撃を受けて失神しその場に倒れた。
その様子を見ていた二人組は、失望したような仕草をすると、校舎内に入っていった。
『凶器を持った不審者が校舎内に現れました。生徒の皆さんは直ちに避難して下さい。繰り返します』
「大変な事になったよ水紀、って、何処に行くんだよ」
「先に逃げていて」
「全く、また何時もの癖かよ」
このような緊急事態があると何時も真っ先にいなくなる水紀に美佳は慣れていたが、毎度呆れていた。
「まあ、今回も無事に帰ってくるよな?」
そこには居ない水紀に向かって美佳は言った。
校舎に入った怪人二人組は、廊下を進んでいった。
時折、逃げ遅れた女子生徒を見つけると電撃を放って気絶させる。
だが、それ以上のことは行わず、先へ進んでいく。
「待ちなさい!」
そこへ水紀が駆けつけた。廊下に倒れた女子生徒に駆けつけ様子を見る。
息がある事にホッとした水紀は立ち上がって二人組を睨み付けて叫ぶ。
「貴方たち! これ以上の乱暴狼藉は止めて降伏しなさい!」
指を突きつけて言うが、怪人の答えは電撃だった。
「ああんっ」
強烈な電撃を受けて水紀は廊下に倒れてしまう。
そして二人組は再び歩き始め水紀の脇を通り過ぎようとする。
「待ちなさい」
だが、水紀は立ち上がった。
「これ以上の狼藉は私が止めます」
水紀は自分の胸の前に両手を置くと目を閉じて叫んだ。
「アクアエネルギー! フルチャージ!」
両手を広げ、両目を開いた瞬間、水紀の身体は光り輝いた。
着ていた制服が消え、光の粒子が周囲を舞い、やがて水紀の身体に集約していく。
粒子は徐々に水紀の手足へ集まり、ブーツ、グローブ、セーラーレオタードの形を作っていく。
そして光が収まると光沢を放つ青色と白色の衣装に変わった。
「正義と平和を守るセーラー美少女戦士アクア! 参上!」
変身したアクアは腰に手を当てて怪人二人に改めて叫ぶ。
「これ以上の狼藉は許しません!」
一瞬驚いたような怪人だったが再び電撃を放ってくる。
「アクアシールド!」
だがアクアは両腕を前に出すと水球を作り出し薄く伸ばして展開する。
電撃は盾のように展開した水の膜の表面を伝い消え去った。
「そんな物効きません! アクアアロー!」
アクアは左手を伸ばし水で作り出した弓を握ると、右手で作った矢を番い、放った。
放たれた矢は小太りの怪人に命中し後ろに吹き飛ばした。
「さあ、私の力は分かったでしょう。降伏しなさい!」
立ち上がろうとする小太りの怪人に狙いを付けるアクア。
だがその射線に大柄の怪人が割り込んでくる。
(何をする気。仲間を庇っている?)
アクアが大柄な怪人の行動を読めずにいると怪人は腰の剣を引き抜きその切っ先をアクアに向けた。
「#&%’%~%+*$&」
異世界からの来襲者は時折言葉が通じない世界からもやって来る。
それでも気配とか表情や仕草で大まかな意図は読み取れる。
どうやら大柄な怪人は、アクアに勝負を挑んでくるようだ。
「降伏しなさい!」
ならばアクアも言葉は通じなくても気迫で伝える。
怪人はアクアの意図を読み取ったのか、剣を大きく振りかぶってアクアに迫っていく。
接近した瞬間、アクアは矢を放ったが大柄な男は身体に似合わない動きでそれを避ける。
しかしそれは想定内。
逃げた方向へ素早く新たな矢を水で形成し番えてアクアは放った。
だが、これは鎧に弾かれて有効打とならず。
それでもアクアは次の矢を鎧の隙間を狙って放った。
しかし怪人は振りかぶった剣を振って矢を弾いた。
「これで止めよ」
そこへアクアは再び矢を番えて放った。
大きく振りかぶって姿勢が崩れた瞬間を至近距離で鎧の隙間めがけて。
アクアの放った矢は深々と突き刺さった。
だが、怪人はそれでも怯まなかった。
「え?」
予想外の頑丈さを見せた怪人は振った剣を振り返し、アクアに斬り付けようとする。
「それも想定内よ。アクアシールド!」
アクアは先ほどのように薄い防護膜を展開し押しとどめようとする。
しかし怪人はいとも容易く剣で切り裂いた。それもアクアの作戦の内だった。
アクアはシールドを切り裂くため剣を振り下ろした怪人に向かって一歩踏み出す。
そして左手の弓を変形させて短剣に変えると姿勢を低くして怪人の横を通り過ぎる。
その間際に怪人の足を切り裂いた。
「があああっ」
痛みで悲鳴を上げた怪人は床に倒れた。
「どう? 私は非力かもしれないけど、貴方たちを倒せるだけの力が有るのよ。降伏しなさい」
凛とした声でアクアは宣告する。
「がはははははっっっっっっ」
だが、倒れた怪人は歓声を上げた。
そして立ち上がると、再び剣をアクアに向けた。
「……ここまでしても分からないようね。いいわ。倒して上げる」
突然校庭に現れた見るからに怪しい人物に美佳は驚くが、水紀は冷静だった。
現れたのは鎧姿の怪人二人。一人は長身で大柄、もう一人は背が低く少し太っている。
「%’(’)%&’&(~~&>++!」
「え?なに」
小太りの怪人が叫ぶが、地球の言葉ではない異世界の言葉であるため誰も理解できなかった。
そして登校途中の女子生徒が遠巻きに見る中、隣の大男が前に出てきて剣を抜いた。
「! いけない! 皆逃げて!」
水紀は叫んだが手遅れだった。
鎧を着た大男は剣から雷を発生させ周囲に飛ばした。
「あああっ」
「きゃあああっ」
遠巻きにしていた女子生徒に命中し、彼女たちは電撃を受けて失神しその場に倒れた。
その様子を見ていた二人組は、失望したような仕草をすると、校舎内に入っていった。
『凶器を持った不審者が校舎内に現れました。生徒の皆さんは直ちに避難して下さい。繰り返します』
「大変な事になったよ水紀、って、何処に行くんだよ」
「先に逃げていて」
「全く、また何時もの癖かよ」
このような緊急事態があると何時も真っ先にいなくなる水紀に美佳は慣れていたが、毎度呆れていた。
「まあ、今回も無事に帰ってくるよな?」
そこには居ない水紀に向かって美佳は言った。
校舎に入った怪人二人組は、廊下を進んでいった。
時折、逃げ遅れた女子生徒を見つけると電撃を放って気絶させる。
だが、それ以上のことは行わず、先へ進んでいく。
「待ちなさい!」
そこへ水紀が駆けつけた。廊下に倒れた女子生徒に駆けつけ様子を見る。
息がある事にホッとした水紀は立ち上がって二人組を睨み付けて叫ぶ。
「貴方たち! これ以上の乱暴狼藉は止めて降伏しなさい!」
指を突きつけて言うが、怪人の答えは電撃だった。
「ああんっ」
強烈な電撃を受けて水紀は廊下に倒れてしまう。
そして二人組は再び歩き始め水紀の脇を通り過ぎようとする。
「待ちなさい」
だが、水紀は立ち上がった。
「これ以上の狼藉は私が止めます」
水紀は自分の胸の前に両手を置くと目を閉じて叫んだ。
「アクアエネルギー! フルチャージ!」
両手を広げ、両目を開いた瞬間、水紀の身体は光り輝いた。
着ていた制服が消え、光の粒子が周囲を舞い、やがて水紀の身体に集約していく。
粒子は徐々に水紀の手足へ集まり、ブーツ、グローブ、セーラーレオタードの形を作っていく。
そして光が収まると光沢を放つ青色と白色の衣装に変わった。
「正義と平和を守るセーラー美少女戦士アクア! 参上!」
変身したアクアは腰に手を当てて怪人二人に改めて叫ぶ。
「これ以上の狼藉は許しません!」
一瞬驚いたような怪人だったが再び電撃を放ってくる。
「アクアシールド!」
だがアクアは両腕を前に出すと水球を作り出し薄く伸ばして展開する。
電撃は盾のように展開した水の膜の表面を伝い消え去った。
「そんな物効きません! アクアアロー!」
アクアは左手を伸ばし水で作り出した弓を握ると、右手で作った矢を番い、放った。
放たれた矢は小太りの怪人に命中し後ろに吹き飛ばした。
「さあ、私の力は分かったでしょう。降伏しなさい!」
立ち上がろうとする小太りの怪人に狙いを付けるアクア。
だがその射線に大柄の怪人が割り込んでくる。
(何をする気。仲間を庇っている?)
アクアが大柄な怪人の行動を読めずにいると怪人は腰の剣を引き抜きその切っ先をアクアに向けた。
「#&%’%~%+*$&」
異世界からの来襲者は時折言葉が通じない世界からもやって来る。
それでも気配とか表情や仕草で大まかな意図は読み取れる。
どうやら大柄な怪人は、アクアに勝負を挑んでくるようだ。
「降伏しなさい!」
ならばアクアも言葉は通じなくても気迫で伝える。
怪人はアクアの意図を読み取ったのか、剣を大きく振りかぶってアクアに迫っていく。
接近した瞬間、アクアは矢を放ったが大柄な男は身体に似合わない動きでそれを避ける。
しかしそれは想定内。
逃げた方向へ素早く新たな矢を水で形成し番えてアクアは放った。
だが、これは鎧に弾かれて有効打とならず。
それでもアクアは次の矢を鎧の隙間を狙って放った。
しかし怪人は振りかぶった剣を振って矢を弾いた。
「これで止めよ」
そこへアクアは再び矢を番えて放った。
大きく振りかぶって姿勢が崩れた瞬間を至近距離で鎧の隙間めがけて。
アクアの放った矢は深々と突き刺さった。
だが、怪人はそれでも怯まなかった。
「え?」
予想外の頑丈さを見せた怪人は振った剣を振り返し、アクアに斬り付けようとする。
「それも想定内よ。アクアシールド!」
アクアは先ほどのように薄い防護膜を展開し押しとどめようとする。
しかし怪人はいとも容易く剣で切り裂いた。それもアクアの作戦の内だった。
アクアはシールドを切り裂くため剣を振り下ろした怪人に向かって一歩踏み出す。
そして左手の弓を変形させて短剣に変えると姿勢を低くして怪人の横を通り過ぎる。
その間際に怪人の足を切り裂いた。
「があああっ」
痛みで悲鳴を上げた怪人は床に倒れた。
「どう? 私は非力かもしれないけど、貴方たちを倒せるだけの力が有るのよ。降伏しなさい」
凛とした声でアクアは宣告する。
「がはははははっっっっっっ」
だが、倒れた怪人は歓声を上げた。
そして立ち上がると、再び剣をアクアに向けた。
「……ここまでしても分からないようね。いいわ。倒して上げる」
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