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第三話 新たなギアレンジャー ギアブルー参上
山田大輝の憂鬱
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「大勝利おめでとうございます」
暗い部屋の中、唯一輝くモニター画面にレッドが勝利する姿を見た美女が言う。
真っ黒なミニスカ看護服にロンググローブ、ロングブーツという奇怪な服を身につけている。
身体にピッチリと張り付いているため、彼女の豊満なボディラインが浮き上がり、妖艶な笑みもあってエロティックだ。
彼女はリリアン、改造技術に優れるダークナースだ。
「流石、ドクターです」
「ドクターは止めてよ」
隣でドクターと呼ばれた男子高校生山田大輝は、首を振る。
「しかし、強化したのはドクターです」
「まあ、強化したし、勝ったのは嬉しいけど」
ギアレッドの改造を行ったのは、本の数日前までタダの高校生だった大輝だった。
秘密結社アセンデッドのマッドサイエンティストに身体を乗っ取られそうになった。
幸い事故で知識のみを注入され大輝の意識は保てた。
だが直後にレッドがピンチになり、与えられた知識を使って治療した上、改造を施した。
これにより、レッドは秘密結社アセンデッドと戦う力を得た。
「このままレッドを洗脳されては?」
「そんなことしないよ」
継承した記憶の中に洗脳の技術はある。
だが、大輝はレッドに使う気にはなれなかった。
「黙ってくれている事もあるしね」
もし、正義の味方であるギアレンジャーに大輝のことがバレれば、抹殺されかねない。
しかしレッドは大輝のことを黙っていてくれている。
その事を大輝は感謝しており、レッド、小山優子の事を信頼していた。
「分かりました。ドクターのお考えに従います」
「そうして」
リリアンの返事を聞いて大輝は再び、モニターに視線を注いだ。
「どうかなさいましたか?」
「気になることがあってね。ギアバーストのことだ」
映像と数値モニターを見ているとレッドが秘密研究所に戻ってきた。
「大輝、戻ってきたよ」
暗い研究室に十代女子特有の明るい声が響いた。
レッドの変身を解いた小川優子だった。
「ありがとう。お陰で勝てて町の皆を救えたよ。大勢誘拐されちゃったけど」
レッドがマッスルと戦っている間にヴァレリーは、人々を掠っていった。
そして、マッスルの敗北を見るや戦闘員全員を引き上げさせ逃げ去っていった。
「被害の拡大を防いだし、残った人達だけでも助けられたよ」
レッドは興奮気味に大輝に感謝を言う。
「これも僕を改造してくれた、ギアを改良してくれた……大輝のお陰だよ」
頬を赤くしながら、優子はお礼を言った。
しかし、大輝の顔は晴れなかった。
「どうしたの?」
「今日使ったギアバーストの事だ」
「うん凄かったよ。お陰でマッスルに勝てたよ」
「だけど言ったよね。ギアバーストは身体への負担が激しいから乱用しちゃいけないって」
ギアバーストは非常に大きな力を発揮する事が出来るが、その反動も大きい。
大輝は優子の身体の負担も考えて、乱用しないよう言っていた。
「で、でも、今回は危なかったから」
優子は色々と言い訳をしようとする。
「いや、ごめん、通常の状態で怪人に勝てない装備しか与えられない僕の責任だ」
「そ、そんな事無いよ」
謝罪する大輝に、あせあせ、と優子は慰めようとする。
「大輝のギアがなかったら、負けていたし、お陰で勝てたよ。それが嬉しいよ」
「ありがとう」
優子の言葉に大輝は救われた。
「戦闘の後の検査をさせてもらうよ。そこの治療台に寝て」
「分かった」
優子は嬉しそうに言うと服を脱いで裸になり、ベッドの上に横になった。
暗い部屋の中、唯一輝くモニター画面にレッドが勝利する姿を見た美女が言う。
真っ黒なミニスカ看護服にロンググローブ、ロングブーツという奇怪な服を身につけている。
身体にピッチリと張り付いているため、彼女の豊満なボディラインが浮き上がり、妖艶な笑みもあってエロティックだ。
彼女はリリアン、改造技術に優れるダークナースだ。
「流石、ドクターです」
「ドクターは止めてよ」
隣でドクターと呼ばれた男子高校生山田大輝は、首を振る。
「しかし、強化したのはドクターです」
「まあ、強化したし、勝ったのは嬉しいけど」
ギアレッドの改造を行ったのは、本の数日前までタダの高校生だった大輝だった。
秘密結社アセンデッドのマッドサイエンティストに身体を乗っ取られそうになった。
幸い事故で知識のみを注入され大輝の意識は保てた。
だが直後にレッドがピンチになり、与えられた知識を使って治療した上、改造を施した。
これにより、レッドは秘密結社アセンデッドと戦う力を得た。
「このままレッドを洗脳されては?」
「そんなことしないよ」
継承した記憶の中に洗脳の技術はある。
だが、大輝はレッドに使う気にはなれなかった。
「黙ってくれている事もあるしね」
もし、正義の味方であるギアレンジャーに大輝のことがバレれば、抹殺されかねない。
しかしレッドは大輝のことを黙っていてくれている。
その事を大輝は感謝しており、レッド、小山優子の事を信頼していた。
「分かりました。ドクターのお考えに従います」
「そうして」
リリアンの返事を聞いて大輝は再び、モニターに視線を注いだ。
「どうかなさいましたか?」
「気になることがあってね。ギアバーストのことだ」
映像と数値モニターを見ているとレッドが秘密研究所に戻ってきた。
「大輝、戻ってきたよ」
暗い研究室に十代女子特有の明るい声が響いた。
レッドの変身を解いた小川優子だった。
「ありがとう。お陰で勝てて町の皆を救えたよ。大勢誘拐されちゃったけど」
レッドがマッスルと戦っている間にヴァレリーは、人々を掠っていった。
そして、マッスルの敗北を見るや戦闘員全員を引き上げさせ逃げ去っていった。
「被害の拡大を防いだし、残った人達だけでも助けられたよ」
レッドは興奮気味に大輝に感謝を言う。
「これも僕を改造してくれた、ギアを改良してくれた……大輝のお陰だよ」
頬を赤くしながら、優子はお礼を言った。
しかし、大輝の顔は晴れなかった。
「どうしたの?」
「今日使ったギアバーストの事だ」
「うん凄かったよ。お陰でマッスルに勝てたよ」
「だけど言ったよね。ギアバーストは身体への負担が激しいから乱用しちゃいけないって」
ギアバーストは非常に大きな力を発揮する事が出来るが、その反動も大きい。
大輝は優子の身体の負担も考えて、乱用しないよう言っていた。
「で、でも、今回は危なかったから」
優子は色々と言い訳をしようとする。
「いや、ごめん、通常の状態で怪人に勝てない装備しか与えられない僕の責任だ」
「そ、そんな事無いよ」
謝罪する大輝に、あせあせ、と優子は慰めようとする。
「大輝のギアがなかったら、負けていたし、お陰で勝てたよ。それが嬉しいよ」
「ありがとう」
優子の言葉に大輝は救われた。
「戦闘の後の検査をさせてもらうよ。そこの治療台に寝て」
「分かった」
優子は嬉しそうに言うと服を脱いで裸になり、ベッドの上に横になった。
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