【R18】俺は変身ヒーローが好きだが、なったのは同級生の女子でした。一方の俺は悪の組織に捕らえられマッドサイエンティストにされた

瀬緋 令祖灼

文字の大きさ
上 下
34 / 167
第一話 変身ヒーロー好きだった俺、マッドサイエンティストにされる

第一話エピローグ

しおりを挟む
 どうしたものかな

 小川さんとの行為が終わった後、大輝は考えた。
 自分がどういう状況なのか伝えなくてはならない。
 マッドサイエンティストに改造されたとか話せば、敵対することは確実だった。

「うううんっ」

 考え込んでいる内に小川さんが起きた。
 疲れて寝ていたのか、目を擦りながら起き上がる。
 そして、大輝の姿を見て、何をしていたか思い出し、ほんのり顔を紅く染めると、自分の小さな胸を隠して、顔を背ける。
 その仕草にドキッとするが、言わなければならない。

「あ、あの小川さん」

 大輝の言葉で何を言いたいか理解した小川さんは言った。

「大丈夫、聞かないから」

「……え?」

「何で大輝君が助かったか、私を助けられたかは聞かない」

「いいの」

「うん」

「なんで?」

「私を助けてくれたのだから」

 嬉しそうに小川さんはいった。

「じゃあ、そろそろ帰るから」

 小川さんは、服を着て帰ろうとドアに向かう。

「それともう一度」

 だがドアの前で振り向いて、大輝に近づく。
 
 


 大輝を見上げて何か言いたそうな顔をする優子。

「……」

 だが何も言えなくて、別の言葉を言った。

「助けてくれてありがとう」

 優子は大輝の返事を聞かず、すぐに振り返ってドアを出て行って仕舞った。
 部屋に残った大輝は、暫し呆然とした。

「いつの間に、洗脳したのですか」

「していないよ」

 リリアンの言葉を慌てて否定する。
 本当に二人で楽しんでいただけだ。

「しかし、アレは完全に魅了されている感じですよ。いつの間に仕込んだのですか」

「だからしていない」

 しばらくの間、リリアンと問答を続ける事になった。



「良かった」

 帰る途中、小川優子は、先ほどまでの行為の余韻に浸っていた。
 初めは怖かった。
 ヒーローになったら痛いこと、怖いことにあうことは覚悟していた。
 それでも皆を助けられるし昔からの憧れだったのでヒーローになった事に後悔はない。
 だが、あんなことが起きるなんて予想外だ。
 同性とはいえ、あんなデリケートな部分に入り込み撫でられるなど今までに無かった。
 最初は驚いた上に気持ち良かったので感じなかった。
 でも後になって、異物感が、おぞましさがこみ上げてきて、恐怖になった。
 なのにまた、今度は異性からされるなんて、しかも入れられた指より大きな物を入れられるなんて怖かった。
 でも、最後は良かった。
 治療に必要、助かるために必要と信じて、我慢しようとした。
 けど、平気だった。
 キスしてくれた時に大輝君が気を遣ってくれているのが分かったし、気持ちよい部分を探って様子を見ながらしてくれていた。
 おかげで安心したし、気持ちよくなった。
 ヴァレリーと同じ所を撫でられて嫌な記憶を思い出したけど、大輝君の方は何倍も気持ちよかったから、嬲られた時の記憶も塗りつぶしてくれた。
 だから、私は強くなれた。
 強いギアをくれた以上に強くなる事が出来た。
 だから戦うのは怖くなんてない。
 怖いのは、こんなに気持ちよくしてくれる大輝君がいなくなること。
 このまま離れたくなくて、気持ちよくしていたいから体を交わしている。
 この状態が何時までも続けば良い、と優子は思った。
 だから、秘密にしようと思った。
 大輝との関係を続けるために。
 本部に彼がマッドサイエンティストになった事は伝えない。
 でないと、奪われてしまうから。

「変身ヒーロー失格だな」

 苦笑するが、後悔はなく、むしろ幸福感に包まれていた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

処理中です...