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第四話 姫騎士 セシリア
エレナの乱入
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「!」
最初に異変に気がついたのはパリスだった。
危険と判断するとすぐさま腕を伸ばしセシリアの身体を掴むと、自分に引き寄せる。
「あんっ」
抱きしめられたと思ったセシリアはパリスの身体に触れられたこともあり、嬉しそうな嬌声を上げる。
だが、パリスにそんな余裕、豊満で艶のあるセシリアの身体を堪能する余裕はない。
「ひっ」
彼女のすぐ上を通り過ぎた剣筋を見みて、身体が恐怖ですくみ上がる。
非常に鋭利な刃物がテントを一閃し、水平に真っ二つにした。
切り裂かれたテントは、内側に倒れ込みパリス達に降り注ぐ。
「あぶない!」
パリスは転がりセシリアを庇う。
「あんっ」
覆い被さるように乗っかられセシリアは嬉しそうだった。
幸い、大きな荷物は降り注がなかった。
テントが二人を包み込み、覆い被さる。
「ま、拙い」
パリスは誰がやったか、いや出来る存在など一つしか思い浮かばない。
慌てて、近くにあった自分の衣服をつかみ取ると、最低限隠せるだけ隠して外に出ようとする。
セシリアと繋がっていた部分も、恐怖で息子が縮み上がり、すんなりと抜けた。
そして、テントの布の中を進んで、ようやく外に出ると、このような事をした人物と出会った。
「はあい、パリス」
「え、エレナ……」
満面の笑みを、ただし瞳は笑っていないタイプの笑みを浮かべたエレナが、完全武装、身体を触手で作った鎧と粘膜で包み込んだ姿で、仁王立ちしていた。
「何処行ったのかと思っていたけど……まさか、あの傲慢口先女の元にいるなんて」
穏やかに話そう、という気持ちが込められているのは分かる。
しかし、エレナの怒りは、言葉にする度に深まり、顔に青筋が幾つも浮き出てきた。
「連れ込まれたにしても無抵抗なんて、だらしなくない?」
「うっ」
エレナの言葉にパリスは返す言葉もなかった。
幾らエレナがやり過ぎてセシリアを助ける為とはいえ、回りを騎士達に囲まれて身動きがとれなかった、としても、セシリアの誘惑を拒めなかったのは事実だ。
「どういうことか説明してくれる?」
エレナは微動だにしなかった。
だが、怒りのボルテージが上がり、威圧感が更に強まり、パリスは縮こまる。
「ねえ」
小さい一言だったが、強い圧がかかり、さらにパリスは言えなくなってしまう。
まるで浮気現場を押さえられた彼氏のように、まさにそのような事態となってしまい、言い逃れが出来なかった。
だが、そこに救世主が現れた。
「酷い言いようですわね」
女神のように豪奢な金髪を揺らしながら、汗で濡れて輝く身体を躍動させセシリアがパリスの前に出てきて庇うようにエレナに言った。
最初に異変に気がついたのはパリスだった。
危険と判断するとすぐさま腕を伸ばしセシリアの身体を掴むと、自分に引き寄せる。
「あんっ」
抱きしめられたと思ったセシリアはパリスの身体に触れられたこともあり、嬉しそうな嬌声を上げる。
だが、パリスにそんな余裕、豊満で艶のあるセシリアの身体を堪能する余裕はない。
「ひっ」
彼女のすぐ上を通り過ぎた剣筋を見みて、身体が恐怖ですくみ上がる。
非常に鋭利な刃物がテントを一閃し、水平に真っ二つにした。
切り裂かれたテントは、内側に倒れ込みパリス達に降り注ぐ。
「あぶない!」
パリスは転がりセシリアを庇う。
「あんっ」
覆い被さるように乗っかられセシリアは嬉しそうだった。
幸い、大きな荷物は降り注がなかった。
テントが二人を包み込み、覆い被さる。
「ま、拙い」
パリスは誰がやったか、いや出来る存在など一つしか思い浮かばない。
慌てて、近くにあった自分の衣服をつかみ取ると、最低限隠せるだけ隠して外に出ようとする。
セシリアと繋がっていた部分も、恐怖で息子が縮み上がり、すんなりと抜けた。
そして、テントの布の中を進んで、ようやく外に出ると、このような事をした人物と出会った。
「はあい、パリス」
「え、エレナ……」
満面の笑みを、ただし瞳は笑っていないタイプの笑みを浮かべたエレナが、完全武装、身体を触手で作った鎧と粘膜で包み込んだ姿で、仁王立ちしていた。
「何処行ったのかと思っていたけど……まさか、あの傲慢口先女の元にいるなんて」
穏やかに話そう、という気持ちが込められているのは分かる。
しかし、エレナの怒りは、言葉にする度に深まり、顔に青筋が幾つも浮き出てきた。
「連れ込まれたにしても無抵抗なんて、だらしなくない?」
「うっ」
エレナの言葉にパリスは返す言葉もなかった。
幾らエレナがやり過ぎてセシリアを助ける為とはいえ、回りを騎士達に囲まれて身動きがとれなかった、としても、セシリアの誘惑を拒めなかったのは事実だ。
「どういうことか説明してくれる?」
エレナは微動だにしなかった。
だが、怒りのボルテージが上がり、威圧感が更に強まり、パリスは縮こまる。
「ねえ」
小さい一言だったが、強い圧がかかり、さらにパリスは言えなくなってしまう。
まるで浮気現場を押さえられた彼氏のように、まさにそのような事態となってしまい、言い逃れが出来なかった。
だが、そこに救世主が現れた。
「酷い言いようですわね」
女神のように豪奢な金髪を揺らしながら、汗で濡れて輝く身体を躍動させセシリアがパリスの前に出てきて庇うようにエレナに言った。
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