【R18】触手鎧姫 エレナ 強く美しい淫蕩な触手の姫

第三話 女剣士フィリス

冴えるフィリスの攻撃

　フィリスの攻撃は時間が経つほど鋭く速くなっていった。
　エレナが多数の触手を出して攻撃と防御を行うが、フィリスはその全てに反応しする。
　しかも、目が非常に良かった。
　エレナの触手の硬い部分と柔らかい部分を的確に見分け、硬い部分は弾き、柔らかい部分は切断する。
　エレナは、切断されてもすぐに再生するが、激しい攻撃の前に防戦一方に見えた。

「本当に凄いわね」

　攻撃の中、エレナはフィリスを称賛する。

「これほどの能力が、戦闘力があるなんて」

「お前を倒すという意気込みが力を与えてくれているんだ」

　フィリスはそう言ったが内心驚いていた。

（どうしてだろう。今日の僕は凄く力も速さもある）

　常日頃から能力をたためるべく鍛錬を欠かさないし、実戦も何度か経験してきた。
　しかし、今日ほど気持ちが昂ぶり、動きが速く鋭くなる事はなかった。
　全身が活性化したように、活発で筋肉の動きが速く滑らかで、素早く動ける。
　反応も早く、自分が思った以上に動けている。
　感覚など鋭敏でエレナの動きがスローモーションみたいに見える。
　目だけでなく、全身の肌が感覚器官になったようで、視線や身体の姿勢がミリ単位で分かるどころか、エレナの息づかいや、筋肉の動きが僅かな空気の振動から、分かって仕舞う程だ。
　そして、頭は澄み渡り、エレナが何を考えているか、次の攻撃が何処に来るか分かって仕舞う。
　繰り出される触手の攻撃を素早く対応し、対処できている。
　激しい動きにもかかわらず、フィリスの身体は疲れた様子もなく、全力発揮できている。
　むしろ、まだまだ力が湧き上がるようだった。

「これが極致というものなのか」

　戦いの際、ありとあらゆるものを理解し、ありとあらゆる動きができる体となる。
　それが極致であると師匠に教えられたフィリスは自分が今まさにその状態にあるのではないかと思えた。
　感覚が鋭敏になり、目や耳だけでなく全身の肌で相手どころか空気の動きさえ鋭敏に感じ取り、反応し対処することができる。
　体の動きも、いつもの五割増しで早く強く動けている。
　自分の体の姿勢も自由に制御できる。
　相手の攻撃を紙一重で躱し、わずかな攻撃のチャンスを逃さず、剣を繰り出した。
　的確に反撃できている。
　わずかな攻撃のチャンスタイムさえ見逃さず繰り出すことができる。
　残念だが 相手もすごくレベルの高い剣士だ
　今の自分にの攻撃は当たらない。
　だが今の能力の向上スピードなら、あと僅かで捉えることができる。
　実際、体の動きもくなってきている。
　通常ならこれほどの動きをすれば、すでに疲労困憊で動けなくなっているはずだ。
　だが、今は力が湧き上がってくるようだった。
　体の中心が熱く燃え上がり、全身に熱が伝わって力を発揮している。
　しかもより強く、より早く、より激しく体を動かすほど強くなる感じだ。
 だからフィルスはより早く より強く より激しく攻撃を加えていく

「もう少し」

　その思いから フィリスは前へ突き進み攻撃を送り出した。
　そして攻撃をかわして 体をひねった時 エレナのわずかな隙を見つけたした。

「もらった」

　強引に体を捻り大きなモーションで素早い一撃をフィリスは繰り出した。
　しかし、その時、突如フィリスの身体に異変が訪れた。