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第二話 領土争い
レイアの申し出
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「あら、どうしたの?」
突如現れたレイアに意識を向けたエレナは兵士への殺意が無くなり、愉悦に満ちた表情で尽かすように言う。
「負け犬の遠吠えでもしにきたの?」
「ぐっ」
エレナの台詞にレイアは歯がみするが、臆せず話す。
「……我が指揮の未熟で負けたことは認めよう。だが、無駄に兵士の命を奪わないで欲しい」
「要求を出せる立場なの?」
「勿論此方の一方的な要求だとは分かっている。だから代替案を出そう」
「代替案?」
「私と貴様の一騎打ち。勝った者が負けた方に従う。それでどうだ」
「圧勝している私にメリットがないんだけど」
「無用な死傷者を出したくないのだ。どうか、騎士の矜持を理解して貰いたい」
「まあ、良いけど」
諧謔に満ちた笑みを浮かべて、エレナは了承した。
「感謝する」
レイアは礼を言うと剣を引き抜き、盾を構える。
「じゃあ、始めましょうか」
エレナは棒を剣に変化させると切っ先を構えた。
「どこからでも良いわよ」
「では、参る!」
レイアは、エレナに向かって駆け出した。
片手で剣を大きく振りかぶり、エレナに向かって振り下ろす。
「遅っ」
だが、エレナは素早くレイアの左へ移動し、躱す。
「そんなんじゃ、勝てないわよ」
エレナは剣を振り上げ、レイアを切り裂こうとした。
ガッ
だが、レイアは素早く身体を捻り、縦を伸ばして伸びてくる剣を抑えた。
「なっ」
これにはエレナも驚き動きが止まる。
「はっ」
止まったところへレイアが剣を叩き付ける。
「くっ」
エレナは慌てて後ろに下がる。
だが切っ先がエラナの鎧をかすった。
アーマーの表面は硬いが、僅かに傷が付く。
しかし、触手を硬化しているだけのため、すぐに傷が塞がる。
「やるわね。でも、これはどうかしら」
エレナの鋭い斬撃がレイアに向かう。
レイアは盾を構えて防ごうとするが、盾の上半分を、切り落とした。
「まさか、鉄の盾だぞ」
「あたしの剣はミスリルさえも切り落とすのよ」
自由に形状を変化させ、硬度を操れるため、業物のような一品を作り上げる事がエレナにはできる。
実際にミスリルの鎧を着た騎士を、鎧ごと両断したこともある。
「これでおしまいよ!」
エレナは切っ先をレイアに向けて高速で突き出す。
レイアは咄嗟に盾を前に出した。
「無駄よ!」
エレナはレイアの盾を貫いて勝負を付けようとした。
しかし、切っ先が触れた瞬間、レイアは盾を横に動かし、切っ先を逸らし滑らせた。
「なっ」
鋭い剣先なら滑らせれば貫かれる事はない。
レイアが修練して体得した動きが守った。
「貰った!」
レイアは、無防備になったエレナの首筋に剣を振り上げ、鋭い音を響かせた。
突如現れたレイアに意識を向けたエレナは兵士への殺意が無くなり、愉悦に満ちた表情で尽かすように言う。
「負け犬の遠吠えでもしにきたの?」
「ぐっ」
エレナの台詞にレイアは歯がみするが、臆せず話す。
「……我が指揮の未熟で負けたことは認めよう。だが、無駄に兵士の命を奪わないで欲しい」
「要求を出せる立場なの?」
「勿論此方の一方的な要求だとは分かっている。だから代替案を出そう」
「代替案?」
「私と貴様の一騎打ち。勝った者が負けた方に従う。それでどうだ」
「圧勝している私にメリットがないんだけど」
「無用な死傷者を出したくないのだ。どうか、騎士の矜持を理解して貰いたい」
「まあ、良いけど」
諧謔に満ちた笑みを浮かべて、エレナは了承した。
「感謝する」
レイアは礼を言うと剣を引き抜き、盾を構える。
「じゃあ、始めましょうか」
エレナは棒を剣に変化させると切っ先を構えた。
「どこからでも良いわよ」
「では、参る!」
レイアは、エレナに向かって駆け出した。
片手で剣を大きく振りかぶり、エレナに向かって振り下ろす。
「遅っ」
だが、エレナは素早くレイアの左へ移動し、躱す。
「そんなんじゃ、勝てないわよ」
エレナは剣を振り上げ、レイアを切り裂こうとした。
ガッ
だが、レイアは素早く身体を捻り、縦を伸ばして伸びてくる剣を抑えた。
「なっ」
これにはエレナも驚き動きが止まる。
「はっ」
止まったところへレイアが剣を叩き付ける。
「くっ」
エレナは慌てて後ろに下がる。
だが切っ先がエラナの鎧をかすった。
アーマーの表面は硬いが、僅かに傷が付く。
しかし、触手を硬化しているだけのため、すぐに傷が塞がる。
「やるわね。でも、これはどうかしら」
エレナの鋭い斬撃がレイアに向かう。
レイアは盾を構えて防ごうとするが、盾の上半分を、切り落とした。
「まさか、鉄の盾だぞ」
「あたしの剣はミスリルさえも切り落とすのよ」
自由に形状を変化させ、硬度を操れるため、業物のような一品を作り上げる事がエレナにはできる。
実際にミスリルの鎧を着た騎士を、鎧ごと両断したこともある。
「これでおしまいよ!」
エレナは切っ先をレイアに向けて高速で突き出す。
レイアは咄嗟に盾を前に出した。
「無駄よ!」
エレナはレイアの盾を貫いて勝負を付けようとした。
しかし、切っ先が触れた瞬間、レイアは盾を横に動かし、切っ先を逸らし滑らせた。
「なっ」
鋭い剣先なら滑らせれば貫かれる事はない。
レイアが修練して体得した動きが守った。
「貰った!」
レイアは、無防備になったエレナの首筋に剣を振り上げ、鋭い音を響かせた。
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