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町中編4

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「露骨すぎないか……」

 一刀は呆れてそれだけ言うのがやっとだった。
 県大会優勝の褒美を渡すと言われ玉兎に連れてこられたのは、近くのピンク色のホテル、いわゆるラブホだ。
 玉兎は自販機で部屋の鍵を受け取るとそのまま部屋に連れてゆく。
 中は広いダブルベッドにミラーボールのある照明。
 風呂場がやたらとデカくてガラス張りのためベッドの上から全て見えてしまう。
 入ったのは初めてだが、これが話しに聞くラブホかと一刀は感心した。

「一通り仕事を終えたのじゃ。風呂に入るとするかの」

 そういうと玉兎は、買った袋の一部を持って風呂場に入り、自動給湯を作動させると服を脱ぎ始めた。
 ブラウスのボタンを上から一つ一つ外し、飾りの無い純白のブラジャーのホックを外しガラス張りの壁面、一刀の居るメインベッドを遮るガラスのに付いているフックに掛ける。
 ズボンを脱ぎ、カットの緩やかな白いショーツを脱いで裸になる。後ろ髪を束ねていたリボンを外すと腰まである長い髪が一瞬フワッと広がりサラサラと身体に付いてくる。
 その姿でシャワーを持ってまだお湯の少ない湯船に入る。
 シャワーヘッドを金具に掛けてボディーソープを手に取り、泡立てると自分の谷間に滑り込ませ泡立てる。
 巨大な大きさのため肌が密着してしまう箇所を丹念に汚れを落とすべく洗い流す。隙間に手を入れて、時に乳房を持ち上げてそこに指を回し摩って洗い上げる。
 続いて肩のコリを解すように、鎖骨の関節や首筋を解きほぐすように身体のラインに沿って自分の指を滑らせて洗い上げて行く。鎖骨に水が溜まり湖のようになり、一層淫靡さを引き立たさせる。
 次いで片腕を上げて腋を洗う。毛が一本も無いつるつるの肌を同じように窪みの中も泡立てて洗い上げて行く。洗い残しが無いか顔を傾け確認する姿が色っぽい。片方が終わるともう片方も同じ動きをして洗い上げる。
 そして腕をのバスを肩を曲げて正面に持ってくると端正な顔の前で、洗い始める。
 しなやかで優美なライン持つ腕に泡を置いて肩から徐々に指先まで動かし手行く。
 両腕を終えたら腹に移る。
 脂肪の無い引き締まっている腰の間を指を伸ばして手全体で擦って行く。
 臍回りを丹念に洗うため動く指の動きが色っぽい。
 続いて背中に入る。半回転して髪を前に回し背中を一刀に見せると柔らかい肩の関節を使い、全ての領域を手で洗って行く。そして背骨にそって両手を下げて引き締まった尻を洗う。
 指が埋まるほど柔らかい尻肉を揉むように擦り上げて洗って行く。
 時折大きくなった泡が雫と共に下に落ちて行き、絹のような輝きを持つ肌にレース模様を作る。
 再び身体を半回転させ髪を後ろにやった玉兎は、湯船の縁に腰を下ろすと今度は足を洗い始める。
 つま先を一刀の方向へ付きだした後、その状態で柔らかい太ももを両手で洗う。
 洗い終えると足を縮めて自分の身体に引き寄せると、ふくらはぎからつま先に掛けて丹念に洗う。
 もう片方の足も同じように洗って行く姿は身体を清める天女のようだった。
 足を終えると髪の毛だ。
 シャンプーを掛けて泡立たせ少しずつ梳くように髪を洗う。
 全身を洗い終え、泡まみれになった玉兎はシャワーで泡を落とす。
 泡が流れ落ちると一日の汚れが落ちて艶と張りを取り戻した肌と、濡れて艶やかに反射する髪が洗われる。
 そして玉兎は少し腰を浮かして泡で一杯になった湯船に身体を入れる。
 水面に浮かぶ泡が身体を隠すが、巨大な胸が泡を押し退けて水面に浮上している。
 その光景を見て一刀が口を半開きにして凝視していると玉兎は、ガラスのスモーク機能を作動させて、見えなくした。
 中から水音がしてシャワーが流れる音が聞こえてくる。
 風呂場のドアを開けようか否か考えている間に、音は止んだ。いやドライヤーのブロウ音に変わった。
 それでも行くか行かないか一刀は考えるが、その間に音は消えてしまった。
 これで良かったんだと一刀は自分に言い聞かせてベッドの上に腰を下ろし、腕を組んで玉兎を待つ事にした。
 しかし思ったよりも時間が掛かる。音がしなくなってから暫く待ってようやくドアが開いた。

「さて、はじめるかのう」

「まあ、据え膳食わねばなんとやらというが……」

 そこまで言って一刀は絶句した。
 先ほど洋服店から購入した衣装、正確には下着を玉兎は身につけていた。
 紫色のフリル付きブラジャーに、ガーターベルト付きのツトッキング、ラインが際どいTバックのパンツ。
 その上からシースルーのネグリジェを着けている。

「据え膳を盛りつけてみたが、どうじゃ」

 腰に左手をあて、右手に持ったリモコンで照明を暗く色をピンクにしてミラーボールを作動させる。
 ピンク色になった部屋の中を光の点が散乱し流れて行く。
 時折玉兎の身体を通過する光が肌に反射して艶めかしく輝かせる。
 玉兎は固まる一刀をベッドに押し倒すとそのまま馬乗りになり、服を脱がし上半身裸に。
 更にズボンも脱がせて、一物を裸にする。

「さあ、始めようぞ。此度は其方の優勝の宴で無礼講じゃ」

 そういうと玉兎は一刀に覆い被さり、唇を会わせてキスをして舌を滑り込ませる。
 求めるように蠢き口の中を蹂躙して行く。
 キスが終わると、一旦上体を起こして再び馬乗りになるとネグリジェの裾に手を掛けてゆっくりと上に持ち上げて行く。
 シースルーの奥でぼやけていた箇所、隠れていた秘所が、腰が、臍が、胸が、徐々に明らかになっていく。
 暗い照明の中、時折照りつけるミラーボールの光がスポットライトのように肌を照らして、艶のある表面を映し出す。
 やがてネグリジェは首まで来て一旦、顔を隠すが、ネグリジェは止まる事無く上に上がり再び現れる。
 上に脱いだネグリジェを放り投げ羽衣のように回り、一刀の顔に落ちる。ボディーソープの香りがかすかに香る衣を少しばかり堪能した後、顔から退けると玉兎は妖艶な笑みを浮かべて、話しかけてくる。

「さあ、いくかの」

 玉兎は秘所を一刀の逸物に擦り付け、徐々に血液を集め、長く太くして行く。
 一刀もたまらず目の前で揺れる双丘に手を伸ばし掴む。
 フリルの下の柔らかい感触、所々シースルーの素材を使っているため、体温さえ感じてしまう。やっぱりこのブラジャーを作ったあの女性は変態だが職人だった。
 何が良いか分かっていた。
 やがて身体が熱くなってきた玉兎はクロッチを下にズラし自分の熟れきった秘所を晒すと、堅くなった一刀の逸物を露が垂れ始めた裂け目に当てて奥へ誘う。
 入って来た快感に力が抜けて一刀の腰に手をやってしまうが、それでも逸物を自分の奥に入れようとする。
 故志摩笑いが気持ちよくなり一刀は手を離して尻に両手を回す。
 Tバックのため締まりが良いが柔らかい尻肉をダイレクトに指を沈め腰全体を自分の方へ引き寄せる。
 その快感が伝わってきたのか玉兎も腰を激しく振り始める。
 腰の動きは激しく上半身にも伝わり豊かな乳房が八の字を描いて相互に踊る。
 乳房が激しく揺れる衝撃は身体中に広がり、子宮を通じて一刀の逸物にも響き渡る。

「ぐおおおっ気持ちいいっ」

 三箇所で締め付ける膣の感触に一刀の逸物は、歓喜の叫び声を上げ、一刀の全身に轟かせる。

「い、いく!」

 一刀は我慢出来ずに一気に射精した。こんなプレゼントが貰えたのなら、県大会で優勝して良かったと思いながら。



「はっ」

 どれくらいの時間が経ったろうか。射精した気持ちよさで寝てしまった。

「起きたの一刀」

 ジーンズに白いブラウスと黄色いシャツを着た雅が尋ねてきた。
 切れ長の瞳では無く、垂れ気味の目なのは雅の証拠だ。一刀は安堵すると共に残念な気持ちになる。

「そんなに良かったの?」

「い、いや、そんなことは」

 ジト目で尋ねてくる雅に一刀は慌てて否定した。

「……ごめん、折角町中に来たのに」

「いいのよ、お役目の方が大切だし。町中で暴れるわけにも行かないし。玉兎を抑える事が出来るのは一頭しか居ないし、私は出てこれないし」

 口先を尖らせて雅は言う。

「第一、こんな下着私には似合わないし」

「なに?」

「何でも無い! サッサと帰るわよ」

「もう少しゆっくりしていかない」

「あんまり遅いとお父さん達に怒られるわよ」

「それは一大事だ」

 慌てて出て行く準備をする。

「この洋服どうする?」

「一刀が持って行ってよ」

「それはいいけど、何処に置く?」

「勿論一刀の部屋よ」

「待ってくれ、女性物を置くのか」

「玉兎を抑えられるのは一刀だけでしょう。一刀が持っていて」

 男の部屋に女物が有るのは怪しすぎる。しかも腕の良い変態的な職人の作った際どい服が山盛りだ。
 どう言い訳をしようかと一刀は頭を悩ませた。
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