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玉兎編3
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変身の光が収まり、一刀の目の前に現れたのはまごう事なき雅だった。
だがその心は玉兎に乗っ取られ操られている。
しかもその服装はバニーガールだ。
ショルダーオフの黒いハイレグ。
溢れんばかりに豊かな胸元から下がり、白く透き通った肌を持つ背中丸出しの開口部は縁取りされたファーによってより協調されている。
二の腕から細く艶めかしい腕を包む黒い長手袋の袖口もファーが付いておりアクセントになっている。
切れ込みの深いハイレグカットから伸びる脚線美の足はタイツが包み、膝丈まである長いブーツに入って行く。
色っぽい肩には左右一体となった金縁された紅い巨大な肩当て。そこから表黒裏赤のマントが伸び端にはファーが付き、風を受けてはためき、背中と締まった尻がチラチラと見え隠れする。
艶やかで長い前髪とポニーテールで束ねられた後髪の分け目からは長く白い耳が伸びる。
くびれた腰に左手を当て右手には精気で作り上げた檜扇を広げ持つポーズをして玉兎は尋ねる。
「どうじゃ、お主がこの身体の主にやってくれと頼んだコスプレ姿は?」
「最高です」
と言いかけた一刀だがこらえた。
昨日雅と関係を持ったとき一刀は勢いに乗って昔の漫画に出てくるキャラのコスプレをしてくれと頼み込んでいた。
流石に拒否されてその時は実現しなかったが、この状況でも憧れが実現した事に一刀は興奮したが、そんな事を言うわけにはいかない。
「ふん、口では否定しているようじゃが」
玉兎は切れ長の瞳で一刀の身体を一瞥し
「身体は正直なようじゃな」
元気になった一刀の身体の一点を見下し嘲る玉兎に言われて恥ずかしくなった。
本能と願望に正直すぎる自分の身体が憎かった。
「どうじゃ、このままの姿で交わろうぞ」
「断る!」
ハッキリとした口調で一刀は断った。惜しくはあったが雅の方が大事だ。
自分の精気を使って雅の身体を割いて封印を破ろうとするのは阻止しなければ。
「ならば力尽くで精気を貰おう。行くぞ!」
檜扇を広げたまま左肩の上まで上げ一刀に向けると、檜扇の先端に光弾を作り出し一刀に向かって放つ。
「ぐはっ」
いきなりの攻撃に一刀は避ける間もなく左の首筋に光弾を食らい痛みが走る。
幸い擦っただけだが傷口が出来て血が流れる。
「ほほほ、もはや立っているのがやっとのようじゃの」
玉兎は檜扇を前に突き出して舞うように振るう。
檜扇が振るわれる度に光弾が生まれ、一刀のもとに向かって行く。
しかし今回は一刀も受けるばかりでは無い。痛みで気合いが入ったのかやって来る光弾を避ける。そして玉兎に向かって走り出す。
「来るか!」
更に玉兎は光弾を放ち、迎え撃つ。
「ふむ、久方ぶりの肉体で少しばかり動かしにくいの。胸のあたりの塊が邪魔じゃ。振りにくくて仕方ないわ」
玉兎が言うとおり、狙いが定まらず接近しているにも関わらず一刀は躱し続けた。しかし、距離が詰まるにつれて紙一重で躱し、光弾が擦るようになった。
「そこか!」
迫ってきた一刀に再び檜扇を大きく振り至近距離から放つ。しかし一刀はその光弾を切り裂いて更に接近そのまま玉兎に向かって斬りかかる。
だが玉兎は檜扇を畳んで精気を込めて強度を増し一刀の刀を受け止める。
「ほう、人間の小僧のくせに中々やりおるの。じゃがまだまだじゃ」
「なに!」
玉兎は一刀の刀を受け止めたまま檜扇を広げ、光らせると光弾を放つ。
「!」
まともに受けた一刀は、堪える。
「うおおおっっ」
残った精気を裂帛の掛け声を掛け抵抗すると共に、刀身に精気を入れて切れ味を増し、光弾を斬り断って窮地を脱した。
「ほほう、大したものじゃ」
「ふん! その程度じゃ俺を倒せないぜ!」
「ほう、ならばこれはどうかのう」
そう言って玉兎は檜扇を持ったまま両腕を左右に大きく広げた。
「はああああっっっっ」
気合いを入れて息を吐き続けたあと両腕を前に動かし、檜扇を持った右腕を上に掌を広げた左手を下にする。
「はっ」
気合いの声と共に左手と檜扇の間にこれまでの数倍はある光弾を作り上げる。
しかもその光弾は玉兎が腕を広げる度に大きくなっていく。やがて玉兎の身体ほどもある巨大な物になると、両脚を広げ右腕を後ろに動かす。
「吹き飛ぶが良いわ!」
前に出した左腕を後ろに回しくびれた身体を捻って右腕を前に振り回す。高速で回された檜扇にまとった光弾は一刀に向かって放たれた。
「!」
一刀は咄嗟に刀を正面に構えて光弾を受け止める。
「うおおおっっっっ」
精気を刀に込めて気合いで光弾を押しとどめる。
だが、止められないと悟ると精気を鋭くして光弾自体を断ち切った。二つに分かれた光弾は一刀の左右に飛び爆発した。
「ふふふ、大したものじゃ」
爆風の中で荒ぶる風に耐えて尚も立っている一刀を見て玉兎は褒めた。
「しかし、もう抵抗出来まい」
腰に左手をあて口元を檜扇で翳しながら傲然と言い放つ玉兎。
ロングブーツのハイヒールによって生み出された凛とした立ち姿と、ハイレグレオタードとタイツによって締め上げられた魅惑のボディーライン。
それを風に揺れる表黒裏赤のマントがコントラストとなってより引き立たせる。
ショルダーオフのレオタードが見せる胸元はファーによって一層大きく見え、魅惑の谷間を見せつけ、細い首と肩を際立たせる。
左右一体の金縁された赤い肩当てがより彼女の存在感を主張し一層大きく見せる。
まさしく全てを従える、力でねじ伏せる絶対女王のような出で立ちだった。
「絶対にさせない。お前の企みは潰す」
ボロボロになりながらも、玉兎に嘲られてもそれでも一刀は気合いを入れて否定する。
「ならば斬り伏せてみよ」
「……何?」
「遠慮はいらぬぞ。この後お主が刀を振り下ろすまで妾は攻撃せぬ。それとも出来ぬのか? ああ出来まいか」
「くっ」
安い挑発だったが一刀は頭に血が上り刀を振り上げて突撃した。玉兎までの十数メートルを一気に駆け抜け振り下ろす。
が
「ふん、やはりできまい」
「くっ」
刀身が玉兎に触れる直前、髪の毛数本分を残して一刀は止めた。
「この身体は元はお主の女であろう。その女子の身体に傷を付けることは出来まい」
次の瞬間、玉兎は右手の檜扇を勢いよく振り上げ一刀の顔を強打した。
態勢を立て直そうとするがそこへ更に玉兎が檜扇を打ち据える。
「ふん、所詮口だけの小僧か。たわいも無い」
光弾を放つことも無く唯々握った檜扇を四方から振り下ろして一刀を打ち据える。
「終いじゃ」
最後の一撃を振り上げ、一刀の顎へ直撃させ地面に倒した。
「……くそっ」
全身を滅多打ちにされた一刀は最早、立ち上がる力もなく、唯々地面に仰向けに寝転ぶだけだった。
「ほほほ、小僧でありながら、よくぞここまで戦ったのう」
勝者としての当然の権利とばかりに豊満な胸を張り、細い肩を切って、コツコツとヒールの音を立てながらマントを揺らして玉兎は一刀の下へ行く。
そして地面に倒れる一刀の前に立ち、見下ろした。
「良く戦ったお主には褒美をやろう」
そう言うと玉兎は左足を上げて一刀の両脚の付け根にヒールを突き立てグリグリと弄りは始める。
突然の痛みと快感と、シチュが叶った達成感で一刀は興奮し血液がヒールに触れた部分に集まる。
「おやあ、これが気持ちよいのかのう。妾の褒美を喜んで貰えて何よりじゃが、何という変態じゃ」
切れ長の目に諧謔に満ちた光を宿しながら、檜扇で覆った口から嘲りの声を漏らす。
罵り言葉でさえ耳心地が良い気分となった一刀は別の意味でも動けなくなってしまう。
「いつまで喜んでおるのじゃ。たわけが」
そう言って玉兎がヒールを離した時、一刀は残念に思ってしまうほど気持ちが良かった。
しかしそれ以上の衝撃が一刀の身体を襲う。
だがその心は玉兎に乗っ取られ操られている。
しかもその服装はバニーガールだ。
ショルダーオフの黒いハイレグ。
溢れんばかりに豊かな胸元から下がり、白く透き通った肌を持つ背中丸出しの開口部は縁取りされたファーによってより協調されている。
二の腕から細く艶めかしい腕を包む黒い長手袋の袖口もファーが付いておりアクセントになっている。
切れ込みの深いハイレグカットから伸びる脚線美の足はタイツが包み、膝丈まである長いブーツに入って行く。
色っぽい肩には左右一体となった金縁された紅い巨大な肩当て。そこから表黒裏赤のマントが伸び端にはファーが付き、風を受けてはためき、背中と締まった尻がチラチラと見え隠れする。
艶やかで長い前髪とポニーテールで束ねられた後髪の分け目からは長く白い耳が伸びる。
くびれた腰に左手を当て右手には精気で作り上げた檜扇を広げ持つポーズをして玉兎は尋ねる。
「どうじゃ、お主がこの身体の主にやってくれと頼んだコスプレ姿は?」
「最高です」
と言いかけた一刀だがこらえた。
昨日雅と関係を持ったとき一刀は勢いに乗って昔の漫画に出てくるキャラのコスプレをしてくれと頼み込んでいた。
流石に拒否されてその時は実現しなかったが、この状況でも憧れが実現した事に一刀は興奮したが、そんな事を言うわけにはいかない。
「ふん、口では否定しているようじゃが」
玉兎は切れ長の瞳で一刀の身体を一瞥し
「身体は正直なようじゃな」
元気になった一刀の身体の一点を見下し嘲る玉兎に言われて恥ずかしくなった。
本能と願望に正直すぎる自分の身体が憎かった。
「どうじゃ、このままの姿で交わろうぞ」
「断る!」
ハッキリとした口調で一刀は断った。惜しくはあったが雅の方が大事だ。
自分の精気を使って雅の身体を割いて封印を破ろうとするのは阻止しなければ。
「ならば力尽くで精気を貰おう。行くぞ!」
檜扇を広げたまま左肩の上まで上げ一刀に向けると、檜扇の先端に光弾を作り出し一刀に向かって放つ。
「ぐはっ」
いきなりの攻撃に一刀は避ける間もなく左の首筋に光弾を食らい痛みが走る。
幸い擦っただけだが傷口が出来て血が流れる。
「ほほほ、もはや立っているのがやっとのようじゃの」
玉兎は檜扇を前に突き出して舞うように振るう。
檜扇が振るわれる度に光弾が生まれ、一刀のもとに向かって行く。
しかし今回は一刀も受けるばかりでは無い。痛みで気合いが入ったのかやって来る光弾を避ける。そして玉兎に向かって走り出す。
「来るか!」
更に玉兎は光弾を放ち、迎え撃つ。
「ふむ、久方ぶりの肉体で少しばかり動かしにくいの。胸のあたりの塊が邪魔じゃ。振りにくくて仕方ないわ」
玉兎が言うとおり、狙いが定まらず接近しているにも関わらず一刀は躱し続けた。しかし、距離が詰まるにつれて紙一重で躱し、光弾が擦るようになった。
「そこか!」
迫ってきた一刀に再び檜扇を大きく振り至近距離から放つ。しかし一刀はその光弾を切り裂いて更に接近そのまま玉兎に向かって斬りかかる。
だが玉兎は檜扇を畳んで精気を込めて強度を増し一刀の刀を受け止める。
「ほう、人間の小僧のくせに中々やりおるの。じゃがまだまだじゃ」
「なに!」
玉兎は一刀の刀を受け止めたまま檜扇を広げ、光らせると光弾を放つ。
「!」
まともに受けた一刀は、堪える。
「うおおおっっ」
残った精気を裂帛の掛け声を掛け抵抗すると共に、刀身に精気を入れて切れ味を増し、光弾を斬り断って窮地を脱した。
「ほほう、大したものじゃ」
「ふん! その程度じゃ俺を倒せないぜ!」
「ほう、ならばこれはどうかのう」
そう言って玉兎は檜扇を持ったまま両腕を左右に大きく広げた。
「はああああっっっっ」
気合いを入れて息を吐き続けたあと両腕を前に動かし、檜扇を持った右腕を上に掌を広げた左手を下にする。
「はっ」
気合いの声と共に左手と檜扇の間にこれまでの数倍はある光弾を作り上げる。
しかもその光弾は玉兎が腕を広げる度に大きくなっていく。やがて玉兎の身体ほどもある巨大な物になると、両脚を広げ右腕を後ろに動かす。
「吹き飛ぶが良いわ!」
前に出した左腕を後ろに回しくびれた身体を捻って右腕を前に振り回す。高速で回された檜扇にまとった光弾は一刀に向かって放たれた。
「!」
一刀は咄嗟に刀を正面に構えて光弾を受け止める。
「うおおおっっっっ」
精気を刀に込めて気合いで光弾を押しとどめる。
だが、止められないと悟ると精気を鋭くして光弾自体を断ち切った。二つに分かれた光弾は一刀の左右に飛び爆発した。
「ふふふ、大したものじゃ」
爆風の中で荒ぶる風に耐えて尚も立っている一刀を見て玉兎は褒めた。
「しかし、もう抵抗出来まい」
腰に左手をあて口元を檜扇で翳しながら傲然と言い放つ玉兎。
ロングブーツのハイヒールによって生み出された凛とした立ち姿と、ハイレグレオタードとタイツによって締め上げられた魅惑のボディーライン。
それを風に揺れる表黒裏赤のマントがコントラストとなってより引き立たせる。
ショルダーオフのレオタードが見せる胸元はファーによって一層大きく見え、魅惑の谷間を見せつけ、細い首と肩を際立たせる。
左右一体の金縁された赤い肩当てがより彼女の存在感を主張し一層大きく見せる。
まさしく全てを従える、力でねじ伏せる絶対女王のような出で立ちだった。
「絶対にさせない。お前の企みは潰す」
ボロボロになりながらも、玉兎に嘲られてもそれでも一刀は気合いを入れて否定する。
「ならば斬り伏せてみよ」
「……何?」
「遠慮はいらぬぞ。この後お主が刀を振り下ろすまで妾は攻撃せぬ。それとも出来ぬのか? ああ出来まいか」
「くっ」
安い挑発だったが一刀は頭に血が上り刀を振り上げて突撃した。玉兎までの十数メートルを一気に駆け抜け振り下ろす。
が
「ふん、やはりできまい」
「くっ」
刀身が玉兎に触れる直前、髪の毛数本分を残して一刀は止めた。
「この身体は元はお主の女であろう。その女子の身体に傷を付けることは出来まい」
次の瞬間、玉兎は右手の檜扇を勢いよく振り上げ一刀の顔を強打した。
態勢を立て直そうとするがそこへ更に玉兎が檜扇を打ち据える。
「ふん、所詮口だけの小僧か。たわいも無い」
光弾を放つことも無く唯々握った檜扇を四方から振り下ろして一刀を打ち据える。
「終いじゃ」
最後の一撃を振り上げ、一刀の顎へ直撃させ地面に倒した。
「……くそっ」
全身を滅多打ちにされた一刀は最早、立ち上がる力もなく、唯々地面に仰向けに寝転ぶだけだった。
「ほほほ、小僧でありながら、よくぞここまで戦ったのう」
勝者としての当然の権利とばかりに豊満な胸を張り、細い肩を切って、コツコツとヒールの音を立てながらマントを揺らして玉兎は一刀の下へ行く。
そして地面に倒れる一刀の前に立ち、見下ろした。
「良く戦ったお主には褒美をやろう」
そう言うと玉兎は左足を上げて一刀の両脚の付け根にヒールを突き立てグリグリと弄りは始める。
突然の痛みと快感と、シチュが叶った達成感で一刀は興奮し血液がヒールに触れた部分に集まる。
「おやあ、これが気持ちよいのかのう。妾の褒美を喜んで貰えて何よりじゃが、何という変態じゃ」
切れ長の目に諧謔に満ちた光を宿しながら、檜扇で覆った口から嘲りの声を漏らす。
罵り言葉でさえ耳心地が良い気分となった一刀は別の意味でも動けなくなってしまう。
「いつまで喜んでおるのじゃ。たわけが」
そう言って玉兎がヒールを離した時、一刀は残念に思ってしまうほど気持ちが良かった。
しかしそれ以上の衝撃が一刀の身体を襲う。
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