妖魔特捜刑事 宇佐美白百合 人々を悦楽に落とし操る媚薬フラワーハニーを追え

瀬緋 令祖灼

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青白い光球の威力

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 小さいが光球には莫大なエネルギーが封入されていた。
 あまりにエネルギーが大きすぎて、周囲に漏れ出てしまい、太陽のような輝きと、嵐のような風を巻き起こしている。
 その光球は徐々に大きくなっていった。
 大きくなると、白百合は腕を広げ、両手の幅を広げ、更に大きくする。

「はっ」

 そして、十分に大きくなると、檜扇に光球を纏わせ後ろに振りかぶり、片方の手を前にやってバランスを取り、片足を上げて投げるフォームを作る。
 膨大なエネルギーで周囲の物は浮き上がり、マントも白い長髪も浮かび上がる。

「私の力! 見せてあげる!」

 白百合は光球を投擲した。
 上げていたタイツに包まれた長い片足を前に出し、軸にして身体を回転させる。
 くびれた腰をひねり、付け美しいボティラインを通じて豊満な胸が大きく揺れるほど回転に力を入れる。
 その力は肩に伝わり、細い腕を振り回し高速で光球を撃ち出した。

「はあっ」

 美しくも険しい表情から気合いの入った声が出ると光球は一直線に撃ち出されロボットに向かう。
 巨大な光球を前にロボットはシールドを発生させるが、シールドの対処能力を上回るエネルギーに貫かれ、侵入を許して仕舞い、ボディの大半を抉られて吹き飛ぶ。

「うおっ」

 爆発の衝撃に課長は翻弄され、壁に叩き付けられる。

「ぐうううっっ」

 痛みで深く呻くが、すぐに痛みは忘れた。
 両腕と足だけ残してロボットが消滅していた。

「ばかな」

 愕然とするがこれが現実だった。

「あらいけない。シールドを回収するんだったわ」

 全てを消滅させてしまった白百合はつい熱くなってミスをした事を公開する。

「どう? まだやる?」

「ひっ」

 課長は恐れおののくが、背後からヒールの甲高い音が聞こえた。
 その正体を知る課長は、邪悪な笑みを浮かべて言った。

「まだ、切り札が残っている」

「どんなのが来ても私が倒すわ」

 白百合は自信満々に言うが、部屋に入ってきた人物を見て、愕然とした。

「そんな……」

 入ってきたのは、赤いボディースーツに身を包みプロテクターを装着した女性
 ハニーフラワーを打たれ操られる者特有の目をした、遼子だった。
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