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妖魔制圧用二足歩行ロボット兵器
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「さて、久月さんは無事かしら」
白百合は耳を澄ませて遼子の居場所を探そうとした。
「うん?」
すると奥から励磁音、機械の駆動音が聞こえた。
「何?」
何の音か考えていると、突然壁が砕けて崩れた。
「なっ」
驚いて離れようとするが、崩れた壁の近くにはゼータ組の連中が倒れている。
「くっ」
見捨てられない白百合は、崩れ落ちる壁をたたき返し、倒れている連中を担ぎ上げて、下がる。
「ちょっと! 危ないじゃない」
聞く耳を持たない連中だと分かっていても言わずにはいられなかった。
「なっ」
だが、壁から出てきた物を見て白百合は愕然とする。
障害物を乗り越えられる二本の金属の足で立ち、障害物の排除と犯人の制圧の為の巨大なアーム、そしてエネルギー源と武装を積み込み、攻撃に耐える分厚い装甲を施された機械。
「妖魔制圧用二足歩行ロボット兵器!」
人間を圧倒する妖魔対策として警察が開発を進めている兵器だった。
「どうしてこんな所に……」
凶悪な武装を持っている事は白百合も知っている。
それだけに分が悪い。
ロボットが白百合を向いて内蔵の武器を取り出して攻撃してきた。
「くっ」
銃撃を避けたが、危険だ。
壁と天井を使い、銃が使えない距離まで接近、いやロボットの上に飛び乗る。
「てあああっっっ」
気合いを入れて蹴りを放つが、命中する前に機銃を格納し装甲で覆った。
そこへ白百合は蹴りを入れ、鋭い金属音を響かせる。
「いたっ」
だが、分厚い装甲は蹴りをはじき返した。
それどころか、ロボットは身体を動かし巨大なアームで白百合に殴りかかる。
「くっ」
狼男の打撃さえ耐えられる白百合だが巨大な鉄の塊相手には回避するしかない。
だが、ロボットは白百合を追いかけてくる。
本体の動き自体はゆっくりだが、胴体の旋回性能が高く、白百合を自動追尾する。そしてアームにはアクチュエーターが着いており、白百合に向かって鉄の拳を高速で放ってくる。
「しつこい!」
打撃を受けないよう、逃げ回るだけだ。
「特別捜査官でも敵わないようだな」
逃げ回る白百合を課長が面白そうに見て笑う。
「しかし、逃げ回っていては、つまらないな。一つ戦わせてみるとしよう」
課長は機械を操作してロボットを倒れているゼータ組の連中に向ける。
「待って!」
「ダメだね」
課長はロボットのアームを男達に向けて放った。
「外道!」
白百合は防ごうと間に入りる。
激しい音が聞こえた。
「はははっ、狙い通りだ」
止めたようだが、妖魔といえど、この兵器の攻撃には敵わないはず。
ダメージを受けて倒れているだろうと考えた。
「さて、回収かな」
と課長が呟いた時、アームの向こうが光り輝いた。
「なんだ、うっ」
激しい光に課長は目が眩み腕でカバーする。
光が収まり、ようやく見えるようになった。
「なんだ!」
だが目に入ってきたのは白と青が鮮やかなバニーガールだった。
白百合は耳を澄ませて遼子の居場所を探そうとした。
「うん?」
すると奥から励磁音、機械の駆動音が聞こえた。
「何?」
何の音か考えていると、突然壁が砕けて崩れた。
「なっ」
驚いて離れようとするが、崩れた壁の近くにはゼータ組の連中が倒れている。
「くっ」
見捨てられない白百合は、崩れ落ちる壁をたたき返し、倒れている連中を担ぎ上げて、下がる。
「ちょっと! 危ないじゃない」
聞く耳を持たない連中だと分かっていても言わずにはいられなかった。
「なっ」
だが、壁から出てきた物を見て白百合は愕然とする。
障害物を乗り越えられる二本の金属の足で立ち、障害物の排除と犯人の制圧の為の巨大なアーム、そしてエネルギー源と武装を積み込み、攻撃に耐える分厚い装甲を施された機械。
「妖魔制圧用二足歩行ロボット兵器!」
人間を圧倒する妖魔対策として警察が開発を進めている兵器だった。
「どうしてこんな所に……」
凶悪な武装を持っている事は白百合も知っている。
それだけに分が悪い。
ロボットが白百合を向いて内蔵の武器を取り出して攻撃してきた。
「くっ」
銃撃を避けたが、危険だ。
壁と天井を使い、銃が使えない距離まで接近、いやロボットの上に飛び乗る。
「てあああっっっ」
気合いを入れて蹴りを放つが、命中する前に機銃を格納し装甲で覆った。
そこへ白百合は蹴りを入れ、鋭い金属音を響かせる。
「いたっ」
だが、分厚い装甲は蹴りをはじき返した。
それどころか、ロボットは身体を動かし巨大なアームで白百合に殴りかかる。
「くっ」
狼男の打撃さえ耐えられる白百合だが巨大な鉄の塊相手には回避するしかない。
だが、ロボットは白百合を追いかけてくる。
本体の動き自体はゆっくりだが、胴体の旋回性能が高く、白百合を自動追尾する。そしてアームにはアクチュエーターが着いており、白百合に向かって鉄の拳を高速で放ってくる。
「しつこい!」
打撃を受けないよう、逃げ回るだけだ。
「特別捜査官でも敵わないようだな」
逃げ回る白百合を課長が面白そうに見て笑う。
「しかし、逃げ回っていては、つまらないな。一つ戦わせてみるとしよう」
課長は機械を操作してロボットを倒れているゼータ組の連中に向ける。
「待って!」
「ダメだね」
課長はロボットのアームを男達に向けて放った。
「外道!」
白百合は防ごうと間に入りる。
激しい音が聞こえた。
「はははっ、狙い通りだ」
止めたようだが、妖魔といえど、この兵器の攻撃には敵わないはず。
ダメージを受けて倒れているだろうと考えた。
「さて、回収かな」
と課長が呟いた時、アームの向こうが光り輝いた。
「なんだ、うっ」
激しい光に課長は目が眩み腕でカバーする。
光が収まり、ようやく見えるようになった。
「なんだ!」
だが目に入ってきたのは白と青が鮮やかなバニーガールだった。
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