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反撃
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動き出すと同時に美羽は鬼に向かって視線を向け、再び胸に指を入れて新たな呪符を出して斜め下に向かって黒いグローブに包まれた腕を伸ばした。
裕樹の前を通り過ぎた後、裕樹は首を動かして美羽を追った。
カツカツと音を立てながら歩みを進める足は見事なラインを形成しタイツのバックシームがアクセントとなり脚線美を引き立てている。
その両足が繰り出される度に根元の少し大きめながら引き締まった尻が揺れ、スーツに付いた丸いシッポが踊る。
きわどいカットで半分、尻が見えていたが、動きに恥じらいが無く、スムーズで綺麗などうさのため、むしろ優美な印象を与える。
背中は腰まで伸びた黒髪に隠れていたが、風が吹くと軽やかに揺れて、スーツに包まれた背中と、カットされ露出された肩甲骨周りと首筋が艶めかしく白い肌で輝いていた。
その姿は妖艶なバニーガールでは無く、どこか神々しささえ裕樹が感じるほどだった。
「ぐるっ」
だが、鬼にとっては恐怖の対象のようだった。
先ほどまでいきり立っていた鬼が怯えるような声を上げた。
それでもなお美羽は歩調を落とすこと無く近づいていった。
「がああっっ」
突如、鬼が跳躍し美羽に向かって飛びかかった。
「はっ」
美羽は接近してきた鬼に向かって呪符を振り上げるように腕を動かし投げつけた。
高速で放たれた呪符は鬼の前で爆発した。
いや、鬼が腕を伸ばして呪符に触れ身体に当たる前に爆発させたのだ。
その間に美羽に接近して押さえつけるか、弾き飛ばそうとした。
「甘いっ」
だが、美羽が手をかざすと鬼の動きが止まった。
自分に比べて華奢な美羽に止められた鬼は愕然とする。
「たあっ」
美羽は鬼の勢いを上に向けて逸らし、動きを止めた。
「はっ」
動きの止まった鬼に美羽は黒タイツに包まれた細い足を軸に身体を傾けつつ、大きく開き、もう一方の足を槍のように伸ばし、鬼の腹に回し蹴りを入れる。
「ぎえええっっ」
高いヒールが鬼の腹に深々と突き刺さり、鬼は吹き飛ばされながら悲鳴を上げ、絶叫が響き渡る。
「ぐううっ」
再び地面を転がされた鬼は呻いた。
「もうお終いよ」
立ち上がろうとする鬼に美羽は言う。
高いヒールを履いているため背筋が自然に伸びており巫女の時より背が高く凜々しくなっていたが、それ以上に彼女から湧き上がるオーラが鬼より大きく禍々しくも美しく見えた。
「ぐあああっっ」
一瞬怯んだ鬼だったが、鋭い爪を立てて再び美羽に襲いかかった。
「まだやるようね」
哀れみと侮蔑の籠もった視線を鬼に向けた後、美羽は谷間に手を入れ引き抜くと、剣が現れた。
美羽は出現した剣を構え鬼を迎え撃った。
剣は鋭い鬼の爪を受け止め、近づけさせない。いや、美羽が力を入れて押さえ込んでいた。
「ぐうっ」
細腕の美羽に大柄な自分が抑えられていることに鬼は動揺した。
それ以上に、美羽の奥深くから湧き出す力とその禍々しいオーラに鬼は恐怖した。
飛びかかったのも、恐怖を滅ぼそうと反射的に動いたからだった。
だが、本能が予知した通り、自分では対応できない相手とわかり、恐怖が戦意を上回った。
「があっ」
鬼は飛び退いて、一目散に美羽から逃げようとした。
「逃がさないわ!」
美羽は飾り紐に剣を引っかけると再び胸に指を入れ、そこから垂を取り出すと鬼に向かって振り回した。
細い垂は鞭のようにしなると鬼を絡め取り、ぐるぐる巻きにしてしまう。
「うごあっ」
鬼は引きちぎろうとしたが、美羽の強い力が通っているため破ることが出来ない。
そのまま動けず、地面に倒れた。
裕樹の前を通り過ぎた後、裕樹は首を動かして美羽を追った。
カツカツと音を立てながら歩みを進める足は見事なラインを形成しタイツのバックシームがアクセントとなり脚線美を引き立てている。
その両足が繰り出される度に根元の少し大きめながら引き締まった尻が揺れ、スーツに付いた丸いシッポが踊る。
きわどいカットで半分、尻が見えていたが、動きに恥じらいが無く、スムーズで綺麗などうさのため、むしろ優美な印象を与える。
背中は腰まで伸びた黒髪に隠れていたが、風が吹くと軽やかに揺れて、スーツに包まれた背中と、カットされ露出された肩甲骨周りと首筋が艶めかしく白い肌で輝いていた。
その姿は妖艶なバニーガールでは無く、どこか神々しささえ裕樹が感じるほどだった。
「ぐるっ」
だが、鬼にとっては恐怖の対象のようだった。
先ほどまでいきり立っていた鬼が怯えるような声を上げた。
それでもなお美羽は歩調を落とすこと無く近づいていった。
「がああっっ」
突如、鬼が跳躍し美羽に向かって飛びかかった。
「はっ」
美羽は接近してきた鬼に向かって呪符を振り上げるように腕を動かし投げつけた。
高速で放たれた呪符は鬼の前で爆発した。
いや、鬼が腕を伸ばして呪符に触れ身体に当たる前に爆発させたのだ。
その間に美羽に接近して押さえつけるか、弾き飛ばそうとした。
「甘いっ」
だが、美羽が手をかざすと鬼の動きが止まった。
自分に比べて華奢な美羽に止められた鬼は愕然とする。
「たあっ」
美羽は鬼の勢いを上に向けて逸らし、動きを止めた。
「はっ」
動きの止まった鬼に美羽は黒タイツに包まれた細い足を軸に身体を傾けつつ、大きく開き、もう一方の足を槍のように伸ばし、鬼の腹に回し蹴りを入れる。
「ぎえええっっ」
高いヒールが鬼の腹に深々と突き刺さり、鬼は吹き飛ばされながら悲鳴を上げ、絶叫が響き渡る。
「ぐううっ」
再び地面を転がされた鬼は呻いた。
「もうお終いよ」
立ち上がろうとする鬼に美羽は言う。
高いヒールを履いているため背筋が自然に伸びており巫女の時より背が高く凜々しくなっていたが、それ以上に彼女から湧き上がるオーラが鬼より大きく禍々しくも美しく見えた。
「ぐあああっっ」
一瞬怯んだ鬼だったが、鋭い爪を立てて再び美羽に襲いかかった。
「まだやるようね」
哀れみと侮蔑の籠もった視線を鬼に向けた後、美羽は谷間に手を入れ引き抜くと、剣が現れた。
美羽は出現した剣を構え鬼を迎え撃った。
剣は鋭い鬼の爪を受け止め、近づけさせない。いや、美羽が力を入れて押さえ込んでいた。
「ぐうっ」
細腕の美羽に大柄な自分が抑えられていることに鬼は動揺した。
それ以上に、美羽の奥深くから湧き出す力とその禍々しいオーラに鬼は恐怖した。
飛びかかったのも、恐怖を滅ぼそうと反射的に動いたからだった。
だが、本能が予知した通り、自分では対応できない相手とわかり、恐怖が戦意を上回った。
「があっ」
鬼は飛び退いて、一目散に美羽から逃げようとした。
「逃がさないわ!」
美羽は飾り紐に剣を引っかけると再び胸に指を入れ、そこから垂を取り出すと鬼に向かって振り回した。
細い垂は鞭のようにしなると鬼を絡め取り、ぐるぐる巻きにしてしまう。
「うごあっ」
鬼は引きちぎろうとしたが、美羽の強い力が通っているため破ることが出来ない。
そのまま動けず、地面に倒れた。
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