事故物件

悪霊の正体

　堀が車を降りて運転席側へとまわってみると、運転していた若い刑事は目を見開き、苦痛の表情をしながら、口を大きく開けた状態でハンドルに上半身をもたれた状態で絶命していたのだった。

　「おい！！おい！！起きろよ！！おい！！」

 堀刑事は肩を揺するが若い刑事はピクリとも動かなかった。

　「堀さん・・これてどうなってるんですかね・・」

   「知らねえよ・・俺が聞きたいくらいだよ。おい、お前やっぱり何か知ってるんだろ？」

 山本に堀は激しく詰め寄る。

　「だから言ったじゃないか、"あいつら"の仕業だって・・犯人は俺じゃないて・・何度も言っただろ！！」