そこに入ったら二度と出られない

廃トンネル24

　健太はそのまま手にしたスマホを手にとりながら配信用の自撮り棒を取り付けるとテントの外に出た。

　「春樹、懐中電灯持って出てこいよ！サポートしてくれないと。」

 健太は春樹にも外に出てくるよう促した。

　「もうこうなればやけだ。」

 春樹は何か吹っ切れた感じで懐中電灯を手に取ると勢いよく外に飛び出した。

　「よし、子供がいた方角を照らしてくれ、今そっちに向けて撮影するから。」

 春樹は音のした方角と子供が立っていた場所を照らした。

　「ここだよ。ここにその血まみれの子供が立ってたんだ。」

 健太はその場所まで歩いていく。そしてその場所を撮影していく。

　「なんか鉄の錆びたような匂いがするな、子供が立ってたて場所から、春樹お前も来てみろよ。」

    「これて血の匂い？もしかしてそうじゃないのか。」

 その2人の生々しい会話も含めて配信が始まった。