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廃トンネル17

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 「とりあえずさ、先に進んでみようぜ?ここに居ても仕方ないし、暗くなってるし。」

     「お前馬鹿か!暗くなってるからここにいるんだろ?どこにも行かないでここにいるべきだよ。なあ、真由子、お前もそう思うだろ?」

     「・・う、うん。私もここに居たい。」

      「よ、よかった。さっきのお前少し不気味だったから心配してたんだよ。おい、健太、そういう事だからさ。ここに居よう。真由子もここに居たいてさ。」

 春樹と真由子に説得され渋々朝までその場で過ごすことにした3人は雨具を取り出して近くにある太めの木を立てロープで括りつけながら簡易テントを作った。

 「よし!これでいい。でも3人では狭いな。そういえば、さっきの木に吊るされてた鞄の中に地図と一緒に寝袋みたいなのもあったな。」

 そう言うと健太は鞄を取りに行き中から寝袋を取りだした。

 「これを使えばさらに広々と簡易テントを作れるぞ。」

 こうして3人の若者を覆うほどのテントが完成した。
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