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最終章 世界の終焉

松本義徳首相の国家非常事態宣言95

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 その頃待ち合わせ場所にはもう1人の自衛官が戻っていた。

 「班長!!!どこに行ったのですか??班長!!!くっそ、あいつだけ車で逃げやがったな。」

 自衛隊の輸送ヘリが到着する予定の待ち合わせ場所にはすでに車両ごと班長の姿は消えていた。

 自衛官の耳にはヘリコプターのローターの音が聞こえてきた。

 「おーい!!ここだ。ここだ。」

 自衛官が手をヘリコプターに向かって手を振る。次の瞬間耳元で風を切るような音とともに、激痛が後に続く。

 「なんだ、あ、血だ。痛てえええ。」

 ヘリコプターから射撃されたらしく、2発目の銃弾が隊員の胸に命中。隊員はその場に崩れ落ちた。

 そして、ヘリコプターは頭上でホバーリングを始めると、縄がするすると何本も落ちてきて、そこから武装した空挺部隊員が次々に降りてきた。

 「たすけ・・て」

 まだ息がある倒れた自衛官が、近寄る空挺部隊員に声をかけた。

 次の瞬間容赦なく銃弾が頭を撃ちぬいた。

 「よし!転回しろ。周囲をくまなく探せ。50メートル間隔。」

 携帯式特殊小型レーダー機を使いながら空挺部隊達は辺りをくまなく探しはじめた。空の大型ヘリコプターはやっくりと着陸すると中からなにやら機材を持つた隊員らが降りてきて、あっという間に大型仮設テントを張った。
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