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最終章 世界の終焉
松本義徳首相の国家非常事態宣言84
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野田博士はその目の前に現れた存在に戦慄しながらも、ひたすら冷静になれ、冷静になれと自分に言い聞かせていた。他のラボの研究員らも同じでただ、ただ、目の前に現れてる存在を受け入れる事に自分自身のキャパに限界を感じていた。
「あなたは人間ですか?」
単純な質問だが、それしか浮かばなかった。長い年月研究者として国の職員として、多くの感染について勉強してきた博士にとって、この目の前の存在は、ある種これまでの自分を否定せざる得ない事になるのを感じつつも、馬鹿げた質問と感じながらあえて目の前にいる不思議な存在に質問をした。
「あなたはどこから来たのですか?」
博士の質問にしばらくひたすら睨みつづけていたその白装束の落ち武者はとうとう口を開いた。
「余は駿河大納言徳川忠長。余の望みは人の血を見ることと、苦しみもだえる姿を見ることとぞ。うぬらの苦しみもだえる姿も。」
研究員の1人が静かにその様子を端末を操作して撮影を始めた。
「徳川忠長・・江戸時代の方ですか?私は歴史があまり得意ではないですが、徳川忠長とは確か徳川秀忠の息子さんでは?」
博士の言葉に徳川忠長の顔が変わった。
「あなたは人間ですか?」
単純な質問だが、それしか浮かばなかった。長い年月研究者として国の職員として、多くの感染について勉強してきた博士にとって、この目の前の存在は、ある種これまでの自分を否定せざる得ない事になるのを感じつつも、馬鹿げた質問と感じながらあえて目の前にいる不思議な存在に質問をした。
「あなたはどこから来たのですか?」
博士の質問にしばらくひたすら睨みつづけていたその白装束の落ち武者はとうとう口を開いた。
「余は駿河大納言徳川忠長。余の望みは人の血を見ることと、苦しみもだえる姿を見ることとぞ。うぬらの苦しみもだえる姿も。」
研究員の1人が静かにその様子を端末を操作して撮影を始めた。
「徳川忠長・・江戸時代の方ですか?私は歴史があまり得意ではないですが、徳川忠長とは確か徳川秀忠の息子さんでは?」
博士の言葉に徳川忠長の顔が変わった。
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